伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会議事録
 
1 日 時 平成16年6月1日(火)10時00分〜12時35分
 
2 場 所 愛媛県水産会館6階大会議室
 
3 出席者 委員9名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
 (1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 (2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 (3) 伊方3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用計画について
 
5 報告事項
  平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
  
6 審議等の内容(全部公開)
 (定刻になり、開会)
事務局
 それでは石川県民環境部長からご挨拶を申しあげます。
県民環境部長
 (挨拶)
事務局
 それでは、議事に入りますが、濱本部会長におかれましては本日、ご都合によりご欠席でございます。ここからの議事進行につきましては、有吉部会長代行にお願いしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
有吉部会長代行
 それではさっそく議事に入ります。はじめに議題1の平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果と、議題2の温排水影響調査結果について審議をお願いします。資料については事前に事務局からお送りさせていただいておりますが、まず、事務局から一括して説明願います。
原子力安全対策推進監
それでは、平成15年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきまして、ご説明申し上げます。お手元の資料1をご覧下さい。
 (【資料1】に基づいて説明)
水産課長
それでは、続きまして、平成15年度の温排水影響調査結果につきまして、水産課からご説明をさせていただきます。資料2をご覧いただきたいと思います。
 (【資料2】に基づいて説明)
有吉部会長代行
 ありがとうございました。ただいま説明のありました両調査結果につきまして、何かご意見、ご質問ございませんか。
有吉部会長代行
 辻本委員さん、放射線調査結果についてご専門の立場からいかがでしょうか。
辻本委員
 ただいま、放射線調査結果についてご報告ございましたが、私は私なりに今までのデータといろいろ比較検討してみました、しかし、特に問題はございません。線量率、モニタリングポストですね、これは降雨によって、変動いたします。しかし、降雨によるものとの相関をきれいにとっておられまして、発電所寄与ではなくて、自然放射線であることをきちんと確かめられております。特に、そういう場合にはガンマ線のスペクトルまで取りまして、自然放射線であるということを確認されておりますので、特に今回は問題ないと思います。
有吉部会長代行
 武岡委員さん、ご専門の立場から、温排水影響調査結果についていかがでしょうか。
武岡委員
 さっき温排水関係のご報告をいただきましたが、従来の結果と比べまして、特に異常はないものと考えます。
有吉部会長代行
 
他の委員さん、何かご質問等ございますでしょうか。
ご質問もないようですので、議題1,2の両調査結果につきましては、技術専門部会としては、両調査結果とも、過去の調査結果と比較して同じ程度であり、問題となるものは認められない、旨意見をとりまとめ、管理委員会のほうで報告させていただきたいと思いますが、ご了承いただけますか。
 (異議なし)
有吉部会長代行
 それではそのようにいたします。
 次に、議題3の伊方3号機のウラン・プルトニウム混合酸化物燃料、以下、モックス燃料と略させていただきますが、その採用計画、いわゆるプルサーマル計画についてです。まず、四国電力から説明を願います。
四国電力(株)(原子力本部長)
 四国電力原子力本部長の太田でございます。みなさま方には日頃から伊方発電所の運営につきまして、ご理解ご指導を賜りましてありがとうございます。現在、伊方発電所では、1号機と3号機が運転中でございまして、2号機が定期検査中でございますが、その2号機定検中の作業の中で、5月19日に誤まって1号機のリレーを作動させてしまいまして、1号機からの送電がストップするというトラブルが生じました。そのあくる日には、2号機の配管に細かなひびがあるということで、皆様方にたいへんご心配をおかけいたしました。1号機の送電停止というトラブルにつきましては、今後とも伊方発電所を含めた四電グループ全体で一丸となってミスの防止に努めてまいります。また、2号機での配管のひびでございますが、これについては、その後、原因の調査、対策の検討ということを進めまして、昨日、中間報告書を県と町に提出いたしました。また、この2件が続いたということにつきまして、プレスとのやりとりの中で、みなさまに誤解を招くような発言をいたしました。その点について、この場をお借りしてお詫び申し上げます。今後とも、発電所の安全、安定運転に努めてまいりますので、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、資料の3−1に基づきまして、原子燃料部長の古澤のほうから説明させていただきます。よろしくお願いします。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 古澤でございます。よろしくお願いいたします。それでは、伊方発電所3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用計画等につきまして、お手元の資料3−1に基づきまして、ご説明いたします。
 (【資料3−1】に基づいて説明)
有吉部会長代行
 本日は、経済産業省にもご出席いただいておりますので、我が国の原子力政策を所掌する立場から、プルサーマルの必要性等に関する国の考え方について、ご説明をお願いいたしたいと思います。
経済産業省大臣官房参事官
 経済産業省の江越でございます。今から、国のエネルギー政策及び原子力政策全般につきまして、とりわけプルサーマルのエネルギー政策上の必要性を中心といたしまして、ご説明させていただきます。説明に先立ちまして、みなさま方に昭和52年9月の伊方発電所1号機の運転開始以降、3号機まで3基の安定的な運転を通じまして、我が国のエネルギーの安定供給、電力の安定供給に多大なご理解ご協力いただきましたことを、まず改めて御礼申し上げます。
 それでは、お手元の資料とスライドのほうで要点をご説明したいと思います。
 (【資料3−2】に基づいて説明)
有吉部会長代行
 ただいま説明のありました伊方3号機のモックス燃料採用計画等について、何かご質問はございますでしょうか。どうぞ。
菊池委員
 経済産業省にお伺いしたいのですが、ここに新聞の切抜きがありまして、5月29日の新聞ですけれども、真偽のほどは私もけっしてこれを信用しているわけではありませんが、原子力発電のもとになるウランの推定資源量が270年分残っていて、それでプルサーマルをやるとこれが300年分になるという、これはIAEAの報告書を元にしたものであると外国の特派員からの報告が入ったものでありますが、このデータそのものについて、国としては何かお考えがございますでしょうか。
経済産業省大臣官房参事官
 まずこの報告書でございますけれども、これは、IAEAという国際機関とOECDという国際機関がウランの生産と消費と需要につきまして、2年に1回出している報告書でございます。最新のものは2001年版でございまして、2003年版はまだ正式には公表されてないようでございます。そのなかで、従来からウランの資源量につきましては、確定している既知の資源量と推定している推定資源量と二つを出しておりまして、その両方を合わせたものが1400とか1600万トンと思っております。従来からこういうかたちで報告しております。このことは私どももこの数字自身は承知しております。ベースとして考えるべきは確定資源量と考えております。確定資源量を現在のウランの消費量で割りますとだいたい60年程度であります。推定資源量というのはこれから見つかるであろうという資源量でございますので、どこにあるのか、あるいはコスト的にどのくらいで採掘可能なのかということはまだまだ不確定でございます。そこで私たちは既知の資源量で検討しておりますし、この報告書そのものは従来から、既知のものと推定のものと両方を2年に1回発表しているものでございます。
菊池委員
 それで、このプルサーマルをやっても300年というこの数字についてはいかがですか。
 今おっしゃった60年のウランが300年に延びるという話なんでしょうか、それとも、この新聞の論調は、270年分残っていて、プルサーマルをやっても300年だかで、たった一割しか違わないので大差がないではないかと、それならプルサーマルなんかやらなくても良いのではないかという論調ではないかと思うのですよ。
経済産業省大臣官房参事官
  この新聞記事からだけでは正確に分かりにくいところもあるのですが、使用済燃料の中には1%のウラン235と1%のプルトニウム、将来、高速増殖炉で使えるであろう燃料として93%のウラン238があるわけであります。この新聞記事のベースはプルトニウムだけを使うというベースではないかと思います。ですからその1割とかになっていると思います。私どもは、238を使わない前提でも、ウラン235とプルトニウム239を使いますと、大体2割から4割位の資源の有効利用になると考えております。プルサーマルだけの場合でございますけれども。
菊池委員
 それは、基本的にプルサーマルをやってプルトニウムを燃やすためにはもともとウラン235が必要だから、そうむちゃくちゃは伸びないだろうという話ですか、言ってみれば。
もっと伸びてもいいような気がしないでもないのですが。プルサーマルにも235がいるのですよね。ウラン235がなくなりゃプルサーマルができないわけですよね。
代谷委員
 今の新聞記事については、実は私はっきりと読んでなくて申し訳ないのですが、先ほどのお話の60年といわれているのは、既知の量ではなく可採年数、可採年数というのは採算ベースで掘れるものとして算定されているものが、60年〜70年くらい。これの4割程度がプルトニウムとして出てくる、それを使うとこれが伸びて30年くらいですかね、せいぜい。それとは別に、たとえば海の中にウランがあるというのは皆さんご存知でしょうけど、これ全部採ったとして、これはすごい量ですね、採れるかどうかわかりませんけど、採ったとしたら。この記事は、全てがごちゃごちゃになってお話をされているのではないかなという気がします。トリウム資源でもウラン資源の3倍あると、だけど、推定量と、確認資源と、採算ベースでとれる可採資源と、これは違いますね、これをみんな一緒にして議論するのは非常におかしい。この部分は今の報道では新しいことが出たとなっているけど、何も出ていないと私は思います。
経済産業省大臣官房参事官
 先ほどのことで申し上げますと、IAEAとOECDの報告によりますと生産コストがウラン1キログラム当たり130ドル、それ以下で生産できるという意味で既知のウラン資源としていくらと、未発見資源量として、こちらのほうが多いんですけれども、いくらという形でしておりまして、それ全体で推定資源量となっております。同じ報告書の中で海水中のウランの話も若干出ております。この報告書ではこれの最終コストを約300ドルとしておりまして、採算ベースでは非常に厳しい状況にあるという報告になっております。
菊池委員
 わかりました。それからもう一つ伺いたいんですけれども、先ほど経済コストについてのお話がございましたよね。我々が今払っている電気料金と比べればかなり大きな差額があるのですが、一定の前提条件のもとでコストを比べるとなっている、この一定の前提条件というのはどれくらいまで入っているのですか、つまり発電所や原子炉の建設費まで入ったコストなのか、それとも現存の施設があることを前提とした、ランニングコストのみのコストなのか、ですが。
経済産業省大臣官房参事官
 よくいわれます18.8兆円でございますけれども、この中でおおよそ半分につきましては、現在の制度上、電気料金からいただいております。その半分は何かといいますと、今ある発電所を廃棄する費用、使用済燃料を再処理する費用、それから高レベル廃棄物を処分する費用でございます。これにつきましては既に18.8兆円のおおよそ半分をいただいております。残りは何かといいますと、再処理工場を解体する費用、それからTRU廃棄物といっておりますけれども、若干レベルの高い低レベル廃棄物を処分する費用、そういうものが入っておりません。それも全部含めて処理・処分、海外にあるプルトニウム、高レベル廃棄物、今、プルトニウム33トンございますが、これを日本に運んでくる費用も全て含んでおります。それが18.8兆円でございます。ちなみに申し上げたいのは、大体今、電気全体で年間1兆キロワット時でございます。ご家庭ですとキロワット時当たり20円ちょっといただいております。業務用ですと20円弱くらいです。再処理工場は40年間動くという前提でおります。40年間分施設が動いてそれを廃棄してしまう費用全てを含んでおります。40年ですと、少なく見ても1兆(キロワット時)かける40(年)ですから、40兆(キロワット時)、仮に20円ですと800兆(円)、15円ですと600兆(円)。それだけ電気というのは皆さんに広く使われております。その中で、今ある施設を全て廃棄する費用として18.8兆円というお金が必要ではないかと、検討会で出しております。その中の半分については、制度を作って、既にいただいているところであります。兆という数字自身は、確かにみなさま方からすればなかなか聞かない数字ですけれども、年間1兆キロワット時の電気を使っていただいているという、そうした非常に大きな数字の中ということをお考えいただければと思っております。
菊池委員 
 分かりましたけれども、ほかの、比較になってる火力とか、天然ガスとかそれはどういう費用を計算してコストを評価しているのですか、それも同じですか。
経済産業省大臣官房参事官
 石炭火力とかLNG火力につきましては、最近運転を開始している発電所をモデルとしまして、建設コストを出しまして、最近数カ年間の平均的な燃料価格等をベースにして、燃料費、維持補修費、解体費用等々を考えております。
菊池委員
 この際お願いでありますが、こういう資料を作っていただいて、大変分かりやすくていいのですが、最初に一次エネルギーの表があって、これは原油だか石油換算で出てまいります。本当は、この一次エネルギーのうち、どのくらいが2次エネルギーになって、そのうち電力にどのくらいなって、電力のキロワットアワーが出てくると分かりやすいのですけれども、いきなり電力にとんでおりまして、しかもここはエネルギー単位がキロワットアワーになっておりますものですから、私たちが計算するとき大変分かりにくいものですから、できれば、途中の2次エネルギーを入れていただくとありがたい。これはあくまで希望であります。
経済産業省大臣官房参事官
 すいません、途中はしょってしまいまして。大雑把に申し上げますと、一次エネルギーでは6億キロリットルくらいでございます。消費ベースですとだいらい4億くらいでございます。それから、いわゆる電力化率といっておりますが、電気のかたちで4割近くエネルギーが使われております。石油の半分はガソリンになっておりますが、LNGや石炭は相当部分が電気に形を変えております。6億キロリットルのほとんどが海の向こうから来て、4億キロリットルという形で家庭や工場やオフィスで使われているということでございます。
菊池委員
 ありがとうございました。あと、プルサーマルに直接関係ない話なのですが、四国電力にぜひお願いしておきたいと思うことが一点ありまして、これは先の話ですけれども、コントロールシステムを、現在のコントロールシステムから、全部、最新のデジタルコントロールシステムに改装されるということですけれども、この改装にあたって、初期、初動的なミスが起きないように、入念なチェックをしていただきたいと思うのです。コントロールシステムを変えますとだいたいこういう大きな装置の場合には、初期ミスがあって、ここはソフトが間違えていたとか、ここは機械が間違えていたとかいうことが、ややもすれば起こりがちで、私も過去に何度か経験しておりますけれども、ぜひ、その点には重々注意を払っていただきたいと思います。これは希望であります。
有吉部会長代行
 四国電力からなにかございますか。
四国電力(株)(原子力本部長)
 おっしゃっていただいたとおり、慎重に、間違いのないようにやってまいりたいとおもいます。
有吉部会長代行
 他にご質問ございますか。
三宅委員
 先ほどコストの件が出ておりましたが、二酸化炭素の排出量が原子力発電によって減るという観点からのコストの計算も、入っているのでしょうか。といいいますのは、二酸化炭素排出量がこれからどんどんお金に換算されることになると思うのですが、そういう面からも原子力発電にはこれこれのメリットがあるいう考慮がコスト計算に入っておりますかどうかお伺いさせていただきます。
経済産業省大臣官房参事官
 先ほどお示ししました5.3円の中には、いわゆる目に見えないコストは入っておりません。実際にかかるであろうコストを計算しておりまして、もちろん、CO2の場合は京都議定書では目標が国内で達成できない場合は、CO2の取引も可能でありますが、そういうことはこのコストには入っておりません。あくまでも建設と後処理、維持管理、燃料費で計算しております。
三宅委員
 そうしますと、二酸化炭素の排出量も考慮した場合は、原子力発電のメリットはプラスの方向にはたらくと考えておればよろしいでしょうか。
経済産業省大臣官房参事官
 同じエネルギーを消費するのであれば、原子力発電を選択したほうが、発電中にCO2がほとんど出てこないということになりますので。
有吉部会長代行
 他にございますか。
辻本委員
 四電さんにお聴きしたいのですけれども資料3−1の30ページで、モックス燃料はウラン燃料よりも表面線量が250倍くらい増えるわけですが、この文章によりますと、そのために遮へい能力を有する専用の取り扱い設備等を用いて云々、となっておりますが、具体的にどのようなものが用いられるのかということが一つと、2の一番下でございますが、作業員の線量は年間の線量限度50ミリシーベルトと書かれておりますが、年間の線量は50ミリシーベルトですが、これだけではなくて、5年間で100ミリシーベルトという2つで規制されていると思うのですが、これでは片手落ちで。恵先生、それでいいですね。年間だけではなくて、5年間というのがいるのではないかなと思ったのですが。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 お答えいたします。まず、第一点目のモックス燃料を伊方発電所に搬入した際にどのような取り扱いをするのかということでございますが、モックス燃料を取り扱うのは、先ほども申し上げましたように、専用の輸送容器で持ってまいります。そこにモックス燃料をきちっと固定しているわけでございまして、そのモックス燃料を輸送容器から使用済燃料ピットへ、クレーンを使って移動するという作業をいたしますが、ここにございますように、モックス燃料の表面線量率は、現在使っておりますウラン燃料に比べまして、かなり高うございます。従いまして人間が近くで作業をするためには遮へいをするということが必要でございますので、燃料集合体を取り出すときに輸送容器を縦に起こします。その上にクレーンから吊り下げました取り扱い工具を、その燃料に装着するわけでございますが、装着しまして燃料を吊り上げます。そのときには、輸送容器の中できちっと固縛している固縛装置というのがありますが、固縛装置を外す必要がございます。そのような作業がございますので、やはり作業時間が少しかかります。したがいまして、その作業をするために、遮へいを周りに巻くという考えでございます。詳細な設計はこれからやっていくわけでございますけれども、このようなかたちで作業員の被ばくを抑えるという考えでございます。
 もう一点の線量限度でございますが、ご指摘のとおり、ここでは年間の50ミリシーベルトということだけを書いてございますが、5年間で100ミリシーベルトということについても法令できちっと規制されてございますので、それを守るということで、実施したいと考えております。線量は50ミリシーベルト、5年間で100ミリシーベルトに比べて非常に低い値に抑えることができると考えてございます。
辻本委員
 ありがとうございました。線量が十分低くて問題ございませんが、こういうときに線量限度とする限りは、年間だけではなくて、この2つがいると思います。
 それから、よくわかりましたが、全く使用済燃料と同じ取り扱いではないのですね。昔のウラン燃料ですと手で持ち運びできますね。今度のは手で持てませんね。使用済燃料ですとそのままキャスクに放り込みますが、今度のはそうでなくて、クレーンで外へ出されて運ばれるときに遮へいをおかれると、そういうわけでございますね。どうもありがとうございました。
有吉部会長代行
 他にございますか。
古賀委員
 今、ご説明いただいたのですが、添付資料のほうでも出ておりますモックス燃料の特性に関します資料、いろいろ解析されたりとか基準値との比較で評価されていると思うのですが、基準値とその適切性というものをお聞かせ願いたいと思います。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 私からお答えさせていただきます。今回いろいろ評価いたしまして、基準値と比較しておりますけれども、基準値につきましては、原子力安全委員会の指針や報告書等に基づいて、設定してございます。たとえば反応度停止余裕につきましては、原子力安全委員会決定の発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針、燃料中心最高温度につきましては、原子炉安全専門審査会の報告等に定められております。また、出力ピーキングにつきましては、同安全専門審査会の取替炉心検討会報告書で取替炉心の安全性に関する主要なパラメータとして選定されているもの等々、国の指針等に基づきまして設定してございます。また、これらの基準値の設定にあたりましての具体的な考え方としては、過去の安全審査で認められているものでありまして、私どもの方としては適切に設定された基準値と考えてございますが、今後、国へ安全審査を申請した際には、国において厳正に審査されるものと考えております。
古賀委員
 ありがとうございます。制御の能力等とかいろいろな評価値等をもとにしまして、今後、原子炉等規制法に基づきます許認可の申請であるとか、認可後の使用前検査であるとか、今後継続して続くことになりますけれども、そういうことが終わりましてからも、もう一度このような機会をもってもらって、審議する機会ができたら良いと思います。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 そのような機会には、ぜひご説明したいと思っております。
経済産業省大臣官房参事官
 安全性の審査につきましては、原子力安全・保安院での1次審査、原子力安全委員会の方でダブルチェックということで審査が行われます。審査結果については、当然のことながら、審査結果についてどういうかたちで判断したかについて、審査した規制当局の説明責任ということで説明するということになっております。
有吉部会長代行
 他にございますか。
藤川委員
 経済産業省さんに簡単に2点お伺いしたいことがあります。ひとつは、環境への適合性ということで、二酸化炭素排出のライフサイクルアセスメントしていただいておりますが、原子力につきましてはバックエンドの関係も含めて二酸化炭素排出量を算出していただいたかということと、あと、経済産業省さんでいらっしゃるということで簡単にしか言及がなかったんですが、モックスとして使ってしまうことで、余剰のプルトニウムを日本は持たないということで、国際的に日本の立場ですね、国際平和や核の安全ということで、そのあたりの意義も説明していただきたい。
 あと、四国電力さんに簡単なお尋ねなんですが、プルサーマルで、余剰のプルトニウムは持たないとか、エネルギーの有効利用とかリサイクルということで意義はあるのですが、地元にとっては、安全が大事だと思いますので、やはり、プルトニウムを使ったモックス燃料の違いは、線量が高いということですので、輸送の際の安全をですね、テロが起こったとか極端なシナリオを含めてどのように確保いただくのかお尋ねしたいと思います。
経済産業省大臣官房参事官
 まず、CO2の排出量でございますけれども、これは私、今詳細な部分は覚えてないのですけれど、これは発電過程だけではなくて、施設を作り、それを廃棄し、また、ウラン燃料を鉱山から採掘する過程までを考慮に入れましたCO2排出量を出してきております。
 それから、余剰のプルトニウムでございますけれども、これはどちらかというと、安全審査の際に原子力委員会で厳格に審査されると思っております。原子力委員会ではプルトニウムの利用計画につきましてもちゃんと事業者から資料を聴取されますし、また国としてもくり返し対外的に余剰のプルトニウムを持たないということをいろんな場で申し上げてきております。そのようなかたちで、基本的には平和利用という観点から原子力委員会のほうで厳重に審査されます。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 四国電力から、輸送時の安全性についてご説明したいと思います。モックス燃料につきましては、ウラン燃料とか使用済燃料と同様に、厳しい輸送上の基準がございます。その基準をきちっと満足した輸送容器に入れて持ってくるということで、まず、被ばくと大きな事故が起こったときの問題点というのはないと考えてございます。
 もう一点、モックス燃料につきましては、先ほどご指摘がございましたようにテロということについて、懸念されるというところでございます。これにつきましては、関西電力と東京電力のモックス燃料を既に数年前に国内に搬入いたしましたように、日米原子力協定に基づきます厳しい核物質防護に関する施策が施されて輸送されるということになるというふうに考えております。具体的には、日米原子力協定の取り決め等で指定されておりますように、武装した船が相互に護衛するというような形をとって国内まで搬入される。国内におきましては警備当局等と綿密な連携をとって、そういうテロが起こらないような対応を我々もとって行きたいと考えております。
藤川委員
 ありがとうございました。
経済産業省大臣官房参事官
 先ほどテロの話が出ましたので、一言、私からも補足します。モックス燃料を海外から輸送する場合には、たとえば出航するまで出航日をオープンにしない等、情報管理を徹底いたします。それから、それぞれ武装した船2隻で相互に警護しながら輸送しまして、英国原子力庁警察隊の武装警官が乗船いたしております。そういうふうなかたちで公海上の輸送を行います。国内に入りましたら、警察庁と海上保安庁との連携で、所要の手続きを踏まえまして連携を取りながら輸送を行います。発電所の中に入りましたら、原子炉等規制法の規制の分野でも、安全防護上、ウラン燃料からさらに上乗せの金属探知機や警戒装置等々を設置することが義務づけられておりまして、ウラン燃料とは違った、さらに厳しい防護体制をとることとなっております。
藤川委員
 ありがとうございました。
有吉部会長代行
 よろしいですか。
三宅委員
 添付資料の25ページと27ページですが、モックス燃料というのは、製造のときに集合体の中で富化度の異なる燃料棒を配置すると、それからまた、集合体を炉内に装荷するときに、モックス燃料と普通のウラン燃料、これを配置するというきめ細かい装荷計画で配置が決まっていると思いますが、非常に複雑な感じがしますので、例えば、配置ミスの防止対策ということは考えておられますのでしょうか、お伺いします。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 お答えいたします。その点が我々としても一番重要な点だと思っておりますし、基本的に確認すべき事項だと思っております。当社は国の法令や通達等の内容、それから先般の関西電力におけます品質保証活動の改善状況に関する報告書が出ておりますけれども、その報告書に対する保安院の評価等も含めまして、万全な品質保証体制を確立して、確実に品質保証活動を実施していくというふうに今後考えてございます。具体的には、将来の話になりますが、モックス燃料加工を行うときには、製造期間を通じまして、海外の燃料加工工場へ当社の検査員を派遣いたしまして、燃料の配置ミスなど製造に起因する不具合が生じないよう品質保証活動に万全を期したいと思っております。
 もう一点のご指摘で、発電所での配置ミスにつきましては、従来も配置ミスが起こったら困るわけでありまして、従来と同様、モックス燃料を含めまして全ての燃料集合体が設計どおりの位置に正しく装荷されているということを燃料装荷時、それから燃料装荷後に、燃料集合体に刻印を打っておりますので、その刻印番号を識別すること等によりまして、まず当社が確認いたします。その後、きちっと当社が確認したことを国の検査を受検いたしまして、配置ミスが発生することがないようなシステムとなってございます。
三宅委員
 どうもありがとうございました。つづいて、品質保証体制について、これは問題になると思いますが、前のBNFLのデータ改ざん問題ですね、これをきっかけにして、品質保証関係について電気事業法施行規則等ができているわけでありますが、燃料加工が始まるとなりますと、外国のメーカーで作ってもらうことになります。先ほど日本からも現場に技術者を派遣されるということですが、実際にモックス燃料を造りますときに、例えばペレットになる前にプルトニウムスポットをチェックできるとか、そういうところまで立ち入りさせてもらえるのでしょうか。先の話になるのでしょうが、ちょっと気になるのですが。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 まさにその、原子炉設置許可をいただいた後、国にそのようなことも含めて当社の品質保証体制をどのようにするかということを審議、ご承認いただいた上での話になりますけれども、当社といたしましては、これからモックス燃料を加工するにあたりまして、当社社員を現地に派遣して確認いたします。その一環として、プルトニウムがきちんと混合されているかどうかここもひとつの大きなポイントでございまして、そのところについては我々もきちんと確認をしていくということを考えてございます。
三宅委員
 どうもありがとうございます。
有吉部会長代行
 それでは、恵先生。
恵委員
 四国電力に再確認させていただきたいのですが、県への申し入れの中に、伊方原子力発電所の労働者の方が、モックス燃料を使うことによって被ばく線量が増大するのではないかという指摘がございました。先ほどの辻本先生のご質問で遮へい等いろいろご説明がございましたが、再度確認させていただきたいということでございます。それからもうひとつ、国の方にお尋ねしたいのですが、原子力安全委員会の報告書の中に、現在の原子炉は、ウラン燃料用の原子炉でございますが、モックス燃料を3分の1炉心の範囲まで用いましても安全設計ができるということでございますが、そのときに用いられました検討のデータは十分安全なものでございましょうか、確認させてください。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 それでは四国電力のほうから、作業員の被ばくに関しますことにつきまして、再度ご説明させていただきたいと思います。モックス燃料はプルトニウムなどを含みますので、プルトニウムの自発核分裂によります中性子、それから、プルトニウムの娘核種でありますアメリシウムのガンマ線がございまして、これによりまして、ウランの新燃料と比べて線量率が高くなります。このため、モックス新燃料の発電所への搬入時には、先ほど申し上げましたように、空中で取り扱うということでございますので、遮へい能力を有します専用の取り扱い設備を使用いたしまして使用済燃料ピットまで搬送いたします。使用済燃料ピットは水中で保管いたしますので、使用済燃料と比べて線量率が格段に低いモックス燃料でございますので、それ以降は問題ないと、そういうことで作業員の線量を極力低くする作業計画を立案いたしまして、放射線管理の万全を期したいと考えております。線量限度でございます5年間で100ミリシーベルト、年間で50ミリシーベルトに比べて非常に低く抑えることができるというように事前に評価してございます。
経済産業省大臣官房参事官
 平成7年の原子力安全委員会の安全審査指針の背景、データでございますけれども、平成7年の安全審査指針を作る際に、原子力安全委員会ではモックス燃料検討小委員会というのを作られまして、ここで18回の検討を重ねて来ておられます。その過程で、1960年代から世界ではモックス燃料が使われておりますので、そのときのデータ、あるいは先ほどご説明しました敦賀、美浜での照射試験の結果等を使いまして、この指針をとりまとめておられます。また、指針をとりまとめた背景となる文献等については指針の中に全て明記してございます。それと、今回とは直接関係ございませんが、その後の平成11年6月に全炉心にモックスを使う場合の指針も作られておりまして、そのときに平成7年の指針についても検討が行われておりまして、この報告書の中で、報告の内容を変更する必要はないと判断をしてございます。
有吉部会長代行
 よろしいですか。どうぞ
辻本委員
 経済産業省さんからいただいた資料の9ページでございますが、核燃料サイクルの今後の施策として、核燃料サイクルのイメージ図がございます。下のほうに高速増殖炉の燃料サイクルという図がございますが、前の日経新聞ですが、これを日本は取りやめるような記事が載っておりました。新聞だけの話でございますので、なくなるのかどうか定かでございませんが、これを今後どうされるのかということ、それから、ハーバード大学なんかでは直接処分というのが考えられておりまして、コスト面なんかも有利だということで、米国では再処理を止めておられるという話ですね。また、スウェーデン、スペイン、フランスでも直接処分も考えておられます。9ページの表によりますと、平成16年の末までに適切な制度を検討し、必要な処置を講じるという記載がございますので、12月まででございますので、もう7ヶ月ぐらいしかございませんが、お聞きしたいのは、高速増殖炉の燃料についてはどのようにお考えであるかということ、それと直接処分のお考えはあるのかということでございます。
経済産業省大臣官房参事官
 まず、高速増殖炉の話でございますけれども、今、原子力委員会のほうでは、原子力長期計画は5年に1回の間隔で作られておりますが、今年の初めから、長計について意見を聴く会ということで、まず、長計そのものではなくて、長計に関連していろいろな方々からのご意見を聞くということを1月から始めておられます。いろいろな意見を聞くというご方針のようでして、その中でいろいろな方々がいろいろなご意見を述べておられます。この意見を聞く会はまだ終わっておりません。この意見を聞かれたあと、いわゆる長計についての検討が始まるわけでございますので、まだ長計どうこうするわけではないと考えておりますし、また、近藤委員長自らも記者会見等の場で、まだ検討もしていないと、変更するとか取りやめるとかは決めたことがないといっておられます。いろいろな方々がいろいろなご意見を言っているのは事実でございますけれども、原子力委員会あるいは国全体として、変更したとか、そういうことはございません。
 それから、ハーバード大学の報告書でございますけれども、これは、報告書そのものを一言で申し上げますと、これからCO2を削減するためには原子力が決め手になると、そのためには今世界中で430基で3億7千万キロワットの発電容量がございますが、これを10億キロワットまで高めて、さらにコスト競争力を上げるべきであるというのが、この報告書の趣旨でございます。これに対しまして、フランスの原子力庁とか日本の原子力産業会議等は、今の3億7千万キロワットを、3倍の10億キロワットに拡大した場合、はたしてウランの資源があるのかどうか、あるいは、急激に拡大した場合、ウラン価格の高騰が起きるのではないかと、資源面、価格面から非常に問題があるとしております。それからもうひとつは、我が国の場合でも原子力は十分に、核燃料サイクルを考慮しても競争力がございます。フランスも十分な競争力を持っているので、現行方針で、十分に経済性を持ったままいけると結論しておられます。経済性を高めるためにということで、例えばこの中でひとつの提案として、ボーリング坑を掘って捨てたらどうかといっておられるのですけれども、それはさすがに乱暴であると、ウランなりプルトニウムをそのまま捨てるということ、ボーリング坑に捨てるとそもそもモニタリングができないのではないかと。原子力を重視すべし、経済性を強化すべしというのが趣旨なのですけれども、国民のご理解を得て進めるという観点からすると、あまりにも、経済性を強調しすぎではないかと私どもは思っております。ただ、今の状態でも核燃料サイクルを含めて、原子力発電は十分な経済性を持っておりますし、この方針を進めていきたいと考えております。
有吉部会長代行
 よろしいですか。どうぞ
代谷委員
 四国電力さんにお伺いしたいのですけれども、ステップ2燃料といろいろな特性の評価をされています。現実に作られるときにはステップ1燃料相当といわれて作られています、モックスとウランの燃料の特性が変わるといわれていながら、私個人としてはここに出てくる表の書き方はあまり気に入らない、ステップ1相当と書いていながらステップ2と比較されるのは解せないのです。それはおそらく、ステップ2燃料と一緒に炉に入れられるのだろうなという気がしているのですが、ステップ1燃料とモックス燃料が共存することはあるのか、ステップ1、ステップ2、モックスが共存することはあるのか、もしもそういうことを考えておられるのなら、そのへんの検討はしておられますかということを確認しときたいなと思います。よろしくお願いします。
四国電力(株)(原子燃料部燃料設備グループリーダー)
 ステップ1、ステップ2、モックス燃料の時間的な関係でございますけれども、今年度からステップ2燃料を使い始める予定でございまして、順次、ステップ2燃料がステップ1燃料に置き換わってまいります。ほぼステップ1燃料がなくなった頃から、モックス燃料が開始されるものと考えております。現在のところはステップ1燃料がモックス燃料と同時に入ることはないと思いますが、ひょっとすると燃料供給計画によっては、少数体共存する可能性は否定できないかなというのが現在の計画であります。ステップ1燃料をモックス燃料と一緒に使ったときの安全性の話でございますけれども、現在、安全設計の基本的な考え方といたしましては、ステップ1燃料も基本的にあるという前提で、たとえば事故解析のパラメータも決めておりますので、モックス燃料とステップ1燃料がたとえ共存したとしても、ステップ1燃料の特性まで含めた条件での安全性の確認をしておりますのでステップ1燃料と、モックス燃料が共存しても安全上は問題ないと考えております。
有吉部会長代行
 よろしいですか。他にご質問ございますか。
 私からひとつだけ。いろいろな団体から県への申し入れがございまして、事前に送付がございましたが、プルトニウムの放射線毒性についての指摘がたくさんありました。プルトニウムの毒性が問題になるのはどのような場合なのかということと、伊方ではその心配はないのかということ、四国電力と国にお伺いしたいと思います。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 それでは四国電力のほうから、ご説明いたします。プルトニウムにはご承知のように放射線毒性がございます。これは他のラジウム等にもございますが、このプルトニウムの放射線毒性が問題となりますのは、プルトニウムを吸入摂取して、肺とか骨に沈着するというときは問題でございます。しかしながら、伊方発電所におきましては、既にペレットに焼き固められて、燃料棒に封印され、燃料集合体とした形になってございます。それが搬入されるということ。それと、原子炉内におきましては、原子炉容器とか原子炉格納容器等、幾重にも障壁で閉じ込められておりますので、直接、人がプルトニウムを吸入するということはございません。そういうことで、プルトニウムの放射線毒性について、伊方発電所で危険であるということはないと考えております。
経済産業省大臣官房参事官
 私のほうから申し上げますと、プルトニウムを原子力発電所で使う場合ですけれども、プルトニウム自身は、酸化物として1500℃以上で焼き固めたペレットでございます。万々が一の事故・トラブルのときの問題点というのは、燃料被覆管の中に入っております核分裂性の希ガスとか物質とかが冷却水の中に出てくるのではないかとか、そういう場合でございます。そういうときはウラン燃料の場合と大きな差はございません。もちろん詳細は安全審査でチェックいたしますが、プルトニウムそのものが外に出てくるのではないということをご理解いただきたいと思います。それとプルトニウム239は重い金属でございますので、通常の発電所で言いますと、炉心のスプレイ系とか格納容器とかフィルターとかございますので、燃料被覆管の中に入っている核分裂生成物の気体状のものが出てくるのではないか、ただそれはウラン燃料の場合と大きな差はないのでございます。量的には若干差があるのですが、そこは申請者が評価しますし、もちろん安全審査の場合にはダブルチェックすることとなっております。
有吉部会長代行
 ありがとうございました。今のお話の内容をですね、住民にも詳しく説明して理解を得る努力をしていただきたいと思います。
 質問も出尽くしたようですが、三宅委員さん、これまでの議論を踏まえてご専門の原子燃料工学の立場から、付け加えることがございましたらお願いします。
三宅委員
 先程詳細にわたったご説明がありましたが、モックス燃料は、大部分を占めるウラン238とプルトニウムが1割ほどの混合酸化物燃料でして、ウラン燃料と比べまして色々な種類の物性値が急激に変化するわけではありません。プルトニウムの割合が増えますと、ゆるやかに融点が低下するなどの影響がありますけれども、そういう点につきましては、既にきちんと長年に渡ってデータが把握されておりまして、それを評価することができます。そういうのも含めまして、ご説明のありました3分の1以下のモックス燃料であれば従来のウラン燃料と同様に取り扱えると考えます。四国電力さんの項目が9つほどございますが、そういう基礎データも踏まえて検討されていることを、評価することができると思います。
この評価結果については、法律に基づいて、原子力安全・保安院並びに原子力安全委員会の審査が行われることとなっておりますから、住民の安心を得るという目的のためにも、既にお話が出ましたように、原子力安全・保安院及び原子力安全委員会の審査を受けて、安全であるということをもう一度確認したいと希望します。それが大事なことであると考えております。
有吉部会長代行
 ありがとうございました。
 代谷先生、原子炉工学の立場から、今までの議論を総括していただきたいと思いますが、いかがですか。
代谷委員
 先程来、縷々説明してこられたと思うのですけれども、モックスの燃料、ウランの燃料というのは、やはりプルトニウム、ウランの量が違うということで、特性そのものにはやはり差があると、これは事実だと思います。そういうことに対する対応をいろいろなかたちで原子炉工学的にはとられている。その上で、例えば、原子力安全委員会で、3分の1までならば設計変更することなく今の炉心のままで使えますよという判断を下されているのだと思います。
 私は、仕事の関係で、フランスと十数年来共同研究をやっております。日本ではプルサーマルといいますが、向こうではプルサーマルといいますと笑われましてですね、日本のなかで言っているからあたりまえだろうと思っているとそうではない。向こうでは単に取替えの燃料だろう、どこが違うんだ、という感じでやっています。そういうことがあったので、我々に言わせますと、あまりデータのなかった頃からやってたのではないかなという気がします。1990年代にフランス原子力庁で3分の1モックスの炉心についての炉物理の試験が行われておりました。私も非常にそれに関心を持っておりました。そのあと、それを引き続き研究し、全炉心モックス炉という実験までやられている。ドイツでは2分の1まで入れてもいいよという安全規制上の制約になっているとかですね。
 私も、モックスのプルトニウムを使用することによって、潜在的な危険性が増えるか増えないかといわれると、それは増えると思います。しかし、それが顕在化するかどうかというのは別の話だと思います。文明の利器というのは出て来れば来るほど、潜在的な危険性というのはどんなものでも拡大していっていると思います。だけどそれが使えるかという、そこのところだと思います。ここのところが非常に難しいのかもわかりませんけど、原子炉工学の立場から言えば、これは使えるのではないかと。今までのウランの炉心と遜色なく使えるのではないかと思っている次第です。あと、詳しいことは、聞きたいことはいろいろあるのですが、国の安全審査がございますので、そちらで聞いていただけるだろうと、また、その結果をここでお話いただけるのだろうと思っております。
有吉部会長代行
 どうもありがとうございました。
 それでは、これまでの議論を踏まえて、技術専門部会としての意見をとりまとめたいと存じます。専門部会としましては、伊方3号機におけるモックス燃料採用計画については、エネルギー基盤の脆弱な我が国の将来にわたるエネルギー安定供給の確保及び地球環境保全のための化石燃料の消費抑制のため、意義あるものと認められる。また、基本的安全性については、ウラン燃料との違いが燃料特性及び原子炉特性のいずれの面からも把握され、炉の3分の1程度までの範囲では、ウラン燃料と同様な安全設計が可能であることが、原子力安全委員会により確認されており、海外においても、約40年、延べ約4000体に上る十分な安全使用実績が認められる。しかしながら、伊方3号機の特性を踏まえた個別炉としての安全性については、今後、四国電力による解析結果が安全審査によって評価されることから、その審査結果を踏まえて、改めて審議することが必要である。そういう旨、意見をとりまとめ、管理委員会に報告させていただきたいと思いますが、ご了承いただけますか。
 (異議なし)
有吉部会長代行
 どうもありがとうございました。それではそのようにさせていただきます。
 以上で議題の審議を終了いたしました。続いて、報告事項がございます。平成15年度の伊方発電所異常時通報連絡状況について、まず事務局から報告願います。
原子力安全対策推進監
 だいぶ時間も過ぎておりますので、手短に報告したいと思います。平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況についてご説明申し上げます。
 (【資料4−1】に基づいて説明)
有吉部会長代行
 引き続いて、四国電力のほうから原因と対策についてお願いします。
四国電力(株)(原子力部長)
 資料4−2についてご説明いたします。
 【資料4−2】に基づいて説明)
有吉部会長代行
 ただいま説明のありました平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について、何かご質問ございますでしょうか。
有吉部会長代行
 ご質問もないようですので、以上を持ちまして技術専門部会は終了いたします。委員の皆様には本当に長時間にわたりまして、ご審議ありがとうございました。
  (閉会)



[部会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電 話 089-941-2111(内線2352)
FAX  089-931-0888


伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会次第
 
日 時  平成16年6月1日(火)10時00分〜
場 所  愛媛県水産会館6階大会議室    
 
1 開 会
 
2 議 題
 
(1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 
(2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 
(3) 伊方3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用計画について
 
3 報告事項
 
(1) 平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
4 閉 会


資 料 目 次
 
 
 
 
3−1 伊方発電所第3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の採用計画等について
                                                 (四国電力(株))