伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会議事録
 
1 日 時 平成18年8月10日(木)13時30分〜17時35分
 
2 場 所 愛媛県議会議事堂4階 農林水産・建設委員会室
 
3 出席者 委員8名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
  (1)部会長の選任
  (2)部会長代行の指名
  (3)伊方3号機プルサーマル計画について
 
5 審議等の内容(全部公開)
  (定刻になり、開会)
事務局
ただいまから伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会を開催致します。はじめに、傍聴者の方に、遵守事項を申し上げます。会議の開催中は、静粛に傍聴すること、写真、ビデオ等の撮影、録音等はしないこと、その他、会議の秩序を乱す等の行為をしないこととなっておりますので、ご協力をお願いします。また、携帯電話をお持ちの方は、マナーモードに設定していただいたらと思います。
それでは、三好県民環境部長からご挨拶を申し上げます。
三好県民環境部長
県民環境部長の三好でございます。伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会の開催に当たりまして、一言ご挨拶させていただきます。委員の皆様には、ご遠路、またご多忙の中、非常に残暑が厳しいですけれど、当部会に御出席を頂き、ありがとうございました。また、日頃から、県の原子力安全行政に対しましては、格別のご協力を頂いております。ここに厚く御礼申し上げます。また、本日は、経済産業省の野口参事官、原子力安全・保安院の鈴木統括安全審査官、また、原子力安全委員会からは、近藤原子炉安全専門審査会委員にお越しいただいております。また、国の関係省庁の皆様には、遠路、御多忙の中をおいでいただきまして非常にありがとうございます。本日の議題としております伊方3号機のプルサーマル計画につきましては、本年3月28日に、経済産業大臣から原子炉設置変更許可がなされました。4月26日、当技術専門部会を開催いたしまして、国の安全審査結果の説明を基に、専門的な、あるいは、技術的な観点からのご検討をいただきました。また、その後は、6月4日の国主催のプルサーマルのシンポジウム、あるいは、7月23日に開催いたしました県主催の公開討論会も各委員の皆様には、傍聴もいただいたところです。本日は、これらの討論会の状況等も踏まえまして、伊方3号機のプルサーマル計画の安全性に対する議論を、更に深めていただきたいと考えておりますので、委員の皆様には、それぞれご専門の立場から、適切な御意見を賜りますようお願いをいたします。以上、簡単ではございますけれど、ご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
事務局
伊方原子力発電所環境安全管理委員会は、8月1日付けをもちまして、任期満了に伴います委員の委嘱替えが行われましたが、技術専門部会の委員さんは変更ございませんので、改めてのご紹介は省かせていただきます。なお本日は、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の菊池委員さん、愛媛大学工学部教授の仲井委員さん、京都大学原子炉実験所助教授の藤川委員さんは、都合により欠席されておられます。続きまして、当委嘱替えに伴いまして、部会長の選任が必要となっております。本委員会の設置要綱第8条第2項の規定により、部会長は委員の互選ということになっておりますので、ご意見をお伺いしたらと思います。
辻本委員
非常に、ご苦労をかけますが、濱本先生にお願いできればと思いますがいかがでしょうか。
事務局
部会長は濱本委員さんに引き続きお願いするということで、よろしいでしょうか。
 
(各委員賛同)
 
事務局
ご承認いただきましたので、濱本委員さんには部会長の席にお着き頂ければと思います。よろしくお願いします。それでは、ここからの議事進行につきましては、濱本部会長さんにお願いします。よろしくお願いいたします。
濱本部会長
ただ今部会長に選任していただきました濱本でございます。皆様方のご協力を得て、職責を全うしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、設置要綱の規定に従いまして、部会長代行を選任したいと思います。大変ご苦労様ですけども、引き続いて有吉先生にお願いできたらと思いますがよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
それでは議事に入らせていただきます。本日の議題は、伊方3号機のプルサーマル計画についてでございます。前回4月26日に開催されました本部会で、いろいろ審議いただきまして、今日それに引き続いての部会であるわけですけれども、今日は大変お忙しい中、皆さん方お集まりいただきまして、国の方からもたくさんお越しいただいております。限られた時間ですが十分審議をし尽くしていただいて、この前問題になりました論点というのが9つほどあったかと思いますが、それぞれの論点について審議をして、できれば取りまとめに向けた作業ができればと、そのように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。前回の会議のところで、最後に部会としての結論を導くために、第一点としては、各委員に安全審査の結果をさらに慎重に検討していただき、これはもう行われたわけですが、国や県、それから四国電力などが行う住民の理解活動、そういったものをふまえて、十分ご審議いただきたいというお願いが一点だったと思います。それから第二点は、各委員から前回いただいたご意見、ご質問を事務局の方で取りまとめまして、必要な場合は国等、関係機関に問い合わせてまとめたものを各委員にあらかじめ送付して検討いただき、審議を進めていくということにしたいということが前回の結論だったかと思います。それでは最初に、事務局の方から前回のこの会議の議事の概要についてご説明いただきたいと思います。
近藤原子力安全対策推進監
原子力安全対策推進監の近藤でございます。前回の技術専門部会の審議の概要、前回の部会以降の動きについて簡単にご説明をいたします。4月26日に開催いたしました前回の技術専門部会におきましては、9つの論点を取り上げ、論点ごとの質疑を行いました。論点といたしましては、燃料の溶融点、燃料棒の内圧、燃料集合体の健全性、燃料棒設計コードの妥当性などの燃料の健全性、それから設備の健全性、制御棒及びほう素の効き、自己制御性、出力分布特性など原子炉の制御性、それから、プルトニウム富化度、燃焼度の実績などMOX燃料の使用の実績、平常時の被ばく、事故時の影響、使用済MOX燃料の貯蔵、それから、地震への対応、安全審査の判断基準等でございまして、それぞれ項目ごとに各委員から意見、質問を頂戴いたしまして、それぞれについて、経済産業省、それから原子力安全・保安院、原子力安全委員会事務局、もしくは四国電力から回答を得たところでございます。いくつか例をあげますと、燃料の健全性の部分では、委員から、MOX燃料はウラン燃料に比べて融点が低い、燃料の最高温度の解析結果が燃料の設計基準に比べて200℃程度余裕があるが、これは、解析の不確実性などいろいろな不確定要素を考慮した余裕かとの質問に対しましては、制限値に実際の物性値に対するよりも計算上の不確かさとかMOX燃料の製造公差などの不確定な要素が、中心温度評価でどの程度効いてくるかというようなことを評価して、その中で220℃の余裕をとって、厳しめの制限値を設定している。それと評価値とを比べて、下回っていることを確認しているとの回答がございました。また、原子炉の制御性の部分では、ほう素濃度をウラン燃料炉心が3400ppmであるのに対しまして、4400ppmに上げるということだが、例えば、原子炉停止とか起動とかの際、使用済燃料ピットについても、ほう素濃度を高くしているように思われるが、例えば、運転中でもほう素濃度を変化させていくというような事もあると思うが、ウラン炉心と混合炉心とで、そういう濃度が、どれくらいの差があるのかとの質問に対しましては、炉心については、運転時はほう素濃度を変えていない。バーナブルポイズンや、ガドリニアなどの中性子吸収体を入れることにより、ほう素の量は変えずに、運転できるようにしている。1サイクルで出す出力は当然決まっているので、ほう素濃度は変わるものではない。それ以外については、燃料取替用水タンクの濃度を変えているので、それに付随して、蓄圧タンクの濃度や、ピットの濃度も変わってくるが、その辺りは、必要性があるというものではなく、燃料取替用水タンクの濃度を上げたことによるものである。ピットの未臨界性については、純水で解析をして、問題のないことを確認しているとの回答でございました。いくつか例を申し上げましたが、その詳細につきましては、資料1に取りまとめてございます。次に資料2についてでございますが、前回の審議内容9項目に係ります伊方3号機プルサーマル計画に関する審議のポイントとして取りまとめたものでございまして、これは、前回ご提示させていただいたものと同じものでございます。資料3につきましては、伊方3号機プルサーマル計画に係ります経緯について取りまとめております。4月26日の前回専門部会の開催以降について申し上げますと、5月12日には、県議会議員の皆様方に、安全審査結果等について、国からの説明の機会を設けさせていただきました。6月4日には、経済産業省主催のプルサーマルシンポジウムが開かれ、7月23日には、県主催のプルサーマル公開討論会を開催いたしました。経済産業省主催のシンポジウムは、立地町である伊方町の町民会館で開催をされまして、587名の一般の方の参加がございました。パネリストには、九州大学の出光教授、吉岡斉教授、筑波大学の内山教授、中央大学の舘野教授、佐賀大学の豊島教授、京都大学原子炉実験所の山名教授の合わせて6名の有識者が登壇をいたしまして、プルサーマルの必要性・安全性についてのディスカッションが行われ、その後、参加者との質疑応答が実施されました。7月23日の県主催の公開討論会は、主会場に松山市のアイテムえひめ、副会場を伊方町民会館といたしまして、テレビ会議システムで結んで開催いたしまして、両会場合わせて、1817名の一般の方の参加がございました。パネリストには筑波大学の内山教授、九州大学の工藤教授、元京都大学原子炉実験所講師の小林氏、中央大学の舘野教授、原子力資料情報室の西尾代表、京都大学原子炉実験所の山名教授が登壇をされまして、中村浩美氏のコーディネートで、パネルディスカッションを行った後、両会場の一般参加者と登壇者による質疑が行われました。以上、前回の審議の概要、前回の部会以降の動きについて説明をいたしました。あわせて、資料の説明でございますが、資料1から3については、先ほど申し上げましたとおりでございます。それから資料4−1は、各委員さんから追加の意見・質問が出ておりますから、それを取りまとめたもの、それから資料4−2から4−5は、追加意見・質問に対します各機関からの見解・回答でございます。簡単ですが、以上で説明を終わります。
濱本部会長
どうもありがとうございました。それでは、まず各委員の皆さん方からいただいております質問とかご意見について、審議、議論を進めてまいりたいと思います。前回の会議で森先生は欠席しておられて、意見をいただいてましたけれども、時間が不足して審議できないままになっておりますので、森先生のご意見からまず伺って話を進めて参りたいと思います。先生、ご質問の趣旨のご説明をお願いします。
森委員
どうもありがとうございました。前回私が欠席いたしました際にお配りした書類について、本日の書類では資料4−1というものに、内容の全く同じものが、書かれているようですので、これに基づいてご説明したいと思います。まず意見・質問については大きく分けて3つございます。それぞれ1、2、3という風に分けております。これのまず第一点目から、意見をご紹介したいと思います。1つは耐震安全性が申請者と調査審議者の双方の書類で触れられていない理由を見出せないということであります。これは2点ありまして、1つは設置変更許可申請書と、それから調査審議する側の資料に触れられていないということ、それから、その理由も書かれていないということ、その点について、お答えいただけたらと思います。さらに、恐らくは、これまでもご説明ありましたように、本来、耐震安全性は、ここの安全審査のトピックスというかポイントではないというようなことで、つまりは現行法上、正しくないことはないということで、触れられていないという理解をしているわけです。2点目としては、いわゆるパブリックコメントを求めて、その意見についてということで、パブリックコメントを求めたその結果として、耐震安全性に関する意見が2点ほど出ていましたが、それらに関する回答っていうのが正式な文書には何もやっぱり触れられていないと。つまり、1つはそもそも何故触れられていないのか、それから2点目は、パブリックコメント等、あるいは、これまでのフォーラムだとか意見公聴会だとかっていうような折りに意見が出されていたにもかかわらず、それに対して正式な書類で触れられていないのは何故かという点でございます。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。それでは今の点につきまして、まず四国電力の方からご説明お願いできますか。
四国電力 石ア常務取締役
四国電力の石崎でございます。森先生からのご質問の耐震安全性につきましては、この今の項目、それからあと2、3と3つございますけども、これらにつきましては当社が建設時に過去の地震とか、敷地周辺の活断層等について詳細な調査を行いまして、起こりうる最大規模の地震を設定して、それを包絡するように設計基準地震動を設定しておりますけども、その後も新たな知見が出るたびに耐震評価を行いまして、プラントの耐震安全性に問題ないことを確認しまして、当部会でもその都度ご報告して参りました。今回そのような内容も踏まえまして、回答書をつくり、ご質問の1点目、今ご説明あった分ですけども、それからその2点目、それから、それにつきましては原子力部の梅本副リーダーが、またご質問の3点目につきましては土木建築部の大野副リーダーから資料4−5に従いまして説明いたしますのでよろしくお願いいたします。
森委員
今、一気に3つまでお答えいただくようなことでしたので、私は最初に3点あるうち、まず1点目からという風なことで、まず1点目で切りましたが、全部、私の質問全部、最初に説明した方がよろしいでしょうか。
濱本部会長
その方がいいかもしれませんね。四国電力にお答えいただいて、それから国の方、原子力安全・保安院の方からも説明していただくつもりですので。
森委員
はい分かりました。では1点目は、先ほど申し上げた2面から、耐震安全性が何故触れられていないのかという理由をお聞きしたいということでした。それから2点目ですけれども、2点目はですね、いくらその法的に問題ないとしても、2点目の質問は、現在の科学技術の水準に見合った耐震安全性評価が行われて、それにより所要の安全性が担保されることを、事前に確認することが、安全性の判断には必要であると考えられる。安全性の判断というのは、この技術部会の委員としての私の判断という意味でございます。この質問の趣旨は、設置変更に関する安全性が問題になるのであれば、設置に関わる安全性を審議していた、つまり建設前に審議していた時代と現在では、耐震安全性に関わる科学技術面での新たな知見が著しく増えました。そして構造物や設備の耐震安全性評価に関わる認識は大きく変化していると、従って、現在の科学技術の水準に見合った耐震安全性評価が行われることが必要と考えますということです。そして、そのことは現在国で耐震設計審査指針の見直しがなされているということですし、パブリックコメントの意見もそのことを指摘しているわけですが、それに対する回答が、その見直しが終われば既設原子力施設については、事業所及び規制行政庁において、その検討結果を踏まえ、最新知見の反映として適切に対応されるものと考えていますというお答えが、国の見解として載っていました。それに対しまして私の意見は、適切に対応されるものという風に考えられるという期待あるいは見込みといったものと、それから実際の確認とは異なるのではないかと。安全性は事前に確認される必要があるということが、その趣旨であります。もう1つは、この耐震設計の審査指針の見直しというのが、原子力安全委員会のホームページで全ての速記録や配付資料が公開されていることを知りましたので、それを一通り見てみますと、相当細かいことまでがもう既にオープンになっていると、であれば、そういう、もう終わりに近づいているような段階での耐震設計指針の改訂の内容や方向が分かっているわけですから、それに準拠した耐震安全性の検討が、公式なものではないにしろ、なされているっていうのが多くの耐震安全性に対して危惧を抱える意見を持っている人に対する答えにすべきではないかというのが、私の2つ目の意見の趣旨であります。それから3点目に移ります。3点目は、志賀原発2号機運転中止判決理由に鑑みて、地震動評価の妥当性を確認する必要があると。判決理由のうち、大きく分けて耐震安全性に関わる理由は、私は3点あるという風に理解しました。1つは直下地震の想定規模が小さい、それから2つ目は考慮すべき特定活断層のセグメンテーションを考慮していないと。3つ目は地震動を想定する手法に妥当性がないという3点であります。一般の方や、いろんな反対意見の方などは、今言った3点のうちの1点目、2点目に関わることについてご指摘している意見が主なものという風に私は理解しておりますが、私自身はその1、2、3のうち、1、2は既に解決されていて、この伊方の方ではあまり問題はなかろうという風に判断しております。ところが、その地震動を測定する手法というものに妥当性がないという指摘に関しては、ここで関わって、つまり伊方のこの問題には関わってくるだろうという風に思われたわけです。つまり、設計時に検討された方法というのは、原子力発電所では考え得る最大の地震動というようなことを想定して設計するわけですが、その最大であるということを、現在の知見で確認する必要があるし、それから確認・評価されたものを、安全性を確認するための技術部会の委員として、その現状の技術での安全性を確認する必要があると、つまり、資料の妥当性を確認する必要があるということでございます。以上、3点です。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
四国電力の梅本です。よろしくお願いいたします。資料の4−5の1ページ目から、森先生のご質問に対する回答をいたしたいと思います。まず1番目ですが、耐震安全性が申請者と調査審議者の双方の書類で触れられていない理由を見出せないと。回答ですが、当社は従来から新たな知見が出るたびに耐震評価を実施し、プラントの耐震安全性に問題がないことを確認してきていますが、新耐震指針が決定すれば、耐震安全性の再評価を実施します。プルサーマルの実施にあたっては、原子炉施設の構造や設備など、耐震性に関わる変更を伴わないことから、原子炉施設の耐震安全性に影響はありません。またMOX燃料集合体についても、ウラン燃料と寸法、構造等が同一であることから、ウラン燃料と同様に耐震安全性を有します。なお、実際のMOX燃料導入にあたっては、設置変更許可の後段規制にあたる、工事計画認可において詳細な耐震評価を行い、国の審査を受けます。引き続きまして2ページ目をお願いします。現在の科学技術の水準に見合った耐震安全性評価が行われ、それにより所要の安全性が担保されることを事前に確認することが、安全性の判断には必要であると考えられる。回答でございますが、当社は従来から新たな知見が出るたびに耐震評価を実施し、プラントの耐震安全性に問題がないことを確認してきています。現在、国では、耐震指針の改訂作業を行っており、当社では国の新指針及び耐震評価方法等の決定を受け、耐震安全性の再評価を実施します。なお当社では、指針の改訂作業が公開で行われており、また、新指針案が公表されたことから、指針改訂に関する現時点までの情報を踏まえ、暫定的な条件で耐震安全性再評価の事前検討を自主的に行っており、指針改訂が伊方発電所の耐震安全性に大きく影響することはないとの感触を得ています。引き続いて3ページ目は、参考として、過去の耐震安全性の確認例について述べております。(1)阪神大震災をふまえた耐震安全性確認。伊方1・2号機は現行の耐震設計審査指針制定前のプラントであるが、現行の指針に照らしても、耐震安全性が確保されていることを当社が評価し、資源エネルギー庁が確認して、平成7年9月原子力安全委員会へ報告されている。さらに、平成7年12月には愛媛県環境安全管理委員会にも報告している。(2)伊方発電所敷地前面海域の活断層群についての耐震設計余裕評価。基準地震動S1について、前面海域活断層の活動時期が新しいとする場合、地震動350ガルでも、伊方1、2、3号の耐震安全性が確保されていることを当社が評価し、資源エネルギー庁が確認して、平成9年11月原子力安全委員会へ報告されている。さらに、平成10年5月には愛媛県環境安全管理委員会にも報告している。(3)地震調査研究推進本部の公表内容を踏まえた伊方発電所の耐震安全性確認。伊方発電所前面海域の活断層、中央構造線が、仮に、紀伊半島付近まで長さ約360kmにわたって同時に活動したとしても、地震の揺れは想定した範囲内に収まることを当社は確認している。さらに、平成15年3月には愛媛県環境安全管理委員会に報告し、原子力安全・保安院が、四国電力の評価は問題ないものと考えると述べている。
四国電力 大野地盤耐震グループ副リーダー
四国電力の大野でございます。よろしくお願いいたします。続きまして、3点目についてご説明させていただきます。志賀原発2号機運転中止判決理由に鑑みて、地震度評価の妥当性を確認する必要がある。回答でございますが、志賀2号機運転差し止めに関わる判決理由は次の3点にまとめられます。@予想を上回る直下型地震が起こる可能性がある。A近くの活断層が同時に活動する可能性がある。B地震の揺れを計算する方法が古すぎる。これに対しまして伊方発電所では、次のとおり、地震や活断層についての最新の調査結果に基づき、その都度評価を行い、耐震安全性に問題のないことを確認し公表してございます。まず1点目につきましては、伊方発電所では詳細な地盤・周辺地質調査を行い、直下に活断層がないことを確認しております。また、地震動評価で考慮した前面海域の活断層、中央構造線による地震は、現行指針で定められている直下地震の規模を上回る想定になってございます。2点目につきましては、伊方発電所敷地前面海域から和歌山までの断続的に存在する活断層、中央構造線を、連続した約360kmの活断層とみなし、同時に活動すると仮定しても、地震の揺れは想定した範囲内であることを確認してございます。3点目につきましては、次にご説明いたしますとおり、伊方発電所では前面海域の活断層に対しまして、断層モデルという最新の方法で、詳細な地震の揺れを計算しており、新たな知見が得られればその都度耐震評価を実施し、妥当性を確認してございます。5ページ目に移らせていただきます。断層モデルによる地震動評価について、これまでの経緯でございます。3号炉安全審査におきましては、伊方発電所の地震動評価において支配的である敷地前面海域の断層群に想定される地震動を評価するにあたりまして、断層面の広がりや破壊の伝播方向を評価するため、3号炉安全審査では当時考えられた3種の断層モデル手法、波形合成法、小林・翠川手法、理論的手法を採用いたしました。その際各種断層の長さにつきまして、破壊開始点を変えるなどパラメータスタディによって地震動が大きくなるような方向で検討し、それらの結果全てを包絡するように基準地震動を設定してございます。次に平成9年に行った評価ですけれども、敷地前面海域の断層群の最新活動時期が1万年前以降であるとの大学研究者による指摘を踏まえ、地震動再評価を実施いたしました。断層モデル手法は、3号炉安全審査後に実績のある手法、波形合成法、小林・翠川手法を用い、波形合成法としては伝播特性、地盤特性の評価可能な経験的手法を用いてございます。これらの結果から伊方発電所の耐震安全性を確認し、愛媛県環境安全管理委員会で当社より報告するとともに、国によって妥当であることが報告されております。また、これらの結果につきましては査読付き論文他として国内外に公表してございます。次に平成15年に行いました評価ですが、中央構造線断層帯が全長360km同時に活動する可能性も否定できない、との国、地震調査研究推進本部による評価を踏まえ、地震動再評価を実施いたしました。6ページ目に移らせていただきます。断層モデル手法はその後も実績のある2手法、波形合成法、小林・翠川手法を用い、波形合成法としては、伝播特性、地盤特性の評価可能な経験的手法を用いております。これらの結果から、伊方発電所の耐震安全性を確認し、愛媛県環境安全管理委員会で当社より報告するとともに、国によって妥当であることが報告されてございます。また、波形合成法の結果につきましては、IAEAの国際シンポジウムで公表をしてございます。最後になりますが、その他の自主保安地震動評価について説明させていただきます。伊方発電所基礎岩盤は非常に堅硬な岩盤、せん断波弾性波速度、Vsと通常呼んでおりますが、約2.6km/sでございまして、そのような硬岩にそのまま適用可能な地震動評価式、距離減衰式には既往のものが無かったため、地震観測記録に基づく距離減衰式を新たに研究開発し、それを基に合理的な評価を実施いたしましたが、基準地震動に十分余裕のあることも確認してございます。そのページの下、さらには右のページに6つほどの資料を載せさせていただいております。これはすでに公表されている論文、資料の内、ただ今の説明に関するものを添付させていただきました。以後、各々の資料につきまして、ポイントのみ補足説明させていただきます。まず、(1)伊方発電所第1,2,3号機の耐震安全性についてでございます。これは平成9年に行いました評価でございます。ページをめくっていただきまして、下のページの6ページ、タイトルは「表1、断層モデルの諸元」でございます。これは先ほど申しました断層モデル、波形合成法と小林・翠川手法の2つと申しましたけれども、そのうちの波形合成法の46kmモデルに用いましたパラメータの諸元でございます。続きまして7ページ目の上側、表−2(1)、これが断層モデル諸元、小林・翠川の手法46kmモデルのパラメータの値でございます。ページをめくっていただきまして、下のページで13ページをご覧いただけたらと思います。タイトルは「図2 断層モデルの解析ケース」となってございます。この図に表示してございますのが、左の上にありますように伊方発電所を中心とする周辺領域でございます。佐田岬半島がございまして、その付け根に伊方発電所がございます。この佐田岬半島に平行に伊予灘側にケバのついた線等で表示してございますのが、中央構造線活断層系でございます。これらの活断層系につきまして、各々の長さ、様々な長さで地震動を評価してございます。中に矢印をつけて、あるいは数字をつけて表示してございますが、たとえば長さ11km、25km、46km、55km、77kmといった様々な長さ、あるいは破壊の方向も矢印の方向をいろいろと変えてございますが、こういったモデルを設定して、地震動を波形合成法さらには小林・翠川手法を用いて評価してございます。早速その結果に移らせていただきます。下のページで14ページ、これが基準地震動S1の応答スペクトルと、波形合成法による結果でございます。上に凡例をついてございますが、実線、敷地前面海域の断層群を考慮した基準地震動、破線、基準地震動S1、この2つ目のものが3号炉当初の基準地震動S1でございます。この平成9年におきまして、波形合成法、これはNS方向とEW方向2つ示してございますけれども、波形合成法の結果と小林・翠川手法の結果、これが下に波線等で示しております。この結果を見ますと、一部周期におきまして基準地震動を上回るということがございましたので、一番大きな前面海域の断層群を考慮した基準地震動S1、これを通称350ガルと呼んでおりますけれども、この地震動を設定いたしました。この地震動を基に施設に耐震余裕が十分あるということを確認し、公表したというものでございます。更にこの際には、もう1ページめくっていただきまして、下のページで16ページ、それから17ページ、18ページ、3ページにわたりますけれども、基準地震動S2に対しまして、断層長さをいろいろ変えても基準地震動S2には余裕があるということも確認してございます。16ページに示しておりますのが、波形合成法のNS方向の結果でございます。17ページに示してありますのが、波形合成法のEW方向の長さを変えた結果でございます。めくっていただきまして18ページ、示しておりますのが小林・翠川手法で長さを11km、25km、55km、46km、77kmというように変えた場合の結果でございます。このように長さを変えても基準地震動を上回ることはないということを、この平成9年に確認してございます。続きまして資料の2番目について説明させていただきます。この資料自体は、Journal of Seismology(ジャーナル・オブ・サイスモロジー)と言いまして、地震関係の著名な査読付きの論文でございます。1ページめくっていただきまして、左肩上の数字で恐縮ですけれども、64ページがございます。ここにFigure1がございますけれども、これが先ほどの伊方周辺の図の簡略したものでございます。このようにいろいろな長さの断層面を設定して、波形合成法によって地震動を評価しているというものでございます。その結果でございますが、ページ数の69ページ、右上が69ページになります、ここにFigure6として表示させていただいております。ここに27km、46km、55km、77kmの波形合成の結果を示させていただいております。さらに次のページの70ページ、ここにもその結果を示しております。なお、ここに当時行っておりました均一モデル、さらにはアスペリティモデルというものも行っておりまして、ここに書いておりますホモジニアスモデルとアスペリティモデルというのは、両方を示してございます。続きまして3つ目の参考文献について移らせていただきます。これは最新の知見を考慮した地震動評価というタイトルで整理してございます。この中には3号炉の安全審査において地震動評価をどのように行ったか、さらには先ほど平成9年で行いましたもののうち、主に小林・翠川手法で行った結果について表示してございます。例えば下のページの62ページの図の3を見ていただければと思います。ここには先ほどとほぼ同様の図が示してございまして、このようにいろいろな断層の長さについて、小林・翠川手法を用いて、パラメータも適切に設定して行っているというものでございます。設定いたしましたパラメータにつきましては、63ページの下、表の3、これは1997年評価でございます。各種断層の長さに応じて設定をしてございます。その結果を64ページの図の5、図の6等に示してございます。続きまして資料の4つ目、最近の調査結果等をふまえた伊方発電所の耐震安全性について、という資料でございます。これはすでに、伊方原子力発電所環境安全管理委員会において報告されている資料を、再度掲載させていただきました。そのうちの2枚めくっていただきまして、左上に、地震調査研究推進本部による中央構造線断層帯の評価というタイトルのページがございます。これは国、地震調査研究推進本部によりまして、中央構造線が5つの区間に分けられる、あるいは、両方全てのものが動く可能性がある、そういったことが否定できないということが公表されましたのを受けて、評価を行ったものでございます。評価を行いました断層長さといたしましては、伊方発電所に近い図の5に書いてあります、@130kmのモデル、さらには全長が動く360kmのモデルを評価しました。で、その断層モデルで行った結果が下の図の6になります。波形合成法の結果と、小林・翠川の手法の両結果を示してございます。このように基準地震動S2には余裕があるということを、この時点でも確認公表させていただきました。その裏のページに参考としてつけてございます、参考のページの右側になりますけれども、ここに130kmモデルの波形の地震波形から、それぞれの強い地震動を発生する領域による地震動の到達時刻には、時刻のズレがあるといったこと、それから遠い地点からの地震動の振幅は、減衰して小さくなるため、敷地における最大加速度が最も近傍の断層面に支配されるということを分かるようにということで、付けさせていただきました。このように、伊方発電所における中央構造線断層帯を考慮した評価におきましては、断層の長さがさらに長くなっても敷地の最大地震動は変わらないと、すなわちサイトに近いところの断層面からの地震動によって、短周期の最大加速度振幅が決まっているということが読み取れるかと思います。続きまして5つ目、5番目の資料について説明をさせていただきます。この資料はIAEA、ご存知のように、International Atomic Energy Agency(インターナショナル・アトミック・エネルギー・エージェンシー)でございますが、その中に耐震のシンポジウムがございます。そこに公表させていただいたものを付けさせていただいております。めくっていただきまして、下のページで18ページ、その上にFig.1で付けてございます。これが先ほどと同様の図にあたります。このようなモデル、さらには、左のページ、17ページにありますようなパラメータを設定して、地震動を評価してございます。その結果が18ページの下、Fig.3の右になります。ちょっと小さくて見えにくくて申し訳ございませんが、合成した波形は基準地震動を下回っているというものをここに表示してございます。最後になりますが6番目の資料でございます。これは先ほども述べましたように、伊方発電所の基礎岩盤といいますものは、せん断波弾性波速度で2600m/sといった非常に硬い岩盤でございます。で、そのような岩盤に直接適応できるような地震動評価式、いわゆる距離減衰式といいますものは、なかなかなかったということで、当社で独自に研究開発したものでございます。1ページめくっていただきまして、899ページ、ここにFigure1としまして、用いましたデータセットを表示させていただいております。その左の上(a)でございますが、これが日本におけるデータでございます。横軸が震源からの距離、縦軸がマグニチュードでございます。で、その右(b)と書いてありますけど、これが海外のデータでございます。図の表示は同じく横軸が距離、縦軸がマグニチュードでございます。これら合わせて4726といった地震のデータを使って、断層のタイプ、あるいは地震のメカニズムタイプ、あるいは地盤の特性、あるいは発生深さといった各々のパラメータについて検討を行いまして、距離減衰式を作ったと、その結果を査読付き論文として公表させていただいたというものでございます。時間の関係もございまして、ちょっとかけ足で恐縮ですけれども、以上で説明を終わらせていただきます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。引き続いて国の方から説明お願いします。
原子力安全・保安院 鈴木統括安全審査官
原子力安全・保安院 統括安全審査官の鈴木でございます。本日は、保安院からは耐震安全審査室上席安全審査官の野中、それと安全審査官の古作、安全審査係の曽我部の4名で出席をさせていただきました。それでは各委員からのご意見、ご質問に対しまして、保安院の見解をご説明させていただきたいと思います。お手元の資料の4−3をお開きいただきたいと存じます。1ページ目でございますけども、Q1として耐震安全性が申請者と調査審議者の双方の書類で触れられていない理由を見出せないというご意見をいただきました。それに対しましての保安院の見解でございますが、MOX燃料の採用にあたりまして、原子炉施設の構造や設備など、耐震性に関わる変更を伴ってはいないことから、またMOX燃料集合体はウラン燃料集合体と基本的な構造が同一であることから、MOX燃料の採用は、原子力発電所の耐震安全性に影響を与えるものではないため、本設置変更許可申請の審査のポイントとはいたしていないということでございます。なおMOX燃料集合体の耐震安全性につきましては、燃料の詳細設計が固まった段階で改めて評価されるものでありますので、詳細設計に関する後続の規制の中で、厳格に審査をすることといたしております。
原子力安全・保安院 野中上席安全審査官
引き続きまして、2つ目のご質問につきまして回答させていただきます。ご質問の内容につきましては、すでにご紹介されておりますので省略させていただきます。ここでは新耐震指針の取りまとめに対します原子力安全・保安院の考え方につきまして、説明させていただきます。3ページをご覧になって下さい。発電用原子炉施設の新耐震指針の取りまとめに対する経済産業省原子力安全・保安院の対応についてということでございますが、この資料は今年の5月11日に公表したものですが、現時点におきましても、保安院の対応方針は変更がありませんので、この資料を基に説明させていただきます。原子力安全委員会で行われております指針の改訂状況につきましては、後ほど原子力安全委員会の方からご説明があると思いますが、平成18年、今年ですが、4月28日に開催されました原子力安全委員会、原子力安全基準指針専門部会耐震指針検討分科会におきまして、新耐震指針の原案が取りまとめられまして、現在、パブリックコメントに関する議論が分科会でなされております。新指針が策定されれば、今後新たに原子炉の設置許可申請の対象とされる、発電用原子炉施設に対して適用されることになります。こういった状況を踏まえまして、原子力安全・保安院は、発電用原子炉施設の耐震安全性に対する信頼性の一層の向上のために、今後、このページの下の1.〜2.それから次のページの4.、5.に示しました具体的な内容につきまして取り組んでいくこととしています。まず、1.の安全審査中の発電用原子炉施設に対する対応でございます。この項目には、伊方発電所は該当しませんが、新耐震指針が策定された時点で新耐震指針を適用した申請となるように、事業者に対して申請書の補正を求め、それを踏まえた安全審査を行うこととします。2.でございますが、既設の発電用原子炉施設に対する対応でございます。伊方発電所につきましては、1号〜3号機までの全てが該当いたします。具体的な内容につきましては、次のページの(1)〜(3)まででございます。この(1)〜(3)につきましては保安院の対応を時系列的に書いたものでございます。(1)でございますが、新耐震指針の原案が決定され意見公募がなされる段階で、経済産業省の原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会を開催しまして、事業者が新耐震指針に照らして耐震安全性を評価すること、これをバックチェックと言っておりますが、バックチェックの基準的な手法、それから事業者が行いました評価結果を保安院として確認するための基準について検討しております。意見公募につきましては、5月21日〜6月22日の1ヶ月間行われました。それから耐震設計小委員会につきましては、5月31日に指針に関する第1回目の検討を行いまして、現在までに5回開催しております。それから(2)でございますが、新耐震指針が策定された段階で、保安院から事業者に対して新耐震指針に照らして耐震安全性の評価を行うことを指示します。耐震安全性の評価の作業には一定の期間を要することから、事業者に対して評価作業に入るに先立ち、事業所毎に実施計画書を作成し保安院に報告することを求めます。これにつきましては、バックチェック指示後、1か月くらいに実施計画書が提出されるものと考えております。(3)でございますが、事業者は必要に応じて地質調査等を実施した上で、耐震安全性を評価し、保安院に報告する。保安院は報告書の提出のあったものから順次確認することとし、確認結果につきましては、耐震・構造設計小委員会に報告します。その上で安全委員会にも報告するとしています。3.の関係する審査基準等の整備でございますが、現在、保安院は技術基準の要求に対応している学協会規格であります、原子力発電所耐震設計技術指針を、その耐震安全性の審査基準として活用しておりますが、学協会規格を新耐震指針に照らして見直す作業をできるだけ早期に進めていくように求めます。また、その結果を、耐震・構造設計小委員会におきまして評価し、その妥当性を確認した上で、審査基準として採用することとしております。活用できる新しい学協会規格が策定されるまでの間は、耐震・構造設計小委員会に諮った上で、その暫定的な審査基準を定めて運用することとします。次に4.の体制の充実・強化ということですが、今年の4月1日に原子力発電安全審査課の中に耐震安全審査室を設けたところでございます。5ページの方でございますが、最後に耐震安全性に係る安全研究の推進でございますが、これにつきましては従来から取り組んできたところでございますが、耐震安全性の確率論的安全評価手法の向上とか、耐震安全性の研究にかかわる国内外の最新知見の収集・整備等にさらに取り組んでいくこととしております。6ページの方、核燃料サイクル関係施設についての対応でございますが、こちらにつきましても実用発電炉等に準じた対応をすることとしております。次に7ページの方の、質問の3に対する回答でございますが、志賀発電所2号機の判決理由を踏まえた、原子力安全・保安院の原子力発電所の耐震安全性に対する見解等につきましてご説明いたします。この文書の最初の方につきましては、判決理由等が書かれておりますが、これにつきましては、先ほど四国電力の方から説明されておりますので省略させていただきます。3パラグラフ目でございますが、原子力発電所の耐震安全性を含む安全性の確保にあたりましては、常に最新の知見を踏まえて安全性を確認することが重要であり、これまでの安全審査にあたっては、耐震指針への適合性はもとより、最新の知見を踏まえて安全審査を行っておりまして、運転開始後も、適宜、その時点で得られた最新の知見を踏まえた安全確認を行っております。伊方発電所の耐震安全性につきましても、耐震設計審査指針への適合性はもとよりのこと、敷地周辺の活断層や過去の地震などの詳細な調査に基づきまして、想定される最大の地震動に対しても、安全性が確保されていることを確認しています。また、運転開始後におきましても、適宜、その時点で得られた最新の知見を踏まえた安全確認を行っております。例えば、以降でございますが、これは先ほど四国電力の方から説明がありましたとおりでございますので、こういった確認も行っておりますということをお示ししました。
原子力安全委員会事務局 竹之内審査指針課課長補佐
原子力安全委員会事務局の竹之内と申します。本日は、原子力安全委員会事務局から、私と、この伊方3号機の変更審査の審査会で委員を務めていただいた近藤先生にもおいでいただいております。先ほどから、耐震設計審査指針をただ今改訂しているお話が、何度か出ましたので、それについても簡単にご説明させていただきます。資料4−4の原子力安全委員会事務局の表紙のついた資料でございますが、これを1枚めくっていただきまして、横長のパワーポイントの図がついておりますが、これで説明いたしますと、1.でそもそも審査指針とは何かということですが、安全審査を行う際の判断基準として、原子力安全委員会が策定したものです。原子力安全委員会というのは、原子力安全の専門家である5名の委員からなる委員会でございまして、私どもは、その5名の委員会の事務を司る事務局でございます。2つ目でございますけども、現行の審査指針は昭和56年7月に決定したものです。3つ目の丸にございますように、個々の、個別の原子炉の安全審査は、指針をもとに、その都度、最新の科学技術的知見を取り入れ、専門家が判断。これは要するに、指針だけではなく、それに加え、新しい科学的知見が見つかったら、それも、しっかりと審査には取り入れて判断しているということを示しております。2.指針の改訂に向けた審議状況でございますが、これは現在、約5年ほど、審議を続けているものでありまして、その経緯を簡単に読み上げますと、平成7年兵庫県南部地震が発生した際、原子力安全委員会は、現行の指針を、耐震指針を用いた審査でも原子力発電所の安全性は確保されること、また、現行指針策定以前に建設された原子力発電所の耐震安全性の報告を確認と。これは要するに阪神大震災が起こった際に、当時、今も使われている指針に問題はないかどうかを確認して、問題がないということを確認しました。また、指針ができる前の古い発電所の耐震性も大丈夫かということも、電力会社に、バックチェックと呼ばれる再度の見直しをしてもらいまして、問題がないということを、当時報告してもらったという経緯がございます。2つ目の丸にございますように、最新の科学技術的知見を耐震指針に反映させ、原子炉施設の耐震安全性に対する信頼性向上を図ることを目的に、平成13年7月に耐震指針検討分科会を設置と。要は、阪神大震災が起きてから、それを契機に、地震に関する科学技術的知見というのは一気に増えてきた。例えば、学術論文が、たくさんそれまで以上に発表されるなど、知見が多くなってきた。そういう多くの知見は、一度整理して指針の中に反映させた方が、より指針が使いやすくなるだろうという問題意識のもと、このころから指針に新たな知見を盛り込んでいく作業を始めようということになりまして、平成13年7月にそういった分科会を設置して議論を始めました。以降、これまで43回にわたり審議を重ねてきた結果、先日、平成18年4月28日の分科会において、改訂指針の原案ができました。その後、これは原子力安全委員会の、通常行われている段取りですが、分科会で審議したものは、その上の専門部会というものに諮り、それが5月15日で、その後、専門部会で審議が了承されれば、その上の原子力安全委員会、5月22日ですが、原子力安全委員会で了承を得るということになっておりますので、この3段階、分科会、専門部会、委員会とこういった了承を経て、5月22日に、そういった改訂の原案というものが原子力安全委員会の名において公表されました。それで公表された後、早速、5月24日から6月22日まで、いわゆるパブリックコメントという一般からの意見募集を行いました。ここで数多くの、およそ700件にものぼるご意見をいただきまして、それについて、今現在、パブリックコメントに対する対応をどうすべきかということを審議しているところで、7月4日の44回から、現在審議しているところでございます。今後どうなるかといいますと、現在、パブリックコメントへの対処方針を審議中でございますが、分科会において、引き続き対処方針を議論し、意見を反映していけば最終的な形になるということで、議論自体は、これまで5年間やってきたものが、最終的な段階に入っていると考えておりますが、現在、最終的な確認検討を実施しています。次回は、8月22日に開催する予定であるということで、また引き続き一般からの意見への対処方針を議論します。もし、そういった一般からの意見を反映し終わって、最終的な形でこれで行こうというものが、分科会でまとまると、その後、先ほど申しましたような3段階、分科会の後、専門部会に諮り、その後、専門部会の上の、原子力安全委員会で決定ということになり、新しい指針を公表することになろうかと思います。それが今後の段取りでございます。一番下には、補足としまして4番目、既存の原子力施設はどうなるかということは、先ほど保安院の野中補佐からも、ご説明あったとおり、既存の原子力施設についても、常に最新の知見に照らし合わせて、個別の安全性の確認がなされるべきだと、これは原子力安全委員会事務局においても考えておりますので、先ほど保安院から言われたように、保安院と同様の考えを、原子力安全委員会としても持っております。そして耐震指針の改訂は、現時点における地震学及び地震工学に関する新たな知見の蓄積等を反映してなされるものであり、本指針の改訂時以降、安全審査とは別に、既存の原子炉施設についても、その改訂の内容を踏まえた耐震安全性の確認がなされるべきだと我々も思っております。よって、原子力安全委員会としても、指針が改訂されたら、その後速やかに、上記確認と書いてありますが、要は電力会社や行政庁において、先ほど保安院から説明もありました、本年5月の文書にあるように、既存の原子力施設を確認することを推進するような決定を行う予定でございます。以上が耐震指針の改訂の状況でございます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。森先生、いかがでしょうか。
森委員
お答えをお聞きしていくつかあるんですけど、今、近々のところで、今しがたご説明いただきました原子力安全委員会事務局さんのご説明だったんですけれども、このご説明は耐震設計審査指針の改訂状況の説明であって、私の質問はこの伊方についてどう考えるかということでありますので、その点についてご回答いただければと思います。
原子力安全委員会事務局 竹之内審査指針課課長補佐
伊方原発について新しい指針ができた後、どういうバックチェックが行われるかということでございましょうか。
森委員
それでは、私が今までお話を聞いていた理解をちょっと述べます。まず質問の1の双方で触れられていない理由というのは、最初の許可申請の審査のポイントになっていないということだけだったように思いました。それから2点目なんですけれども、四国電力、それから保安院、そして今の安全委員会事務局の3方のご説明・ご回答ですと、質問の2に関する、耐震安全性評価における、その現在の科学技術の水準に見合った評価がなされるべきではないかという質問に対して、お3方ともそのように考えているという風なご回答だと受け止めましたので、その件については、質問に対する答えとしてはいただきましたので、公的な書類と言いますか、有効な書類に反映していただければ、それで結構かという風に思いました。そういう意味で1点目の、触れられていない理由は、最初触れていなかったんだけれども、これは両方とも耐震安全性は非常に重要であると。ちょっと紙に書いてある文言は忘れましたけども、要するに、常に最新の知見を反映した安全性チェックを行っていくということを、保安院の方も、それから今の事務局、安全委員会事務局の方も、それから四国電力の方も、皆さんそうだということで、方向性を確認することができましたので、このことについても、お答えいただいたかなという風に思いました。ただ、一番気になるところは、何も変わらないから耐震安全性は変わらないという風におっしゃったんですが、構造が変わらないから、物理的な、真の強度とか、真の強さというものは変わらないんでしょうけれども、耐震安全性というのは、物性ではなくて、人間の評価のことですから、評価基準が変われば耐震安全性が変わるわけです。従って、ものの見方が変わる、つまり知見が増える、あるいは水準が上がるといった具合で、耐震安全性の基準というのは変動するものですから、耐震安全性は変わらないという見方は、おかしいんではないのかというのが、元々の私の考え方でした。それに対しては、明確なご回答はいただきませんでしたが、ただ別の形で、すなわち耐震設計審査指針が改訂されれば、必ずこれに見合って審査が行われるというようなご回答で、私の疑問はほぼ払拭できましたので、完全に払拭されるためには、指導する、あるいは、やるつもりだとありましたが、それがいつ終わるのか、いつなされるのかということを最後に確認させていただければ結構かと思います。つまり、運転前なのか、MOX燃料搬入前なのか、あるいは運転した後になるかもしれないのか、そういうタイミングというのを教えていただければいいかと思います。
濱本部会長
装荷される時期というのが、2010年と3号機の場合は予定されていますので、その時期より前に、まもなく耐震指針が改訂されると思いますので、再評価されるんでしょうけど、その装荷される前に再評価が済んでいるのか、時期的なことですけれども、確認したいと思います。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
今、部会長からお話がありましたように、2010年にMOX燃料が導入されると、そうしますと、その前の時点で、燃料の耐震評価を行うことになります。その時点において、新耐震指針の動向を踏まえて、当社では実施いたします。
森委員
つまり時期的には、このプロジェクトが終わる前には、安全性が確認されるということで、よろしいですね。わかりました。
今ので、1点目、2点目は解消しました。3点目なんですけれども、四国電力の大野様の方から詳細なご説明いただいたんですけれども、ここで大きく1点、例を挙げれば2つちょっとご質問がありますが、まずこの手法が、特に、つまり検証されているのかということです。その理由は2点ほどありますが、例えば兵庫県南部地震で、大変大きな地震動が観測されて、それから2年3年経って、いろんな解釈がされてきたと。その際には、深い岩盤においても、相当大きな地震動が起きたはずだという風に、逆解析と言いますか、そういう風な解析が行われています。そのレベルからすると、今のこのスペクトルと言いますか地震動、伊方で評価されている地震動が、妥当かどうかということ、その点をお聞きしたいと思います。それから細かくなりますが、さっき細かいご説明いただいた中で、1つはっきりと気になったのが、この参考文献と書いたものの、後半に載っています最新の調査結果などを踏まえた伊方発電所の耐震安全性についてという資料の、つまり5−1の資料の表紙の次の次の次、ご説明いただいた図6という地震調査研究推進本部評価に対する地震動検討結果という風に書いた、これをスペクトルというんですが、このスペクトルと、それから、最初の方の資料の16ページというのが設計でお使いになったものであると。この16ページというものと、それから先ほど、最初にご指摘した後ろの方の5−1の資料の図6というものですけれども、これは元々の、この最初の方の図、16ページの図と、それから、後の方の図6というこの2つを比較した質問なんですけれども、この設計時に検討されていた波形合成法というもので計算されているこの少し波打ったスペクトルなんですけれども、これが前面海域に広がる、その活断層が動いた場合の地震動ということで、評価されているわけですけれども、これに対して、後にお示しになった図6の方が、ずいぶん小さい理由は何故かと。つまりこれを包含した格好で、更に、360kmに広げているんだけれども、ご説明があったように、断層を長く取れば取っただけ大きくなるというものではなくて、前面、つまり一番近いところが、どういう風に揺れたかというのが地震動の評価には効いてくるわけでございますが、その点、この後者では、前者の領域を包含しているにもかかわらず、地震動が小さく評価されている理由は何でしょうか。
四国電力 大野地盤耐震グループ副リーダー
はい、2つのご質問だと思います。順次、ご説明させていただきます。まず断層モデル、波形合成法の検証がなされているのかというご質問と理解しました。まず、ご指摘のように波形合成法といいますのは、まさに兵庫南部地震、国内においては、兵庫県南部地震以降、観測データが増えて、いろんなそういったシミュレーションによって、適応性がなされるだろうということが、どんどんいろんな方によって論文等として公表されました。その中で、更に、当初は、さっき言いました一様モデルというモデルもあったのですけれども、徐々にそのアスペリティモデルというものへと変わっていきました。そういった観測データの進歩と共に、専門家である先生方が、現在は、地震、中央防災会議等で使っておりますような断層モデル、いわゆるレシピというようなところまで、いろんなパラメータの設定が発展していったという風に理解しております。従いまして、基となっております観測地震へのフィッティングというところでもって、この手法は検証されていると我々は理解しております。それが1つ目でございます。それと2点目でございまして、先ほどの図5−1、平成9年の時点の波形合成の結果と、図6と言いましょうか、地震調査研究推進本部が公表したモデルへの適用でございますけれども、まず、モデルは細かく言いますと若干異なってございます。と言いますのは、平成9年評価、当社で行っております評価は、発電所の前の断層につきまして、安全側に断層面を直として設定してございます。それに対しまして、地震調査研究推進本部で公表されました時には、紀伊半島から四国の西まで5つのブロックがございまして、例えば和歌山のほうですとか、そういった所は北に30°傾斜するという風なデータも表示されてございました。地震調査研究推進本部のデータに基づいて評価をした時には、まさに国が公表したパラメータに準拠した形で設定を行っております。これがまず1つの違いでございます。それともう1つは、平成9年の時点で、本日は、細かくご説明いたしませんでしたが、波形合成の基となっております、いわゆる種地震と呼んでおりますけれども、サイトで観測された地震波形の中で、理論に合うもので一番いいものという形で、ある種の地震を使ってございます。その後、地震調査研究推進本部の評価を行うまでには、更にデータが増えましたので、より種地震として適切だろうという判断をした種地震を用いております。要は、モデルに若干、国が公表したパラメータに従って全てを設定したということと、細かく言いますと、波形合成に用いる基となる種地震を変更したという形で、合成された波形の形が若干違うという風にご理解いただければと思います。ただ我々はこの合成波形そのものを設計に用いているわけではございません。ここにありますように、元々3号炉で設定いたしました基準地震動というものを設定しておりまして、それで設計を行っております。そういう意味では、それを上回らない、余裕があるということを確認しているという風にご理解いただければと思います。以上ですが、よろしいでしょうか。
森委員
ありがとうございました。理解できました。つまり、国の評価しているモデルというのは、必ずしも伊方の発電所を考えたものではなくて、伊方の発電所にとって最も危険な状態を考えた場合を、四国電力さんでは考えている、というようなことだという風に理解できました。最初の方の、検証されているかどうかというのは、もう少し直接的な言い方を申し上げるとすれば、例えば同じ手法で、兵庫県南部地震に適用した場合に、兵庫県南部地震で岩盤で観測されたような地震動が同じく、あるいはひょっとしたらそれ以上のような形で評価されるようなモデルになっているのかどうかということが、もし分かっていれば、コメントいただければ非常に助かります。
四国電力 大野地盤耐震グループ副リーダー
確か松村組さんの技研だったかと思いますが、そこで比較的岩盤のデータが得られていたと思います。そこに対して波形合成法で、解析を行って非常に合うというものが論文として公表されていたという風に記憶しております。
森委員
方法論としてではなく、四国電力さんが、方法論は既に論文等で出ていて、あるんですが、実際の評価にあたっては、そのパラメータをどう決めるかによって結果が大きく左右されることは、まあ周知の事実で、従ってその同じようなパラメータの評価をしてそういう結果が得られたのかどうかというのが、私の質問の趣旨であります。
四国電力 大野地盤耐震グループ副リーダー
なんと言いましょうか、伊方で我々が評価しておりますのは、もちろん伊方の評価でございます。場所が違いますとやはりパス等が違いますので、今言いましたように、全く同じ評価がパラメータ設定がなされていると言えるものではございませんけれども、考え方としまして、さっき言いました、現在はレシピというところまで到達してございますけれども、それの前段階となるような考え方というものは、当時も文献等で公表されてございました。我々も同じような考え方で設定しているということで、若干、間接的にはなりますが、評価が得られているという風に理解しております。
森委員
了解しました。ありがとうございました。
濱本部会長
いいでしょうか。はい。その他、この耐震という事につきまして、委員の皆様方、何かご意見ございましょうか。
私、全く専門外なんですけれども、伊方沖の活断層について研究しておられる、高知大学の岡村先生が、他の地域の地震のときの強度、そういったものを例に挙げて、伊方で473ガルですか、に設定されてる、それでは小さすぎる。1000ガルぐらいを想定しないといけないんじゃないか、講演されている内容について新聞で読みましたけれども、これは、新しい知見と考えていいんでしょうか、どういう風に理解すればいいんでしょうか。
原子力安全・保安院 野中上席安全審査官
原子力安全・保安院でございます。S2が473ガルでは小さすぎるのではないかといったご質問だと思いますが、これにつきましては、これまでご説明してきたとおりでございますが、原子力発電所では、耐震設計審査指針に基づきまして、敷地周辺の活断層や過去の地震などの詳細な調査を実施しまして、想定される最大の地震動に対しても、安全性が確保される事を確認しております。伊方発電所につきましても、耐震設計審査指針に基づきまして、敷地前面海域の中央構造線系の活断層による最大規模の地震を選定して、473ガルの基準地震動S2を策定して、耐震設計を行っております。また、発電所運転開始後におきましても、地震調査研究推進本部等が公表しました、先程ご説明したような内容でございますが、中央構造線系の活断層を考慮して、敷地に対する影響は、基準地震動S2を上回らないなど、最新の知見を踏まえて耐震安全性の確認を行っております。従いまして、原子力安全・保安院としましては、S2の473ガルは妥当と考えておりまして、1000ガル程度の地震動を想定すべきとは考えてはおりません。次に、新知見についてでございますが、これにつきましては、明確な定義が無く、人によって受け取り方が異なるように思いますけれども、我々が、そのイメージしております新知見とは、例えばでございますけれども、その道の専門家が、学術論文等を学会等に発表して認められたものといったものを考えております。従いまして、そういった観点からは、今回のようなケースは、新聞報道ぐらいしか情報は得てはおりませんが、その域にはまだ至ってはいないのではないかと考えております。なお、事業者に対しましては、この件に関わらず、従来からいろんな意見や、最新の知見になる可能性のあるものも含めて、前広に情報を収集し、分析し、必要に応じて、安全性の評価を行うよう指導しているところでございます。以上でございます。
 濱本部会長
どうもありがとうございました。
三島先生どうぞ。
三島委員
先程から、ご議論を伺っておりますと、まず、国の方からは、最初の森先生の質問の具体的な内容については答えにくいというのは、やはり、現時点では、お答えする法的な根拠というか、そういうものがないということ、つまり、国の方では、後続規制でこの耐震について具体的に見ることになっているので、現時点でお答えしにくいという状況があったんではないかという風に思いますので、この委員会としては、後続規制で、国の方できちんとチェックして頂くということをお願いしたいと思いますし、どういう結果になったかというのは、先程の説明にもありましたように、以前も、環境安全管理委員会なんかで報告されているということですので、ここで、そういう事も確認ができるのではないかという風に思いますので、それはよろしくお願いしたいと思います。今、保安院の方が、新知見ということに関し、新聞ぐらいにしかという言い方をされたんですけれども、新聞では、確かにいい加減な内容もありますが、正しい内容もありますので、新聞に報道された事でも、やはり注意して、新知見がどういうものかというのを見て、それを当然検証する、正しいものであるかどうか、或いは、間違ったものであるか、そういう検証をする必要はあると思います。ああいう言われ方をしますと、ちょっと具合が悪いんじゃないかなという風に思います。新知見の反映につきましては、今、先程から出ていますように、新しい指針というのは、日本中の地震とか地層とか耐震とか、そういういろんな専門家が集まって、いろんな意見が出て、それで結局、まとめるのに長い間かかったという風に伺ってますけれども、そういうところで議論された段階で、現時点で、最高の新知見といいますか、そういうのが集約され、その結果、ああいう指針ができたものだという風に理解していますので、その後、新しい指針を出して頂いて、それに従って評価すれば、新知見を十分反映したものになるんではないかという風に私は思っています。
濱本部会長
今の三島先生のご意見、森先生もよろしゅうございますか。はい、では、この耐震性ということにつきましては、一応議論も出し尽くしたと思いますので、先に進ませて頂きます。
次は三島先生からのご質問、コメントかと思います。
三島委員
私が質問させて頂いたのは、以前もプルサーマルの必要性ということで質問したわけです。その時は、一応納得したつもりになっていたんですけども、この前の公開討論会とか、国主催のシンポジウムなんかで、慎重派の意見とか推進派の意見を伺っていますと、もう一度はっきりと確認したいということで、質問させて頂きました。例えば、プルサーマルでエネルギー資源の有効利用といいますか、それが今の1.1倍、1割程度上がると、それから、プルトニウムを溜めないという国際約束を守るという、そういう説明を確かされていたと思いますけれども、そういう説明だけで一般の方々が納得されるかどうかというのが、私自身ちょっと自信がないなという気がしましたので、この質問をさせて頂きました。それに関連して、使用済燃料をそのまま溜めておくということと、それから再処理してプルトニウムを使うということと、どちらが核不拡散上有利かと、今、イランの問題とかそういう所で、核不拡散の問題が世界的にも大きな問題になっていますけども、このことについて、この前の公開討論会のときでも、意見が真っ二つに分かれてまして、私自身、そのご意見を聴いていまして、どちらが有利なのかというのが、私自身も、よくわからなかったということがありますので、もう一度この質問をさせて頂きました。
濱本部会長
どうもありがとうございました。それでは、経済産業省からお願いします。
経済産業省 野口参事官
資源エネルギー庁の野口でございます。この件、前回もご質問を先生から頂きまして、その時には、先生のご質問の主旨を少し狭く解釈を私の方でして、お答えをしたのではないかなという風に考えてございまして、今日は、もう一度、どうしてプルサーマルが必要なのかという事について、ご説明させて頂きたいという風に思います。なぜ、プルサーマルが必要なのかということをご説明するに当たっては、整理しますと、やはり3段階ぐらいありまして、一つはやはりなぜ原子力をやっていく必要があるのか、原子力をやるにあたってなぜ核燃料サイクルをやっていく必要があるのか、その上でなぜプルサーマルをやるのかと、こういう段階かなという風に考えてございます。それで、お手元の資料番号、資料4−2でございます経済産業省資源エネルギー庁と書いた資料でございまして、一枚めくって頂ければと思います。なぜ原子力をやるのかということについては、ウラン資源が、比較的政情の安定した国々に分散しているという、供給の安定性があるということ。それから、発電の過程で、COを発生しないという地球温暖化の対策の面で優れているという事で、安全確保を大前提として、原子力発電を進めているという所です。その上で、核燃料サイクルを確立していくのはなぜ必要なのかということでございますけれども、エネルギー資源の大部分を輸入しており、自給率4%しかございません。そういった我が国にとって、このウラン資源の有効利用ということは、長期的に考えていきますとやはり、エネルギーの安定供給を確保していくということに、非常に役に立ってくるという事でございます。更に再処理をすることによりまして、有用な資源と、それから廃棄物を分けるという事になりますので、その意味で放射性廃棄物の適切な処分を可能にしていくという観点がございます。こういったことから、核燃料サイクルの確立というのは、不可欠な取り組みであるという風に考えてございます。このプルサーマルにつきましては、この核燃料サイクルの一環をなすものでございますし、プルトニウムの確実な利用という点で、このプルサーマルを行っていくというのが、現実的な手法でございますので、プルサーマルを着実に進めていくということが重要だということでございます。ご議論がありますのは、なぜ核燃料サイクルを進めていくのか、再処理をしていくのか、あるいは、再処理をせずに使用済燃料を直接処分した方がいいんじゃないかというご議論がございます。この点につきましては、参考のところに書いてございますが、昨年の10月に閣議決定をした、原子力政策大綱の中にまとめられてございまして、それまで原子力委員会の方で、かなりの時間をかけて議論がなされたというところでございます。原子力委員会では、そこに書いてあります4つのシナリオ、シナリオ1が、全量再処理をしていく、それから、シナリオ3が、全量を直接処分するということでございまして、シナリオ2、シナリオ4はその中間的にあるもの、あるいは当面貯蔵しておいて、将来どうするかを決めるというものでございます。この4つのシナリオについて、一番下に書いています10の評価項目から検討して、それぞれ評価をした上で、総合的に判断をしたというものでございます。先ほど私が、核燃料サイクルの確立をなぜするのかということで申し上げたエネルギーの安定供給の確保、更に放射性廃棄物の適切な処分ということにつきましては、CとDのところにまとめて書いてございます。次のページ、2ページ目をご覧頂きますと、10項目について、それぞれ評価をしてございますが、2ページ目の下半分のところでございます、4番目、エネルギーの安定供給のところでございます。先ほど、先生からもお話がございましたように、再処理をする場合、その次に書いてあります、ウランやプルトニウムを回収して軽水炉で利用すると、これは、プルサーマルという事になりますけれども、1割から2割のウラン資源節約効果が得られると、これは、最初に申し上げましたように、自給率が4%しかない我が国にとりまして、長期的なエネルギーの安定供給を図っていくためには、非常に大きな効果があるという風に考えてございます。更にDの環境適合性というところでございますけれども、高レベル放射性廃棄物の潜在的な有害度を下げていく、それから、高レベル放射性廃棄物の体積、これは3割か4割くらいに減らす事ができる、それによって、処分場の面積も1/2から2/3に軽減することができる、こういった廃棄物の最小化という循環型社会の目標に適合しているという評価がなされてございます。このように、その他安全性や、技術的成立性、経済性など、10項目について総合的に評価した結果として、核燃料サイクルを確立していくという方針が再確認されたということでございます。結果として、4ページ目をご覧頂きますと、基本方針ということでございまして、今ご説明しましたように、使用済核燃料は再処理し、回収されるプルトニウム・ウラン等を有効利用することを基本方針とするという方針が取りまとめられ、プルサーマルについては、プルサーマルを着実に推進していくということが方針として出されたということでございます。それから、2番目にご質問のありました核不拡散の問題でございます。これにつきましても、この原子力委員会の中で、先ほどの10項目の中の一つとして評価がなされてございます。5ページ目をご覧頂きたいと思います。結論から申し上げますと、核不拡散性の観点から申し上げますと、核物質防護の措置の対応が適切になされる限り、両者に有意な差はないということでございまして、ここについても、色々ご議論はございますけれども、両者、すなわち再処理をするのか、あるいは直接処分をするのか、その二つについて、核不拡散性については、有意な差はないという結論でございます。従って、いずれにしても、核物質の防護措置をきちんとやっていく必要があるということでございます。以上、説明を終わらせて頂きます。
濱本部会長
ありがとうございました。三島先生よろしいでしょうか。
三島委員
今のご説明ですと、要するに、プルサーマルの必要性については、プルサーマルだけでクローズして考えただけでは、それほどメリットが説明しきれないけれども、日本のエネルギー政策上、核燃料サイクルをどうしても進める必要がある、その一環として、プルサーマルはぜひ進める必要があると、そういうことで理解していいわけですか。
経済産業省 野口参事官
プルサーマルは、この核燃料サイクルの一環でございますので、その意味で、国として核燃料サイクルをきちっと確立をしていくということが、大変大事なことだという風に考えてございます。その意味で、その一環をなすプルサーマル、これを着実に推進していく必要があるということでございます。
三島委員
この前の国のシンポジウムで、慎重派の館野先生も、原子力をやるメリットというのは、高速増殖炉までやれば出てくるけれども、プルサーマルはメリットがないという風に言われたんですけど、国としてもやはり、最終目標としては、高速増殖炉までいって、原子力としてのメリットを引き出したいけれども、そのためには、核燃料サイクル技術というのを確立する必要があって、それの核燃料サイクルの一環として、プルサーマルが必要であると、そういう理解でよろしいですか。
経済産業省 野口参事官
最終的には、今、お話がありました、高速増殖炉を目指して、研究開発を進めていき、高速増殖炉の核燃料サイクルを、確立をしていくということが、最終的な目標という形になっています。ただ、今、我が国の状況を見ますと、やはりエネルギーの安定供給というものも、喫緊の課題でもありますし、あるいは放射性廃棄物もきちんと処分していく必要もございます。そういったことを考え合わせますと、高速増殖炉を待たずに、やはり、このプルサーマルをきちっと行って、それによって核燃料サイクルを確立していくということが、大変大切だということでございます。
三島委員
それから、核不拡散に関しては、両者、差はないというのは、前提としては、核物質防護というのが、国際的にも査察とかやられておりますけれども、そういう措置が適切になされている限り両者に差はないと、そういうことですね。ただ単に、直接処分と、再処理して取り出すということを直接比較しただけでは、答えは出てこないような気がしていたんですけど。
経済産業省 野口参事官
そのとおりでございます。
三島委員
わかりました。
濱本部会長
この件につきましては、委員の先生方、どなたかご意見ございましたら。
では、なければ、この件はこのあたりでよろしいでしょうか。
次に、有吉先生からご意見頂いております。
有吉委員
それでは、今までの質問は、大変大きな問題でしたが、私は少しマイナーな問題でお聞きしたいと思います。この18年3月に頂いている資料では、例えば、私、質問4つさせて頂いていますが、その一つは、その趣旨は、この中に書いてあるんですけれども、あまり詳しいことは分からないという部分でお聞きしたいと思っていまして、第一番目は、この3月の資料によりますと、最後のページに1行弱の文言が入っていると、審査の過程において現地調査を実施した他、という風に1行弱の文言が入っていて、なおかつ、ご質問に対して回答されているけれども、もう少し詳しいことを知りたいということで、挙げさせて頂きました。後の質問ですが、2番、3番というのは、これは異常な過渡変化の解析と、それから仮想事故の解析、これも報告の中では、リストがあるだけなので、よく分からないと思いましたので、これを申請書の中から書いてある事項を見て、質問させて頂いています。2番目の方は、プルトニウムの組成の変動を考慮するという言葉がございますけれども、具体的にどういう風に考慮しているのかということを、申請書の中で見ましたけども、いくつか文言としては入っているけれども、もう少し詳しいことを知りたい。その入力データの中で、そういうことは、ちゃんと考慮されているのかどうかということ。それから3番目の方は、これは仮想事故ということで、その中では、被覆管の欠陥率が1%ということで評価されていますが、そのあたりの決め方は、どのようにして決めたのかということ、それから、どんな燃料を対象にしているのかということをお聞きしたいと思います。それから、最後の燃料中心温度ですが、申請書の中では、溶融点に関して、二酸化ウランの方は、実験結果を基にしているということは、ちゃんと書かれてますが、MOXの方に関しては、そういう文言が入っていないので、そのあたりはどういう風に決められたのかということについてお聞きしたいと思います。以上です。
原子力安全委員会事務局 竹之内審査指針課課長補佐
原子力安全委員会事務局ですが、有吉先生の、一つ目の現地調査についてのご質問です。資料4−4、安全委員会事務局のペーパーをご覧頂きたいのですが、先ほどのパワーポイントの資料の次のページに現地調査についてという資料がございます。ここに、概要は簡単にお示ししましたが、目的は調査審議が、より一層、活発に実のある審議を行えるように、まず現場を見ることが大切だということで、審議を活性化するための、審査に資するための一環として行っております。それで、実施日、2回にわけて行われまして、それぞれそこに書いてあるような方々に参加を頂いて行われました。行った調査の先は、原子炉燃料を作っております、原子燃料工業の熊取事業所と、あと、四国電力の伊方発電所という、2箇所を調査しました。次のページに移って頂きまして、調査の内容としましては、何を見てきたかといいますと、1号炉、2号炉、3号炉、それぞれについて、そういった主要な施設、中央制御室、ほう酸回収装置など、あと使用済燃料ピットなどを見学しました。熊取事業所では、MOX新燃料取扱装置など、このプルサーマルを進めるにあたって、核となる主要施設を、現場で見て、適宜、事業者の方に質問するなどして、審査する皆様に、そういった現場をしっかり見て頂いて、適切かどうかをチェック頂いたということでございます。それで、その第一回目の参加者として名前を連ねております近藤審査委員は、まさに本日お越し頂いた近藤先生なのでございますが、近藤先生にも、当時の第一回現地調査のことについて補足して頂きたいと思います。
原子力安全委員会 近藤原子炉安全専門審査会委員
ご紹介頂きました、近藤でございます。私は今回の変更申請に係る安全審査を担当致しましたが、昨年の11月に、現地調査に行って参りました。行きました所は、今資料で説明があったとおりなのです。この現地調査の目的はと言えば、原子力安全委員会の方で行います安全審査というのは、基本的に設置者であり、事業者である四国電力さんの設置変更許可申請書と、それから一次審査を行った、行政庁である原子力安全・保安院がまとめられました安全審査書、こういったものに基づいて、逐次、保安院の方から安全審査の一次審査の結果について説明を受けながら、それについて調査・審議、審査をして参りました。基本的に、会議室で、机の上で、書類の上で図面を見ながらやるという審査が中心となります。これは非常に危険な面がございまして、審査する側としても、特に変更申請の場合は、実際の現場の設備がどうなっていて、それに対してどういう変更が、今、計画されているのかということを、実際に自分の目で見て、更に会議室に戻って、書類で審査していくということが、非常に重要だろうということから、安全委員会としましても、現地調査を重視している訳でございます。もう一点重要なことは、特に二次審査の場合は、安全委員会あるいは審査委員が、四国電力の事業者の方と直接意見交換する機会というのは、審査の場ではございません。そういった意味で、現地調査に行ったときに、発電所の所長さん以下、幹部の方と意見交換させて頂いているのですが、そういった場で、現地の状況なんかを把握するということは、極めて重要だという認識をしております。それが大きな目的であります。個々に説明すると時間がかなりかかりますので、詳細は割愛致しますが、見させて頂いた施設というのは、いずれも今回の変更申請、特に3号炉のMOX燃料の新たな導入ということに伴って、重要になってくる施設を中心に見させて頂いて、現地で色々質問させて頂いて、それを安全審査の議論に反映させて頂いたということであります。それからもう一つ重要なことで、ちょっと蛇足になるかもわかりませんが、安全審査そのものには、関係しないのですが、やはり発電所に伺って所長さん以下、幹部の方と話をするということは、トップの方が発電所の運転管理だとか、安全管理にどういう姿勢をもって臨まれているかというようなことを、我々も肌で感じることもできますし、それから視察をしますと、いろんな多くの従業員の方とすれ違うわけでございます。そういった人たちと挨拶をするだけで、この職場が非常に士気の高い、きちんとした職場であるなということが実感できると。そういう意味で極めて有益であったかと思います。以上でございます。
有吉委員
よくわかりました。ありがとうございました。
原子力安全・保安院 古作安全審査官
経済産業省原子力安全・保安院の古作でございます。私の方から、残りの3点、説明させていただきます。資料4−3、我々の資料の最初の方に、耐震のことが書いてございますので、少しめくっていただきまして、8ページからになってございます。まずは解析、運転時の異常な過渡解析、事故の解析等におきまして、物性等含めてどのように考慮されているのか、MOXに対応してどう考慮されているのか、ということでございます。以前の説明ですと、全体的なパワーポイントですとか、あと口頭ですとか、多少あまり細かいところが見えない説明になってしまって大変申し訳なかったかなと思ってございます。今回、簡単に分かるように資料を作らせていただいたんですけれども、基本的に考えるべき項目というのをそれぞれ(1)等々でまとめてございます。その中でそれらをどう考えているのか、という風にしてまとめさせていただきました。まず1つ目の、特に先生もご指摘いただいている、MOX燃料の特性と物性等々ございますけれども、こちらについては基本的に取り込んでいるということでございます。次の安全解析使用値というのは、これはご指摘いただいた異常な過渡変化・事故において、その炉心をどういう性質があるものかというのを、解析にインプットする、主な入力でございますけれども、それにつきましては、まず1つ目のパラグラフではMOX燃料というのが、前回もご説明しましたように中性子吸収断面積は、プルトニウムのほうが大きいということで、スペクトルが硬化するとかドップラ効果等々に影響がある。そういうことで、ほう素の反応度価値が下がる、制御棒価値も下がる傾向があるというようなことをご説明させていただきました。それらにつきまして、いろいろ検討いたしました結果、検討する中では、これまでのステップ2燃料平衡炉心に加えまして、MOX燃料平衡炉心というもの、伊方ですとステップ2燃料が4分の3、残りの4分の1がMOX燃料というものが装荷された炉心、その他にも、そのMOX燃料の組成が変わること、プルトニウムの組成が変わることで状況が変わりますのでそれを変化させたもの、あるいは平衡炉心に至るまでの過渡的な炉心、あと、予定外取り出しといった通常からはずれた炉心など、いろいろ解析をして、それらを全体的に包絡するように解析使用値を設定しているということで、こちらの方も評価の中で取り込んでいる、ということでございます。続きまして、3番目の炉心の崩壊熱ということでございますけれども、こちらについても、MOX燃料を使いますと、核分裂によりまして、アクチニドが増え、崩壊熱がウランの使用済燃料よりも増えるという傾向がございますので、そちらを評価しまして、ウラン・MOX両方ともを包絡するようなものとして解析で使っているということを確認しております。次のページ、被ばく評価用ソースタームでございますが、こちらにつきましても一次冷却材中放射能濃度というところで対応をとってございまして、こちらの方はMOX装荷炉心ですと、炉心の平均熱中性子束が小さくなるということがございまして、キセノン135の減少が弱まりますので、それが増えるという傾向を取り込んでおります。ただ、なお書きの方では、一部、ちゃんとは取り込んでいないというところでございますけれども、炉心内の核分裂生成物の蓄積量というものにつきましては、従来同様というようになってございます。こちらの方は、平成7年に検討が安全委員会でなされておりますけれども、すみません、原子力委員会となっていますけれども原子力安全委員会の誤りでございます。安全委員会の方で、いわゆる3分の1MOX報告書と我々呼んでいるものでございますけれども、その中で、多少、先ほどのキセノンが増えるということがあるのですけども、逆にクリプトンが減るというような傾向がございまして、それらの相殺効果等もあるということ。また後、評価手法の中でいろいろな保守性を見込んでいまして、そこらあたりでの保守性に比べてだいぶ変動が小さいというようなこともあって、現行のままでよいというような判断をしてございます。その観点から、この点につきましては変わってないというものがございます。(5)に移らせていただきますけれども、設備に関連するプラントパラメータというところにつきましては、今回の変更に合わせまして、燃料取替用水タンクのほう素濃度というのが変更されておりますので、こちらを適切に変更しているということがございます。ちょっとかけ足でございますが、それ以外変更していないものもいくつかございますけれども、それらもそういうような変動の状況を見まして、現状の使用値が十分保守的であるということの確認を審査の中でしているというものでございます。続きまして、次のページ、10ページの方に仮想事故におきます燃料被覆管欠陥率の考え方についてまとめさせていただきました。まず、今回先生ご指摘いただいたところでございますが、仮想事故の中の蒸気発生器伝熱管破損事故について書かれてございます。仮想事故の解析につきましては、安全委員会の評価するための指針、ここに書いてある指針におきまして、設計上想定した燃料被覆管欠陥率を用いて計算しなさいということになってございます。それを踏まえて四国電力においてもそのように設定しているということでございまして、その根拠といたしましては、公開されたものでいいますと、同様にその被覆管欠陥率を使った評価としまして、平常運転時における公衆の受ける線量というものを評価しているわけですけども、その評価の指針の中にPWRの欠陥率につきまして、運転実績として、年平均0.001〜0.06%というような調査結果が載せられてございます。これを基に、四国電力におきましては、燃料被覆管欠陥率を1%として、平常時も含め、この仮想事故についても1%で計算されているというものでございます。あとその実績としましては、当然実績ですのでウラン燃料のものでございますけれども、基本的には前回お話させていただきましたように、MOX燃料というのは、これまでの実績で、欠陥の状態というのはウラン燃料と変わらないということが報告されておりますので、欠陥率につきましても同様と考えてございます。また、そのU235とPu239で核分裂収率に違いが若干ございますけれども、これも先ほどのページの方でご説明させていただきましたとおり、その影響は小さいということもございまして、U235の値をそのまま使っております。ということもありまして、区別することなく、炉心として同様にU235の値でやっているということですので、特に対象が何ということはございません。続きまして11ページでございます。こちら燃料中心温度につきまして、MOX燃料の溶融点をどう考えているのかということでございます。こちらも説明不足で申し訳ございませんでしたが、基本的には実験結果を使っております。制限値の設定の考え方もウラン燃料と同様でございまして、その実験データに基づいて考えられる溶融点、溶融点自体も実験データの下限のところを取って多少低めに決めているわけでございますけれども、それに、いろいろな不確定性、ここの下の方に書いてございますけれども、製造公差ですとか計算モデルの不確定性というようなものをいろいろ考えまして、多少低めに決めた溶融点からさらに220℃下げまして制限値を設定しているというものでございます。以上でございます。
有吉委員
どうもありがとうございました。よく了解しました。
濱本部会長
では有吉先生よろしいでしょうか。今の問題につきまして、委員の皆さん方ご意見ございますか。
では次に、仲井先生とそれから菊池先生、今日はお休みですけれども、ご意見をいただいております。事務局の方から説明していただきましょう。
近藤原子力安全対策推進監
それでは、仲井委員、それから菊池委員からいただいておりますご質問について読み上げさせていただきます。まず仲井委員からでございます。1つ目は「割れの感受性に関するHeバブルの影響については、定量評価はされているのか。被覆管について。」 2つ目が「圧力容器内のステンレスは溶接を通じてコーティングされているとのことだが、ステンレス内の組成及び組織の不均質性について教示願いたい。もし不均一性がない場合は、どういう相(phase)の状態なのか。母材である炭素鋼との界面の状態について教示願いたい。まとめますと、母材の相の存在状態、界面、HAZ部の状態、ステンレス内部及び表面の状態について教示下さい。」ということでございます。それから菊池委員のご質問でございますが「国の説明では、これまで計算の誤差についてはほとんど言及がなく十分安全だという点のみが力説されているように受け取られる。どのような計算にも誤差はつきものであり、一例を挙げると、原子炉内の中性子分布の計算について、核分裂で発生する中性子の数をどうしたか、それから中性子の放出方向をどうとったのか、その時の中性子のエネルギーはどのようにしたか、中性子の吸収断面積の値はどうしたかなど、これらひとつひとつの過程について誤差があるのが普通である。これらの誤差の集計(相対誤差の自乗を足し算して平方根をとる)が全体の誤差となり、これらの誤差を評価して安全側に設計していると思うが、その際の安全余裕がどの程度とってあるのかあまり説明がなかったと思う。実際、前の技術専門部会で世界の原子炉のプロットが計算値と大きくはずれているものについて委員から質問があったが、実際の条件と計算条件が違うためだという抽象的な説明であった。設計誤差に対して安全側に設計していると思うが、その際の安全余裕をどの程度にとってあるかを伺いたい。」以上でございます。
濱本部会長
ありがとうございました。
原子力安全・保安院 古作安全審査官
引き続きまして、保安院の方から説明させていただきます。先ほどの次の12ページからになります。資料の4−3、12ページでございます。仲井先生からのご質問の、まずHeバブルの影響についてということでございます。前回、被覆管に対してMOXを使ってどうなのかというところでご質問いただいた点に追加しての質問だと思っております。前回は、基本的には被覆管についてはペレット内からのアルファ線というのは内表面で止まりますので、その点だけですから、全体的には機械的な強度は変わりませんというようなご説明をさせていただきました。追加でコメントをいただきましたので、更に詳細に説明させていただきますと、そのペレット内からのアルファ線の他にも、材料に高速中性子が入ってきますと、その高速中性子と、その材料の中の元素が核反応を起こしまして、(n,α)反応というものでアルファ線が出ます。それによりまして、ヘリウムが導入されまして、その材料の結晶粒界に集積しましてヘリウムが集まって気泡になる。それをHeバブルと呼んでございますけれども、それが生成しまして、影響としましては材料の延性が低下する、ヘリウム脆化と呼んでございますが、そのような可能性があるということでございます。ただ軽水炉燃料、これはジルコニウム合金を使ってございますけれども、そのジルコニウム合金におきましては、これまでヘリウム脆化をしているというような知見は報告されてございません。また、MOX燃料を使う場合ですと、ウラン燃料に比べまして、高速中性子量が若干増加するということがございまして、こちら、前回もお話させていだきましたが、保守的に見積もっても1割程度だということでございますが、その範囲内につきましては、被覆管の性質というものを安全審査の中で確認をいたしまして、変動がないということを確認してございます。その他にも出力急昇試験というようなものを行っておりまして、それによりまして、健全性が確保できる範囲であると、ウラン燃料と同等以上であるというようなことを確認しているということ、また美浜1号機におきまして先行照射された被覆管を炉外に取り出して計測した結果を見ましても、ウラン燃料と差異が見られてはいないということから、被覆管について影響はないものと考えてございます。
続きまして仲井先生の2つ目の質問、圧力容器の表面にありますステンレス鋼についてのご質問でございます。こちらも前回ご指摘いただきまして、基本的には、ほう素が増えるのではないか、それによって原子炉容器が腐食されるのではないかというようなご質問でございました。その時に、表面はステンレス鋼でありますので、腐食については問題ありませんという説明をさせていただきましたが、とはいっても溶接部について大丈夫なのか、というようなご質問だと理解してございます。それにつきましては、まず、先生ご指摘の中で母材が炭素鋼というところがございましたけれども、PWRにおきましては、低合金鋼を圧力容器に使ってございます。とはいえ低合金鋼につきましても腐食というものはありますので、それを防止するためとしまして、一次冷却材と接する内面にステンレス鋼を肉盛溶接しているというものでございます。その溶接部の組成・組織としましては、これは基本的に溶接の前に行われるものでございますけれども、実機への溶接施工前に実施している溶接施工法確認試験というもので、実際にやる前に試験体を作りまして、それで溶接の状況を確認するというものでございますけれども、その中で化学成分分析、断面組織観察というものを行いまして状況を確認しているということです。その内容としましては、オーステナイト相の中に、縞状のデルタフェライト相が認められるという、一般的にその正常なステンレス鋼溶接金属組織であり、不均質性がないということが確認されてございます。さらに母材との界面に融合不良がない、母材溶接熱影響部、これ先生ご指摘のHAZ部というところでございますけれども、溶接されるその周り、ごく近傍の周りの母材の部分でございますが、そのあたりに粗粒部、少し粒が大きくなった結晶粒という、粒が若干大きくなるというようなことが基本的にあるんでございますが、それが異常なものでないというようなことを確認しているということで、基本的に腐食に対して問題ないという風に考えてございます。
最後に、菊池委員からのご質問でございまして、いろんな誤差についてどう考えているのかということでございます。こちらについて、安全審査におきましてはいろいろな解析がございますので、解析毎にどのように取り扱っているのかというのをまとめさせていただきました。基本的には、その取り上げ方はいろいろでございますけれども、解析コードの誤差や製造のバラつきといったような各種の誤差を全て考慮して適切に評価しているというものでございます。まず1つ目、燃料健全性評価ということでございまして、燃料棒の機械強度等々を評価する際のことを書いてございます。まずその中心であります燃料中心最高温度評価につきましては、燃料棒設計コードの実証に用いた実験値と解析値との差を統計的に処理し、ということでございまして、こちらがご指摘の最後の方にもございました、世界とのプロットがだいぶ離れているのについてどう考えているのかということでございまして、こちらの方は統計的に、要は偏差を処理しまして、全体を包絡するように不確定性を定めて、それを溶融点、先ほども申しました220℃を差し引くという、その中の一部として取り扱っているということでございます。内圧評価につきましては、解析上の制限値、これは燃料棒内圧基準値と呼んでございますけれども、その中に、中心温度と同じように制限値の中、またそれに対します解析値の方、両方に不確定性を考慮しているというものでございまして、まず基準値につきましては、解析モデルの不確定性と製造公差による不確定性というものを入れ込んでございます。さらに解析値の方につきましても、すみません文章がちょっと言葉足らずでしたので、ちょっと調べさせていただきまして、次に説明させていただきたいと思います。核特性につきましては、先生ご指摘の中性子分布の計算や断面積等々で誤差が出るはずだというところでございますけれども、こちらにつきましては、国内外の商業炉での測定値ですとか、臨界実験装置による測定値と、解析による値とを比較しまして、それらの違いを考えまして、解析コードの不確定性というものを求めてございます。その値5%を見込んでいるということ、また製造公差の不確定性として、ウラン燃料ですと3%、MOX燃料ですと4%というような評価をいたしまして、それぞれ解析値の中に入れ込んで考慮しているというものでございます。続きまして熱水力特性でございますけれども、こちらの方はDNB、これはどの程度の熱流束になったら沸騰してしまうのかというようなところを評価するパラメータでございますけれども、DNBにつきまして、それの関係を示す相関式というところの誤差等を評価し、またプラントパラメータ、冷却材流量等々にも変動がございますけれども、それらの誤差、さらに、原子炉内で最大となる燃料棒出力の解析上の誤差、製造公差による不確定性というようなものを全て考えまして、最小DNBRの許容限界値という設定の中で考慮しているというものでございます。さらに燃料棒の曲がりですとか、異種燃料集合体の混在による影響というのも保守的に評価しまして、更にその限界値の設定に使っているというものでございます。続いての燃料貯蔵設備未臨界性評価でございますけれども、MOX燃料の貯蔵設備である、従来のウラン燃料ですと使用済燃料ピットというところに、MOX燃料を入れた場合の評価でございますけれども、その際の解析コードの計算上の不確定性と製作上の不確定性というのを評価いたしまして、それらの合計の0.02という値を計算値に加えまして、その値と判断基準を比較しているというものでございます。ここでは最後になってございますけれども、プラント安全性評価と、具体的には過渡解析・事故解析でございますけれども、こちらの方で用います核的安全解析使用値というものにつきましても、起動時等の炉物理試験、実際の炉の中での炉物理試験、また臨界実験施設による試験というようなものの値と計算値等を比較しまして核計算の不確かさを求めるということ、また、いろいろな炉心を考えまして、それの違いの変動というものを考慮しまして、解析結果を厳しくなるように設定しているということでございます。2つ目の炉心の違いによる変動というのは、先ほど有吉先生のところでご説明した内容でございます。その前の計算の不確かさというところが、今回のご指摘、菊池先生からのご指摘でございますけれども、次のページに少し具体例を示させていただいてございます。こちらの方、主な解析パラメータを縦に、一番左の所に項目として縦に並べてございます。減速材温度係数、ドップラ温度係数、反応度停止余裕等々でございます。こちらにつきまして、それぞれ、今度右側に移っていただきまして、従来のステップ2燃料平衡炉心というものの値、さらにMOX装荷炉心の代表的なものとして代表Pu組成平衡炉心、さらにそのプルトニウムが変動したらどうなるかということで低Pu組成のもの、高Pu組成のものというものを並べてございます。実際には、これに移行炉心等も含めて考えてございますけれども、ここではこの4つの炉心を参考に載せさせていただいてございます。これらの変動につきまして、包絡するように安全解析使用値として、従来のステップ2燃料からMOX燃料についてどうかというところを審査してございますけれども、同左といっているのは、従来の保守性の中に十分おさまるということで変更していないもの。数字が書いてあるところは、従来のステップ2の時の値に比べて厳しくなっているので変更したものというものでございます。その時の不確かさの考慮でございますけれども、基本的には、その不確かさを踏まえて、更にそれよりも大きい、保守的になるようにというところで解析使用値を作っているというところでございまして、一番右の項目が、不確かさということで、基本的には、その実験ですとか、実炉での炉物理試験ですとか、臨界実験施設での試験の値と、計算値との誤差から求めましたそれぞれの値、減速材温度係数ですと3.6×10−5というような値になってございまして、ここで、その使用値の幅で見ますと6%ということになってございます。ドップラ温度係数については10%等々となってございまして、これらの値を含めて、評価値から上乗せして安全解析使用値を設定しているということでございまして、その設定が、どの程度評価値から幅を持っているのかというところをまとめましたのが、右から2番目の枠、ここで数字を出させていただいたのは、代表Pu組成平衡炉心での評価値と安全解析使用値との差分が、どの程度の幅かということで整理させていただきました。こちらの方が、減速材温度係数ですと18%ということで不確かさの6%よりも大きいところで設定しているということでございます。それ以外の項目につきましても、ドップラ温度ですと10%のところが44%等々、十分保守的に設定されているということを確認してございます。すみません、先ほど、燃料棒の内圧評価のところでを飛ばさせていただきましたけれども、少し確認させていただきます。
濱本部会長
それでは、以上でご説明いただいたのですが、このことにつきましては、仲井先生と菊池先生にお伝えして、またご意見をいただくようにしたいと思います。他、この件につきまして委員の皆さん方からご意見ございますでしょうか。
ないようでしたら、事前にいただきましたご意見・ご質問については、一応審議が終わったわけですけれども、これまでの議論・審議を通じて、あるいは先般、国・県で行われました公開討論会などの模様も含めまして、何か全般的なご意見・ご感想・ご質問がおありでしたら。
はい辻本先生。
辻本委員
すみません、辻本です。7月23日に行われました公開討論会に出席させていただいたんでございますが、その時印象に残ったのが、プルトニウムを運転すれば、県に70億円のお金が入るということで、フロアからもご質問がありまして、知事さんは手を挙げて答えようとしておられましたけど、司会の人が止められて、お答えにならなかったんですが、フロアの人の印象では、MOXは危険であって、我々を犠牲にしてお金が来るような印象を私は持ったのでございます。危険だから70億円というお金を出すような印象を与えているんじゃないかと思うんでございますが、その70億円の、どういう目的で来るかは私は存じないのでございますが、やはり危険のために来るというような印象を与えるのではなくて、やっぱり、先ほどからいろいろエネルギー政策とか、日本のエネルギーの安全供給のために地元が協力してくれるのだからお金を出すというような考えにちゃんと説明していただかないと、危険だからお金だ、という危険手当のような考えを植え付けないように、だから、その辺ちゃんとしたお答えがあったほうが良かったんじゃないかと思うんですが。電力の人も国の人も、皆さん一生懸命安全性を評価しておられますが、一般の人はまだ危険だから、危険のためにお金が来たというような印象を与えますので、その辺なんか上手に、きちっとした説明をされたほうが良かったんじゃないかと。討論会の時はあれでもう打ち切られましたので、ちょっとそういう感じを受けました。
濱本部会長
はい。今のことは先生のご感想として承ってよろしいですか。
それでは、経済産業省からお願いします。
経済産業省 野口参事官
資源エネルギー庁の野口でございます。今お話がございましたように、今年度からプルサーマルの実施を受け入れていただいた自治体に対しまして、総額で実は60億でございますけれども、交付金を、交付する制度を創設いたしました。これはご案内のとおり、これまでも原子力発電所を建設、あるいは増設していただいている地元の地域振興を図るという観点から交付金の交付をさせていただいておりまして、こういった交付金を使っていただいて地元ではいろいろな地域振興を図っていただいているというのが現状でございます。そういった交付金制度がございますものですから、このプルサーマルにつきましても、プルサーマルを現実に受け入れていただいた地元の自治体に対しまして、交付制度を今回設けたということでございまして、これをご活用いただいて、是非いろいろな地域振興を図っていただくということで、結果として、やはり原子力発電所と地元が、末永く共生していくということが、大変大切なことだという風に考えてございます。そういったわけで、こういった交付金をご活用いただいて地域振興を図っていただくということが大切なことだという風に考えております。
辻本委員
その交付金が自分たちの犠牲においてというような取られ方をされないような説明が必要じゃないかと。まあ、お金が来るのは我々の犠牲だというような、ちらっとそういう節々の言葉が見えましたので。プルトニウムが危険だと、MOXが危険だということになってしまわないように、皆さん一生懸命努力しておられるのに、そういう印象を与えてはいけないなと思っただけなんでございます。
濱本部会長
その他にございますでしょうか。
それでは、また後でご意見いただく機会があると思いますので、ご意見・ご質問に対する回答はここで打ち切らせていただきまして、ここで10分間休憩をとらせていただきます。ちょっと遅れているように思いますので、4時17分くらいから再開させていただけたらと思います。ちょっと気持ちだけですが。では休憩させていただきます。
 
 
   (休 憩)
 
 
濱本部会長
それでは、よろしいでしょうか。時間になりましたので、再会したいと思います。
議事に入ります前に、先ほどの議論の中で、国の方が後ほど回答するということがございましたが、それについてご報告いただきます。
原子力安全・保安院 古作安全審査官
先ほどは失礼いたしました。先ほどの場所でございますが、資料4−3の14ページの(1)燃料健全性評価におけます、燃料棒内圧評価におけます不確定性の考慮ということになります。こちらの方では、解析上の制限値と評価値のそれぞれに不確定性を考慮しているということでございます。それぞれの取り扱いの仕方というところで、基準値の方につきましては、解析モデルの不確定性、製造公差による不確定性というところでございますが、最後の2行目のところ、解析値に影響を与える項目に係る不確定性について同様に評価し、ということでございますが、やっている項目としては、評価モデルの不確定性、製造公差による不確定性、それぞれ見込んでございます。具体的には基準値につきましては、炉心の中で一番厳しい燃料棒をピックアップしまして、内圧が一番厳しくなるところで考えて、その内圧によって、被覆管が膨れて、ペレットから離れてしまうということになりますと、中の燃料の温度が上がってしまう。そうすると、また、内圧が上がるということで、燃料棒が壊れる方向に流れてしまうというようなところに至らないような内圧はいくつかというのを決めるのが、基準値の方でございます。その基準値を解析で求めまして、基準値になるその解析で求めた値に対しまして、その不確定性というものを差し引いて、小さめの値を作るというのが、まず基準値の方でございます。その時に、不確定性に評価モデルと製造公差を踏まえているというところでございます。一方で、評価値の方につきましては、実際の平衡炉心等々で考えられます最高燃焼度になる燃料棒が、一番厳しい形になってございますけれども、その燃料棒が、最終的にどの程度の内圧になるのかというような評価をしていくと、その評価をした値に対して、評価モデルの不確定性と製造公差の不確定性を、今度は、足し合わせて、大きめの値にするということで評価をして、それぞれを比較するということで、厳しめの評価をしているというものでございます。ただ、その不確定性の考え方として、いろいろと内容が異なっているものですから、両方側で不確定性を考慮しているというものでございます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。よろしいでしょうか、今のご説明。
それでは、次に、各論点毎に、皆様方の最終的なご意見を頂いていきたいと思っております。項目毎、9つの論点があったかと思いますが、まず第一の、燃料の健全性、燃料の溶融点、内圧、燃料集合体の健全性、燃料棒設計コードの妥当性など、そういった事柄ですが、三宅先生ご意見ございますでしょうか。
三宅委員
燃料の溶融点についての件でございます。論点は、ウラン燃料に比べて融点が低いことによる影響ということです。これにつきまして、MOX燃料ぺレットの融点は、ウラン燃料ペレットの融点よりも低くなりますが、それを踏まえた上で、計算モデルの不確定性や燃料の製造公差、燃焼に伴う融点の低下を考慮しまして、余裕をみて、燃料中心温度の制限値をウラン燃料は2,580℃に対し、MOX燃料では2,500℃としております。これに対しまして、定格出力時のMOXペレットの最高温度は、約1,740℃でありまして、また、異常時の最高温度も約2,230℃でして、制限値に対して十分な余裕がありますことから、燃料の健全性は確保できるものと理解することができます。以上でございます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。三島先生いかがでしょうか。
三島委員
公開討論会とかシンポジウムとかの慎重派の方々のご意見を伺っていると、燃料の融点が下がるとか、制御棒とかほう素の効きが悪くなるとか、そういう問題のときに、安全余裕があって、今のウラン燃料と比べますと、少しでも小さくなると事故の危険が増すというようなご指摘があったのですが、先ほどからのご説明を聞いていますと、安全余裕というのは、つまり制限値と実際の計算値との差でございますけれども、制限値の設定も、先ほど三宅先生の方からも説明ございましたように、いろんな計算モデルの不確定性とか、製造公差とか、データの不確定性とか、そういうものがあったとしても安全が保てるようなに制限値を決めているということと、しかも、例えば、燃料中心最高温度ですと、計算の過程でも、いろんな計算の不確実性とか、入力パラメータの不確実性とか、そういうものがあったとしてもその温度を超えませんよという、そういう値で計算されているということです。そうしますと、そういう形で計算された最高温度が溶融点の制限値をクリアしていれば安全は確保されるということですので、慎重派のご意見のように、安全余裕が少しでも下がると危険だという、そういったものではないという認識をしておりまして、MOX燃料につきましても、特性というのは、いろんな実験データがあって十分に把握されておりますし、それを見て、更に安全側のデータを採用している、それから、計算の方も、先ほど言いましたように、いろんな不確実性を考慮して、計算しているということで、そういう観点からしますと、私としても、MOX燃料の健全性というのは確保されているのではないかと考えています。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。他の委員の皆様方、いかがでしょうか。どなたかご意見ございますでしょうか。今、三島先生のこの件につきましては、三島先生が述べられたように、MOX燃料の健全性は確保されているというふうに理解してよろしいでしょうか。また、何かありましたら、後でご意見いただけたらと思います。
次、2点目の設備の健全性につきまして、いかがでございましょうか。辻本先生、何かご意見ございますでしょうか。
辻本委員
設備の健全性でございますが、今日の仲井先生からの質問に対しても十分説明していただきまして、MOX燃料の被覆管の応力については、炉内で使用温度や高速中性子が出ることによる効果を考慮しても、被覆管に機械的な影響は与えないように設計されているというのは十分わかりました。また、原子炉容器につきましても、その溶接部について、保安院さんから丁寧にご説明いただきまして、中性子照射による、照射誘起型応力腐食割れも起こらないことが理解できました。さらに、中性子照射の影響を見るために、監視試験片を入れておられまして、定期的にそれを取り出して検査しておられるということでございますので、設備の健全性は、十分確認できるものと考えております。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、どなたかご意見ございますでしょうか。
それでは、この設備の健全性につきましても、担保されているという理解でよろしいでしょうか。
私、最初の問題ですが、燃料の健全性全般について、三宅先生、三島先生から、ご意見いただいたかと思っていたのですが、どうも、一点、溶融点のことについてだけだったようですので、2点目の、燃料棒の内圧についてはどうでしょうか。三島先生お願いします。
三島委員
私、先ほど、溶融点のことで、健全性は保てるのではないかと申し上げたので、健全性全体のことを言ったように誤解されたのではないかなと思うのですけど、内圧につきましては、いろいろご意見があって、慎重なご意見の方から、MOX燃料というのは、燃料棒内の核分裂生成ガスがたくさん放出されて、それで内圧が上がって、被覆材がダメージを受けるのではないかというご指摘があったかと思いますけれども、いろんなデータを拝見しますと、内圧が上昇するというのは、核分裂生成物が放出されて、それによってということについては、MOX燃料とウラン燃料とで、それほど差がなくて、どれくらい燃料が燃えたかということに依存しているということらしくて、MOX燃料で、むしろ注意しないといけないのは、ヘリウムが発生して、それによって燃料棒の内圧が上がるということで、これに対しましては、燃料棒の設計の際に、最初に燃料棒の中にヘリウムガスを注入するということをやっているわけですけど、初期のヘリウムガスの量を減らして対応しているという説明がございました。そういうことで、燃料棒内圧の問題というのは、そういう対応を取りますと、評価値というのが基準値に対して0.83ぐらいに抑えられるということでございますので、そういった設計対応によって燃料棒の健全性は保たれるという風に理解できました。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。これについて、どなたかご意見ございませんでしょうか。三宅先生どうぞ。
三宅委員
三島先生の続きを、少しだけ申させていただきます。MOXペレットの中に発生します可能性のある有名なプルトニウムスポットでございますが、このプルトニウムスポットの大きさというのは、古い製法でも400ミクロン以下、実際の製造で使用すると考えられるMIMAS法では、最大でも100ミクロンから200ミクロン程度で製造が可能とされております。実際の燃料製造におきましては、過去の多数の実績に基づいて製造公差を決め、国による燃料体の検査によって、製品がその基準を満たしていることを確認することにしております。一方、「1/3MOX報告書」において、プルトニウムスポットの径が400ミクロン、1100ミクロンの実験結果によっても破損の挙動への影響がなく、現実的に想定される程度のプルトニウムスポットが、燃料破損挙動に及ぼす影響は無視し得ると考えられると示されております。製造公差を考慮しましても、プルトニウムスポットによる燃料の健全性は確保されていると理解することができます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、今の問題につきまして、ご議論・ご意見ございますでしょうか。
次に進んでよろしいでしょうか。燃料集合体の健全性ということにつきまして、三島先生どうぞ。
三島委員
MOX燃料集合体は、構造としましては、ウラン燃料と同じということで、6G、つまり重力の6倍ですか、それくらいの荷重がかかっても大丈夫なように燃料集合体としての機能が保持できるように設計されているということですけども、プルトニウムを含んでいるということで、輸送中に温度が上がるということで、それによって、燃料集合体の強度が下がるのではないかということがあります。このため、燃料集合体の輸送とか取扱いの時には、荷重を6Gではなくて、4Gという値に制限することによって、輸送とか取扱い時においても、構成部品が十分な強度が保てるように設計されているということを伺いました。そういうことで、安全は保てると思いますが、実際の輸送時に、本当に4G以内の荷重というのが保てるかどうかということがございます。前回の専門部会でも質問させていただきましたが、その輸送容器に加速度計などを取り付けて、どれくらいの荷重が実際にかかったかというのを確認されるということですので、四国電力に対して、取扱いの時に安全な輸送を行うように十分な注意を払っていただきたいということと、国に対しましては、輸送の安全性を適切に確認していただきたいということでお願いしたいと思います。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他ご意見ございますでしょうか。森先生どうぞ。
森委員
今の件について確認したいのですけれども、今、常時の6Gで設計されているということですが、私自身の質問は、構造物の耐震安全性ということだったのですが、この燃料集合体の耐震性については、別途検討する予定であるというようなことを受けていたのですけれども、この6Gというようなものに対して設計されているということに対して、いわゆる地震時の場合には、構造物の応答が、実際の設計のときの計算書等、見ていないのでわかりませんが、3Gや4Gぐらいの応答は出るものと考えられます。その際に、その構造物の応答に対して、燃料集合体が、更に応答が増幅されることはないのか。つまり、6G以下にきちんと入るのかということを確認させていただきたいのですが。
濱本部会長
これはどなたか、回答いただけませんか。
原子力安全・保安院 古作安全審査官
耐震の評価と輸送時の評価は多少異なっています。輸送時につきましては、燃料集合体というのが、燃料棒の上下にノズルといわれるステンレスの塊があります。基本的には、それと制御棒案内シンブルというもので、塊として形作ってございまして、輸送時の荷重というのは、そこの部位で受けます。ということで、その部位の発生する応力というのを評価して、健全性を確認しているというものが基本でございます。一方で、耐震性の評価につきましては、燃料集合体が炉心の中に入ってございますので、その上下が、炉心支持構造物に支持されてございます。そこから地震動が入ってきまして、燃料棒が揺らされるという状況になります。それによりまして、逆に、燃料の間にございます支持格子が、周りにぶつかるとか、お互いにぶつかり合うというところで、問題になってきます。そこのところの受ける衝撃力ですとか、その変動によります発生する応力というのを評価しますので、多少その部分が違うということもあって、直接、発生するGがどうという議論ができないところが実態でございます。炉心内での地震による加速度がどの程度だったかというのは手持ちにはございませんので、今、明確には申し上げられないのですが、そのような形で評価はしてございます。
濱本部会長
三島先生どうぞ。
三島委員
私の理解では、確か燃料集合体というのは、炉心に入った状態で、実際の、先ほど地震動のことが問題になりましたけれども、あそこで設定されている地震動で揺らしてみて、大丈夫ということを確認されているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
四国電力ですけれど、燃料の耐震の評価の方法といいますのは、基本的に炉内に入っている状態で、そこに基準地震動、今で言えばS2ですが、その地震動を時刻歴で入れて、そうすると、燃料集合体が時刻歴で揺れることになります。その場合に、一番大きな変位のときに、応力が一番かかると考えて、おそらく燃料集合体の中央部が、一番曲がりが大きいことになります。燃料集合体の上部と下部を抑えたような感じになっていますから、中央部が大きく曲がると、その状態で、燃料の被覆管、それから制御棒が入っていきます制御棒案内シンブル、それと、そのあたりを全てまとめていますサポート、支持格子と呼んでいますけれども、そのあたりが、その地震力に強度的に持つかどうか、材料的に持つかどうか、という評価を行います。それと同時に、制御棒クラスタも燃料の曲がりに追随していけるかどうかということを、耐震強度を行います。それともう一点は、今までお話ししたのは、地震力を受けたときに、材料的に、強度的に持つかということなんですが、もう一点は、制御棒が所定の時間内に挿入できるかどうかと、そういう制御棒の挿入性の確認をします。これは、伊方1、2、3号でいいますと、だいたい設計値が約2秒で、事故時に2秒程度で落ちるという設計条件になっていますので、地震があった場合に、その地震力、上下動とかありますので、それによって制御棒が落ちるのを阻害するような力が働きます。それと同時に、冷却材が下から上に流れていますので、そのあたりを全部安全側に取りまして、ですから下から力を受けるという状態で、水力のほうの式を使って、2秒以内で落下するかどうかという制御棒の挿入性の検証をします。燃料棒の関連の耐震評価は、以上のような感じで行います。
森委員
今の説明では、燃料集合体の支持部の安全性と、それから機能的に2秒で落ちるという、また別の機能の確保の問題をお触れになったんですけれども、燃料集合体そのものの、今のご説明では、上下が支持されていて、水平方向の加速度場にあるわけですから、ちょうど燃料集合体そのものに曲げがかかるような応力状態になるというご説明でしたが、その集合体そのものの健全性は確認されているということですか。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
今お話したのは、Asクラスの部分、燃料集合体自体は、耐震クラスを持たないのですが、機能で、Asのクラス、一番上のクラス、そのクラスにあたる部分が、今お話しした部分で、そこのところの地震動について、持つかどうかは確認すると、全体については別途強度評価というものを、これ技術基準からきているのですが、構造体としての強度評価、強度計算というのをやって、燃料の健全性を確認しています。以上です。
森委員
ここの部分は専門ではないのでわかりませんが、先ほどの資料2のところに書いてあることによれば、常温において6G、それから輸送時において高温になるので、そのときには4Gになっているということで、ここのご説明だと、Gという説明だから、燃料集合体そのものにかかる慣性力の話題をなさっているようなので、同じ観点から検討なさる必要があるのか、ないのかということと、ある場合に、それを検討されているのかどうかお聞きしたいということです。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
この6Gというのは、燃料を輸送している場合のかかる荷重についての評価だと思います。こういう場合は、一般的には耐震の条件は掛け合わせない、どうしてかといいますと、そういう大きな地震が来る確率と、輸送中のその確率が非常に小さいということですので、耐震性はこの場合は掛け合わさないということです。
森委員
私の質問は組合せではなくて、単に、この4Gという、4という大きさに対して、通常の応答では、2Gとか3Gとかわかりませんが、それぐらいあるでしょうから、実際のその応答解析した際の、地震荷重だけの慣性力のGに対して、持つことを確認しているのかどうかという、単にそういう質問だったのですが。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
耐震評価の時に、どの程度かかるかということでしょうか。数字的にはないのですけど、時刻歴を入力する大きさなんですけど、恐らく1Gを少し超えたぐらいの値を床面に入れると、ですから原子炉容器のサポートの部分から伝わっていきますので、恐らく、床応答を見てみないと確認はできませんが、大きさは1Gからもう少し大きいぐらいかなと思っています。
森委員
それで、確認をされているということなんですね。
四国電力 梅本計画グループ副リーダー
そういうことです。
濱本部会長
今の回答、よろしいでしょうか。
次、燃料棒設計コードの妥当性ということにつきましてですが、ご意見いただきたいと思います。三島先生どうぞ。
三島委員
燃料棒設計コードに関しましては、今回、ステップ2燃料とMOX燃料を混在した炉心ということで、その設計コードにつきましては、ステップ2審査の時に妥当性が確認されている燃料棒設計コードを、MOX燃料の解析に使われたということですけれど、その時に、MOX燃料とウラン燃料とは特性が異なりますので、その特性を計算コードの中に反映させたコードを使用していて、それぞれの評価項目ごとに実測値と計算値とを比較して、コードの妥当性を確認されているということですので、今回、そういった方法で確認された燃料棒設計コードを使われているということで、燃料棒の設計についても、それから評価についても、妥当な方法でやられていると考えています。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。この件につきまして、よろしいでしょうか。
次に移らせていただきます。設備の健全性については先ほど言われましたので、第3番目、原子炉の制御性につきまして、1番目、制御棒及びほう素の効きについてということですが。三島先生どうぞ。
三島委員
これについては、一番最初に、慎重なご意見をお持ちの方が、制御棒の効きが悪くなるということで、安全余裕が少なくなるのではないかというご指摘があると申し上げましたけども、その理由というのは、MOX燃料というのは、ウラン燃料よりも熱中性子の吸収が、プルトニウムを含んだ燃料の方が大きいということで、その分、制御棒に吸収される中性子が少なくなるということで、制御棒の効きが悪くなるという傾向にあるということでございますが、今までのご説明では、評価する際には、制御棒1本が引き抜かれた状態で、炉心の中に何かあったとして、制御棒が入らない、効かない状態を想定して解析しても、十分な停止余裕があるということが確認されているということで、緊急に必要な場合にも、原子炉を安全に停止する制御能力というのは十分確保されているのではないかと考えています。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。この件につきまして、ご意見ございますか。それでは、次に移ります。自己制御性について、この件につきまして、どなたかご意見ございませんか。三島先生どうぞ。
三島委員
これも制御棒の効きと同じことだと思うのですが、MOX燃料の場合は、先ほどの制御棒の場合と同じように、ウラン燃料よりも熱中性子を吸収しやすいことで、中性子吸収材であるほう素の効きも悪くなるということですが、これに対応して、燃料取替え時に使います燃料取替用水タンクとか、異常の際に原子炉に水を注入する蓄圧タンクのほう素濃度は、今までは約3,400ppm以上ということでございましたが、効きが悪くなるということを考えて、4,400ppm以上に高めておくということのようです。そういうことによって、ほう素の効きを確保できることを確認されているということで、緊急に必要な場合に原子炉を安全に停止する反応度の制御能力は確保されるのではないかと理解しています。ほう素の効きを保つために、ほう素濃度を上げれば、ほう酸が析出して、どこか塞ぐといった悪さをするのではないかと、そういうトラブルが起こる可能性が増すのではないかというご指摘がございましたが、今回の申請範囲での燃料取替用水とか緊急時の蓄圧タンクのほう素濃度というのは、4400ppm程度で、20℃でほう素が析出する濃度というのが、大体8,100ppm以下、それから10℃では約6,100ppmということですので、ほう素が析出してトラブルが起こる可能性というのは、極めて少ないというか、そういうことはないのではないかと思っています。ただ、ほう酸タンク等の一部の工程では、ほう素濃度が先ほど申し上げました数値以上になるような場合も考えられると思いますけれども、そういったところでは、温度管理等で適切な対策が、当然とられるものと思いますけれども、今後とも、そういう取扱いには十分注意していただきたいと考えます。以上です。
濱本部会長
どうもありがとうございました。今、ほう素の件でございまして、次、自己制御性につきまして、ご意見ございませんか。三島先生どうぞ。
三島委員
自己制御性といいますのは、例えば出力が上がるような変動が起こったときに、それを下げようとする作用、逆に、出力が下がるような変動が起こったときに、それを元に戻そうとする作用、そういうことを言うわけですけれど、燃料の中のプルトニウムの量が多くなると、自己制御性、そういった作用が大きくなるということで、もし何らかの原因で、原子炉の出力が上昇するような場合には、それ以上の出力上昇を抑えようとすることで、原子炉の安全にとって良い方向ですけども、逆に、原子炉が急に冷やされた場合には、炉心の性質として、原子炉の出力を上げようとすると、それは安全な方向ではないということで、安全評価では、出力が上がる場合と下がる場合の両方を解析されて、どちらの場合でも十分安全に原子炉が制御できるということを確認されているということで、そういった自己制御性に関することで、原子炉の制御能力というのは、安全性が確認されていると考えています。
濱本部会長
どうもありがとうございました。他にご意見ございますでしょうか。それでは次に移ります。出力分布特性ということですが、これに関してご意見ございませんか。三島先生お願いします。
三島委員
プルトニウムを含んだMOX燃料とウラン燃料は、先ほども申し上げましたけれども、ウラン燃料に比べてMOX燃料の方が燃えやすいということで、MOX燃料とウラン燃料を混ぜた場合に、MOX燃料の方が出力が高くなって、ウラン燃料では低くなる。そういったことで、燃料間の出力の差が大きくなって具合が悪いのではないかというご指摘がございましたけども、設計の対応としては、例えば、MOX燃料の外周部の燃料のプルトニウムの含有率を下げて、燃料集合体の出力分布を平坦化させるとか、ウラン炉心と同じように、原子炉内で燃料集合体を適切に配置したりする、それから、中性子吸収材を入れて原子炉内の出力分布を平坦化させるといった設計対応をされて、MOX炉心の燃料の出力差をウラン炉心と同程度に小さくできるということが示されました。そういった設計対応により安全性は確保できるのではないかと理解しています。
濱本部会長
どうもありがとうございます。この件につきましては、委員の先生方、どなたか意見ございませんでしょうか。次に、出力分布特性の2番目、MOX燃料とステップ2高燃焼度燃料の混焼による燃料間の出力差の安全設計への影響につきまして、三島先生どうぞ。
三島委員
先ほど申し上げましたように、ステップ2燃料とMOX燃料が混在するということによって、制御棒とかほう素の効きが下がるとか、燃料間の出力の差が大きくなりやすいのではないか、ということが指摘されていました。これに対して、設計対応とか、いろいろな技術的な対応をすることによって、それぞれ必要な停止余裕を確保できることや、適切な燃料配置などで出力分布の平坦化ができるといった、設計対応によって安全性が確保できることは先ほども申し上げたわけですが、ただ、こういう出力分布を平坦化するための燃料配置につきましては、例えば、国による定期検査などの時に、燃料集合体の炉心内の配置を検査されるわけですが、そういったときに、炉心の安全性が、例えば、反応度が大丈夫かどうかなど確認されるということですので、そういった際には、国による慎重な、適確な検査をお願いしたいと思います。
濱本部会長
どうもありがとうございました。ただいまの件につきまして、どなたか追加されるようなご意見はございますでしょうか。
それでは、次へ続きます。4番目のMOX燃料の使用実績につきまして、まず、ひとつめのプルトニウム富化度、燃焼度等の実績の、海外でのMOX燃料の実績についてご意見を伺いたいと思いますが、どなたかございませんか。古賀先生どうぞ。
古賀委員
国内外でのMOX燃料の実績につきましては、フランスであるとかドイツなどで、2004年12月末現在での累積装荷体数が、4,894体の装荷がなされており、その間、被覆管の損傷を含めまして、MOX燃料特有の原因による燃料体の損傷事例等もなく、ウラン燃料と特段変わったことは報告されてなくて、十分安全で、実績・設計の信頼性があるものと思われます。以上です。
濱本部会長
ありがとうございました。この件につきまして、ご意見ございますでしょうか。では次に、高燃焼度燃料、ステップ2燃料とMOX燃料の併用実績について、ご意見いただけますでしょうか。三島先生どうぞ。
三島委員
MOX燃料の燃焼度ということに関しては、ベルギーでは、MOX燃料の燃焼度として49,000MWd/tまで、ウラン燃料で54,000MWd/tまでの実績があるということが示されていまして、この燃焼度につきましては、伊方発電所で計画されているものと同等、もしくはそれ以上の実績があるということ、それから実績によりますと、これまでMOX燃料ということが理由で、燃料棒が破損したという報告はないということから、高燃焼度燃料とMOX燃料との併用につきましては、実績があると理解しています。特に、伊方の場合ですけれど、MOX燃料とステップ2燃料が混在する炉心であるということで、国の審査におきましては、混在炉心が燃料の健全性とか原子炉の動特性にどんな影響を及ぼすか、それから、設計手法などにMOX燃料の特性を適切に取り込んでいるかどうかを中心に審査されたということで、それによって、安全性を確認されたということです。それと、海外での実績もあるということで、高燃焼度ステップ2燃料とMOX燃料との併用につきましては、適切に設計、評価、審査がされているのではないかと理解しています。それから、プルトニウム富化度については、海外のMOX燃料と伊方のMOX燃料とでは、少し条件が異なるということでございますが、原子力安全委員会による1/3MOX報告書での検討の範囲内に入っていますので、伊方発電所でのプルトニウム富化度などの条件も、この原子力安全委員会による1/3MOX報告書の範囲内で、適切に評価されていると考えています。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、ご意見ございますでしょうか。それでは、次に移らせていただきます。5番目の平常時の被ばくについてですが、新燃料及び使用済燃料の放射線量が、ウラン燃料より高いことによる作業員の被ばくへの影響について、古賀先生どうぞ。
古賀委員
新燃料を取り扱う場合に、表面線量率が1時間当たり約10ミリシーベルトのMOX新燃料を、新燃料取扱装置を使用しまして、遮へい等を行い、更に、適切な距離を保って作業することにより、従事者の年間の最大線量限度に基づきますと、立入頻度等を考慮しまして取扱場所での線量率は、1時間当たり0.15ミリシーベルト以下となることが確認されています。作業時間等被ばく管理に留意しまして、作業従事者の作業場所における、被ばく管理は可能と考えられます。また、新燃料及び使用済燃料につきまして、ウラン燃料より表面線量率が高く、崩壊熱が大きいことが説明されていますが、既設の使用済燃料ピットで水深を確保しまして貯蔵・取扱されることから、放射線の遮へい措置は安全になされることが理解できます。なお、可能な限り被ばく量を低減できる適切な被ばく管理が望まれるということから、新燃料取扱装置の設計、仕様等につきましては、施設の変更に係る設計及び工事の方法の認可申請におきまして、国による適切な審査をお願いしたいと思います。
濱本部会長
どうもありがとうございました。追加されるようなご意見はございますか。なければ、次へ移らせていただきます。6番目の事故時の影響でございます。その最初に、プルサーマル実施の事故時の影響について、どなたかご意見ございませんでしょうか。辻本先生どうぞ。
辻本委員
事故時の影響につきましては、原子炉の冷却材喪失事故や蒸気発生器の伝熱管の破損事故などを、いろいろ想定いたしまして、事故解析が行われております。そして、敷地周辺の線量につきましては、だいたい0.5ミリシーベルトでありまして、公衆に対して、著しく被ばくを与えるようなことはないと評価されております。これらの結果は、ウラン燃料の時とほとんど変らないと理解できます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。これについては、よろしいでしょうか。次、事故時のプルトニウムの放出可能性について。
辻本委員
事故が起こったときに、プルトニウムが施設外に出るというようなことが、心配されていますが、二酸化プルトニウムの沸点は、異常時の燃料温度に比べ、十分高いので、容易にはプルトニウムは外に出ない、気体になりにくい、だからプルトニウムが格納容器外へ出る可能性はほとんどないと考えられます。発電所外へ放射性物質が出た場合は、ウラン燃料とほとんど差はないということは理解できます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、ご意見ございますでしょうか。次、過酷事故が発生した場合の被害についてでございますが、どなたかご意見いただけますでしょうか。三島先生どうぞ。
三島委員
過酷事故というのは、例えば炉心が溶けるような、そういった事故ですけど、その場合に、プルトニウムが溶けて、それが外に出てくるのではないかというご心配が指摘されてまして、これは、実は、安全審査の審査項目ではないのですが、そういうご心配があったということで、私、質問させていただいたのですが、それに対しては、1979年でしたか、アメリカのスリーマイル島で事故が起こった。これは、伊方と同じような加圧水型の原子炉ですけども、それで、炉心の約半分が溶けるというような事故があって、その時の経験をもとに説明がなされました。放射性の希ガスなどは、その時には環境へ放出されましたが、燃料が燃えていますから、燃料中にプルトニウムが当然あったはずですけれども、燃料中に存在していると考えられるプルトニウムにつきましては、その事故の際には、環境中では検出されていないということで、そういった事実をもとにしますと、スリーマイル島の事故のような過酷事故が発生した場合でも、プルトニウムが格納容器外へ放出されるような事故の確率は十分低いということで、現実的には心配しなくていいという説明をされて、それについては、理解いたしました。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他ご意見ございますでしょうか。それでは、次に参ります。7番目の使用済MOX燃料の貯蔵について、使用済燃料の発熱量がウラン燃料より大きいことによる使用済燃料ピット冷却能力への影響についてですが、有吉先生どうぞ。
有吉委員
冷却能力の問題ですが、使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料に比べますと、長時間発熱し続けるということでございますので、安全審査では、使用済MOX燃料を貯蔵容量のほぼ一杯という過酷な条件の下で、調べますと、規定値の65℃に対して、評価値が57.9℃であり、下回っているということでございますので、冷却能力は問題ないのではないかと理解しています。
濱本部会長
どうもありがとうございました。この件、どなたかご意見ございますでしょうか。それでは、使用済MOX燃料の処理の方針について、三宅先生どうぞ。
三宅委員
使用済MOX燃料の再処理の実績につきましては、フランスや日本でも実績がありまして、技術的には再処理をすることが可能であると理解できます。原子力政策大綱では、使用済MOX燃料の処理方策は、2010年頃から検討を開始して、六ヶ所再処理工場の操業終了までに十分間に合う時期までに結論を得るということにしていますが、国においては、伊方発電所に長期間使用済MOX燃料を貯蔵し続けないように、使用済MOX燃料の処理体系を早期に決定するよう要望します。
濱本部会長
ご意見、コメントありがとうございました。その他、ございますでしょうか。次、地震への対応、これも最初に議論いたしましたけど、プルサーマルの実施による耐震安全性への影響について、辻本先生どうぞ。
辻本委員
プルサーマルを導入いたしましても、原子炉の構造は変わることではなく、また、燃料集合体の形状や、燃料集合体の重さも変わりませんので、ウラン燃料もMOX燃料もほとんど変わらないということですから、今の3号炉の耐震安全性に直接影響を及ぼすことはないと理解できます。また、中性子照射量の増加に伴う影響ですが、照射量の増加はわずかであることから、材料の強度への影響は、ウラン燃料を装荷した場合とほとんど変わらないため、耐震安全性への影響はほとんど変わらないと理解できます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。森先生よろしいでしょうか。
森委員
この点については、耐震安全性ではなくて構造的な影響とか、そういった言葉にしないと、安全性への影響というのは、私が先ほど申し上げましたように、これは、物理的な性質を議論しているものではないので、安全性はあくまで評価であるから、これは変わらないというのには、私自身は組しかねます。それと、ここに書かれていることで言えば、構造物への影響というのは、今、辻本先生ご指摘のとおり、まったく無視できるようなものなので、構造物への物理的な影響というのは無視できるということで結構かと思います。ただ、安全性というものは安全性の基準をどう設定するかによって変わるものですから、安全性の評価への影響はないというのは少し違うのではないかなと私は思いました。それから、この資料2の箱書きで言えば、前回の4月26日の私の質問に入ってはいなかったのですが、先ほど関連して書かれていることで言えば、保安院さんの方のご回答書にありますように、あるいはここの資料2にもありますけれども、MOX燃料集合体の耐震性については、工事認可申請の中で審査するとお書きになっているのですけれども、認可申請の中で審査する必要があるのであれば、なぜ最初から話題として取り上げられていなかったのかというのが、当初の私の素朴な疑問だったわけです。ですから、それについて審査するというのであれば、きちんと取り上げられるべきではないかと思ったのですけれども。
濱本部会長
今、先生からいただいたご意見は、事務局と取りまとめまして、その中で整理して、もう一度先生方のところにフィードバックかけるようにしますので、よろしくご検討お願いします。
次に、志賀2号機運転差し止め判決が出たこと、耐震指針の見直し作業中であることの、プルサーマルへの影響について、有吉先生どうぞ。
有吉委員
前回、質問したこともありますので、私の方から申し上げます。先ほど四国電力、国から説明がございましたように、伊方前面海域における活断層、それから中央構造線に対する新たな知見が出てくると、その都度再評価を行って、国においてもそれを確認しているということですので、最新の知見に沿った耐震安全性の評価がなされているものと理解しております。なお、耐震指針の改訂作業中ということだが、耐震指針の改訂がなされた場合には、四国電力において速やかに耐震安全性の再評価をするとともに、国においても確認され、その評価結果を、わかりやすく広報して下さることを要望したいと思います。なお、当部会としても、評価結果は十分に確認する必要があると考えます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。ただいまの意見はよろしいでしょうか。では、次の安全審査の判断基準等について、発電用軽水型原子炉施設に用いられる混合酸化物燃料について、1/3MOX報告書を適用することの妥当性、この件につきまして、どなたかご意見ございませんでしょうか。三島先生どうぞ。
三島委員
伊方発電所のプルサーマルにつきましては、1/3MOX報告書の範囲を超えているというご意見もございましたが、今回の評価では、例えば、炉心を設計する際に使われます、核設計と言っていますけど、核設計に使われる計算コードというのは、ステップ2燃料のときの審査の際にも使われています。そのときに妥当性が確認されたものだということです。また、MOX燃料に対しては、実験とかによっても使えるということが検証されているということで、MOX燃料を入れた炉心の解析にも適用可能であると思われます。また、機械設計とか熱水力設計に用いられます高燃焼度用の燃料棒設計コードというのがございますが、これにつきましても、MOX燃料に対しては、初めての適用ということになっていますけれども、その計算コードの妥当性を検証するために、実験データなんかを踏まえまして、それと合うかどうかということを検証して確認しているということで、かつ、MOX燃料の特性というのを適切に取り込んでいるということですので、そういったことを考えますと、1/3MOX報告書を判断基準として、先ほど申し上げました手法を用いて評価するというやり方というのは、妥当であると考えています。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、この件についてございませんか。森先生どうぞ。
森委員
今の9番のことについてではないのですが、もう一度、8番に少し戻ってよろしいでしょうか。
濱本部会長
結構です。
森委員
先ほど、有吉先生のおっしゃったことで、私も賛成いたしますが、ただ、それに付け加えて、先程来、積極的にとか、速やかにとか、適切にとか、タイミングの問題で曖昧な表現になっているのですけれども、安全を確認するという意味では、どの時期が重要な時期かという認識は、私はまだ深くできていないのですけれども、MOX燃料が搬入されるのか、あるいは運転がなされるのか、いつのタイミングかわかりませんが、その時期までに確認をするということが重要ではないかと思うのですけれども、その辺を、最後の取りまとめるときには、適切に反映していただければ、結構かと思います。
濱本部会長
わかりました。
それでは、各論点ごとのご意見は頂戴いたしましたけれど、それ以外、全般的にご意見頂くようなことがあればと思いますが、いかがでしょうか。辻本先生どうぞ。
辻本委員
国による安全審査については、いろいろ言う人もございますが、甘いのではないかと言う人もございますが、私が見たところでは、先ほど出ました1/3MOX報告書や、いろいろの安全審査指針に基づいて、きちんとやっておられます。また、審査経験や、今までの経験や、国内外の実績、いろいろ科学的知見も含めて、保安院さんの顧問会、また、専門委員会、また、原子力安全委員会の専門部会、いろいろなところで審議されておりまして、ダブルチェックをされながらやっておられます。また、原子力安全委員会の先生方にしましても、ご専門の先生が審議しておられますので、非常に信頼してもいいのではないかと思います。この人たちがダブルチェックされました伊方3号機のプルサーマルの原子炉設置変更申請は、妥当性が確認されたものと解釈いたします。
濱本部会長
ありがとうございました。その他、ございませんか。有吉先生どうぞ。
有吉委員
私の方からは、四国電力の安全管理体制について、意見申し上げます。四国電力では、各種保安活動を保安規定に基づいて実施されております。また、品質保証計画の基に取組みが行なわれています。更に、この品質保証活動の実施状況について、それを確認する体制も構築されています。なお、従業員に対する教育・訓練についても、計画的にされていると。なお、その実施状況については、国の保安検査で確認されていると伺っております。更に、もう運転を始めて30年近い経験を持たれていると。しかも、この間、大きな事故もなく、安全運転を続けておられるということですが、平成11年を機に、正常状態以外の、あらゆるトラブル事項について、安全協定に基づいて、県、伊方町に報告されると同時に、設備の故障について、詳細な原因究明をされ、なお、水平展開の対策を講じておられるということなので、適切な安全管理体制が構築されていると思いますけれども、今後とも、是非、その姿勢を貫いて、がんばっていただきたいと思っております。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、全般的に、元へ戻っていただいても結構ですが、ご意見ございませんでしょうか。せっかく国の方からもおいで頂いてますので。
三島先生どうぞ。
三島委員
プルサーマルにつきまして、いろいろ技術的なことで質問させていただいて、特に慎重な意見をお持ちの方々の意見というのを踏まえて、いろいろ質問させていただいたのですけれど、その質問の全てにわたって、私の印象としては、最新の知見に照らしても、十分な回答が得られているのではないかという印象を持っています。ただ、原子炉の安全というのは、設計の段階でよければそれでいいというわけでなく、先ほどからお話がありましたけれども、実際にものを作る段階とか、運転する段階とか、それぞれの段階で安全を確保するようにやる。それに対して、国の方でも十分、慎重にチェックされると。当然、この技術専門部会でも、そういった役割があるのではないかと考えていますが、国の方に対しましても、四国電力に対しましても、そういった各段階で、安全を確保するように、努力を払っていただきたいと考えています。
濱本部会長
どうもありがとうございました。その他、ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、今日のご議論を踏まえまして、私と事務局の方で、今日のご意見を取りまとめさせていただきまして、次回の安全管理委員会までに整理して、皆様方に、再度チェックを頂いて、専門部会を開かせて頂けたらと思います。よろしいでしょうか。では、そのようにさせていただきます。
次の技術専門部会は、今申しましたように、今日頂きましたご意見、これまでの審査等を踏まえまして、専門部会としての案を作らせていただきまして、皆様方のご賛同を頂けるということであれば、次の専門部会で、結論といいますか、意見を最終的に調整していきたいと思っております。時期につきましては事務局の方で調整させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
今日は長時間にわたりまして、お忙しいところ大変熱心なご審議賜りまして、ありがとうございました。これで終わらせていただきます。
 
 (閉 会)
 

伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会次第
 
日 時 平成18年8月10日(木)13:30〜
場 所 愛媛県議会議事堂4階
農林水産・建設委員会室
 
 
1 開 会
 
2 議 題
  (1) 部会長の選任
  (2) 部会長代行の指名
  (3) 伊方3号機プルサーマル計画について
 
3 閉 会
 

資 料 目 次