伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会議事録
 
1 日 時 平成15年3月19日(水)10時30分〜12時10分
 
2 場 所 愛媛県自治会館5階大会議室
 
3 出席者 委員8名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
 (1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
 (2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
 
5 報告事項
 (1) 東京電力の不正問題に係る対応状況等について
 (2) 最近の調査結果等を踏まえた伊方発電所の耐震安全性評価について
 (3) 伊方発電所における回収ウラン燃料の使用について
 
6 審議等の内容(全部公開)
 (定刻になり、開会)
事務局
 それでは、四之宮環境局長からご挨拶を申し上げます。
環境局長
(挨拶)
事務局
 それでは、議事に入ります。
 議事の進行は濱本部会長さんにお願いいたします。どうぞよろしくお願いします。
濱本部会長
 それでは議事に入らせて頂きます。まず議題の1,2ですが、平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について、それから、平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について、一括して御審議頂きたいと思います。まず事務局の方から御説明をお願いします。
事務局
 (【資料1】により環境政策課長が説明)
 (【資料2】により水産課長が説明。)
濱本部会長
 どうもありがとうございました。この2つの議題に関しましては、資料があらかじめ事務局から先生方のお手元に届いて、お目通し頂いたかと思いますが、何か御質問、御意見ございましたらお願いいたします。
濱本部会長
 15年度から、今までのTLDに替えて、新しく測定方法が変えられるという積算線量について、辻本先生、何か御意見ございますでしょうか。それで良いでしょうか。
辻本委員
 今の熱蛍光線量計でも十分にその役目を果たしていると思います。しかし、熱蛍光線量計と蛍光ガラス線量計を比較しますと、先程も説明がございましたが、熱蛍光線量計は、一回測定しますとデータが全て消えてしまいますが、ガラス線量計の方は、何回も測定できますので、ミス等をした時には、ガラス線量計の方が良いようでございます。それから、最近のガラス線量計は非常に感度が良くなり、熱蛍光線量計よりも感度が良いようでございます。それから、蛍光ガラス線量計の一つの大きな特徴と申しますのが、線量範囲が非常に広いということでございます。測定できる範囲が非常に広い。だから、環境に使われる場合、自然放射線レベルから、事故が起こった場合の大線量まで測れるという特徴を有しておりますので、こちらに替えられたということは良いことだと思っております。ただ、四国電力がまだ熱蛍光線量計を使用しておられますが、相互比較をされて相関が十分あるということでございますので、問題はないだろうと考えております。
濱本部会長
 今の御意見で、以前のTLDでの測定でも問題ないだろうということで、当分は並行して、四国電力はTLDで測って、県は蛍光ガラス線量計で測っても良いという御意見でございました。その他、どなたか御意見、御質問ございましょうか。
濱本部会長
 今の点を除いては、これまでの測定を継続するということですが、特に問題ございませんでしょうか。
辻本委員
 15年度の計画はこれで良いと思うのですが、今ICRPの改訂が検討されており、日本の法令もBSS(国際基本安全基準)を採り入れて、早急に大改訂しようとしております。今までの日本の放射線関係の法令は、継ぎ足し継ぎ足しで変更してきましたので、この機会にきれいに整理したい意向で、15年度に国会に上程して、16年度に関連法令を全て変えようとしています。そうなりますと、今後環境指針も変わってくるのではないかと思われます。変わったら、それに対応するように考えていかなければなりません。まだ2,3年も先の話ですが、一応考えて置かれてもよいのではないかと思います。
濱本部会長
 その辺の推移を見守りながら、この委員会としても検討を行っていきたいと思います。よろしいでしょうか。それでは、この2つの議題についてのここでの審議結果について、午後の管理委員会に報告しなければならないので、前年度の調査を基本的に継続するもので、国の測定マニュアルの制定状況等を踏まえた見直しも図られており、適切なものと認められる、このような旨ご報告したいと思いますがよろしゅうございましょうか。
各委員
  (異議なし)
濱本部会長
 どうもありがとうございました。これで議題については、終了させて頂きたいと思います。次に報告事項がいくつかございます。第1番目に、東京電力の不正問題に係る対応状況等について、まず事務局の方から、御報告をお願いします。
事務局
 (【資料3−1】により環境政策課長が説明)
濱本部会長
 ありがとうございました。只今事務局の方から御報告のありました四国電力の総点検結果立入確認の立会として、私共技術専門部会から、昨日、有吉委員と辻本委員と私、3人立ち会わせて頂いて確認いたしたということを申し添えておきます。続きまして、国及び県からの要請に基づく総点検結果について、四国電力の方から説明をお願いします。
四国電力
 (【資料3−2】により説明)
濱本部会長
 ありがとうございました。それでは、原子力安全・保安院においては、東電の不正問題を受けて規制法制の見直し等再発防止に取り組んでおられる訳ですが、その経緯について御説明をお願いします。
原子力安全・保安院
 (【資料3−3】により説明)
濱本部会長
 どうもありがとうございました。只今説明頂きました東京電力の不正問題に関わる対応について、県、四国電力、原子力安全・保安院からの説明に対しまして、何か御質問、コメント等ございましたらお願いします。
代谷委員
 今保安院さんの御説明にございました3ページ目の、原子炉再循環系配管の健全性評価のところですが、上から1行目から3行目のところに、原子炉再循環系配管云々ということで、従来の知見と同程度の精度が得られることが求められるとありますが、このまま読むとよくわからない。SUS316LCというこの構造材料に今現在の超音波探傷法というのが合わないということを言っておられるのでしょうか。そこのところを確認したいのですが。
原子力安全・保安院
 検討の結果、超音波探傷試験によるひび割れの長さについては、精度の良い測定結果が得られたが、SUS316LC材の深さについては、ひび割れの形状が複雑な形状をしている場合や、ひびが溶接部に拡がってしまった場合には、誤差が大きくなる場合があることから、精度の向上が必要であります。SUS316LC材でも、再循環系配管については、再度、超音波探傷試験の試験方法を、さらに精度を上げるということで、実証試験を5月まで実施しまして、それで確実なものにしていくということを考えております。
代谷委員
 私の質問の趣旨がちょっと理解されていなかったのかなと思うのですが、ここの文章をみますと、SUS316LCについて大きな差異がみられるとあり、それでその後に、今後改善された検査方法により従来の知見と同程度の精度、とありますね。今の方法はちょっとまずいよと言っておられて、従来の知見ときますと、どういうことかなとわかりにくくなるのですけれども。ここの従来の知見とは、例えば誤差いくらという範囲で求めたいということがあって、それとの関連で言っておられるのでしょうか。文章をそのまま読むとそういう風に読めないのですけれども。
原子力安全・保安院
 従来の斜角法による超音波探傷試験と、クリーピング波法という、これは、表面に沿って伝播する縦型の一種でありますクリーピング法を用いて、表面上の障害物等による散乱や反射がないため、表層面の欠陥検出に適しているという、このクリーピング波法とを組み合わせるということによって、非常に精度良く測定できるということが考えられます。ですから、それを実証することによって、従来の超音波探傷試験と同等の測定精度が得られるということで、今後こういう実証が必要ですよということで、ここに書いております。
濱本部会長
 私の理解なんですけれども、今までの測定法を改善した方がいいだろう。じゃあ改善して従来の方法と余り変わらないんだったら、今までの方法でいいんじゃないかということにもなる。この文章の問題だろうと思うんですが。
原子力安全・保安院
 再循環系配管について、SUS316LC材で今回こういう誤差が生じたということで、そこをしかるべき解明して、その結果として従来の方法でいいという形にはならないと思うんですね。女川で大きな誤差があったんですが、こういうことが生じるということを念頭において、試験をやる場合、クリーピング法を組み合わせて行うという方向にもっていきたいと考えております。
濱本部会長
 その他に何かございましょうか。
濱本部会長
 それでは、なければ次の報告事項に入らせて頂きます。最近、産業技術総合研究所による伊予灘海底活断層調査が実施されて、その結果が学会発表等されておりまして、それらの最新の調査結果を踏まえた伊方発電所の耐震安全性について、四国電力の方から御説明をお願いいたします。
四国電力
 (【資料4−1】により説明)
濱本部会長
 どうもありがとうございました。只今の四国電力の評価につきましては、国でも確認されておりまして、この問題について、原子力安全・保安院の方から御説明をお願いいたします。
原子力安全・保安院
 (【資料4−2】により説明)
濱本部会長
 どうもありがとうございました。この問題について、四国電力或いは原子力安全・保安院に対して御質問ございましょうか。
代谷委員
 四国電力さんに確認させて頂きたいところがございます。平成9年に、基準地震動Sを対象にして、既存設備の耐震性を確認しておられるということなのですが、これは図でいうとどこなのでしょうか、ということと、もう一つ、その時はS、今回はSということで比較されているのですけれども、そこの考え方を聞かせて頂ければと思います。
四国電力
 まず最初の御質問ですけれども、図の中にはSだけで、Sは書いておりませんが、図1を見て頂きますと、断層モデルで書いてある線を大体包絡したものがSの線になります。Sはそれよりも上にあります。今回、具体的にSの図を書いていないというのは、今回色々発表されている内容が、既存の公表論文を基にしまして、防災の観点から様々な可能性が否定できないということで公表されている。そういう観点から、公表された内容は、念のために災害防止上支障ないことを確認すれば良いというベースのものだ。これを原子炉の安全性というものに置き換えますと、いわゆる原子炉を止める、冷やす、放射性物質を閉じ込める機能に関わりますAsクラスの施設の安全性、いわゆるそれを評価する基準としましては、基準地震動Sなんですけれども、それを用いて確認すれば良いのではないかということで、Sで実施しております。なお、Sで評価いたしましても、先程御説明したように、包絡はしております。
代谷委員
 ということは、防災の観点で評価されたということですか。
四国電力
 防災の観点と同じ考え方で、可能性が否定できないからということで、限界地震的な意味合いでSで評価しております。
代谷委員
 いずれにしても、止める、冷やす、閉じ込めるという機能が失われないということを確認するというスタンスですね。
四国電力
 そうです。
濱本部会長
 その他、何かございませんか。
有吉委員
 四国電力と原子力安全・保安院の両者にお聞きしたいのですが、評価の信頼性が気になると思うんですが、評価に使われているモデル、解析のコードとか、設定のパラメータとかが適切なのかどうか、そういうものの標準的なものがあるのかどうかという点について、お伺いしたいのですが。
原子力安全・保安院
 断層モデルのパラメータ、解析手法が標準的なものかどうかということなんですが、断層モデルの手法そのものが、かなり特別なもので、一般的にどこでもやられているというものではありません。ただ、今回四国電力におきましては、波形合成法と小林・翠川の手法というものでやられておりますけれども、例えば波形合成法は、地震調査研究推進本部、或いは中央防災会議において、東海地震などの地震動評価に用いられている手法でございます。また、小林・翠川についても、従来から原子力発電所の耐震設計における地震動評価に用いられてきた手法でございまして、関係するところでは使われている手法と言って良いと思います。もう一つ、それでは、さらに詳細な断層パラメータについてはどうか、ということでございますけれども、断層の分布状況、形態等については、推本(地震調査研究推進本部)の今回の中央構造線断層帯の資料、或いは敷地周辺の速度構造など文献の調査結果等を用いて設定しておりまして、更に波形合成法では、アスペリティーといいまして、特に強い地震動を出すところ、こういったものをアスペリティーと呼んでおるんですけれども、こういったパラメータについては、地震調査研究推進本部或いは中央防災(会議)でやられている設定方法と同じ手法を用いてやられておりますので、我々当院としまして、そういった手法でやられた結果の評価というものは良いのではないかと考えております。
三宅委員
 一番地震動が大きいという基準地震動Sよりも今回の評価の方が低いと言うことはよくわかったんでございますが、色々調査をされて断層の活動度について新しい知見がありましたら、教えて頂きたいと思います。
四国電力
 今回の推進本部のものとか(産業技術)総合研究所のものの公表された内容の中には入っておりません。推進本部の報告の中では、伊方発電所への影響の大きな近傍の区間、具体的に言いますと、石鎚山脈の北縁の西部とか伊予灘の活動度評価に関します平均的なずれの速度につきましては不明だという風に書いております。ということで、活動度については書いてないんですけれども、実際の伊方での耐震安全性を評価する時には、活動するものということで評価しておりまして、実際に活動するかしないかというのとは関係なしにやっております。
藤川委員
 一つ教えて頂きたいんですが、地震の被害として、原子炉本体の方は確認されたんだと思うんですが、色々な廃棄物貯蔵庫等も含めて、地割れ、高波その他の問題も、中央構造線全体が動くような大きな地震であれば起こるんだろうと思ったんですが、その辺りの健全性は確認して頂いているんでしょうか。
四国電力
 いわゆる地震に対する安全性ですけれども、原子力発電所の中には、先程申しましたような原子炉であるとか、止める、冷やす、閉じ込めるというような非常に重要なもの、放射性物質を内蔵するもの、或いはタービンのように火力発電所と同じように放射能を全く含まないもの、そういう設備のグレードに応じて、重要度に応じて、地震力を決めております。Sに対しましては、いわゆるAクラスの重要なもの、また、AsクラスのS地震動で評価するものは、先程言いました、止める、冷やす、閉じ込めるということで、制御棒であるとか、原子炉格納容器でありますとか、一次冷却材バウンダリでありますとか、そういうもの、特に重要なものについて、Sで安全性を評価する。その重要度に応じた評価を、各々検討しております。今回は、地震動ということでありますので、いわゆる安全上重要なものと、特に重要なもの、その2つについて評価をしたということであります。それ以下のものについては、従来の評価法と変わりませんので、設計のとおりであります。
原子力安全・保安院
 原子力発電所の耐震安全上重要なものとして、Asクラスの健全性が確保されることが必要であるということは、先程四国電力さんの方から説明があったとおりでございます。それともう一つ、高潮と地割れでございますね、まず高潮は、津波のことではないかと思いますけれども、中央構造線そのものは、横ずれ成分が非常に卓越した断層でございますので、津波そのものは大きな問題にならないんではないかと思っています。それと断層の活動に伴う地割れでございますけれど、断層に非常に近いところにおいては、そういった問題が出てきますが、今回、伊方発電所と中央構造線断層帯をみると8km離れておりますので、そういった問題は無いと思っています。
菊池委員
 この断層モデルと地震のマグニチュードはどういう関係になるんですか。
原子力安全・保安院
 地震動のマグニチュードと断層モデル、簡単に言えば、マグニチュードが大きくなると、断層モデルの面積が広がっていくということになります。断層モデルの地震を発生させる破壊の断層面が大きくなるということですね。
菊池委員
 それで、この解析結果とはどういう関係になるんですか。マグニチュードと大きさと無関係という訳にはいかないんでしょ。
原子力安全・保安院
 模式的に説明をさせて頂きますと、四国電力さんの資料の一番最後のもので説明させて頂きたいんですが、ここに敷地での最大地震動の特徴という図がございます。上に破壊領域の面積を書いています。その中に波線で3つに区分してます。つまりマグニチュードが大きくなると、例えば一番左の破壊領域から、また次の領域、次の領域という風にマグニチュードが大きくなるにつれて、破壊領域の面積が広がっていくわけですね。その時に、この図で見ていただきますと、一番右端のところに破壊開始点というのが、やや小さい星印で示してございます。ここから順番に破壊していく訳です。その破壊領域を非常に細かいメッシュで切ってますですよね。細かいメッシュで切ったそこから地震波が出てきて、敷地に到達する訳ですね。それが破壊の進行につれて、だんだん地震波が敷地に到達してくる訳です。ややハッチングして黒くなっているところがございますが、これが先程言いましたアスペリティーというところで、強い地震動を出す領域なんですけれども、そのそれぞれのアスペリティーと敷地との距離がございますので、到達する時間に差が出てくる訳です。それが直接重なるようなことがないので、結局敷地に与える主要な地震動の大きさという点では、余り変わってこないようになっているということです。
菊池委員
 破壊開始点がある場所というのは、発電所からかなり離れた断層の場所にありますよね。この破壊開始点というのは、こういう場所でしか起きないんですか。
原子力安全・保安院
 そういうことはないです。それは色々なケースが考えられる訳です。
菊池委員
 この破壊開始点が発電所にもっと近いとどうなりますか。
原子力安全・保安院
 例えば、一つの考え方として、一番左の所の波線がありますですよね、この点に破壊開始点をもってきてですね、それぞれ左右両側に破壊が広がっていくと仮定しましたとしてもですね、一番最初にくる主要動は、発電所のところにあるアスペリティー、これが大きく効いてきます。これが大きな地震動になってきます。その後、やや遅れて、次のがきます。
菊池委員
 私が聞きたいのは、発電所に一番近い場所で破壊が起きたときの問題で、遠くにあるものはどっちでもいいんです。遠くのが効かないのはわかっているんですよ。
原子力安全・保安院
 四国電力さんの表紙の次の資料でございますが、図1に、各種断層長さに対する地震動評価というのがございます。それで、結局、伊方3号炉の基準地震動Sの設定に当たって、最も効いてきた地震動が・・・。
菊池委員
 この波線の46kmというのが効いてくるんですか。
原子力安全・保安院
 それは上から2つ目の波形合成法のことをおっしゃってますか。
菊池委員
 はい。
原子力安全・保安院
 一番効いてくるのは、下から3つ目の断層長さ25kmの場合の小林・翠川の手法なんです。
菊池委員
 そうですね。この長さはどうやって設定しているんですか。
原子力安全・保安院
 図2を見て頂けるとわかると思うんですが、検討ケースとございますが、46kmの範囲があって、その下、ここから動かしたものが結局一番効いてくる訳でございます。
菊池委員
 で、この計算を素人流にいうと、マグニチュードいくつぐらいの地震という想定になりますか。
原子力安全・保安院
 これはですね、長さ46kmの断層に相当する地震ですから、マグニチュード7.6になります。
菊池委員
 わかりました。
濱本部会長
 よろしゅうございますか。では、この報告につきましては、これ辺で質疑は打ち切ってよろしゅうございましょうか。
濱本部会長
 では、最後の報告事項に移らせて頂きます。伊方発電所で、回収ウラン燃料を使用する計画がございます。それについて、四国電力からまず報告をお願いします。
四国電力
 (【資料5】により説明)
濱本部会長
 ありがとうございました。この回収ウラン燃料の法的取扱につきまして、原子力安全・保安院の方から説明をお願いします。
原子力安全・保安院
 それでは、法的な取扱に関しまして、説明させて頂きます。ウラン−235の濃縮度とか、最高燃焼度とか、或いは寸法、形状等の燃料集合体の仕様そのものが変更になる場合には、設置許可や燃料体設計認可の手続きが必要になる訳でございますけれども、先程御説明がありましたように、今回特にこの辺のところが変更になるものではございませんので、設置許可、或いは燃料体設計認可の手続きは必要ないと考えております。
濱本部会長
 どうもありがとうございました。只今の回収ウラン燃料につきまして、何か御質問ありませんか。
濱本部会長
 代谷先生の方から、御専門の立場で、何かコメントございましたら。
代谷委員
 この回収ウランというものですけれども、先程御説明ありましたように、一度燃えたものを回収したということでございまして、若干同位体の組成に変更があると。で、天然にはないウランの236、量的に言うとそれが一番たくさん増えているのだろうと思います。これは、中性子を吸収してできる訳ですけれども。あと、先程燃料の線量のことを気にしておられましたが、そこの部分は、ウランの232というのが、わずかですけれども生成して、それの娘核種が線量に寄与するということでございます。それで、3ページのところに、炉心特性がありまして、ちょっとこれは誤解を招く書き方かなと思うのですが、2行目ですね、これは燃料が燃えにくくなる方向であり、炉心の安全性に影響を与えないとあるのですが、これは別のことが一緒に書かれています。燃えにくくなるというのは、先程のウラン−236が入っていて、それが寄生吸収をするというような話がありまして、若干燃えにくくなります。だけど、それと炉心の安全性に影響を与えないというのは別の話で、炉心の安全性に影響を与えないというのは、ウラン−235が主となって燃えて、出来てくるものも、ウラン−238が炉内でプルトニウムに変わってそれが燃えるという、そこの特性は変わらないので、変わらないということでございまして、ウラン−236が若干増えたからといって、炉心特性に影響を与えるものではない、というのが正しい書き方なのではないかと思います。ちょっとコメントです。
濱本部会長
 ありがとうございました。その他、この問題について御質問ありませんか。
恵委員
 燃料の同位体が変わりますが、ウラン燃料というのは、原子炉の中で一番重要なものでございますので、その時に設置変更許可申請が不必要であるということは、そういうことがこれでしたら自由にできるような感じがするんですけど、やっぱり法的に、許可でなくても、申請、届出とか何かないと、という感じがするんでございますが、その辺はいかがなもんでございましょう。
原子力安全・保安院
 今、法律の手続きの内容について、コメント出来るものではございませんけれども、我々はこういった場合にでも、事業者の方から内容をよく聞いて、安全性に問題がないかどうか確認をすることにしておりますので、御理解頂きたいと思います。
恵委員
 わかりました。
濱本部会長
 代谷先生、安全性というのは、回収ウランを燃料として使ったり、或いは天然ウランを使ったりという、そういうことについては、安全上問題にならないんでしょうか。
代谷委員
 そうですね。ウランの燃料についていうのであれば、最初はウランだけで出来ているという燃料でいいますと、ウラン−235の割合がどれだけあるかで、炉心の特性はほぼ決まります。例えばウラン−236が一杯入ってくると、また違うのですが、少なくともウラン−235が燃えてできる236が1%未満ですよね、この程度の範囲であれば、ウラン燃料の特性を変えるものではないということになります。細かくいうと、わずかに変わりまして、今回は12体ということで、原子炉の中のわずか1部に入れられるだけですけれども、もし、これを全部に入れるとすると、炉心を運転していくときのいわゆる実効増倍率がわずかに小さくなります。
濱本部会長
 ありがとうございました。
辻本委員
 回収ウランの中には、プルトニウムは完全に取れて全くないのでしょうか。
四国電力
 再処理しますと、回収ウランとプルトニウムが取れる訳でございますけれども、プルトニウムはプルトニウムで回収しますし、回収ウランは回収ウランで分けて回収します。ただ、やはり極く微量にはプルトニウムが含まれます。ただ、非常に少なくて、今回測定をしておるんですけれども、1千億分の1程度ということで、ないに等しいものです。
三宅委員
 今、プルトニウムの話が出ましたので、ちょっと申し添えますと、原子炉でウランが燃え始めたら、その瞬間からプルトニウムは出来てくる訳でして、現在行われている普通の原子力発電でも、得られるエネルギーの3分の1くらいは、プルトニウムが燃えて出てくるエネルギーを我々使っている訳でして、燃えだした途端に出来てる訳です。
濱本部会長
 どうもありがとうございました。よろしゅうございますか。
濱本部会長
 それでは、長時間にわたって活発な御議論を頂きまして、大変ありがとうございました。特に国の方から、原子力安全・保安院の方においで頂き、説明頂きまして、大変ありがとうございました。それでは、技術専門部会は、これで終わらせて頂きたいと思います。
 
 (閉会)
[部会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電 話 089-941-2111(内線2352)
FAX 089-931-0888


伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会次第
 
                                日 時  平成15年3月19日(水)10:30〜
                                場 所  愛媛県自治会館5階大会議室 
 
 
1 開 会
 
2 議 題  
 
 (1) 平成15年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
 
 (2) 平成15年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
 
3 報告事項
 
 (1) 東京電力の不正問題に係る対応状況等について

 (2) 最近の調査結果等を踏まえた伊方発電所の耐震安全性評価について

 (3) 伊方発電所における回収ウラン燃料の使用について
 
4 閉 会




資料目次
 
 
 
 
3−1 東京電力の不正問題に係る対応状況について

3−2 伊方発電所の安全確保活動全般に係る総点検実施状況について(四国電力
    梶j

3−3 健全性評価に係る中間取りまとめに当たっての原子力安全・保安院の考え
    
    電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の
    一部改正並びに独立行政法人原子力安全基盤機構法について(原子力安全
    ・保安院)

4−1 最近の調査結果等を踏まえた伊方発電所の耐震安全性評価について(四国
    電力梶j

4−2 四国電力株式会社伊方発電所の耐震安全性評価について(原子力安全・保
    安院)

5 伊方発電所における回収ウラン燃料の使用について(四国電力梶j

6 伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会委員名簿