伊方原子力発電所環境安全管理委員会議事録
 
1 日 時 平成15年9月4日(木)13時30分〜15時30分
 
2 場 所 愛媛県庁第1別館11階大会議室
 
3 出席者 委員19名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
 (1) 平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 (2) 平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 (3) 伊方発電所における高燃焼度燃料採用に係る安全審査結果等についてて
 
5 報告事項
(1) 平成14年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
6 審議等の内容(全部公開)
 (定刻になり、開会)
事務局
 それでは、会長であります吉野内副知事から、御挨拶を申し上げます。
吉野内会長
 (挨拶)
事務局
 それでは、吉野内会長さんに議事の進行をお願いいたします。
吉野内会長
 それでは早速、議事に入らせていただきます。はじめに、議題1の平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果、それと議題2の温排水影響調査結果、これにつきまして、一括して事務局からご説明を頂きたいと思います。
原子力安全対策推進監
 原子力安全対策推進監の大平でございます。それでは、平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきまして御説明申し上げます。
(【資料1】に基づき、平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について説明)
水産課長
 続きまして、水産課から、平成14年度の伊方原子力発電所温排水影響調査結果について御説明させていただきます。
(【資料2】に基づき、平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について説明)
吉野内会長
 ありがとうございました。この2つの調査結果については、技術専門部会で御検討を頂いております。濱本部会長さんから、部会の御意見を報告願いたいと思います。
濱本部会長
 両調査結果について検討しました結果、専門部会の意見として、「両調査結果とも、過去の調査結果と比較して同じ程度であり、問題となるものは認められない。また、温排水影響調査においては、定格熱出力一定運転導入に当たっての管理委員会の意見を踏まえ、海水温の低い冬季に拡散状況調査が追加実施された結果、拡散面積はこれまでの調査結果の範囲内であり、特に問題は認められない。」旨、意見を取りまとめましたので、御報告いたします。
吉野内会長
 ありがとうございました。ご検討いろいろご苦労様でございました。ただいまの両調査結果につきまして、御意見、御質問ございましたら賜りたいと思います。
吉野内会長
 調査結果については、よろしゅうございましょうか。それではこの2つの、議題1,議題2の両調査結果につきましては、この委員会としまして、「特に問題となるものは認められない。」こういった旨意見を取りまとめまして、知事に報告させて頂きたいと思いますが、御了承いただけますか。
各委員
  (異議なし)
吉野内会長
 ありがとうございました。それではそのようにさせていただきます。
次に、議題3の伊方発電所における高燃焼度燃料採用に係る安全審査結果についてでございます。まず、事務局から、本件に関するこれまでの経緯等について説明をお願いします。
原子力安全対策推進監
 それでは、高燃焼度燃料の採用に係る件についてご説明を申し上げます。本件につきましては、昨年の3月に四国電力から県に安全協定に基づく事前協議がございまして、本委員会におきまして審議を頂いた結果、「使用済燃料の減少やウラン資源の節約に資するものであり、国により安全性に基本的問題はないとされていることから、安全審査を受けることは妥当である。」という意見を頂き、県としては、昨年4月に国への申請につきましては了解したところでございます。その後、四国電力では、経済産業大臣へ原子炉等規制法に基づく原子炉設置変更許可申請を行い、国による安全審査が行われておりましたが、去る8月13日に許可となりましたので、今回の委員会の議題とさせて頂きました。よろしく御審議頂きますようお願いいたします。
吉野内会長
 それでは、この件につきまして、四国電力の方から高燃焼度燃料採用計画等について、特に、許可申請における安全評価、これを中心に、御説明をお願いいたしたいと思います。
四国電力梶i原子力本部長)
 四国電力原子力本部長の太田でございます。皆様方には日ごろから伊方発電所の運営につきまして御理解と御指導を賜りましてありがとうございます。現在、伊方発電所は1号機、2号機、3号機とも定格熱出力一定で順調に運転をしておるところでございますが、このところいくつかトラブルが発生いたしました。実は昨日もございまして、今日の午前中に発表したところでございます。そんなことで、皆様方には何かとご心配をお掛けいたしまして誠に申し訳ございません。今後、よりいっそう気を引き締めまして安全安定運転に努めてまいりますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。それでは資料に基づきまして、高燃焼度燃料の採用計画等について原子力部長の石崎から説明させて頂きます。
四国電力梶i原子力部長)
(【資料3−1】に基づき、高燃焼度燃料(ステップ2)採用計画の許可申請内容等について説明)
吉野内会長
 ありがとうございました。続きまして、国の原子力安全・保安院の方から安全審査結果につきまして、御説明をお願いします。
原子力安全・保安院
 原子力安全・保安院で統括安全審査官をしております小原と申します。よろしくお願いいたします。また、隣におりますのは本件安全審査を一緒に担当してまいりました田村でございます。あわせてよろしくお願いいたします。
 本件、四国電力の伊方発電所1号、2号、3号原子炉施設の変更ということで、昨年の4月に原子炉等規制法に基づきまして設置変更許可申請がなされたものでございます。その後、当省におきまして慎重かつ厳正に審査を進めてまいりました結果、冒頭事務局から御説明がございましたように、8月の13日付を持ちまして許可をしたというものでございます。なお、許可の基準につきましては、法律の中で何点か決められてございます。例えば、平和利用目的であるとか、計画的な遂行、経理的な基礎があるとか等々の中の1つといたしまして、災害の防止上支障ないものであること、という要件がございます。本日は安全確保という観点での審査結果を御説明させていただきます。
 本日、お手元に資料3−2、3−3、3−4と3種類の資料をご用意させて頂いてございます。このうち3−3につきましては、タイトルに(安全審査書)と書いてございます。これは当方の安全審査結果を取りまとめたものでございます。この結果につきまして、法律に基づきまして原子力安全委員会に諮問いたしまして、原子力安全委員会の審査を経たという形になってございます。原子力安全委員会での判断というものが資料3−4でございます。お手元にお配りいたしました資料では、鑑書からついてございます。原子力安全委員会では2つの観点から審査・検討がなされてございます。1点は鑑書の次、(1)でございます。先ほど申し上げました許可の基準の内の1つであります技術的能力があるかという観点での審査結果、それから、(2)、こちらは災害の防止という観点での審査結果でございます。従いまして、3−3に対応いたします原子力安全委員会での審査結果というものは、ここでの(2)でございます。本日は御説明を省略させていただきますが、めくって頂きますと、別添という形で原子炉安全専門審査会というクレジットのついた報告書がございまして、その一番最初、1ページと書いてございますが、調査審議の結果ということで、文末に、本原子炉の設置変更後の安全性は確保しうるものと判断する、という形での原子力安全委員会の答申を受けてございます。我が方の審査結果、安全審査書でございますが、この内容につきまして、審査結果、あるいは審査の進め方等々を含めまして取りまとめたというのが資料3−2でございます。本日は資料3−2を中心にご紹介をさせて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
(【資料3−2,3−3,3−4】に基づき、高燃焼度燃料(ステップ2)採用計画に係る安全審査結果等について説明)
吉野内会長
 ありがとうございました。
この件につきましては、技術専門部会で御検討いただいておりますので濱本部会長さんの方から、部会意見の報告をお願いいたします。
濱本部会長
 技術専門部会としての意見を報告いたします。「伊方発電所における高燃焼度燃料の採用計画については、使用済燃料発生量の低減およびウラン資源の有効利用に資するものであり、その安全性については、国において、機械設計、核設計、熱水力設計、動特性等の面から審査がなされ、評価条件や手法は適正であること、評価結果は、燃料の許容限界等の判断基準を満足することなど、設計の妥当性が確認されているものと認められる。また、併せて実施される炉内構造物の取り替え及び貯蔵保管についても同様に設計の妥当性が確認されていると認められる。今後の施工等に当たっては、品質管理や安全管理の徹底を図る必要がある。」そのように意見を取りまとめましたので、御報告いたします。
吉野内会長
 ありがとうございました。
 只今、四国電力、国の方から御説明ございましたが、この高燃焼度燃料採用、これにつきまして御質問等承りたいと思います。どなたか御質問、御意見がございましたら。
大元委員
 まず、四国電力にお尋ねをいたしますが、高燃焼度燃料につきまして、設計の安全性につきましては先ほどいろいろお話で確認されていることは理解をいたしますが、燃料の輸送容器や六ヶ所村の再処理工場のプールでは、設計上の問題がなくても手抜き工事等あり、問題が生じるのではなかろうかという心配があります。厳重なる品質保証が必要でありますが、四国電力ではどのような対策をとられるのかというのが1点でございます。次に、原子力安全・保安院には引き続き法令に基づく厳正な審査・監督をお願いいたしますが、今後の規制としてはどのようなものがあるのか、お知らせいただきたい。もう1つは、この委員会ができた当時、原子炉の本体については大体何年ぐらい持つのかと聞くと、30年くらいだと言われたのですが、もう30年経っとると思うのですが、実際にはあと何年くらい持つのか、分かればお知らせいただきたい、かように思っております。
吉野内会長
 ありがとうございました。それでは、まず四国電力の方からお願いします。
四国電力梶i原子力部長)
 管理の問題ですけども、ステップ2燃料の製造につきましては、良好な実績をあげています現行のステップ1燃料と同様な製作工程、品質管理体制、工程毎の検査等により実施することとしておりまして、ステップ1燃料と同等の品質を確保できると考えています。ステップ2燃料の製造にあたりましては、事前に燃料メーカ、被覆管メーカの品質監査を行いますとともに、製造方法、検査内容の確認、品質管理には万全を期すこととしています。また、炉内構造物の取替えにつきましては、厳重な品質保証を徹底するために、製造段階では、工場の品質監査を実施しますとともに、立会や記録確認によりまして、設計どおりのものが作られていることを確認いたします。さらに工事の実施段階ですけども、まず、蒸気発生器とか原子炉容器の上蓋取替の大型取替工事の実績経験をふまえました作業要領書の策定および周知を行います。また、取替炉内構造物の保管容器への収納とか据付調整等のように重要な作業につきましては、モックアップ設備を用いまして訓練を行います。さらに、工事に当たりましては、当社と協力会社の間で総合的な作業管理・安全管理体制を確立しまして、的確な作業指示とか、きめ細やかなパトロールによる適切な指導等の対策を行います。
原子力安全・保安院
 今後の規制は、どのようなものかというご質問でございます。
資料3−2の最後のページで御紹介させていただきましたが、燃料に関わる規制、それから電力会社に対します原子炉施設の設計、その後の運転管理に関する規制と、大きく分けて2本立てになろうかと理解してございます。特に燃料につきましては、この資料の2つ目の黒ぽつにございます、今回の改良被覆材の作り方につきまして特殊加工認可という法律上の手続がございます。この手続の中で改良被覆材の具体的な成分であるとか作り方であるとかいったものをチェックしていく考えでございます。その結果を踏まえて、検査をして、実際に装荷する燃料体の妥当性を確認していく手続になってございます。
 それから、もう1つは、電力に対する規制の中の一番大事なことにつきましてはご紹介しましたけれども、今回の変更に伴って、運転上の制限値を変更するということがございます。手続き的には、保安規定での規定値を変更するということになりますが、大事なのは、これが実際に運用される作業者に、運転管理の中で認識されて、守られていくということですので、その辺の教育訓練等についてもきちっとやってくださいと指導をしてまいりたいと考えてございます。
 最後に運転年数等のご指摘がございました。我々の審査のなかでは、申請された施設設計が適切であるかまず確認いたします。その後につきましては維持基準が定められてございまして、その基準に適合するかということを定期検査等でその都度確認をして、運転の適否を確認していくこととなっています。
渡部委員
 原子力安全・保安院の方にお伺いしたいのですけれども、審査のポイントと審査結果の安全性についてはお聞きしましたけれども、四国電力からの申請書の内容を独自にクロスチェックして解析したということですけれども、解析方法について分かりやすくお教え願えたらと思います。
原子力安全・保安院
 クロスチェックにつきましては、3−2の資料の3ページの審査の方法のところで書いてございますように、2つの項目についてクロスチェックを実施してございます。
 燃料の健全性につきましては、次のページの審査のポイントでいきますと、機械的健全性というところに対応するものでございます。これは解析コードを用いまして、燃料集合体の最高燃焼度が55,000(MWd/t)になった時に燃料棒の内圧がどの程度になるのか、あるいは、被覆管応力がどの程度になるのか等々、ここに掲げています確認項目について解析をして、また別途申請者も同様に解析をしておりますので、その比較等を行って確認をするというものでございます。その際に、我々が独自に開発いたしました解析コードを使って確認をするという手法をとってございます。
 もう1点の制御棒の異常な引き抜きですが、これは運転中に制御棒が突然引き抜かれたと想定いたしまして、その場合に、燃料被覆管の除熱が適切になされるのかどうかというようなことを確認したものでございます。これにつきましても、申請者とは別途に我々が開発いたしました解析コードを使って、その解析結果を申請者の解析と比較をするという確認をしてございます。
廣田委員
 説明がありましたとおり、国内の加圧水型での本格導入は伊方が最初と聞いておりますけれども、安全評価するにあたって、安全上の余裕は、何処にどの程度見込まれているか教えていただきたいということと、もう1点、大飯発電所で照射試験が実施されたということですけれども、目的としていたデータはすべて得られたのか、その結果は審査に反映されているかということを教えていただきたいと思います。
四国電力
 まず最初のご質問ですけれども、安全評価にあたりましては、国の指針に基づきまして、事象発生時に、事象に対処するための構築物、系統、機器に対しまして、解析の結果が最も厳しくなる機器、その1つが、あえて故障することを仮定いたします。また工学的安全施設が作動する場合には、発電所外からの電源がこない「電源喪失」を考慮いたします。また、解析にあたりましては、使用するモデル、それからパラメータ、そういうものは評価の結果が厳しくなるように選定する。そういう考え方に基づいて評価を行います。
 例えば、1つの例ですけれども、1次冷却系の配管が瞬時に両端破断する、いわゆる1次冷却材喪失事故の場合ですが、炉心を冷却するために大量に冷却水を注入することができる余熱除去ポンプというものが2台設置されております。このポンプは、月に1回の起動試験を行いまして、必要な場合には確実に作動できるようにしておりますが、解析に当たりましては、2台のうち1台は動作しない、動かないと仮定しております。また、その残りの1台、動作する方につきましても、それの時間につきましては外部電源がなくなって、発電所の中にある非常用ディーゼル発電機が起動し、そこからの供給を受けるということで、起動時間の遅れというものを考慮しています。また、炉心で発生する熱ですけれども、実際の燃料から推定されます発熱量よりも多めに崩壊熱を評価するモデルを使いまして、原子炉の実際の出力も更に2%余裕を見込んで102%出力で運転していたものということで評価をしています。こういうように、実際よりも十分に厳しい結果が得られるよう条件を設定して、具体的に燃料被覆管最高温度、1,2号炉の場合でありますと1,005℃、3号炉の場合1,023℃となりますが、判断基準の1,200℃を各々下回っています。具体的にはそういう評価をしています。
 2つ目の御質問なんですが、大飯発電所におけます8体のステップ2燃料の先行使用ですけども、ステップ2燃料の本格使用に先立ちまして、より慎重を期して念のため実施したというものであります。平成9年3月から開始されまして、平成14年3月に計画どおりその使用を完了しています。
 このステップ2燃料につきまして、大飯発電所で測定された被覆管の酸化膜の厚さや、燃料棒伸び等のデータは、海外の商業炉で取得した照射データと同様な傾向を示しておりまして、ステップ2燃料の設計の妥当性を裏付けるものでありました。また、平成15年からは、国内の照射後試験施設においてペレットや被覆管の詳細な観察等が行われると聞いています。これまでに得られました大飯発電所のステップ2燃料の照射データは、海外商業炉で取得しました照射データと合わせまして、今回の安全審査で国の確認を頂いたところであります。
原子力安全・保安院
 只今の四国電力の説明に特段付け加えるところはないと理解してございますが、まず、安全評価につきましてですけれども、只今の電力からの説明の点につきましては、安全委員会で定められている指針の中で、相当具体的に評価条件はどのようにしなさい等々が決められております。評価に当たって、安全上重要な施設が1つ故障したという仮定で評価をしなさいとか、全て指針の中で示されております。その指針の要求に沿って評価されると、相当に評価結果というものは安全余裕を持った形で得られるものになります。
 もう一点、大飯の照射試験でございますが、これにつきましては昨年の3月だったですか、当委員会で、我が方からご説明させて頂いていますが、いわゆる高燃焼度化に当たって、原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会の検討結果がまとまってございまして、その結果についてご報告させていただいてございます。と言いますのは、新しい燃料を開発して、これを55,000MWd/tの燃焼度の燃料として適用するという電力会社等の方針に先立って、当該燃料そのものの健全性を検討したというものでございます。その際に、海外等で十分照射データ等が得られておりまして、そういった結果を踏まえて判断をしたというものでございます。すなわち、昨年ご説明させていただいた際には、燃料そのものについては実炉で適用可能だというところまでは判断いたした訳でございますが、具体的に、たとえば伊方の発電所の原子炉に装荷をされて、原子炉全体として安全性が確認されるかというところまで昨年みていた訳ではございませんので、そういった原子炉の中でこの燃料が使われて全体として安全かどうかと、まさに、原子炉等規制法に基づく審査として今回判断したという関係になってございます。
岡田委員
 愛媛新聞の岡田です。本日は仕事を離れて、一人の県民としてこの頂いた資料を読んで、疑問に感じたことを申し上げますのでお答えいただきたく思います。
 ステップ2に関して、色々とメリットが列挙されてございます。伊方原発の場合は、ステップ1をこれまで10年使用していらっしゃって、今度ステップ2へ移行するという状況のようですが、これだけメリットが列挙されているステップ2であるならば、なぜ四国電力以外の原子力発電所で使おうという動きを示していないのかと、これが1点です。なぜ、四電が最初に使うのか。色々類推しますと、ステップ1は現在のような形でありますから、比較的習熟した炉の運転が行われていると思われますが、ステップ2というのは薬で言えば、かなり効き目の強い薬になっております。大飯原発でテストをしたというのは、いわば新薬ができたときの臨床試験をやったと、それで効き目があったと思われます。四国電力の伊方原発で、表現が過激すぎるかもしれませんが、実際に人体実験をしてみようというようなことにも受け取れる資料だと理解しております。県民の心情からしたら、大丈夫なんかいなと、そういう不安はぬぐえないのかなとそういう感じをもっております。このステップ2の安全性を色々強調されているわけですが、私はこの記述はあまりにも安全性を強調したがために、この17ページにあります、重大事故および仮想事故のうち、仮想事故についてということで、技術的見地から起こると考えられない事故を仮想しても周辺の公衆に著しい放射線障害を与えないことと、こういう風になっておりますが、だったら一昨年9月でしたが、アメリカでああいう悲惨なテロが発生しましたが、その時アメリカは、原発が標的にされるのではと、原発の上空に戦闘機を待機させて厳戒態勢を敷きました。おそらく、あのようなテロを想定すると、これも仮想事故となると思われるのですけれども、絶対安全は無理なので原発の安全性を強調したい、国民にも強調したい、という気持ちは汲み取れるけれども、ここまで資料を作ってしまわれて、はたしてああそうですかと安心するのだろうか、そういう疑問を感じます。安全が何より大事なんですが、もともと原発は構造的には運用操作を間違うと大変なことになります。これを起こさないがために、このように色々と対策を講じているのでご安心下さいというのならいいのだけれど、何がなんでも安全だという風に県民に知らせるのはやはり無謀過ぎるのではないかなと、昨年のテロを考え合わせると、昨今はなお一層そういう気持ちを持っている人が多いのではなかろうかなと私は思います。これは感想でありまして、お答えしていただきにくいかもしれませんが、最初のなぜ四国電力が最初になっているのかなと、背景あたりも若干知りたいものですから、説明を頂けたらと思います。以上です。
四国電力
 お答えいたします。今回の高燃焼度燃料ステップ2、なぜ四国が最初かということですが、当然ながらPWRで採用するものですから、各PWR電力と一緒に共同研究ということでずっと進めてまいりました。申請のタイミングだけの話なのですけども、たまたま四国電力が一番早く申請の俎上に乗ったということで、我々が申請した後すぐに、関西電力さんも申請しています。この8月29日には九州電力さんも申請しております。ということで、申請は順々になったのですが、実際に炉に入れるときは、今後の定検の状況とかタイミングとかでどこがどうなるかというのはちょっと分からないのですけども、ほぼ同時期にやっているという風にご理解いただければと思います。
 それから、なぜステップ2からやらなかったのか、ステップ1の期間が長いというのは、経緯として参考資料3−1でも示しておりますが、実際に55,000(MWd/t)ぐらいの色々なデータ、海外のデータを集める、燃焼度ですから出力と時間の掛け算になるわけですけども、それだけのデータを取得するには10年くらいの時間がかかります。それを評価していくということで、一足飛びにはなかなかいかない。ある燃焼度で燃やしてそのデータを使う。確認する。もう少し燃やしていって、データを取っていくということなんで、やはり10年くらいかかってしまうというのが実情であります。
 それから、仮想事故のところなんですけども、技術的な見地から起こるとは考えられない事故、これを仮想してもということですけども、ここで言っている事故というのは言葉足らずで大変恐縮なんですが、発電所の設備の事故を考えてまして、外からの、気象、台風であるとか風であるとか、自然現象は地震であるとかは考えているのですが、テロとかは評価に入っていません。いわゆる指針で言っている事故ということで、評価して書いていますので、誤解があるかもしれませんが、設備の、原子炉の冷却材喪失事故と、そういう事故に対しての評価だと理解していただければと思います。
岡田委員
 ありがとうございました。私ども、常々気になっているのは、大きいものが起こると、往々にしてこれは想定外の事故であると、これは原発だけに限るとは言いませんが、想定外のことであったという、そういう限界というか逃げ口上というものが多いものですから。だけど、県民からすればどういう事故であれ、災害であれ、起これば起こったで、想定外であれ内であれ、被害を覚悟しなきゃいけないわけですから、そういう危険な一面があるということは、正しく認識してもらうように努めることは大切じゃないかなと、お願いしたいことはそういうことなんであります。
四国電力
 もう1つ、使用実績ですけども、手元の資料の3−1の19ページ、20ページ。19ページのほうに海外のPWRでの高燃焼度燃料の使用実績というものを示しております。ということで、大飯でやった8体だけのデータというわけではありませんで、PWRの実績というのが92基で3,500体、それから次の20ページを見ていただきますと、BWRにおきましては高燃焼度燃料を使っております。そういう実績があるということで、実績の分についてお答え申し上げます。
岡田委員
 くどいようですが、新薬という医薬品についてもですね、海外で認可されていても国内の厚生労働省が認可しない限りは国内では使ってはダメですよと、新薬として認めませんよと、そういう状況でありますので、このステップ2にしても外国で使って安全だから、それがそのまま国内でも安全ですよとイコールでは結びにくい、イコールに近いだろうけども、疑問を抱けば疑問をさしはさむ余地はあると思いますので、そういうもんであると認識をもってより安全に原発を動かすという姿勢は大事だと思います。海外で原発事故が起こったら海外のことで日本は関係ないという、こういう時には海外で安全だから国内でも安全だというのはなかなか結びつかないということだと思いますので。 
谷藤委員
 伊方町の谷藤です。燃料関係につきまして、2点ほどお尋ねしたいと思います。
 まず先ほどの説明では、使用済燃料の発生量と搬出量がほぼ均衡するとのことでありましたが、伊方発電所の現在の使用済燃料の貯蔵余裕はどの程度あるのか。また、六ヶ所村には計画どおり搬出できるのか、お尋ねしたいと思います。
 次に、先般伊方3号機で原子炉内の局所的な出力が制限値を超過したという報道がありましたが、高燃焼度燃料の採用によって、このようなトラブルの可能性が増えることはないのか。以上、2点についてお尋ねします。
四国電力
 最初のご質問ですけども、現在の伊方発電所の使用済燃料ピットの貯蔵余裕は1,000体程度であります。使用済燃料は、六ヶ所の再処理工場へ搬出することとしておりますので、再処理工場が順調に操業されるということを期待しております。今後とも再処理工場の工事の支援を行っていきたいと考えております。
 2つ目のご質問の、先般の3号の事象ですが、実際には制限値を超過した訳ではございませんで、燃料の燃焼に応じた適切なデータを用いて再評価しました結果、制限値を十分下回っていたことを確認しております。ステップ2燃料を採用しましても、同様に適切な評価を行いますので、このようなことは起こりません。
有吉委員
 四国電力、国にお考えをお聞かせ願いたいのですが、安全審査で確認をされました安全性の評価結果や、海外で実績があるといったことなどについては、分かり易く広報して、不安解消に努めていただくということが必要でないかと思うのですが、そのあたりお考えはいかがでしょうか。
四国電力
 ステップ2燃料の採用に当たり、これまでにも燃料の改良点、国内外での使用実績等を取りまとめたパンフレットを作成しまして、広報活動をしてまいりました。原子力に対する理解促進、信頼感向上のためには、地元の方々のより一層のご理解を頂くことが重要と考えていますので、安全性を分かり易く説明するために、地域広報誌や訪問対話活動等を通じまして、今後とも広報活動を積極的に進めて参りたいと考えています。
原子力安全・保安院
 広報活動という観点でございますが、ご存知のとおり、今回の省庁再編の一環といたしまして、いわゆる推進的立場と独立した立場で原子力安全規制を実施するということで、原子力安全・保安院が設立をされております。我々はそういう意味で、審査結果をPRするという立場ではなくて、我々の審査の状況、審査結果について世の中に広く公開していくという観点で努力をはらっていきたいと考えてございます。従いまして、審査結果等につきましては、ホームページ等でアクセスできるようにするとか、あるいは説明を求められた場合には積極的に説明に伺うと、説明の際には、まさにご指摘がございましたようになるべく分りやすい説明に心がけるというようなことで注意していきたいと考えてございます。
吉野内会長
 かなり議論も出尽くしたようでございますが、中元委員さん、地元町の町長の立場からなにか御意見がございましたらお願いします。
中元委員
 私からは、保安院の方へお願いを申し上げたいと思います。
 今回の高燃焼度燃料の採用につきましては、制御棒の増加とか原子炉内の構造物の改造、ホウ酸水濃度の増加など、そのような改善、改良をしなければならないということでございますが、今までもすでに熱出力一定運転の開始、あるいは蒸気発生器の交換、あるいは原子炉の上蓋の取り替えなど、プラントの当初の設計時には想定していなかったことが次々と行われている、導入されているということでございます。私たちといたしましては、技術の進歩とともに見直しをすることを、否定するものではありませんけれども、昨今も新規採用や使用設備の維持管理の際に、不正あるいは改ざん、隠蔽などを行って、マスコミを賑わせているような事実がございます。従いまして、監督官庁としては、毅然たる姿勢で、適切な対応をして頂きたいと思っているところでございます。
 伊方発電所の1号機は今月末でもって26年になります。大元委員が30年と言われましたが、30年にはなっていないので、それから2号機が20年を越えています。従いまして、それぞれの機器類の機材にはその程度には色々ありましょうけれども、経年劣化もきたしている部分もあるだろうと思います。従いまして、これからの検査を厳しく行っていただきたいと思いますし、なおまた、来月1日から独立行政法人原子力安全基盤機構が発足することになってますので、新規の検査機構と連携を密にして頂いて、原子力発電所の安全性の確保に努めていただくようにお願いを申し上げたいと思います。それから四国電力さんには、独立行政法人の設立の動機には、四国電力としては関係していないと思います。しかし、そうかといってこのような機構が設立された以上は、他人事だというような感覚でなしに、真摯に受け止めてもらって、その規制は忠実に履行して、対応していただきたいと思います。以上、それぞれにお願いいたします。
原子力安全・保安院
 只今の御指摘、肝に銘じて対応していきたいと考えてございます。昨年、原子炉等規制法、電気事業法の改正を行いまして、事業者によります自主検査を義務化するという対応をとっております。その事業者の行います安全確保についての品質保証活動、これが適切に行われていることをチェックする仕組みを作るということで、只今の独立行政法人の原子力安全基盤機構を活用するということにいたしました。こういったことを含めまして、国としてのきちっとした監視体制を強化することとしてございます。具体的には検査官等の原子力安全行政に従事いたします人数として、保安院として、現行の260人を300人体制に増強する、それから独立法人原子力安全基盤機構につきましては、400名を超えます人員を確保するといった体制を予定してございます。こういったことを踏まえまして、保安院、機構、一体となって安全の確保に向けて対応していきたいと考えておりますのでよろしくお願いします。
吉野内会長
 ありがとうございました。議論も出尽くしました。濱本部会長さん、これまでの議論を踏まえてなにか御意見ございましたら。
濱本部会長
 今回、経済産業省、原子力安全委員会の安全審査の結果、原子炉等規制法の許可基準であります災害防止上問題ないということが認められたもので、専門部会としても、国からの説明を受けて確認をした訳でございますが、これは基本設計に対するものでございまして、先ほどから議論にございましたように、今後、四国電力が詳細設計を行い、さらに燃料製作を行ったりする際に品質管理を十分にしてこれらを実施していただくこと、それから地元の中元町長さんも言われましたように、国においてもそれらが実際に、きちっと行われるように、後続規制を厳正に実施して頂くことが必要ではないかと、そのように考えております。以上でございます。
吉野内会長
 ありがとうございました。
 それでは、これまでの議論を踏まえまして、委員会としての意見を取りまとめたいと存じます。委員会としましては、「伊方発電所における高燃焼度燃料ステップ2の燃料の採用計画等については、使用済燃料発生量の低減またウラン資源の有効利用に資するものであり、国による安全審査により、安全性は確認されていると認められる。今後、四国電力においては詳細設計、製作・施工、運転等の各段階において、厳重な品質管理等により安全確保に万全を期すことが必要である。国におかれては、引き続き法令に基づく慎重かつ十分な審査、監督を頂きたい。県においては、四国電力の安全確保対策および国の許認可状況等について、各段階ごとに必要な確認を行うことが望ましい。」こういったことで意見を取りまとめ、知事に報告させて頂きたいと思いますが、御了承いただけますか。
各委員
  (異議なし)
吉野内会長
 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。
 以上で議題の審議は終了しまして、続いて報告事項でございます。平成14年度の伊方発電所異常時通報連絡状況につきまして、事務局から報告願います。
原子力安全対策推進監
(【資料4−1】に基づき、平成14年度伊方発電所異常時通報連絡状況について説明)
吉野内会長
 ありがとうございました。続いて、四国電力からお願いします。
四国電力
 (【資料4−2】に基づき、平成14年度伊方発電所の異常通報連絡事象について説明)
吉野内会長
 何か御質問等ございましょうか。
吉野内会長
 御質問もないようでございますので、四国電力におかれましては、今後とも、発生した異常については、十分な原因調査を行っていただきまして、設備の改善やマニュアルの見直し等の再発防止対策を徹底することはもちろんでございますが、予防保全対策を的確に実施し、異常の発生そのものの低減に努めるようお願いをしておきます。
 以上をもちまして、本日の会議を終了します。委員の皆様には、長時間にわたり御審議ありがとうございました。

    (閉会)
 
[委員会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電 話 089-941-2111(内線2352)
FAX  089-931-0888


伊方原子力発電所環境安全管理委員会次第
 
日 時  平成15年9月4日(木)13:30〜
場 所  県庁第一別館11階大会議室 
 
 
1 開 会
 
2 議 題
 
(1) 平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 
(2) 平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 
(3) 伊方発電所における高燃焼度燃料採用に係る安全審査結果等について
 
3 報告事項
 
(1) 平成14年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
4 閉 会


資 料 目 次