[異常時通報連絡の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の
報告について(平成13年5月分)
 
13.7.10
環境政策課
(内線2443)
 
1 四国電力鰍ゥら、伊方発電所で平成13年5月に発生した5件の設備の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生
年月日
 
推定原因等

 
対     策

 









 
格納容器内で補機冷却水漏れ
(3号機)






 
13. 5. 3








 
仮設ホース接続器具(カプラ)の接続が確実に実施されておらず、接続状態の確認も不十分であったため、水張り時の水圧でカプラが外れ、補機冷却水(放射能を含まない系統水)が約1.2格納容器内に漏れたが、すべて格納容器サンプ等に回収された。 ・カプラ接続時の具体的な確
 認方法、水抜き・水張り作
 業前にカプラ接続状態を再
 確認することを周知すると
 ともに、作業要領書に具体
 的に追記済。
・作業床等の設置により作業
 性を改善する。


 








 
中性子束分布検出器の挿入不良
(1号機)






 
13. 5.21







 
炉内核計装案内管内に炭酸アンモニウム結晶が生成したため、案内管1本に検出器の挿入不良が発生した。残りの案内管の測定により必要なデータ採取は完了済。


 
・約400時間真空引きを行い、
 当該案内管に正常挿入を確 認済。
・前回発生時の対策として、
 定期検査後の早い時期の真
 空引きを実施することとし
 ていたが、今後は毎回(毎
 月)の測定前に、真空引き
 を実施する。
A※








 
1次冷却水サンプリング系統手動弁からの漏えい
(3号機)






 
13. 5.23








 
弁分解点検時に、ガスケットのシール性能が低下したもので、その要因としては、フランジ上部を先行して締め付けたことによる片締めが考えられる。また、漏えい量は、最大2.5cc、放射能量は5,000ベクレルと推定されるが、全て拭き取り回収された。 ・ガスケットをシール性に優
 れたグラフォイル製に取替
 え、復旧済。
・同型弁のフランジ締め付け
 時には、面間寸法の測定、
 記録を実施するよう作業要
 領書に明記済。
・高温・高圧系統について、
 個別検討のうえ、グラフォ
 イル製への移行を推進。





 
タービン動主給水ポンプ排気弁の閉止不良
(3号機)


 
13. 5.24




 
排気弁の開閉を制御するリミットスイッチの設定不良のため、運転に伴い弁シート面に隙間が生じ、主給水ポンプ排気弁の閉止不良となった。 ・リミットスイッチを調整
 し、復旧済。
・定期検査毎に、全閉時の弁
 シート面に隙間がないこと
 を確認するよう作業要領書
 に明記済。








 
湿分分離加熱器加熱蒸気配管からの漏えい
(3号機)





 
13. 5.29







 
過去の定期検査でのガスケット取替時に、フランジ面間寸法が計算値より広い状態から締付を開始したため、ガスケット圧縮量が不足し、運転に伴い漏えいした。


 
・ガスケットをシール性に優
 れたグラフォイル製に取替
 え、復旧済。
・ガスケット圧縮前に、フラ
 ンジ面間寸法を確認するよ
 う作業要領書に明記済。
・高温・高圧系統について、
 個別検討のうえ、グラフォ
 イル製への移行を推進。
※国への法律又は通達に基づく報告対象事象の有無の確認に時間を要したため、A区分として 公表したが、その後報告対象にならないことを確認した。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、四国電力の対策が確実に実施されていることを確認しています。

原運発 第2813号
平成13年7月6日
 
 
   愛 媛 県 知 事
    加 戸 守 行 殿
 
 
 
四国電力株式会社
取締役社長 大 西  淳
 
 
       伊方発電所第3号機定期検査作業中における水漏れ他4件
       にかかる報告書の提出について
 
 
    平成13年5月3日に発生しました伊方発電所第3号機定期検査作業中に
   おける水漏れ他4件につきまして、その後の調査結果がまとまりましたの
   で、安全協定第11条第2項に基づき別添のとおり報告いたします。
 
    今後とも伊方発電所の安全・安定運転に取り組んでまいりますので、ご
   指導賜りますようお願い申しあげます。
 
                                 以 上

 
 
 
 
 
 
 
 
伊方発電所第3号機
 
 
定期検査作業中における水漏れについて
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
平成13年7月
 
四国電力株式会社
 

 
1.件名
 
   伊方発電所第3号機 定期検査作業中における水漏れについて
 
2.事象発生の日時
 
   平成13年5月3日 10時43分頃(発見)
 
3.事象発生の設備
 
   原子炉補機冷却水系統
 
4.事象発生時の運転状況
 
   第5回定期検査中(平成13年4月2日 開始)
 
5.事象発生の状況
 
 伊方発電所第3号機(定格出力890MW)は、第5回定期検査中のところ、平成
13年5月3日10時43分頃原子炉格納容器内において、原子炉補機冷却水系統の
水張り作業中に、当該系統のベント弁(3V−CC−1809C)に取り付けていた
仮設ホースの接続部(以下カプラという)が外れ、水が漏えいしているのを作業員が
発見した。
 漏えい量は、約1.2m3 と推定され、作業員および設備の一部に被水したが、漏
えいした水には放射性物質は含まれておらず、汚染はなかった。また、被水した設備
について点検した結果、異常のないことを確認した。
 なお、本事象による環境への放射能の影響はなかった。
                          (添付資料−1、2、3、4)
 
 
6.事象発生の時系列
 
   4月2日  原子炉補機冷却水系統の水抜きのため、ベント弁(3V−CC−18
         09C)に仮設ホースを取付
   4月5日  原子炉補機冷却水系統の水抜き実施のため、ベント弁(3V−CC−
         1809C)を開し、当該ホースを空気吸い込み用に使用
         (その後、通水はしておらず当該ホースは、5月3日まで当該弁に取
          り付けた状態)
   5月3日  10時18分


         10時43分


         10時45分
         10時57分

         11時20分

         12時30分
         16時40分

         18時08分

         20時30分
         20時35分
供給側隔離弁(3V−CC−401)を少開し、原
子炉補機冷却水系統の水張り開始

作業員が原子炉格納容器内(EL24m、ELは床
面高さを示す)で当該ホースのカプラが外れ漏水し
ているのを発見
供給側隔離弁閉止
ベント弁(3V−CC−1809C)を閉止し、漏
えいは停止
漏えい水のサンプリングの結果、放射性物質は検出
されなかったことを確認
漏えい水拭き取り終了
ベント弁(3V−CC−1809C)用仮設ホース
およびカプラを新品に交換
1次系で使用中のカプラ全数についての取り付け状
態確認終了
原子炉補機冷却水系統の水張り再開
当該ホースに通水し異常のないことを確認
   5月4日  被水した設備の機能に異常のないことを確認
 
7.推定漏えい水量および漏えい放射能量                     








 
 ベント弁(3V−CC−1809C)から漏えいした水は、大半が原子炉格納容器内EL24m床面およびEL17m床面の目皿を経由して格納容器サンプへ流入し回収され、一部EL24mおよびEL17mの床面に残った漏えい水は、紙ウエスで拭き取ることにより、漏えい水全量を回収した。
 漏えいした水量は、格納容器サンプへの流入量、格納容器サンプから廃液貯蔵タンク3Bへの移送量および床面を拭き取った紙ウエスへの吸着分から約1.2mと推定された。
なお、漏えい水をサンプリングした結果、放射性物質は検出されなかった。
                               (添付資料−5)
  
8.調査結果  


 

 ベント弁(3V−CC−1809C)用仮設ホースのカプラが外れ、漏えいが発生したことから、当該カプラの外れる要因について、以下の調査を実施した。

(1)カプラの異常に関する調査




 
a.カプラの外観目視点検を行った結果、カプラの変形、腐食、摩耗、破損は認めら
 れなかった。
b.カプラの接続、切離しを数回行い動作確認をした結果、スプリングの復帰状態は
 良好であり、またボールの動きもスムーズであることから、異常は認められなか
 った。
                                 (添付資料−6)





















 
 
(2)カプラの接続不良に関する調査                       














 
a.作業記録によると、当該カプラの接続は4月2日に実施していた。
b.作業員は、過去同作業を1号機第18回定期検査時(平成11年度)より行って
 おり、経験上の問題はなかった。
c.カプラ接続作業後の確認方法について作業員に聞き取り調査を行った結果、作業
 員は、カプラ接続後のスリーブ位置およびホースを引っ張って接続確認を実施して
 いた。
d.カプラの取付場所は、高所かつ狭隘部であり作業性の悪い状態でカプラを接続す
 る必要があったため、スリーブ位置の確認を容易にできる状況ではなかった。
e.カプラ接続不良でも、ホースをまっすぐに引っ張らなければ抜けにくいことがあ
 ることを確認した。
f.4月5日に当該系統の水抜きの際には、運転員が当該箇所のホース取付状況を約
 5m下の床から目視確認したが、確実に取り付けられているかどうかの確認はして いなかった。
g.5月3日の水張りにあたっては、4月2日以降当該カプラを接続状態としていた
 ことから現場確認はしていなかった。

(3)カプラ内への過加圧に関する調査
 



 
a.カプラの仕様について調査した結果、設計圧力1.47MPa(15kg/cm) に対し、カプラ取付部にかかる圧力は、約0.59MPa(約6kg/cm)で
 あることから設計上問題ない。
 





















 
 
9.推定原因




 
 ベント弁(3V−CC−1809C)用仮設ホースのカプラが確実に接続できておらず、接続状態の確認も不十分であったことから、系統への水張りの際、ホース内に流入した水の圧力によりカプラが外れ、水漏れに至ったものと推定される。
 カプラの接続および接続状態の確認が確実にできなかったのは、当該カプラ接続時の作業性が悪かったことによるものと考えられる。

10.対策
 
(1)カプラ取付時の注意事項として、下記内容を発電課員および関係作業員に周知した。
 ・カプラ取付時、確実に接続されていることを確認する。
 ・水抜きおよび水張り作業に先立ちカプラの接続状態を再度確認する。
 ・接続状態の確認は、スリーブが接続時の正規の位置にあることを目視で確認する
  とともに手で引っ張ることにより確実に接続されていることを確認する。
 
(2)上記内容を作業要領書等に追記した。

(3)次回定期検査時に当該箇所へ作業床の設置を行うとともに、類似箇所3カ所につい
  てもカプラ接続時の作業性改善を図る。              (添付資料−7)

(4)漏えいの発生したカプラおよび仮設ホースについては、念のため新品と取替えた。

(5)5月3日の時点で取付けていた1次系のカプラ全数について、念のため取付け状態
  を確認し正常であることを確認した。
 
                                   以  上