[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成15年5月分他)
 
15.7.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力鰍ゥら、伊方発電所で平成15年5月に発生した設備異常、平成15年1月4日に発生した湿分分離加熱器からの蒸気漏えい、2月18日に発生した体積制御タンク出口配管管台部からの1次冷却水滲出及び平成15年3月27日に発生した復水脱塩装置の再生用水ポンプ出口配管からの純水漏えいについて、原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
  なお、5月6日に発生した伊方2号機低圧タービングランド蒸気圧力計の検出配管継手部からの蒸気漏れについては、次回定期検査時に原因調査を実施することとしており、原因と対策の報告があった段階で公表します。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 

湿分分離加熱器からの蒸気漏えい
(1号機)
15.1.4
プラント運転による圧力、温度の変動により、マンホールシート面の一部がわずかに歪み、パッキン圧縮量が低下した部分において、経時的に漏えい経路ができ、蒸気漏えいに至ったものと推定される。 ○マンホールシート面を砥石にて手入れするとともに、圧縮量の大きいパッキンに取り替え復旧。
○湿分分離加熱器の同型のマンホールについても、圧縮量の大きいパッキンに取り替えた。
○従来実施のプラント起動後50%出力運転時の増し締めに加え、100%出力運転時にも再度増し締めを行うこととし、作業要領書を改訂。

体積制御タンク出口配管管台部からの1次冷却水滲出
(1号機)
15.2.18
建設当時の当該部の現地溶接時、作業姿勢が十分確保できない状況で作業を実施したため、溶接不良(溶け込み不良)が生じ、これにプラント起動時の圧力変動による疲労が加わり、わずかな溶着部分が貫通し系統水が滲み出たものと推定される。 ○当該管台栓及び管台の一部を切断し、作業に干渉する部材等を一時撤去して、新しい管台栓を溶接し復旧。
○溶接作業を請負う関係箇所に本事象を周知し、配管溶接作業時には適正な溶接姿勢を十分確保した上で作業を実施するよう徹底。
○安全上重要な系統で同様な差込溶接構造の小口径配管について、高サイクル疲労対策を着実に実施し、健全性を確認していく。

復水脱塩装置の再生用水ポンプ出口配管からの純水漏えい
(3号機)
15.3.27
再生用水ラインの運転モード切替わり(再生→洗浄循環)により、閉鎖状態となった当該配管に近接した配管(温水の循環系統)からの熱伝導による内部流体の温度上昇により、圧力が上昇し、フランジパッキンを外側に押し出したため漏えいに至ったものと推定される。 ○当該フランジパッキンを取替え、漏えいのないことを確認し復旧。
○当該配管が熱伝導の影響を受けないよう配管のルート変更を実施済。対策後、圧力、温度ともに上昇しないことを確認済。

原子炉補機冷却海水系統配管からの海水漏えい
(1号機)
15.5.1
作業リーダが作業内容の説明を対象ではない系統(A系統)で口頭のみで行ったこと、配管に系統及びフランジ番号の表示がなかったこと、作業要領書の配管図に系統名及びフランジ番号が記載されていなかったこと等により、本来B系統の配管フランジを開放すべきところを誤ってA系統のフランジを緩めたため、当該部から海水が漏えいしたと推定される。 ○作業責任者等が作業員に作業を任せる場合には、作業対象等の作業内容を示した図面等を用いて確実に指示すること、説明は原則として作業対象機器で行い、やむを得ず作業対象でない機器で説明する時は、対象を間違わないよう注意が必要であることを所内関係者に周知。
○今回点検の当該系統について、フランジ番号を明確に表示し点検を実施。
 今後とも、作業対象には分解前にフランジ番号を明確に明示するとともに、恒久対策として直接配管にフランジ番号等を表記していくこととする。
○当該系統の点検作業要領書について、配管図にフランジ番号等を明記するとともに、片系統は通水中である旨の注意事項を追記した。

総合排水処理装置の排泥ポンプ出口配管からの汚泥の漏えい
(3号機)
15.5.15
当該配管内部の流速の速い部分において、配管内面被膜が形成されず、流体中の塩分により経年的な腐食が発生し、貫通に至ったと推定される。 ○漏えい箇所を含む近傍配管について、流速の影響を考慮し、配管内径及び肉厚を大きくした仕様の配管に取替え、漏えいのないことを確認し復旧。
○排泥ポンプ3B出口配管についても、同仕様の配管に取替え済。

ほう酸注入タンク出口弁の弁体の傷
(1号機)
15.5.16
定期検査において系統隔離操作等に伴い、当該弁を手動で増し締めした際に強く締めすぎたため、弁体吊部近傍のシート部に過大な応力が発生し、割れが発生したものと推定される。 ○当該弁体を新品に取替え復旧。取替えにあたって、剛性を高めた改良型弁体への仕様変更を行った。なお、1号機の他の類似弁については、改良型への取替えを完了済。2,3号機は建設当初より改良型を採用。
○再度、関係箇所に締付管理要領について周知徹底を図った。

総合排水処理装置の逆洗ポンプ出口配管からの処理水の漏えい
(3号機)
15.5.22
ポンプ出口フランジと配管の差込部の内側が未溶接であったため、すき間部において、流体中の塩分による経年的な腐食が発生し、貫通に至ったものと推定される。 ○漏えい箇所を含む配管及びフランジについて、差込部のすき間の部分に溶接施工を実施した新品に取替え、漏えいのないことを確認し復旧。
○定期検査における機器の分解点検に合わせて、適宜類似箇所の点検を実施する。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、当該部の復旧状況の確認など、四国電力の対策が確実に実施されていることを確認しています。