[異常時通報連絡の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の
報告について(平成13年9月分)
 
13.11.12
環境政策課
(内線2443)
 
1 四国電力鰍ゥら、伊方発電所で平成13年9月に発生した設備異常について、原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 






 
原水タンク配管空気抜き弁からの水道水の漏えい
(1,2号機共用)


 
13. 9.12





 
当該弁の弁箱とふたを接続するボルト2本が長年の使用により疲労破壊したことから、弁箱とふたの間に隙間が発生し、水が漏えいした。
 
○当該弁を新品に取替え、復旧済。
○屋外配管に設置されている他の自動空気抜き弁について外観目視点検を行い、異常のないことを確認した。
○今後、上記空気抜き弁数台の分解点検を実施し、その結果を踏まえ点検計画を策定する。
A※

















 
余熱除去系配管の欠陥指示
(2号機)
















 
13. 9.27

















 
伊方1号機充填配管からの漏えいの水平展開として、定期検査で確認された7箇所の欠陥指示については、
・塩化ビニルテープの付着跡が確認されたこと
・表面ミクロ観察により塩化物応力腐食割れの特徴である枝分かれした粒内割れが確認されたこと
・塩化物応力腐食割れの可能性のある温度区分に該当すること
から、1号機充填配管の漏えいと同様、配管に貼り付けられた塩化ビニルテープによる塩化物応力腐食割れと推定される。
○手入れ後の配管厚さが、実際使用厚さ未満の5箇所は配管を取替え、実際使用厚さ以上の2箇所は手入れした後継続使用する。
○1号機の充填配管漏えいを踏まえた対策を、次のとおり再度徹底する。
・今回の2号機の事例を示したワンポイントレッスンを追加作成し、関係者全員に、テープによる塩化物応力腐食割れの可能性を再教育する。
・ステンレス表面にテープ等付着物を発見した場合には、確実に連絡するよう再徹底する。また、確実に取り外す。
・塩化物応力腐食割れに関する研究を引き続き実施する。
○海塩粒子、副資材等に対する対策についても確実に実施する。

 






 
海水ポンプ潤滑水流量の低下
(3号機)



 
13. 9.29





 
弁体とピンの間への微小な異物の挟まりなど、弁体の偶発的な作動不調により、弁体が中間開度で保持されたため、潤滑水流量が低下したものと推定される。 ○当該弁を分解、手入れし、復旧済。
○次回定期検査で当該弁を新品に取り替える。
○海水ポンプ潤滑水系統の逆止弁の取替周期を6定検に1回から2定検に1回に変更する。

 
※ 9月27日に通報連絡のあった余熱除去系配管の欠陥指示については、国における法律又は通達に基づく報告対象の判断に時間を要したためA区分として公表したが、その後、国への報告対象事象に該当しないことを確認している。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、余熱除去系配管取替部等の耐圧検査結果の確認など、四国電力の対策が確実に実施されていることを確認しています。
 
3 なお、9月8日に異常通報連絡のあった中性子測定装置案内管の傷については、四国電力が詳細な調査等を実施中であるため、同社から報告があった時点で公表します。

                                 原運発 第2881号
                                  平成13年11月9日
 
 
   愛 媛 県 知 事
    加 戸 守 行 殿
 
 
 
                           四国電力株式会社
                          取締役社長 大 西  淳
 
 
伊方発電所第1,2号機原水タンク出口配管空気抜き弁からの漏水
     他2件にかかる報告書の提出について
 
 
    平成13年9月12日に発生しました伊方発電所第1,2号機原水タンク出
   口配管空気抜き弁からの漏水他2件につきまして、その後の調査結果がま
   とまりましたので、安全協定第10条第4項及び第11条第2項に基づき別添
   のとおり報告いたします。
 
    今後とも伊方発電所の安全・安定運転に取り組んでまいりますので、ご
   指導賜りますようお願い申しあげます。
 
                                           以 上

 
 
 
 
 
 
 
 
伊方発電所第2号機
 
余熱除去系配管のひびについて
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
            

平成13年11月

             

四国電力株式会社

 

1.件名
  伊方発電所第2号機 余熱除去系配管のひびについて
 
 
2.事象発生の日時
  平成13年 9月27日 (一部確認)
       10月29日 (調査終了)
 
 
3.事象発生の設備
  原子炉冷却系統設備 余熱除去設備配管
 
 
4.事象発生時の運転状況
  第15回定期検査中(平成13年9月1日より)
 
 
5.事象発生の状況
伊方発電所第2号機(加圧水型、56万6千kW)は、第15回定期検査を実施中であり、平成12年10月13日に発生した伊方1号機充てん配管耐圧検査中の漏えい事象の水平展開として、塩化ビニールテープによるステンレス配管の応力腐食割れの有無について調査を実施した。
その結果、余熱除去系配管の7箇所において、液体浸透探傷検査により有意な指示を確認した。その他の調査配管については、塩化ビニールテープの付着による異常は認められなかった。
 
なお、本事象による環境への放射能の影響はなかった。                                 (添付資料−1、2、3) 
6.調査結果
 
(1)外観調査及び液体浸透探傷検査結果
    外観調査として目視点検を実施した結果、878箇所に付着物が確認さ   れ、これら全数について液体浸透探傷検査を実施した結果、余熱除去系配   管の7箇所に有意な指示が確認された。その他の調査配管については、塩   化ビニールテープの付着による異常は認められなかった。
    なお、上記のうち原子炉容器コンジットチューブ5箇所にさび状の汚れ   付着部が確認され、うち2箇所に有意な指示が確認された。(別途報告)
                         (添付資料−2、3、4)
 
(2)有意な指示が確認された7箇所の詳細調査結果
  a.表面ミクロ観察結果 
    有意な指示が確認された箇所について、スンプ法による表面ミクロ観察   を実施した結果、いずれの部位も塩化物応力腐食割れの特徴である枝分か   れした粒内割れが認められた。            (添付資料−4)
                            
  b.塩化ビニールテープ跡等の調査結果
    余熱除去系統の運転温度は、常温〜約176℃の範囲であることから、   塩化ビニールテープ付着による応力腐食割れ発生の可能性がある内部流体   温度区分(100〜250℃)に該当し、有意な指示が確認された7箇所   には、いずれも塩化ビニールテープの付着跡が認められた。
    有意な指示が確認された箇所の内、3箇所の付着物表面についてのスミ   ヤ法による付着塩分量の測定結果は、282〜492mg/mであった。   また、その近傍の配管表面の付着塩分量は、2mg/m以下であり低かっ   た。                        (添付資料−5)
                            
  c.ひびの調査結果
    有意な指示が確認された7箇所(@〜F:○内数字は添付資料−3に記   載している有意な指示箇所に対応、以下同様)のひびの深さを調査した結   果、以下のことが確認された。
    ・有意な指示@、Aは、表面研削手入れ後の配管厚さ(最小値)が実際     使用厚さ(最小厚さ)以上あった。
    ・B〜Fはひびが深くまで達しており、実際使用厚さ(最小厚さ)未満     であった。
    ・Dについては配管内面の液体浸透探傷検査の結果、微小な点状指示が     認められたことから、わずかに貫通しており、また、破面観察の結果、     ひびは外表面側ほど濃い褐色であり、深いものであることが確認され     た。                    (添付資料−6、7)
 
7.推定原因
 本事象は、
 ・余熱除去系統が塩化ビニールテープによる塩化物応力腐食割れ発生の可  能性がある温度区分(100〜250℃)に該当すること
 ・塩化ビニールテープの付着跡が認められたこと
 ・表面ミクロ観察の結果、塩化物応力腐食割れの特徴である枝分かれした  粒内割れが認められたこと
から、伊方1号機充てん配管耐圧検査中の漏えい事象と同様に、配管に貼り付けられた塩化ビニールテープによる塩化物応力腐食割れであると推定される。
 
        
8.対 策                      
(1)ひびが貫通していることが確認されたD及び研削手入れ後の配管厚さが実  際使用厚さ(最小厚さ)未満であったB、C、E、Fについては、配管を取  り替える。                          
   @、Aについては、研削手入れ後の配管厚さが実際使用厚さ(最小厚さ)  以上であり、十分な厚さを有していることから継続使用する。
                            (添付資料−6)
 
(2)2号機においても塩化ビニールテープによる塩化物応力腐食割れが確認さ  れたことから、すでに1号機の対策として実施している以下の対策を確実に  実施する。
 
   ・今回の2号機の事例を示したワンポイントレッスンを追加作成し、ステ   ンレス製品にテープが残っていると塩化物応力腐食割れが発生する可能性   があることをステンレス製品を扱う作業者、検査員等関係者全員に再教育   する。
 
   ・作業員が、ステンレス製品の表面に古いテープ等の付着物を発見した場   合には当社に確実に連絡するよう再徹底する。また、当社は、付着物を確   認し、検査関係者に連絡するとともに確実に取り外すこととする。
 
   ・塩化ビニールテープ付着による塩化物応力腐食割れに関する知見を拡充   するための研究を引き続き行う。
 
   なお、その他の海塩粒子や副資材等の塩化物汚染要因に対しても、プラン  トの健全性を確保するため、本年4月にとりまとめた各種対策を確実に実施  していく。
 
以  上