[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告
について(平成16年11月14日分及び平成16年11月22日分)
 
16.12.1
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成16年11月14日に異常通報連絡のあった伊方1号機原子炉容器入口管台内表面の傷、及び平成16年11月22日に異常通報連絡のあった伊方1号機冷却材貯蔵タンク出口配管外表面の傷について、原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生
(通報連絡)
年月日

推定原因等
 

対     策
 
A※







 
原子炉容器入口管台内表面の傷
(1号機)




 
16.11.14






 
・当該部は600系ニッケル基合金材料を用いた手直し溶接跡であると推定されたこと
・当該部は1次冷却水と接する環境にあること
・補修溶接方法によっては600系ニッケル基合金溶接部は一次冷却水応力腐食割れが発生する十分な引張残留応力が発生し得ること

 以上から、当該部において局部的な手直し溶接に伴い高引張残留応力が発生したことで、応力腐食割れの3因子(材料・環境・応力)が重畳して一次冷却水応力腐食割れが発生し進展したものと推定される。
 なお、一次冷却水応力腐食割れはステンレスクラッドへ進展しないことから、今回の傷は手直し溶接部に留まり、傷の深さは内表面から約3mm以下であったものと考えられる。
○調査のため研削した当該部については、耐応力腐食割れ性に優れた690系ニッケル基合金によるクラッド溶接を行う。また、溶接後、残留応力低減のためレーザピーニングを行う。
○伊方2,3号機については、これまでの供用期間中検査において問題は認められておらず、また、今回の傷の状況からみても傷はステンレスクラッド内に留まっており、構造強度上の問題はない。
○国内PWR型原子炉の600系ニッケル基合金を使用し、かつ1次冷却材に接触する箇所については、原子力安全・保安院から検査指示が出されており、伊方1,2,3号機においても、この指示に基づき、該当箇所について超音波探傷検査及びベアメタル検査による健全性確認を計画的に実施中である。





 
冷却材貯蔵タンク出口配管外表面の傷
(1号機)



 
16.11.22




 
・ひびには、塩化物応力腐食割れの特徴である枝分かれした粒内割れが認められ、破面には塩素の付着が認められたこと
・当該部の付着物は矩形状でテープが貼り付けられていたような形状であり、何らかのテープの糊跡と考えられるが、当該配管は高温になり得ずテープが焼けた様相も認められないことから、塩化ビニルテープの熱分解による塩化物応力腐食割れではないこと
・当該部上部の現在使用されていない所内用水配管から、かつて塩化物を含む漏洩水が当該部に落下していた形跡が認められること

 以上から、過去の作業に伴い貼り付けられたテープの糊跡に、上部の所内用水配管からの漏洩水に含まれる塩化物が付着して濃縮され、塩化物応力腐食割れが発生したものと推定される。
○ひび割れの認められた当該部位について、配管を取り替える。
○表面に塩分の付着が認められた当該部上部の冷却材貯蔵タンク戻り配管についても液体浸透探傷検査を実施し、異常のないことを確認した。
○現在使用していない配管は、撤去又は他の配管に影響を与える恐れのないことを確認する。
○従来の計画どおりステンレス配管の点検を進めていくとともに、今回と同様にステンレス配管の上部にあり、塩分を含む流体を内包する類似の配管(海水系統、所内用水系統、消火水系統)について漏洩のないことを今定検中に確認する。また、2,3号機についても次回定検において同様の点検を実施する。

 
※国における法律に基づく報告対象該当の有無の確認に時間を要したため、A区分として公表した。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、四国電力の報告内容等について確認することとしています。