伊方原子力発電所環境安全管理委員会議事録
 
1 日 時 平成14年7月23日(火)午前10時30分〜午前11時45分
2 場 所 愛媛県自治会館5階大会議室
3 出席者 委員23名(別紙名簿のとおり
4 議 題
(1) 平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2) 平成13年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
5 報告事項
(1) 伊方発電所定格熱出力一定運転実施状況について
(2) 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
6 審議等の内容(全部公開)
   定刻になり、開会
事務局
それでは矢野副知事からご挨拶申し上げます。
矢野副知事
(挨拶)
事務局
矢野会長に議事進行をお願いします。
矢野会長
それでは、議事に入りたいと思います。
はじめに議題1の「平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果」及び議題2の「温排水影響調査結果」につきまして、一括して事務局から説明をさせます。
事務局
まず、平成13年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきましてご説明を申し上げます。
(【資料1】により環境政策課長が説明)
つづきまして、平成13年度の温排水影響調査結果につきましてご説明をさせていただきます。
(【資料2】により水産課長が説明)
矢野会長
ただいま報告をいたしました二つの調査結果につきましては、技術専門部会でご検討いただいておりますので、濱本部会長さんから、部会意見のご報告をお願いします。
濱本部会長
技術専門部会として、両調査結果につきましては、前年度からの継続調査分については、過去の調査結果と比較して同じ程度であり、また、平成13年度から新たに実施している調査についても、継続分の調査結果と比較して特異なものはないことから、特に問題となるものは認められない旨、意見をとりまとめましたので、ご報告いたします。
矢野会長
ありがとうございました。
この両調査結果につきまして、何かご意見、ご質問等はございませんでしょうか。
山下委員
私は、原子力の専門的なことはわからないのですが、今それぞれ調査結果が発表されて、安心するような報告を受けたわけですけれども、これは四国電力にお尋ねしたいのですが、先日の愛媛新聞によりますと、平成13年度には、伊方発電所の放射線業務従事者の被ばく線量が全国で一番大きかったとの報道がございましたが、この原因についてお知らせいただきたいと思います。また、伊方発電所の放射線業務場所において放射線量が他の発電所に比べて特に高いということはないのでしょうか。さらに環境への影響等についてご説明をいただければありがたいと思っております。よろしくお願いします。
四国電力(原子力部長)
先般、平成13年度の全国の原子力発電所毎の被ばく線量実績が報告されましたが、その中で、伊方発電所において最も被ばく線量の大きかった作業者の線量実績が25.5ミリシーベルトとなり、個人の線量としては全国で最大となっておりますが、法令に定められた線量限度、年間で50ミリシーベルト、5年間で100ミリシーベルトは十分下回っておりまして、超過はしておりません。その原因ですけれども、平成13年度は、1・2・3号機全て定期検査がありまして、また、2号機の蒸気発生器取替工事などの大規模な改造工事が重なった結果、放射線量率の高い環境での作業量が増加したものです。次に発電所の放射線量につきましては、他の発電所と比較しまして、特に高いというわけではありません。現に平成12年度以前の実績で申しますと、発電所での被ばく線量は、他の発電所に比べて特に高いというデータはありません。また、過去にも他の発電所でも同程度の線量が報告された事例がございます。次に環境への影響につきましては、伊方発電所では十分な遮へい設備が設置されておりまして、管理区域内の放射線が環境に影響を与えることはありません。発電所周辺で実施されております放射線量の測定結果におきましても、異常のないことを確認しております。また、作業員個人の線量につきましては、日々管理を行っておりまして、また、原子力発電所で働く全ての作業員のデータにつきましては、放射線業務従事者中央登録センターで全て集約され、記録が保管されておりますので、複数の発電所で作業した場合でも、法令に定められました線量限度を超えることはありません。伊方発電所におきましては、今後とも、できる限りの被ばく低減対策、きめ細かな放射線管理を行いまして、被ばくの低減に努めて参りたいと考えております。
矢野会長
よろしゅうございますか。
他にご質問等ございませんでしょうか。
ご質問もないようですので、議題1、2の両調査結果につきましては、当委員会といたしましては、特に問題となるものは認められない旨の意見をとりまとめまして、知事に報告をさせていただきたいと思いますが、ご了承いただけますでしょうか。
各委員
(異議なし)
矢野会長
ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。以上で議題の審議は終わりましたが、つづいて事務局等から報告がございます。まずはじめに、3月のこの委員会で、安全性確認結果等について、国及び四国電力から報告を受けました定格熱出力一定運転について、伊方発電所では4月から開始されておりますので、その実施状況について、四国電力から報告をお願います。
四国電力(原子力本部長)
皆様方には、発電所の運営につきまして、ご理解、ご指導を賜りまして、誠にありがとうございます。現在の伊方発電所の状況でございますが、1号機と2号機は、定格熱出力で順調に運転をしております。3号機は、5月24日に定期点検のために運転を停止いたしましたが、今月の12日に発電を再開しました。8月6日予定の定期点検の終了に向けて、現在調整運転中というところでございます。今後とも、伊方発電所の安全、安定運転に努めて参りますのでよろしく御指導のほどをお願いします。それでは、資料に基づきまして、定格熱出力一定運転の実施状況について、原子力部長から説明いたします。
四国電力(原子力部長)
(【資料3】により原子力部長が説明)
矢野会長
伊方発電所の定格熱出力一定運転の実施状況につきましては、国におきましても、安定運転の確認がなされておりますところでございますので、伊方原子力保安検査官事務所からも、ご報告をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
原子力安全・保安院伊方保安検査官事務所(所長)
ただいま四国電力の方から説明がありましたけれども、定格熱出力一定運転につきましては、1、2、3号機ともその移行時に立ち会いを行いまして、熱出力、電気出力、復水器の真空度などのパラメータに異常がないか、また、タービン、発電機につきましても異常がないかということを確認いたしました。その結果、いずれも異常が認められず、安定的に発電していることを確認いたしました。また、移行後につきましても、日常の巡視によりまして、パラメータ等の確認を行っておりますけれども、異常なく安定的に発電が行われております。以上報告いたします。
矢野会長
ありがとうございました。
ただいま説明のございました伊方発電所の定格熱出力一定運転実施状況につきまして、何かご質問等ございませんでしょうか。
ご質問もないようですので、四国電力におきましては、今後とも安全・安定運転に努められるようお願いします。また、国の原子力保安検査官におかれましては、日々の厳格な確認、監督をお願いいたします。
それでは、次に、平成13年度の伊方発電所異常時通報連絡状況につきまして、まず事務局から報告を願います。
事務局(環境政策課長)
(【資料4−1】により説明)
矢野会長
引き続きまして、四国電力から、異常の原因、対策などについて、ご報告をお願いします。
四国電力(原子力部長)
(【資料4−2】により説明)
矢野会長
ただいま説明のありました平成13年度の伊方発電所異常時通報連絡状況につきまして、何かご質問はございませんでしょうか。
得能委員
前年度の12年度分と比べますと、報告件数が減っておりまして、地元としては本当に安心しているところですが、これを県としてはどのように評価されているかお伺いしたいと思います。
事務局(環境政策課長)
異常通報連絡件数の増減につきましては、偶発的な原因によるものや、類似事象の発生もありますことから、一概に評価することは難しいと考えておりますが、異常通報連絡が12年度から13年度において、64件から40件に減っております。このうち設備の故障につきましても、40件から29件に減っております。こういうことから、四国電力に対しまして個々の設備異常の原因調査あるいは報告等を求めてきた効果も現れてきているものと考えておりまして、県といたしましては、今後引き続き、異常の発生そのものを低減するよう、四国電力を指導していきたいと考えております。
大元委員
平成13年度は法律に基づく報告対象が1件ということでございますが、平成12年度は3件ということで、これ以前には何件くらいあるのか。また、それらの問題に対してどのような処置を講じたのかということを教えていただきたい。
四国電力(原子力部長)
従来、法律対象の中には、蒸気発生器の伝熱管の損傷というのが必ずと言っていいほど含まれておりました。従いまして、そういう伝熱管の補修ということで、カウントされております。あと最近では、先程申しました炉内核計装シンブル案内管のさび、それからステンレス機器に対する塩化物応力腐食割れ、これが数を占めておりまして、大体数件ということで推移しておりました。今回、蒸気発生器につきましては、1号、2号とも取り替えましたし、ステンレスの配管につきましても、計画的に取り替えていっておりますので、数は減ってくるものと考えております。
恵委員
お願いなんですが、資料の4−1の連絡状況についてというところで、例えば10番でしたら、「湿分分離加熱器加熱蒸気配管からの漏えい」と書いてありますが、これは常識から言って、蒸気の漏えいだとわかるということなんだと思いますが、やはり、蒸気の漏えいと書いていただいたほうが、また、22番なども漏水と書いていただいたほうが分かりやすいと思います。それから、教えていただきたいのですが、5番と39番に地震の観測というのがございますが、5番では2、3号機4ガル、39番では1、2号機が6ガル、3号機が4ガルになっておりますが、5番では、2、3号機が同じで、39番では、2号機と3号機で差がありますが、こういうことは考えられることなんでしょうか。
四国電力(原子力部長)
観測装置は、1、2号機で1セット、3号機で1セットというかたちになっております。基礎の所だけは、1、2、3号機おのおのありまして、例えばそのときは、1号がたまたま低かったということは、こういう非常に小さい場合にはございます。3号の場合は、別のちょっと離れたところですから、そこの基礎部分の差は必ず出てきます。ちょっと位置によって数値が変わる、あるいは、このぐらいの差が測れなかったとき、測れたとき、そういう差は、この程度は出て参ります。これが数10ガルぐらいでも、これぐらいの差は出て参ります。
5番の1号機の数字がないという点ですが、このときは、観測の地震計を点検中でありまして、1号機は測定しておりません。
事務局(環境政策課長)
最初にご指摘のございました蒸気とか水の漏えいにつきましては、資料は私どもがまとめたものでございますが、今後、きちんと何が漏れたかわかるように取りまとめていきたいと思います。
辻本委員
資料4−2に作業員の負傷と書きまして、括弧で病気を含むと書いてありますが、放射線業務をされる人に、病気の人はあらかじめ作業しないようになっているんですか。体の調子の悪い人は放射線作業はしないとかということを、どこかで何かしておられるのかどうか。無理してそこで倒れられたら大変なので、その前チェックをどうしておられるのかお伺いしたい。
四国電力(原子力部長)
放射線従事作業者は、法令に基づきまして、3か月毎に、全員、健康診断、血液検査、目の検査等を全部受けております。それだけではなく、日々入りますので、そのときは、朝のミーティングのときとかに、顔色とか健康状態を確認して作業にはいるということで、我々も行っておりますし、業者にもそういうふうに指導しております。
矢野会長
作業員の負傷の中で、病気を含むということについて、疑問だろうと思いますのでその状況について具体的に説明していただきます。
四国電力(原子力部長)
13年度に起こりました2件は、病気ではありません。2件ともけがでありまして、1件が転落事故、グレーチングを直していてその穴から落ちたというもので、もう1件につきましては、作業員の右目に異物が混入したということで、目が痛いということで病院に運んだわけですが、すぐ取れたということで、異常のないことを確認しております。
今年の例でいきますと、気分が悪くなったので救急車で運んだが、見てもらったらすぐ治ったということもあります。そういうものも救急車を呼んだということで、Aランクとして通報しておりますので、数としてはカウントされるということで、発電所の中でのけがということではありません。数の関係で括弧書きで書いております。
中元委員
小さい異常についても公表して、そして異常の低減の努力をしていくということは、それぞれ作業員が、自分を戒めるというそのような意味もあると思います。ひいては、発電所全般の安全性を向上させるとともに、関係者が常に安全意識を維持するという効果があると思うのですが、四国電力としては、現在のような異常を全部公表するというこの方式をどのように評価しておられるかお聞かせ願いたいと思います。
四国電力(原子力部長)
我々も、ご指摘のとおりと思っております。すなわち、些細な事象についても通報連絡を行いまして、ひとつ一つ原因を調査した上で、対策を講じ公表するという一連の活動を通じまして、当社及び作業員の保守管理に関する情報の共有化がさらに進み、また、点検方法や作業方法の改善を通して、一体感とか意識の向上に役立っていくものと思っております。従いまして、今後ともこれらの事象の低減を目指すとともに、積極的な情報公開を行いまして、みなさんに、安心・信頼していただけるよう取り組んでいきたいと考えております。
中元委員
これは老婆心ながら県のほうへお願いしたいのですが、実は昨日、全国原子力発電所所在市町村協議会という組織がございますが、そこの役員会が東京でありまして、資源エネルギー庁、原子力安全・保安院の皆様方といろいろ話し合いをして帰ってきたのですが、その席上、最近トラブルの多い中部電力の浜岡原子力発電所の所在しております町長がこぼしておりましたけれども、あそこでも愛媛県の伊方発電所と同じように、公表区分ははっきりと決めているようでございます。ところがある政党の県会議員さんが、県へ来て、マスコミに発表しなくてもよろしいような小さな事象を追求して、これはマスコミを通じて公表すべきだろう、ということで県がそれをマスコミに発表したそうでございます。この事象の性質は、非常に軽微なものであって、マスコミを通じての公表に値しないものを、県がマニュアルから外れて発表して混乱を招いたということがあったようでございます。愛媛県では現在のところ非常に秩序良く、その点行われておりますが、どうか現在のような状況を今後も続けていただきますように、老婆心ながら県のほうにお願いをしておきます。
矢野会長
ありがとうございました。その他何かございますでしょうか。
菊池委員
四国電力にお伺いします。先程山下委員さんからもご質問ございましたけれども、個人の被ばく線量の問題と、例えば一台の原発の定期点検に従事した作業者の全積算被ばく線量との関係の問題なんですけれども、たぶん、作業効率を上げようとしますと、ある程度熟練した人達を選んで作業するほうがよろしいので、そうすると結果的に作業従事者の被ばく線量が少し上がってくるのだと思いますが、ところが、できるだけ多くの人に仕事をさせて、平均的な被ばく線量、個人の被ばく線量を下げようとすると、たくさんの人をたぶん使います。そうすると、やはり熟練度が低い人も使うことになるので、全体の積算値はたぶん上がるんではないかという気がします。私の考えでいきますと、全体の積算線量をミニマムにするような作業の仕方というのが、本当は一番望ましいのではないかと思うのですが、ただそれをすると一番たくさん当たる人が法律ギリギリまで行ってしまうかもしれないという心配が無きにしも非ずなんですが、その辺を今までの定期点検のご経験で、実際のトータルの積分値がどのくらいなのか、また、平均的な作業者の被ばく線量がどのくらいなのかということを、資料がなければ、今でなくて結構なのですが、お聞かせいただきたいと思います。
四国電力(原子力部長)
定期検査の場合ですと、段々減っておりまして、今のところで、平均0.5から1人・シーベルト未満。定検だけを考えますと、1人・シーベルトのオーダーであります。あとそれ以外に、その定検の時に蒸気発生器を取り替えるとか、大きな配管工事をするとか、そういうときになりますと、その分だけは上乗せされます。それが大体人・シーベルトでいきますと、定検と同じくらいで、1とか2とかのオーダーになります。
菊池委員
今おっしゃったのは、個人の被ばく線量ですか。
四国電力(原子力部長)
いえ、全体の年間積算の被ばく線量です。
菊池委員
単位は、シーベルトですか。
四国電力(原子力部長)
シーベルトです。個人では大体20ミリシーベルト未満で、よっぽど今回のようなときがあれば、20を超えるときがあります。当然50はいきません。いった例もありません。鉛遮へいとか、鉛毛マットをいっぱい着けまして、下げるように努力をしております。今後は、そう大きな工事がありませんので、引き続き、個人の作業員の被ばく管理を徹底していきたいと思います。
菊池委員
私の理解が間違っていたらいけないので、確かめておきたいのですが、総線量が2人・シーベルトで作業者の平均が20ミリシーベルトという場合を想定すると作業従事者が100人ということになりますが、従事者の平均線量は、それよりは、低いんですね。従事者が100人ということはないと思うから、従事者の数はもっと多いのでしょうね。わかりました。
矢野会長
他にはございませんか。
それでは、ご質問もないようですので、四国電力におきましては、今後とも、異常の原因調査及び対策を徹底いたしますとともに、予防保全対策を的確に実施していただきまして、異常の発生そのものの低減に努めるようにお願いをいたします。
以上をもちまして、本日の会議を終了いたします。
委員の皆様には、長時間にわたりましてご審議をいただきまして、ありがとうございました。
 
 



 
[委員会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電 話 089-941-2111(内線2443)
FAX 089-931-0888




            伊方原子力発電所環境安全管理委員会次第
 
                  日 時  平成14年7月23日(火)10:30〜
                  場 所  愛媛県自治会館5階大会議室
 
 
1 開 会
 
2 議 題  
 
 (1) 平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
 
 (2) 平成13年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
 
3 報告事項
 
 (1) 伊方発電所の定格熱出力一定運転実施状況について

 (2) 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
 
4 閉 会












資料目次
 
 
1 平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果
 
2 平成13年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果
 
3 伊方発電所の定格熱出力一定運転実施状況について(四国電力梶j

4−1 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡状況について

4−2 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡の実績及び原因と対策について(四国電力梶j

 伊方原子力発電所環境安全管理委員会委員名簿
 
6 伊方原子力発電所環境安全管理委員会設置要綱
 
7 伊方原子力発電所環境安全管理委員会傍聴要領