[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について
(平成14年8月分)
 
14.10.10
環境政策課
(内線2443)
 
1 四国電力鰍ゥら、伊方発電所で平成14年8月に発生した設備異常について、原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 










 
開閉所直流電源装置の故障
(3号機)








 
14. 8. 9









 
「開閉所直流電源装置故障」警報の発信は、故障検知回路の警報ヒューズの接点に、微少な導電性異物が付着し、一時的に導通状態となり、警報が誤発信したと推定される。


 
○警報ヒューズ(4個)とリレー(1個)を新品に取替え復旧。
○当該盤の点検作業時は、ヒューズカバーの開口部を塞ぎ、点検時の異物管理強化を図ることとし、作業要領書を改訂。
○また、同型のヒューズを使用している1,2,3号機の直流電源装置制御盤についても同様の対策を行うこととし、作業要領書を改訂
 










 
取水ピットクレーン電気品室制御盤からの発煙
(3号機)






 
14. 8.29









 
主巻電動機起動直後には開状態であるべき電磁接触器(制御用の抵抗回路を開閉する機器)が、錆屑の付着等による動作不良で導通状態となっていたため、起動直後に大電流が流れ、異常な発熱が生じ、溶損、発煙に至ったと推定される。
 
○主巻制御盤の機器(電磁接触器、タイマー、リレー等)を新品に取替え復旧。
○屋外設置のクレーン制御盤については、月例点検時に電磁接触器の動作状態の確認を行い、異常徴候の早期発見を図ることとし、作業要領書を改訂。
○制御盤内機器の腐食防止のため、防錆剤を設置。
 
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、当該部の復旧状況の確認など、四国電力の対策が確実に実施されていることを確認しています。



                           原子力発第02075号
                            平成14年10月9日
 
 
   愛 媛 県 知 事
    加 戸 守 行 殿
 
 
 
                         四国電力株式会社
                        取締役社長 大 西  淳
 
 
 
伊方発電所第3号機開閉所直流電源装置の不具合
他1件にかかる報告書の提出について     
 
 
  平成14年8月9日に発生しました伊方発電所第3号機開閉所直流電源装置の不具 合他1件につきまして、その後の調査結果がまとまりましたので、安全協定第11条 第2項に基づき、別添のとおり報告いたします。
 
  今後とも伊方発電所の安全・安定運転に取り組んでまいりますので、ご指導賜り ますようお願い申しあげます。
 
以 上





 
 
 
 
 
 
 
 
伊方発電所第3号機
 
取水ピットクレーンからの発煙について
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
平成14年10月
四国電力株式会社




1.件 名
   伊方発電所第3号機 取水ピットクレーンからの発煙について
 
2.事象発生の日時
   平成14年8月29日 13時40分頃
 
3.事象発生の設備
   取水ピットクレーン
 
4.事象発生時の運転状況
   通常運転中(出力925MW)
 
5.事象の概要
 伊方発電所第3号機は、通常運転中(出力925MW)のところ、平成14年8月29日13時40分頃、取水ピットクレーン主巻ワイヤー取替後の調整運転中に当該クレーンの主巻電動機を制御する主巻制御盤から煙が出ているのを作業員が発見し、近くにいた作業員が速やかに消火器を使用して消煙した。
 
 調査の結果、当該制御盤内の電磁接触器及び配線被覆に、電磁接触器の発熱によるものと推定される焦げ跡及び溶損が認められたことから、主巻電動機等、当該クレーン各部の点検を行い電磁接触器が発熱した原因を調査するとともに、溶損した電磁接触器を含め、当該制御盤内機器の取替を行い、当該クレーンの性能確認試験において異常のないことを確認した後、平成14年9月19日、通常状態に復帰した。
 
 なお、本事象によるプラントの運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
 
6.事象の時系列
   8月29日
13時20分頃
取水ピットクレーン主巻ワイヤー取替後の調整運転開始
13時40分頃
作業員が取水ピットクレーンの主巻制御盤から煙が出ているのを発見し、近くにいた作業員が速やかに消火器を使用して消煙 
当該制御盤内設置の電磁接触器の焦げ跡等を確認
   8月29日〜9月3日
取水ピットクレーン主巻電動機等、当該クレーン各部の点検
   9月4日〜9月17日
取水ピットクレーン主巻制御盤内機器の取替
   9月18日    取水ピットクレーンの性能確認試験開始
   9月19日    性能確認試験終了、通常状態に復帰
7.調査結果
 
(1)主巻制御盤の調査
 
a.外観調査
 
(a)主巻制御盤各部の外観目視点検の結果、主巻電動機制御用の抵抗器回路を開閉する電磁接触器(12個のうち4個)のカバー及び配線被覆に以下のとおり焦げ跡及び溶損が認められた。
 
@ 電磁接触器(5B)は、最も損傷が著しく、カバー全体に焦げ跡及び溶損が見られるとともに、上部の配線被覆が溶損していた。
 
A 電磁接触器(5A)は、カバーの右側(5B側)のみに焦げ跡及び溶損が見られた。
 
B 電磁接触器(3A)は、カバーの右側(3B側)のみ焦げ跡が認められた。
 
C 電磁接触器(3B)は、カバー全体に焦げ跡が認められるとともに下部(5B側)のみに溶損が見られた。
 
 また、これらのうち電磁接触器(5B)については、開閉状態表示が「閉」状態であり、当該電磁接触器が復帰していないことを示していた。 なお、その他の電磁接触器は全て「開」状態であった。
 
(b)タイマー等、その他の機器については焦げ跡、溶損は認められず、取付状態、端子台の状況を目視及び触診にて点検した結果、緩み等の異常は認められなかった。
 
b.電磁接触器の分解調査
 
 焦げ跡及びカバーの溶損が認められた電磁接触器4個について分解調査を行った結果は以下のとおりであった。
 
(a)電磁接触器(5B) 
 
 接点については、固定接点、可動接点とも著しい溶損が認められた。
 コイルについては、溶損により外側は黒くなっていたが、内部は銅色であり、異常は認められなかった。
 カバー内には、溶断されたと思われる接点の一部及び金属の溶融塊が認められた。
 
(b)その他の電磁接触器(3A、3B、5A)
 
 内部構成品に溶損は認められなかった。
 また、ケース内部に異物等は認められなかったが、接点の開閉動作を行うための可動鉄心及び固定鉄心に発錆が認められた。
 
 以上の調査結果に示すとおり、電磁接触器(5B)に著しい損傷が認められたことから、電磁接触器(5B)の接点部が異常に発熱したことにより、内部構成品及びケースの溶損が生じるとともに、当該電磁接触器の発熱により近傍に配置されている電磁接触器(3A、3B、5A)のケース外面に焦げ跡等が生じたものと考えられる。 
 
(2)取水ピットクレーン各部の調査
 
a.主巻電動機の調査
 
 巻線抵抗及び絶縁抵抗を測定した結果、異常は認められなかった。
 
b.主巻電動機制御用抵抗器の調査
 
 外観目視点検の結果、損傷、変形等の異常は認められなかった。
 また、抵抗値及び絶縁抵抗を測定した結果、異常は認められなかった。
 
(3)保修履歴の調査
 
 主巻制御盤については、毎月1回の頻度で当該盤内部の点検を実施し、配線、電磁接触器等の損傷、端子の緩み、脱落及び塵埃付着がないこと等を確認しており、これまで異常は認められていなかった。
 
 
8.推定原因
 主巻制御盤からの発煙は、主巻電動機抵抗器回路の電磁接触器のうち、主巻電動機起動直後には開状態であるべき電磁接触器(5B)が復帰不良で導通状態となっていたため、本来なら、電磁接触器(5B)には起動が完了する寸前に減衰した電流が短時間しか流れないところ、起動直後の大電流状態から長時間流れ続けたことにより異常な発熱が生じ、溶損、発煙に至ったものと推定される。
 
 当該電磁接触器が復帰不良となった要因は、溶損が著しいため特定できなかったが、その他の電磁接触器の分解調査において、内部構成部品の発錆が認められたことから、電磁接触器内部構成部品の摺動部への錆屑の付着等により動作不良となったこと等が考えられる。
 
 
9.対 策
(1)
 当該電磁接触器を含め、主巻制御盤に設置されている機器(タイマー、リレー等の電気品)全数を新品に取り替えた。     
 
(2)
 取水ピットクレーン及び同様の使用環境にある屋外設置のクレーン制御盤については、月例点検時のクレーン動作時に、電磁接触器の動作状態の確認を行い、異常兆候の早期発見を図ることとし、作業要領書を改訂した。
 
(3)
 取水ピットクレーン及び同様の使用環境にある屋外設置のクレーン制御盤については、制御盤内機器の腐食を抑制するため制御盤内に防錆剤を設置する。
 
                                 以 上
 
 
 
 
 
添  付  資  料