伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会議事録
 
1 日 時 平成19年3月14日(水)11時00分〜11時50分
 
2 場 所 愛媛県庁第一別館11階会議室
 
3 出席者 委員7名(別紙名簿のとおり)
 
4 議 題
  (1)平成19年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
  (2)平成19年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
 
5 審議等の内容(全部公開)
  (定刻になり、開会)
事務局
ただいまから伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会を開催いたします。はじめに、傍聴者の方に、傍聴に際しての遵守事項をお守りいただきまして御協力をよろしくお願いいたします。また、携帯電話をお持ちの方は、マナーモード等に切り替えをお願いいたします。それでは、新しくご就任頂きました委員さんをご紹介させていただきます。材料科学がご専門の九州大学応用力学研究所助教授 渡邉委員さんです。続きまして、地盤工学がご専門の愛媛大学大学院理工学研究科助教授 岡村委員さんです。なお、材料工学がご専門の愛媛大学工学部教授の仲井委員さんにおかれましては、学務多忙による退任願いがございまして、御退任されましたので、ご報告させていただきます。なお、本日、菊池委員、藤川委員、三島委員、三宅委員、森委員さんは、御都合により、欠席されておられます。それでは、三好県民環境部長から、御挨拶を申し上げます。
三好県民環境部長
県民環境部長の三好でございます。本日は、年度末の大変お忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございました。また、委員の皆様方には、環境放射線等の調査結果や伊方発電所の安全対策等に関しまして、技術的・専門的な立場から、厳正かつ適確に評価・審議を頂くなど、県の原子力安全行政に対しまして、格別のご協力を頂いておりますことを、厚く御礼申し上げます。特に本年度は、伊方3号機のプルサーマル計画がございました。委員の皆様それぞれ御専門の立場から、入念に御審議を頂きまして、おかげさまで、県として、適切な判断ができたものと考えております。重ねて、厚く御礼申し上げます。 さて、本日は、平成19年度の環境放射線等調査計画及び温排水影響調査計画を御審議いただくこととしております。これらの調査につきましては、昭和50年度から継続的に実施をしております。伊方発電所周辺の環境影響の把握を行っているものですが、国のモニタリング指針の改訂とか測定機器の高度化を踏まえまして、皆様にご検討を頂いた上で、より正確で効率的な調査、あるいは測定体制の整備に努めてきたところです。調査計画の概要につきましては、この後、事務局の方から、ご説明させていただきますが、本年度はモニタリングカーを更新整備しておりまして、これを利用した調査を組み入れるなど、見直しも行っております。御専門のお立場から率直なご意見を賜わりまして、今専門部会を有意義なものにしていただきますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、開会に当たってのごあいさつとさせていただきます。今日はよろしくお願いいたします。
事務局
それでは、濱本部会長さんに、議事進行をよろしくお願いします。
濱本部会長
それでは議事に入ります。まず第1番目、議題1の平成19年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画についてでございますが、この資料につきましては、事前に事務局からお送りさせて頂いておりますが、まず、事務局からご説明をお願います。
近藤原子力安全対策推進監
原子力安全対策推進監、近藤でございます。平成19年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画につきまして、ご説明申し上げます。この調査は、伊方原子力発電所周辺の環境保全を図るとともに、公衆の安全と健康を確保するため、伊方1号機が運転を開始する以前の昭和50年度から、愛媛県と四国電力が継続して実施しているものでございます。平成19年度の調査計画は、平成18年度の計画を基本的に継続して実施することとしておりますが、項目の追加など一部変更を行っております。調査計画の概要により、説明させて頂きますので、資料1の概要の1ページをご覧下さい。まず、1の目的といたしましては、原子力安全委員会が策定しております環境放射線モニタリング指針に従いまして、周辺住民等の線量を推定、評価すること、環境における放射性物質の蓄積状況を把握すること、予期しない放射性物質又は放射線の放出による周辺環境への影響の評価に資すること、異常事態発生の通報があった場合に平常時モニタリングを強化するとともに緊急時モニタリングの準備を開始できる体制を整えておくこと、としております。
2の調査機関は、従来どおり、愛媛県及び四国電力でございます。3の調査期間は、平成19年4月1日から平成20年3月31日の1年間といたします。4の調査項目、頻度及び地点数でございますが、まず、愛媛県実施分を説明させて頂きます。固定局による空間放射線の測定につきましては、伊方町内に県が設置しておりますモニタリングステーション1局及びモニタリングポスト7局の計8局の測定局におきまして、引き続き連続測定を実施いたします。
次に、定点での線量率測定でございますが、可般型のスペクトロメータ等各種測定器によりまして集落等で定期的に測定を実施し、平常値の継続的な把握と測定の習熟などを図ることとしております。また、サーベイメータによる緊急時モニタリング候補地点での定期測定についても、前年度と同様に測定を実施いたしまして、平常値及び現地状況の把握を行いますとともに、緊急時の対応に備えることとしております。
次に、走行測定でございますが、引き続き、伊方町内の主要な3ルートを対象に年4回実施いたしまして、緊急時の対応に備えることとしております。
次に、積算線量でございますが、前年度と同様に測定を実施いたします。
次に、環境試料の放射能濃度についてですが、陸上試料につきましては、大気浮遊じん、河川水、土壌、みかん等を、海洋試料につきましては、海水、海底土、魚類等を、継続して調査する計画としております。
以上が、愛媛県実施分の調査計画でございます。
次に、資料1の概要の2ページをお開きください。
四国電力実施分の調査計画でございますが、四国電力が発電所周辺に設置しておりますモニタリングステーション1局及びモニタリングポスト4局、あわせて固定局5局での線量率の連続測定、サ−ベイメ−タ等による線量率の定期測定、伊方町内等25地点における積算線量測定、それから陸上試料及び海洋試料の核種分析など、発電所周辺を重点とした従来の調査を、継続して実施する計画となっております。
積算線量測定につきましては、従来、熱ルミネセンス線量計で測定しておりましたが、18年度は、蛍光ガラス線量計を導入して、並行測定を実施してきました。19年度からは、蛍光ガラス線量計による測定に切り替えることとしております。
5の調査結果の評価方法でございますが、モニタリング指針に準じてそれぞれ評価をいたしまして、四半期毎に技術専門部会でご検討頂いたうえで、その都度公表するとともに、年度を通しての評価を年報としてとりまとめて、管理委員会にご報告して、公表することといたしております。
次に、放射性物質の放出管理状況に基づく線量評価でございますが、平成18年度と変更はなく、伊方発電所からの放射性物質の放出量及び気象状況の測定結果を基に、国の評価指針に基づきまして、発電所に起因する周辺公衆の線量を評価いたしまして、年間7マイクロシ−ベルトという安全協定の努力目標値の遵守状況を確認することとしております。
最後に、サメに関する調査研究が本年度で終了することから、平成19年度は新しいモニタリングカーを使用いたしまして、県下の自然放射線の分布状況調査を実施することとしております。
なお、本年度まで実施の放射性物質の環境挙動に関する、サメに着目した伊方周辺及び全国・地球規模の放射能レベルの調査研究につきましては、平成18年度年報において取りまとめの後、改めてご報告させていただく予定としております。
次に、平成19年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画における前年度からの主な変更内容を御覧下さい。
愛媛県実施分の平成19年度調査計画の変更点につきましては、1つ目として、走行測定に高圧電離箱検出器による測定を追加しております。2つ目に、3年間のサメに関する調査研究の結果、低濃度レベルにおけるサメの環境試料としての有用性が確認されたことから、サメを環境試料に追加しております。3つ目に、環境試料のうち魚類については、従来、可食部及び可食部外を測定対象としておりましたが、内部被ばく評価で使用している可食部を測定対象とするよう変更しました。
次に、四国電力実施分につきましては、積算線量については、蛍光ガラス線量計の導入に向け、平成18年度にこれまで使用してきた熱ルミネセンス線量計との並行測定を実施した結果、両者の相関性が確認されたことから、平成19年度より正式に蛍光ガラス線量計に切替えることとしております。なお、測定結果の評価は、愛媛県で切替えたときと同様に、蛍光ガラス線量計での測定結果が蓄積されるまで、これまでどおり、熱ルミネセンス線量計での過去の測定結果と比較して評価することとしております。
最後に、調査研究といたしまして、本年度、モニタリングカーをGPS機能を搭載したものに更新し、放射線測定のほか、位置情報も同時に取得できるようになりましたことから、伊方町周辺及び県下主要道路の自然放射線の分布状況を調査することとしてございます。
以上で、平成19年度の環境放射線等調査計画の説明を終わらせて頂きます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。ただいま説明のありました平成19年度の環境放射線等調査計画について、委員の皆様方、御意見はございませんか。
古賀委員
平成19年度の伊方原子力発電所の周辺環境放射線等調査計画につきましては、今御説明いただきましたけども、放射性物質の蓄積状況を把握するということで、環境試料として、陸上、海洋試料を調査計画に加えられております。今年は、今までのいろいろな予備的な基礎調査を積み重ねてこられましたけれども、それらの結果を留意しまして、海産生物として、魚類につきまして、サメが有用であるという結果が得られ、試料として追加されておりますが、内部被ばく線量評価ということを考えられておりますけれども、サメを調査資料として加えることで、どの程度の影響を予想されているのでしょうか。
吉野内衛生環境研究所環境調査課長
衛生環境研究所環境調査課の吉野内でございます。古賀先生ご質問いただきました平成19年度から海洋試料としてサメを調査するということで、そのサメのデータを内部被ばく評価のデータとして使用する場合にどういう影響があるかというご質問ですが、これまでの海洋試料の魚類に比べまして、若干、濃縮係数とか、生存する期間が長いというサメの特徴がありまして、伊方海域でも他の魚類と比べて高いレベルの試料が検出されているというデータがこれまで出ております。具体的な数値で説明させていただきますと、17年度の魚類の最高値を示しましたカサゴの可食部、これが0.15ベクレル/kg生ということで、内部被ばく評価いたしましたら、0.14マイクロシーベルト/年という値でございます。これに対しまして、これまでサメで最高値でありましたシロザメの可食部0.36ベクレル/kg生という値を使いまして、毎日200グラム、365日食べ続けたとして、年間の預託線量がいくらかということを評価しましたら、0.34マイクロシーベルト/年ということで、値的には同じレベルでございまして、若干、高い傾向はございますが、だいたい同じレベルの評価結果になるということであります。ちなみに、過去における魚類の最高値は、昭和63年度にメバルの可食部で0.52ベクレル/kg生という値でございまして、この評価結果が0.53マイクロシーベルト/年ということで、この過去のメバルの最高値と比べたら、サメの値のほうが、まだ低いということなので、大きな自然変動の中で、若干、サメが高い傾向がございますが、これまでの評価結果と比べて大きな違いは出てこない、だいたい同じレベルで推移していくだろうと考えております。
古賀委員
ありがとうございます。
濱本部会長
そのほか、有吉先生どうぞ。
有吉委員
先ほど、モニタリングカーの更新のお話がございましたが、この新しいモニタリングカーは、従来のものと比べまして、どんな特徴があるのかということと、それから、今後それをどのように活用されていくのかということをお聞かせ願いたいと思います。
吉野内衛生環境研究所環境調査課長
18年度にこれまで使用しておりましたモニタリングカーを更新させていただく計画となっておりまして、年度末、もう間もなく新しい機械が入ってくるわけですけれども、先ほど原子力安全対策推進監のほうから説明がありましたが、これまでの放射線の測定のNaI検出器に加えまして、高線量率用の電離箱検出器も新たに搭載いたしまして、低レベル、高レベル両方の測定レンジの広い測定ができる機器構成となっております。また、NaI検出器は、ガンマ線のエネルギーのスペクトル解析も可能になっておりますので、異常時等におけるガンマ線エネルギーの分析にも対応できることになっています。また、新たにGPSによる位置情報も自動的に取得する、測定データにそれぞれ対応した位置情報も取得できる体制になりましたので、これらのデータによります地図上への資料作成、分布状況の地図上への記載というものも自動的にできますし、これらのデータを衛星携帯電話によりまして、基地局へ自動伝送することも可能になりましたので、これらのモニタリングカーによります現場の放射線分布の迅速な把握と、行政機関、それぞれの監視機関への自動伝達、迅速な情報の伝達ということも可能となると思っています。これらの機器の活用ですが、平常時は発電所周辺の県下の放射線の分布、自然放射線の分布を把握するということに努めたいと思っておりますが、これらの高線量率用の測定器も整備されましたので、緊急時における測定、情報の把握にも使えますし、また、GPSによる位置情報と衛星携帯電話による測定データの自動伝送も迅速に行われることになりますので、平常時はもとより、特に、測定結果の地図情報化を迅速に行う必要がある緊急時における活用、機動力が期待できると考えております。
濱本部会長
よろしいでしょうか。辻本先生、ご意見ございますか。
辻本委員
環境放射線モニタリングというものは、継続して測定することが非常に大事でございます。しかしながら、定期的に見直していかなければいけません。これが、モニタリングの基本原則でございます。19年度の計画を見させていただきまして、定期的に測定されております、先ほどからお話のありましたように伊方1号機の運転開始前から、昭和50年度から測定されているということで、定期的に定点を決めて測定されておりまして、また、他府県よりも精度の高い測定をされていると私は感じております。それから今回の測定の変更点でございますが、モニタリングカーにNaIのシンチレーション検出器に加え、加圧型電離箱検出器をつけられたということは、非常に良いことだろうと思います。電離箱は宇宙線も測ることができます。NaIシンチレーションというのは、宇宙線の寄与分が非常に少ないわけです。だから、それを差し引くと宇宙線を知ることができます。宇宙線を知ることで、太陽活動が変化したりすると、磁気嵐が起こり、電波障害が起こったりすることの見分けがつきますので、非常にいいことだろうと思います。また、GPSも取り入れられたし、緊急時にも対応は万全ではないかと思います。それから、四国電力のほうも、積算線量につきまして、熱ルミネセンス線量計と蛍光ガラス線量計の並行測定から、蛍光ガラス線量計へ切り替えられるということで、愛媛県と四国電力が、同じ測定器で測られるということで、測定値の比較ができるということと、緊急時に相互の互換性で共用ができます。そういう点で、非常にベターではないかと思います。そういう意味で、19年度の計画は非常に良くできておりまして、担当者には大変かもしれませんが、非常に前向きな計画書でよくできていると思います。ただ、余計なことになりますが、この計画書は立派なものでございますが、非常に担当者の方もエネルギーを費やされ、また、非常に大変な仕事をしておられますので、こういうデータが一般住民の方に少しでも役立つものにならないか、もちろん環境放射線モニタリングは、原子力発電所からの影響を調査することが目的でございまして、それについては十分だろうと思いますが、その余力として、一般住民に何か役立つことに考えられないかと、日頃私は思っております。例えば、太陽活動のときに磁気嵐が起こったりしますと、私はよく知りませんが、漁民の人たちが電波障害が起こったりするのではないかとか、環境試料も、この一般の魚が、漁民とか周辺住民に何か役立つものになればいいなと日頃考えております。少し余計なことを申しましたが、19年度の調査計画は、十分なものであり、担当者はご負担かもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。
濱本部会長
どうもありがとうございました。今の辻本先生のご意見、県のほうの研究機関も、この委員会の先生方も、有用に役立てる、もっと他にも役立てるということがあれば、それに越したことはないわけで、考えていくようにしていきたいと思っています。
そのほかご意見ございますでしょうか。
それでは、部会としての、平成19年度の環境放射線等調査計画についての意見をとりまとめたいと思います。先生方のご意見を踏まえたうえで、平成19年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画については、前年度の調査を基本的に継続するもので、変更箇所についても、走行測定の測定項目の追加、積算線量の測定器の統一等、必要な見直しが図られていることから、適切なものと認められる。このようにとりまとめてはと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
(異議なし)
どうもありがとうございました。それでは、午後の安全管理委員会に、その旨報告させていただきます。
次に、2番目の議題、平成19年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について御審議願いたいと思います。まず、事務局から、ご説明をお願いします。
佐伯水産課技術課長補佐
水産課技術課長補佐の佐伯でございます。平成19年度の温排水影響調査計画について、ご説明をさせていただきます。資料2−1をお願いいたします。本調査につきましては、伊方原子力発電所から排出される冷却用の温排水が周囲の環境に与える影響の有無を判断することを目的に、愛媛県と四国電力がそれぞれ実施しているものです。この表紙に調査計画の全体像をとりまとめています。そこから3枚めくっていただきまして、平成19年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画(案)の1ページ目をお願いいたします。愛媛県の平成19年度の調査計画を示しております。調査期間は、平成19年4月から平成20年3月までの1年間で、18年度と同様に、愛媛大学に調査を委託する予定です。次に2ページの表1をお願いいたします。調査内容につきましては、1か所で連続水温の測定を行うほか、水質、水温、プランクトン調査を年4回、流動、拡散調査を年2回、付着動植物調査を年4回実施する計画になっております。各調査の定点につきましては、資料3ページと4ページの図に示しております。また、温排水の漁業に及ぼす影響を見るために、八幡浜漁協の町見、瀬戸、有寿来の3支所で漁業実態調査を周年で実施する計画にしております。続いて5ページをお願いいたします。四国電力の平成19年度の調査計画を示しております。調査期間は、県と同様、平成19年4月から平成20年3月までの1年間でございます。次に6ページから9ページまでの表2をお願いいたします。調査内容につきましては、こちらも1か所で、水温のうち一部を、連続測定を行いますほか、水温分布、塩分分布、流動、水質、底質等の調査を年4回、藻場分布とプランクトンの取り込み影響調査を年2回実施する計画になっております。19年度調査の変更点につきましては、表紙に戻っていただきまして、一枚めくっていただきますと、新旧対照表がございます。調査の内容につきましては、18年度と変更はございませんが、表中の四国電力調査分5の水質調査の上から4行目でございますが、連続測定の調査水深を、18年度はマイナス4メートルのみとしておりまして、基準面の記載がございませんでした。19年度につきましては、海抜の基準面であります東京湾平均海面を追記いたしております。また、表中、愛媛県調査分、2の水温調査の上から2行目、連続水温測定の部分に、基準面および水深の表記を、東京湾平均海面マイナス4.2メートルと追記する変更をいたしております。また、表中、四国電力調査分の1行目におきまして、連続測定が1箇所であることを明確にするため、読点の位置を変更しております。以上が、平成19年度の温排水影響調査計画でございます
濱本部会長
どうもありがとうございました。ただいま説明がありましたように、平成19年度の温排水影響調査計画につきましては、本年度の調査を継続するものとなっております。本年度の高度化は、クロロフィル測定器の導入がありましたが、今後の高度化への取組みについて、四国電力からご説明をお願います。
四国電力 谷川原子力部長
四国電力原子力部長の谷川でございます。当社からの説明に先立ちまして、一言ご挨拶させて頂きます。専門部会の皆様方には、日頃から、原子力発電所の運営につきましてご指導を賜り、誠にありがとうございます。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。現在、伊方発電所は、1、2、3号機とも安定して運転を続けておりますが、今後とも、安定・安全運転に努めて参る所存でございます。よろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。それでは、温排水影響調査の高度化の状況等につきまして、岡崎グループリーダーからご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
伊方発電所安全技術グループリーダーの岡崎でございます。資料2−2に基づきまして、説明させていただきます。温排水影響調査の更なる高度化に向けた検討状況及び今後の調査計画への反映についてでございますが、伊方発電所前面海域におきます温排水影響調査につきましては、最新技術の積極的な導入、更なる高度化等に取り組んでございます。そのうち今回につきましては、超音波法を用いた海面上からの海藻調査、遺伝子調査を用いた魚卵調査につきまして、実機適用の見通し等の成果が得られましたので、その状況をご報告させていただきます。1番、超音波法を用いた海面上からの海藻調査、本手法につきましては、2枚目の参考資料を見ていただきますと、それにありますように、船に超音波底質判定装置を載せまして、調査点に参りまして、そこから右にありますように超音波を発信いたしまして、海面に戻ってくる一次反射によりまして、海底の粗さ、そして、さらにそれが海面に当たりまして、さらに戻ってくる二次反射で、海底の硬さ、こういうもので判定するという原理でございます。本文に戻っていただきまして、それらの状況につきましては、昨年もご報告させていただきましたけれども、今年度につきましては、さらにCCDカメラによる確認を用いまして改良してございます。そして、代替藻場の周辺を対象に測定を行いました結果を、図1、超音波法による代替藻場の海藻調査結果(平成18年度春季)とございますように、有寿来の代替藻場でございますが、濃いグリーンがクロメの濃密区域、少し薄い緑が中密区域、そして赤の示しますところが、石あるいは短い藻、黄色の部分が砂というふうに、クロメの分布パターンがリアルに把握できると考えてございいます。すなわち、今まで行っていた潜水による調査に比べまして、海上から容易に、かつ安全に藻場の状況が詳細に把握できることが確認できてございます。また、東西各約2キロの範囲の広域の海藻分布調査でございますが、これは、図2にございますように、超音波法による広域海藻分布結果と潜水目視観察結果との比較(平成18年度夏季)でございますが、非常によく潜水調査での部分と一致してございます。これらのことから、超音波法によります海藻調査の実機の適用性は見通しが得られたと考えてございます。そのため、平成19年度には、さらに最適な航行測定ライン等の設定と試運用を継続して参りまして、平成20年度から正式導入を目指すことと考えてございます。なお、本手法を用いましても、代表的な測線におきましては、従来から行っている潜水調査による確認も継続する予定で考えてございます。
2番目の遺伝子解析を用いた魚卵調査でございますが、従来の魚卵調査におきましては、顕微鏡による外観観察で判別してございますが、右の図3、種不明卵の出現状況にございますようにこの黒い部分が種不明卵、白抜きの部分が判明卵でございますが、17年度の実績でございますが、70パーセントから90パーセントが特定、把握することができていない現状でございます。これらに対しまして、現在、生物の種類や固体の識別に利用されてございます遺伝子解析手法の適用性につきまして調査を実施いたしました結果でございますが、周辺海域で採取された25種類の魚を対象に遺伝子パターンの解析結果を得てございます。これは2枚目の参考の左下に遺伝子解析を用いた魚卵調査というところにございますように、これは8種類書いてございますが、このように魚種によりまして遺伝子のパターンが違うということが確認されてございます。本文に戻っていただきまして、それら解析結果から魚種を特定できるという見通しが得られてございます。そこで、来年度におきましては、今調査手法をさらに試運用いたしまして、平成20年度から正式に導入することを目指してございます。
3番、高度化に伴う従来の調査内容の見直しでございますが、上記1、2の導入、それからこれまで導入させていただきましたドップラー流向・流速計、水質連続自動測定等といった、物理的、化学的な項目の高度化と併せまして、いろいろな詳細なデータが得られているという状況になってございます。それらを鑑みまして、現在行っています調査の測点・測線を19年度に少し見直してみようということで、2枚目参考の右側、高度化に伴う従来の調査内容の見直し案に記載させて頂いてございますが、水質調査等につきましては、白丸の従来行っていた測点から、発電所を中心に沖合い各2キロの、代表的な6測点、黄色の部分でございますが、それと青色の経年変化把握等のための測点に置き換えるということを考えてございます。また、底質調査等につきましては、代表6測点に加えまして、発電所周辺の性状等を考慮した測点を選定したいと考えてございます。また、海藻調査につきましては、従来の白抜きの測線から、黄色の測線への変更、また、潮間体生物につきましては、基盤の違い等を考慮しました代表的な測点を選定する等検討してございます。これらを併せまして今後の工程でございますが、本文に戻っていただきまして、4番でございますが、先ほどから申し上げましたように、超音波法を用いた海面上からの海藻調査、遺伝子解析を用いた魚卵調査につきましては、平成19年度試運用いたしまして、20年度の導入、また、調査測点・測線の見直しにつきましては、19年度に検討をさせていただきまして、20年度からの導入を考えてございます。その他といたしまして、従来から実施してございます熱赤外撮影装置等の検討につきまして、継続して適用可能性を諮っていきたいと考えてございます。簡単ではございますが、以上が温排水影響調査の更なる高度化に向けた取り組みでございます。
濱本部会長
どうもありがとうございました。それでは、19年度の温排水影響調査計画について、ご意見ございますでしょううか。
武岡委員
現行の海藻とか藻場の調査との違いをもう少し明確に説明いただけたらと思いますが、20ページ、それから21ページの13、14このあたりの海藻、それから藻場調査で具体的にやっている内容を、もう少しご説明いただいたほうが超音波との違いがわかりやすいかと思いますが。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
それでは、資料2−1の20ページ、21ページでございますが、現在、藻場の広域の調査につきましては、船で周りまして、潜水士さんに潜っていただきまして、目視で確認をいただいているという状況でございます。
武岡委員
今の目視の場合、例えば、20ページの図の13で、目視調査16測線とありますが、これは、要するに、ライン12から27というところで、ここで潜って、測線ということですからどの範囲を見ているかというようなことを、もう少し説明いただければと思います。それから図の14のほうの調査範囲についてもお願いします。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
図13の測線につきましては、各ラインにつきまして、その前あたりで、坪刈りと申しておりますけれども、1メートル四方を見まして、その中で状況を確認してございます。
武岡委員
それは岸から沖合いに10メートル程度ですか。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
10メートル程度です。
武岡委員
それから図の14のほうの範囲は、どういうことになるのでしょうか。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
図14について、線を引いてます部分は、船を曳航いたしまして、上から箱めがねでずっと目視をしている範囲内ということでございます。
武岡委員
そうすると、その潜水の部分よりは、今度の船のほうがかなり沖のほうまで広範囲に取れるということになりますでしょうか。
四国電力伊方発電所 岡崎安全技術グループリーダー
船でどのラインを測るかということは19年度も引き続き適正なラインを検討していきたいと考えてございます。
武岡委員
わかりました。
濱本部会長
その他、どなたかございませんか。
有吉委員
電力のほうにお聞きしたいのですが、この温排水の影響調査ですが、目的に書いてあるとおり、発電所から排出される冷却用の温排水が付近の漁場に与える影響があるかないかという海域環境の実態を把握することで行われているわけですが、他社のいくつかの原発で、温排水の排水側で、温度の操作があったという報道がございましたけれども、四国電力のほうでは、そういう操作などはないと考えてよろしいのでしょうか。
四国電力 谷川原子力部長
現在、国の指示に基づいて、調査を続けておりまして、今月末を目標にまとめて公表することで、調査途中の段階でございますが、先生御指摘の温排水に関するデータの改ざん、その他、計器とか記録に関連した不正や改ざんは現在のところ出てきておりません。したがって、伊方発電所に関しては、そういったご心配はないと考えております。
濱本部会長
その他、ございますでしょうか。
武岡委員
先ほどTPからと明記されておりましたが、TPとこの場所の平均海面の差がどれくらいあるかチェックしておいていただけたらと思うのですが。TPだと平均海面そのものではないと思うのですが、この場所とはですね。そう大きくは違わないと思うのですが。今じゃなくてもいいのですが。
佐伯水産課技術課長補佐
今、数字自体記憶しておりませんので、その点につきましては、きちんと把握しておきたいと思います。
濱本部会長
それでは、辻本先生。
辻本委員
影響がないということを見ておられるのだと思いますが、遺伝子解析とか魚卵調査をやられているということですが、これらの調査した結果が、漁民に役に立つものでありましたら、漁民に積極的にこういう調査の内容を公表して、漁民に喜んでいただけるようになれば、もうひとつこの調査もよくなるのではないかと思うのですが。
四国電力 谷川原子力部長
この調査そのものが、どういうふうに役立つか私もよく研究しておりませんが、一般的に私どもが持っている技術だとか調査結果で、もし皆様方で役立つものがあれば、原子力発電所にこだわらずに、いろんな意味で役立てたいという方針でやっていきたいと思いますので、またいろいろご指導をお願いいたします。
濱本部会長
先ほどの件と併せて、そういうふうにポジティブと言いますか、放射線の影響というだけではなく、そういうポジティブになるような情報というのも積極的に役立てて公表するということにしていただきたいと思います。
この温排水の調査計画につきましては、武岡先生、御専門でいらっしゃいますが、まとめてご意見いただけますでしょうか。
武岡委員
19年度の調査計画につきましては、従来どおりということですので、一部は、最近高度化されておりますが、次年度については今年度と変わらないので、これで結構だと思います。それから、この高度化に向けた2つの試みが試運用されるということでございますが、これについても非常に興味深いことですので、1年間しっかりその実用性というのを確かめていただきたいと思います。
濱本部会長
どうもありがとうございました。それでは、部会としての平成19年度の伊方原子力発電所温排水影響調査計画についての意見を取りまとめたいと思います。平成19年度の発電所温排水影響調査計画については、前年度の調査を継続するものであり、適当であると認められる。この旨、意見をとりまとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
どうもありがとうございました。それでは、午後の安全管理委員会に報告させて頂きます。
それでは、今日この技術専門部会で審議する議題については終了したことになります。先生方の御協力を得まして無事終えることができました。ありがとうございました。
それでは終了させていただきます。
 
 
 (閉 会)


伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会次第
 
日 時  平成19年3月14日(水)11:00〜12:00
場 所  愛媛県庁第一別館11階会議室   
松山市一番町4丁目4−2    
 
1 開 会
 
2 議 題
 
(1) 平成19年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
 
(2) 平成19年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
 
3 閉 会
 

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