伊方原子力発電所環境安全管理委員会議事録
 
1 日 時 平成16年6月30日(水)13時30分〜16時00分
 
2 場 所 愛媛県庁第1別館11階会議室
 
3 出席者 委員22名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
 (1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 (2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 (3) 伊方3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用計画について
 
5 報告事項
  平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
  
6 審議等の内容(全部公開)
  (定刻になり、開会)
事務局
 それでは、会長であります吉野内副知事から挨拶を申しあげます。
吉野内会長
  (挨拶)
事務局
 議事の進行につきましては、委員会設置要綱の規定によりまして会長が務めることとなっておりますので、今後の議事進行につきましては、吉野内会長、よろしくお願いいたします。
吉野内会長
 それでは、議事に入ります。はじめに議題1の平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果と、議題2の温排水影響調査結果について、一括して事務局から説明願います。
原子力安全対策推進監
 それでは、平成15年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきまして、ご説明申し上げます。お手元の資料1をご覧下さい。
 (【資料1】に基づいて説明)
水産課長
 それでは、続きまして、平成15年度の温排水影響調査結果について、ご説明をさせていただきます。資料2をご覧下さい。
 (【資料2】に基づいて説明)
吉野内会長
 ありがとうございました。それでは、この2つの調査結果につきましては、技術専門部会でご検討いただいております。濱本部会長さんから、部会意見の報告をお願いいたします。
濱本部会長
 それでは、技術専門専門部会でとりまとめました結果についてご報告いたします。平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果及び同温排水影響調査結果については、両調査結果とも、過去の調査結果と比較して同じ程度であり、問題となるものは認められない。以上でございます。
吉野内会長
 どうもありがとうございました。今の両調査結果につきまして、みなさん、ご意見、ご質問ございましたら、お願いします。
吉野内会長
 特にございませんか。それでは、議題1、2の両調査結果につきましては、当委員会として、特に問題となるものは認められない、旨の意見を取りまとめ、知事に報告させていただきたいと思いますが、ご了承いただけますか。
  (異議なし)
吉野内会長
 ありがとうございました。それではそのようにいたします。
 次に、議題3の伊方3号機のウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用、以下、モックス燃料と略させていただきますが、いわゆるプルサーマル計画についてでございます。本件については、去る5月10日に、四国電力から県及び伊方町に対し、安全協定に基づく事前了解願いの提出があったものでございます。各委員にはその時点でお知らせを送らさせていただいております。また、県議会の各会派や市民グループから県に申し入れのあった反対の意見や主張等につきましても、事前に送付させていただいたところです。
 それでは、まず、四国電力から、採用理由、実施計画、安全性等について、説明を願います。
四国電力(株)(原子力本部長)
 四国電力原子力本部長の太田でございます。みなさま方には日頃から伊方発電所の運営につきまして、ご理解ご指導を賜りましてありがとうございます。ただいま、伊方発電所では、1号機と3号機が運転中でございまして、2号機が定検中でございますが、今後とも、安全、安定運転に努めてまいりますので、ご指導の程よろしくお願いいたします。去る5月10日に申し入れさせていただきました、伊方3号機のモックス燃料採用計画につきまして、私ども、地元の皆様のご理解が最も重要と考えまして、地元の方々のご家庭に訪問してご説明申し上げる等、理解活動を行っているところでございますが、これからもなお一層、力を入れて参りたいと考えております。
 それでは、資料に基づきまして、原子燃料部長の古澤のほうから説明させていただきます。よろしくお願いします。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 原子燃料部長の古澤でございます。資料3−1に基づきまして、ご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
  (【資料3−1】に基づいて説明)
吉野内会長
 どうもありがとうございました。プルサーマル計画ですけれども、国が、資源に乏しい我が国の将来にわたるエネルギーの安定供給に不可欠として、推進をしているものでございますが、一方では、一旦立ち止まるべき等の様々な批判的な意見も提示されております。本日は、経済産業省にもご出席いただいておりますので、我が国のエネルギー政策に責任を持つ立場から、プルサーマルの必要性及びその安全性について、様々な批判も踏まえ、明確なご説明をお願いいたします。
経済産業省大臣官房参事官
 それでは、ご説明させていただきます。まず、説明に先立ちまして、一言、御礼申し上げます。昭和52年9月の伊方発電所1号機の運転開始以降、1号機から3号機まで発電所の安定運転を通じまして、我が国の石油依存度の低減、電力の安定供給に大いに貢献していただきました。それは、ご臨席のみなさまがたのご理解、ご協力の賜物と思っております。まず説明に先立ちまして、改めて御礼申し上げます。
それでは、お手元の資料とパワーポイントを使いまして、ご説明させていただきたいと思います。
  (【資料3−2】に基づいて説明)
吉野内会長
 どうもありがとうございました。本件については、当委員会の技術専門部会で、先般、ご検討いただいておりますので、濱本部会長さんから、部会意見の報告をお願いいたします。
濱本部会長
 技術専門部会の意見をご報告申し上げます。伊方3号機におけるモックス燃料採用計画については、エネルギー基盤の脆弱な我が国の将来にわたるエネルギー安定供給の確保及び地球環境保全のための化石燃料の消費抑制のため、意義のあるものと認められる。また、基本的安全性については、ウラン燃料との違いが原子炉特性及び燃料特性のいずれの面からも把握され、炉の3分の1程度までの範囲では、ウラン燃料と同様な安全設計が可能であることが、原子力安全委員会により確認されており、海外においても、約40年、延べ約4000体に上る十分な安全使用実績が認められる。しかしながら、伊方3号機の特性を踏まえた個別炉としての安全性は、今後の安全審査によって評価されることから、その審査結果を踏まえて、改めて審議することが必要である。以上でございます。
吉野内会長
 ありがとうございました。ただいまご説明ございました伊方3号機におけるモックス燃料採用計画につきまして、これから、ご質問をいただきたいと思います。どなたからでも結構ですので、よろしくお願いします。
佐藤委員
 全くの素人なものですから、技術的なこととかそういうことは一切、技術専門部会のほうで審議いただいているので問題ないのだと思います。ただ、単純な算数の話をお伺いしたいのですが、6ページの、ここに書いてある数字だけでお伺いしますけれども、そもそもウランでやっている場合でも1/3ぐらいがプルトニウムに変わって、発電に寄与していると。モックス燃料1/4を使うとプルトニウムの寄与が1/2に増加するが、安全に影響はないとなっています。モックス燃料はプルトニウムを1割含んでいる、残り9割はウランであるとなっていますが、一方、モックス燃料ペレットは約4割がプルトニウムになると。全体で考えると、3/4のウラン燃料は1/3がプルトニウムになるので、かけ算で1/4になる、一方1/4のモックス燃料は4/10がプルトニウムになるので、1/10がプルトニウムであると、そうすると、7/20、つまり35%がプルトニウムになりそうな気がするのですが。
経済産業省大臣官房参事官
 ウラン燃料の場合、はじめに3〜5%のウラン235で、残りがウラン238となっており、ウラン235の分裂によってウラン238の一部がプルトニウム239になります。そういうことから、使用済燃料になりますと、1%のウラン235と1%のプルトニウムと3〜4%の核分裂生成物、残りはウラン238となります。
 モックス燃料の場合は、8%ほどのプルトニウムでありまして、これは核分裂を起こすと、2〜3割くらい少なくなるとされています。使用済モックス燃料の中には、最初から2〜3割少なくなったプルトニウムが残っていると考えます。
佐藤委員
 エネルギーの寄与の話はどうですか。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 この数字は我々もあまり難しく考えておりませんで、ウラン燃料だけでやりますと、全炉心で1/3でございます。伊方3号機で1/4のモックス燃料を使います。そうしますと残りの3/4がウラン燃料でございますので、3/4については、その1/3がプルトニウムに関わると、かけますと1/4になります。一方1/4のプルトニウムについて1と考えますと、1/4ですので、1/4+1/4で、1/2となります。簡単な算数で、アバウトに出てくると。
佐藤委員
 モックス燃料は1割しかプルトニウムが含まれておりませんね。残り9割はウランですよね。9割のウランの1/3がプルトニウムに変わるのではないですか。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 モックス燃料につきましては、10%のプルトニウムと残りは劣化ウランですので、劣化ウランがプルトニウムに変って、燃える、ということになりますので、モックス燃料は全てプルトニウムが燃えていると考えております。
佐藤委員
 それで分かりました。
 もうひとつ教えてください。評価項目6で、おもしろいなと思って。プルトニウムは、ドップラー効果等で自己制御性が高まるとなっているが、簡単にいえば、安全性が高まるということでしょうか。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 そういうことでございます。このページの下のところに、範囲で基準値を書いていますけれども、これは、原子炉の安全審査の段階ではいろいろな事象を検討しますから、上下で範囲を設定しています。基本的には安全の方向です。
吉野内会長
 その他、何かございますか。
大元委員
 前に新聞報道で見たのですが、イギリスの燃料工場が関西電力のほうのモックス燃料を製造したときに、データの改ざんがあったとの報道がありましたが、今回、四国電力がモックス燃料を外国で製造するときに、前回の関電のような不祥事がおきないのか。私が心配いたしますのは、外国で造るわけなのでその国の法律に基づいてやっているわけで、日本から行ってそれらに介入することができるのか、ということでお尋ねするわけですが。
吉野内会長
 では、まず四国電力から。
四国電力(株)(原子燃料部長)

 BNFL問題につきましては、我々も非常に重要な問題と考えておりまして、先程、国のほうからご説明がございましたように、国のほうにおきましても、安全審査が終わった後、加工する前に品質保証について書類を提出して、電力がきちんと次の段階でチェックして進めていくということを指導されてございまして、それに従いまして、万全を期して進めていく所存でございますが、さらに我々におきましては、品質保証体制をきちんと整えまして、今後、国内外メーカーの品質保証を徹底させるとともに、当社からは燃料加工の期間を通じて検査員を派遣いたしまして検査にあたるという所存でございまして、これから、これら検査員の教育訓練を実施していきたいと考えています。そういうことで、万全の体制のもとに確実な品質保証体制を実施していきたいと考えております。
吉野内会長
 国のほうは、いかがですか。
経済産業省大臣官房参事官
 この問題は、平成11年の関西電力高浜でのモックス燃料の輸入でございますけれども、製造段階におきまして、燃料ペレットの外径を測定する工程を手動でやっていたものですから、測定する人間が、過去のデータをそのままコピーして作業をサボったという問題がありました。BNFL社における品質保証体制の問題でございましたけれども、やはり、国においても事業者においても、品質においてさらに強化すべきということで、平成12年に電気事業審議会にこの問題を検討する委員会を作りました。その結果をふまえて、品質保証につきまして書類提出を義務付けるという法律改正、あるいは、モックス燃料に係る輸入燃料体検査、モックス燃料の安全審査を受けた後でないと製造できないとか、製造工程での品質保証を事業者だけでなく、国でもチェックする、あるいは、当分の間においては、さらに第三者機関も活用する等で、強化をしております。
吉野内会長
 大元委員、よろしゅうございますか。
 そのほか。どうぞ。
廣田委員
 4000体の使用実績があるということですが、これはいろいろな国に別れていますが、これは全て伊方で使うのと同じかたちということですか。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 これらの体数につきましては、伊方発電所を含みます我が国の商業用原子炉52基、これはPWRとBWRがございますが、これと同じタイプの軽水炉での使用実績でございます。また、その燃料の基本的な設計は同じです。ちなみに4000体の中の内訳でございますけれども、PWRが約3300体、BWRが約700体という内訳になっております。また、伊方3号機と同じタイプ、17×17燃料に絞ってみますと、フランス、ベルギーを中心に約2000体の使用実績でございます。したがいまして、伊方3号機と同じタイプの燃料ということであれば、4000体のうち、2000体でございます。
吉野内会長
 よろしいですか。
 どうぞ。
岡崎委員
 私のところが西宇和なので、技術的な話ではないのですが、使用済燃料については、伊方のプールに保管していると思うのですが、モックス燃料をたくさん使うことになったら、使用済燃料については、ずっと伊方原発においておくということはないのですか。処理場がまだできていないと思うのですが。処理場がまだできていない時点で、これを進めるということになると、使用済燃料がずっと伊方におかれることになるのではないですか。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 まず、四国電力のほうからお答えしたいと思います。モックスの使用済燃料は、海外において既に再処理をした実績がございまして、技術的に十分処理が可能であるということが第一点でございます。第二点は、原子力長期計画におきまして、六ケ所再処理工場の運転実績や研究開発の進捗状況等を勘案いたしまして、2010年頃から第2再処理工場について検討されると聞いてございまして、モックス燃料はこの第2再処理工場で再処理すると考えてございます。
吉野内会長
 国のほうから、お願いします。
経済産業省大臣官房参事官
 モックス燃料の再処理でございますけれども、先程四国電力からお話ございましたように、モックス燃料の再処理そのものは、フランスや、日本ですと東海の再処理工場におきまして、約十トンの再処理実績がございます。ただ、商業ベースとなりますと、現在、核燃料サイクル開発機構におきまして、モックス燃料の再処理についての実証試験を計画しているところでございます。この結果を踏まえまして、原子力の長期計画におきましては、現在建設している六ケ所再処理工場の次の再処理工場でモックス燃料の再処理を行うという計画になっておりまして、これについては、2010年から検討を開始するというのが今の計画でございます。
吉野内会長
 よろしいですか。
 どうぞ。
谷藤委員
 2、3質問をいたしたいと思います。使用済核燃料は、再処理して使うより直接処分したほうが経済的に有利と聞いております。その差は、どのくらいになるのでしょうか。それから、国としてサイクル政策を選択した判断根拠をお聞きかせいただきたいと思います。また、その政策の不透明さや費用などの面から、サイクル政策を見直すとも報道されていますがどうなのか。以上、3点をお聞かせ願います。
吉野内会長
 国のほうからお願いします。
経済産業省大臣官房参事官
 まず、使用済燃料についてでございますけれども、使用済燃料を再処理してその中からウラン、プルトニウムを取り出して再度使うという方法と、使用済燃料をそのまま、最終的に土の中に処分するという、ワンススルーといっておりますけれども、その両方がございます。それで、これは1994年でございますけれども、OECDで試算をした、核燃料サイクルの経済性という報告がございます。ここでは、核燃料サイクル部分、先程言いました5.3円の中の1.47円でございますけれども、その部分では、大体10%くらい再処理をした方がコストが高くなるということが言われています。ただ、核燃料サイクル全体でございますけれども、これは全体の発電コストに対しまして1割〜3割でございますので、1割かける1割〜3割で、全体から見れば大きな差はないというのが、この1994年の報告書の概要でございます。これに加えまして、我が国のエネルギー資源が乏しいという状況、あるいは、使用済燃料そのものをそのまま処分するときの技術的問題、安全性等の課題もございますので、いずれにしても、使用済燃料をどうするのかという問題からは避けられないものだと思っております。
 それから核燃料サイクル政策でございますけれども、これは、エネルギー政策、原子力長期計画が策定されまして以降、エネルギーの安定供給というのが我が国の大きな政策の柱になっております。その関係で、昨年10月のエネルギー基本計画におきましても、核燃料サイクル政策を進めるとなっておりまして、1960年代の原子力長期計画以降、一貫して、核燃料サイクルを進める、エネルギーの供給安定性を高めるために原子力発電、その原子力発電の供給安定性を一層高めるための核燃料サイクルという位置付けになっております。
吉野内会長
 先ほどのご質問は立地地域の伊方の議長さんとしてのご質問と思いますが、国として特に立地地域に対して、もう少し前面に出た説明活動が必要と考えますが、いかがでしょうか。
経済産業省大臣官房参事官
 原子力政策全般、エネルギー政策も含めまして、やはり国民のみなさま方のご理解を前提に進めるべきと思っております。そこで、国民の方々にどういうかたちで情報を提供するかという形で進めてきております。そのためにインターネットを使うとか、いろいろなかたちで進めているところでございます。特にプルサーマルにつきましては、私ども、新潟県刈羽村での住民投票という経験もございました。それを踏まえまして、関係省庁で集まりまして、プルサーマル連絡協議会というのを作って、いろいろな取り組み方を検討し、その中間とりまとめの中で、大きな柱として、エネルギー教育、一方的にならない一人一人に届く情報提供。それから、ものを見ていただく、実物を見ていただくということで、今、取り組んでいるところでございます。
吉野内会長
 ありがとうございました。
 その他、ご質問等ございますか。どうぞ。
栗田八幡浜市助役(高橋委員代理)
 八幡浜市として、周辺自治体の立場で発言させていただきたいと思います。この計画につきましては、科学的、技術的な安全性の確保が第一だと思っております。これはぜひお願いいたしたい。その中で、先ほども経済産業省の方も言われておりましたが、ひとつは、計画の妥当性を判断できる情報を開示していただきたい。もろもろの情報を公開していただきたいことと、住民への説明責任が大変重要だと思います。そういった前提のもとで、今後住民の意見を十分取り入れ、専門的な調査を行っていただいて、慎重かつ厳正に審議していただきたいと言う要望をお願いいたします。
吉野内会長
 ありがとうございました。今のは要望ということでよろしいですか。
 その他。どうぞ。
渡部委員
 先程、技術専門部会の部会長さんからの報告の中で、最後の締めくくりに、伊方原発3号機に対しては、個々に検討の余地があるという含みを持たせたご報告ではないかなと受け取ったのですが、そういうことも踏まえて、国内での実証試験の報告が2例だったと思うのですが、国内の実証試験が、そのまま伊方原発3号機に当てはまるのかどうかということが一点と、この基本法の推進については、住民の理解が大前提であるということが各所に述べられております。それはもっともだと思います。そういうことを踏まえて、特に伊方近辺の方への理解はどのように進んでいるのか。そして、基本法ができて2年くらいになるようです。その間に社会情勢がずいぶん変ってきております、テロが横行しているとか。そういうことで、設定された時期から見れば、いろいろな問題を考慮しなければいけない時期かなと思うのですけれども、そういうことも踏まえて、今、すぐに計画の推進を四国電力で進めていく必要があるというご説明をお聞きしたいと思います。
四国電力(株)(原子燃料部長)
 まず、四国電力からお答えいたします。お手元の資料11ペ−ジに工程表を書いてございますが、プルサーマルにつきましては、国の方針のもとに2010年までに16基〜18基で推進していくという方向性のもとに、我々は計画、準備を進めて行きたいと考えておりまして、そのスケジュールを見ていただきますと、原子炉設置変更許可で1.5〜2年程度、燃料の加工輸送に3〜4年程度かかりますので、今の段階から準備を進めていく必要があるというふうに考えております。これが第1点でございます。
それから、ご指摘の国内での実証試験のデータがいかに今回の伊方発電所の計画に反映されているのかということですけれども、これにつきましては、敦賀発電所及び美浜発電所でそれぞれ、2体及び4体が照射されたわけでございますが、これにつきましては健全に使用されております。また、燃料を原子炉から取り出した後、燃料を切断いたしまして、燃料棒の外観や腐食の程度、伸びとか断面につきまして詳細に検討いたしました。この結果、我々もウラン燃料と大きく異ならないと判断しておりますが、これらの結果は、国の、1/3までは同じような設計評価ができるという判断をしていただきました平成7年の検討結果の中に反映しており、それを踏まえまして、関西電力での設置許可も得ているということでございます。
吉野内会長
 国の方からもお願いします。
経済産業省大臣官房参事官
 3点ほどご質問いただきました。まず、実証試験のほうは、先程四国電力から説明がありましたけれども、敦賀、美浜発電所、両方の試験結果におきまして、モックス燃料が完全に燃焼していること、燃焼中のモックス燃料の挙動に特異な状況がなかったことが確認されております。なお、平成7年の原子力安全委員会の指針ですけれども、この結果だけではなく、モックス燃料検討小委員会というのを設けまして、都合18回、海外の文献も見ながら検討を重ねました結果、平成7年に指針を作成しているところでございます。
それから、テロの話ですけれども、これはいくつか場面がございますが、モックス燃料が海外から日本に輸送される場合ですけれども、英国あるいはフランスにおきましては、それぞれ英仏が行います。日本に来た場合には、海上保安庁が護衛をすることになっております。公海上では、2隻の船が共に武装しておりまして、武装した船が相互に警護しながら輸送するというかたちをとっております。その中には英国原子力庁の警察隊も乗船しております。日本に入りましたら、警察庁なり海上保安本部と連携をとりながら輸送するかたちになります。さらに発電所に入りましたら、原子炉等規制法に基づくところのウラン燃料に求められる措置に加えまして、さらに金属探知器等々の防護策を講じることが要求されることになっております。
最後に、プルサーマルの時期でございますけれども、これは先に申しましたように、原子力長期計画あるいはエネルギー基本計画でも、何度も、基本的に使用済燃料の再処理と、取り出されたウラン、プルトニウムの再利用をうたっているところです。もうひとつ、日本は平和利用に徹するとしておりまして、具体的な利用目的のないままにプルトニウムを保有しないことにしております。ちなみに、現在、海外に再処理をお願いしている使用済燃料につきましては、これを再処理いたしますと大体33トンのプルトニウムが回収される予定です。電気事業者におきましても、プルサーマル推進連絡協議会というものを各社長をトップに設置しておりまして、昨年12月に、2010年を目途に16基〜18基を進めるということを再確認しているところでございます。
吉野内会長
 渡部委員、よろしいですか。
渡部委員
 もうひとつ、地元の方々への理解はどのように進んでいますか。
四国電力(株)(原子力本部長)
 四国電力の活動一般につきましては、従来から、ホームページ、ビデオ等で、広報活動をしておりますが、本件につきましては、地元のみなさまのご家庭に訪問させていただきまして、フェーストゥーフェースということでご説明差し上げております。まだ地元全体が終わったわけではありませんが、今、その真っ最中というところで、今後も精力的にそのような理解活動を進めてまいりたいと思います。
吉野内会長
 その他ございませんか。どうぞ。
岡崎委員
 先程、八幡浜から要望が出ましたので、私からも地元としてひとつ。うちのほうはみかん産地ですが、地元の不安材料として言われるのは、資料の32ページに、事故時においても外部にプルトニウムが漏れることがないとなっておりますが、何かあって報道されたときに、出ている出てないよりも、事故が起きたというだけで、風評的に、汚染されたみかんとか言われます。みかんや柑橘類で生活を立てている所なので、その点には気をつけてもらいたいという要望が出ておりましたので、これから進めるにあたって、そういう思いでみなさんその場で生活していますので、ぜひ安全に気をつけていただきたいと、要望しておきたいと思います。
吉野内会長
 要望ということで。
 その他、ご質問等ございませんか。
有吉委員
 先般の技術専門部会でも申し述べさせていただいたのですが、いろいろな情報があって、県民の皆さんの中にも、プルトニウムと聞いただけで、不安を感じたり、疑問を持ったりしていることは事実です。そういう不安や疑問に対して、四国電力はもちろん国のほうからも責任を持って科学的に説明された上で、次のステップに進まれてほしいとお願いしたいと思います。国のほうも四国電力のほうもこのことに触れていらっしゃいますけれども、あえてお願いいたします。
吉野内会長
 その他ございませんか。
 それでは、代谷委員さんがお見えでございますので、京都大学の原子炉実験所長という立場からご意見いただきたいと思います。
代谷委員
 ご指名でございますので、別に所長という立場でなくて、原子炉工学をやっている者の立場から申し上げさせていただきますと、モックス燃料というのは、普通の取替燃料というか、燃料の一種類、ちょっと性質が違うものです。その使える範囲というのは、ここにも出ましたように原子力安全委員会等で議論された結果、今の原子炉そのままを使うと炉の1/3くらいまでと、たぶん原子炉工学屋さんが考えるとそういうところに落ち着くと思います。モックス燃料を使うということで、特性の違う燃料なので、それなりの注意は必要だと思うのですけれども、その注意をきっちりと、相手が原子炉であり、核分裂を起こしているものを扱うんだという立場で、十分気をつけて扱っていただければ、これは人間が安全に扱える範囲であると、私は思います。
 変な言い方をして恐縮なんですけれども、みなさんいろいろ心配しておられます。心配されるというのは、私は非常にいいことだと思います。心配が安心を確保する一番大切なことだと思います。そういう意味で、住民の方にもしっかり監視を続けて、見守っていただきたいと思います。
吉野内会長
 それでは、地元町長の立場から中元委員からお願いします。
中元委員
 私ども立地町の住民といたしましては、原子力発電所の計画段階から、伊方町は国のエネルギー政策に協力しているという自負を今日に至るまで持っております。今後もこの考え方を継続することにやぶさかではございませんが、このような政策的な手段を伊方原子力発電所に取り入れるということになりますと、国の政策の意義とか、地元住民の感情に対する影響、そのようなものを十分に認識をさせていただきたいと思います。何しろ一般住民は科学に対しては本当に弱いものの集団だということをご理解いただきまして、徹底的な説明活動、理解運動をしていただきたいと思いますし、なおこれからプルサーマルの導入についての諸手続きを進めていかれるうえでも、最後は国の許可が下りると思いますけれども、今後、そのプロセスについても、十分理解をさせていただきたいと思います。何人かの委員さんからもございましたように、なんといいましても、地元住民は、伊方原子力発電所の安全性が確保できるかどうかということが全ての判断に優先するということが基本であるということを常に意識の上に持っておいていただきたいと思います。以上、国並びに事業者に対しての要望とさせていただきます。
吉野内会長
 今のご意見に国からコメントございますか。
経済産業省大臣官房参事官
 原子力政策の推進の場合、伊方町長のおっしゃるように、地域の方々の本当のご理解が根っこにあると思っております。もうひとつ、町長がおっしゃられたように、私どもが頭を抱えておりますのは、モックス燃料、プルサーマルについても、どうしても技術的な問題でございます。これをどうやってご理解いただくのかということが悩ましいところです。私、この仕事を3年間しておりますが、モックス燃料とプルサーマルが別だと思っている方がすいぶんいらっしゃいます。そんな意味で、非常に難しい話をできるだけわかりやすくお伝えしたいと思っているのですけれども、私どもも試行錯誤をしながら、できるだけ正確な情報公開と情報の提供に努めていきたいと思います。
吉野内会長
 四国電力から。
四国電力(株)(原子力本部長)
 先程、町長さんからいただきましたご要望について、安全性を確保していくことは、私ども全く同感でして、事業者として事業を安全に進めていくというのは当然でございますので、安全を最優先、最重点にやってまいります。住民の方々への理解活動につきましても、先程も申しましたように、フェーストゥーフェースで、いろいろなご質問にお答えしながら、理解活動を進めている段階でありますが、一回だけではなしに、じっくりとご安心いただけるように努力してまいりたいと思っております。
吉野内会長
 ありがとうございました。
 それでは、これまでの議論を踏まえて、委員会としての意見を取りまとめたいと存じます。
 委員会としましては、プルサーマルは、我が国の将来にわたるエネルギー確保に資するものであり、また、原子力安全委員会において、基本的にウラン燃料と同様な安全設計が可能であることが確認され、海外においても、約4000体の安全使用実績が認められる。しかしながら、プルサーマル計画の必要性や安全性等について様々な指摘があることから、事業主体である四国電力はもちろん、エネルギー政策及び安全規制を所掌する国の各機関から県民に対して、これらの指摘に対する科学的なデータや根拠等を明示した説明がなされることが必要である。原子炉設置変更許可申請の可否については、それらの情況も踏まえ判断することが妥当である。なお、伊方原発での実施計画に関する最終的な意見は、国の許可に至った場合に、安全審査や住民理解の状況等も踏まえ、改めて審議することが必要である。こういった旨、意見をとりまとめ、知事に報告させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  (異議なし)
吉野内会長
 どうもありがとうございました。それではそのようにさせていただきます。
 以上で議題の審議を終了しました。引き続いて、報告事項がございます。平成15年度の伊方発電所異常時通報連絡状況について、事務局から報告願います。
原子力安全対策推進監
 それでは、平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について、時間も経過しておりますので、かいつまんでご説明申し上げます。
  (【資料4−1】に基づいて説明)
吉野内会長
 ただいまの報告につきまして、何かご質問等ございますでしょうか。
吉野内会長
 それではご質問等もないようですので、私から四国電力の方に申し上げたいと思います。近年の異常通報ですけれども、件数が46件、46件と、下げ止まる傾向にあります。県民の安心確保のため、四国電力においては、今後とも、発生した個々の異常について、十分な原因調査、それに基づく再発防止対策を徹底し、異常の発生そのものを低減すること、特に人為的なミスについては、発電所をあげて体系的かつ抜本的な対策に取り組み、その撲滅を図ることを、改めて強く要請しておきます。
 以上を持ちまして、本日の会議を終了いたします。
 長時間、どうもありがとうございました。
  (閉会)


[委員会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電 話 089-941-2111(内線2352)
FAX  089-931-0888


伊方原子力発電所環境安全管理委員会次第
 
日 時  平成16年6月30日(水)13:30〜
場 所  県庁第一別館11階会議室   
 
 
1 開 会
 
2 議 題
 
(1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 
(2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 
(3) 伊方3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料の採用計画について
 
3 報告事項
 
(1) 平成15年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
4 閉 会


資 料 目 次
 
 
 
 
3−1 伊方発電所第3号機ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の採用計画等について
                                                 (四国電力(株))