愛媛県プルサーマル公開討論会後の知事記者会見の要旨について
 
日時 18. 7.23
18:20〜
場所 アイテムえひめ
 
 
(テレビ愛媛(幹事社))
まず、今日の討論会の感想はどうか。
 
(知事)
まず、こういう梅雨前線豪雨が来る中で、松山、伊方合わせて1,800名の県民が参加していただいたということは、大変な成果だったと思っています。それから、私自身も、一県民の立場で聞かせていただきましたが、まず、何よりも全員に配られた6人のパネリストのレジュメ、非常にそれぞれの立場での説明というのが、文章ではっきりしておりましたので、私自身も大変勉強になりました。また、発表されたご意見も、それぞれ自分なりに、咀嚼(そしゃく)するものがたくさんできたなという意味で、極めて有意義だったと思います。会場で質疑等は、当然予想はされてましたけれども、問題点を指摘する立場からの意見が多いのは、想定はいたしておりましたが、それなりにみんな関心を持ってこの会場へ来られたんだなというのを感じさせていただきました。いずれにしても、県の主催した公開討論会、CATV、あるいはインターネットでの、会場へいらっしゃらなかった方々にも、随分参考になったものと思いますし、今回の県主催の討論会を開いたことは正解だったと自分自身で思っております。
 
(愛媛新聞)
以前から、知事は、受け入れに当たっての条件を安全性の確保と県民理解の深まりとしていたが、公開討論会を終えて、その2点がどうなったと認識しているのか。
 
(知事)
 議論がかなり必要性の議論のほうに時間的なウェイトが割かれたということで、もう少し個々具体的な安全性の問題についての議論があれば、なお良かったのかなとは正直思いました。私自身もそういう点では、特に工藤先生のレジュメっていうので、なるほどここまでいろんな問題点というのは、ちゃんとカバーされているんだなということの理解を深めましたから、そういった点で、もう少し安全性に関する議論、特に工藤教授の話っていうのが、もう少し時間があればなお良かったかなと正直思いました。
 
(愛媛新聞)
 県民の理解についてはどうか。
 
(知事)
 どうでしょうか。全体的に必要性、危険性というのは、ややムード的な議論の方が多かったですから、そういう意味では、もう少し冷静な、いわゆる本当に今回のプルサーマルに、従来のウラン燃焼に比べて、モックス燃料がどの程度の危険性が高いのか、かつ、それに対する対応が許可に当たってどこまで配慮されたかというような点が、技術的になるかもしれませんけれども、もうちょっと、議論、質疑応答があって、議論がさらにあれば、良かったのかなとは正直思います。
 
(愛媛新聞)
 先ほど会場で、知事に対して核燃料サイクル交付金の質問があったが、考えはどうか。
 
(知事)
 あのときは、私はコーディネーターの方に何回も手を上げて、答えますよというサインを送ったんですけど、仕切りがああなりました。ただ、既に報道もされてますけれども、私自身は、今回のプルサーマルに関する交付金の中身もあんまり知りませんし、ただ、現実にそのことは全く念頭に無く、今回の問題に取り組んでますから、答える機会があればそれを申し上げようとは思いましたけれども、既に報道されてますから、ご覧になった方は分かってることだと思います。少なくとも、今回のプルサーマル計画に対する同意を与えるに当たって、まったく私の念頭にはありません。
 
(朝日新聞)
 今、県民の理解のところで、技術的になるかもしれないが、モックス燃料がウラン燃料に比べて、大体どの程度危険性が高いかとか、そういった議論がもう少しあれば良かったと思うと答えたが、その点の県民の理解は、まだ深まっていないと考えているのか。
 
(知事)
 どうでしょうかね。今日の、私は工藤教授のレジュメを読ませていただきましたから、会場にいらっしゃった全員がご覧になれば、ある程度の理解は深まるのかなとは思いますけれども、まあ、全員が読まれるとは限らんでしょうから。
 
(朝日新聞)
それは、あまり心配しなくて大丈夫という方向での理解が深まるということか。
 
(知事)
 いえいえ、私自身は、工藤教授のレジュメっていうのを、自分自身がそこまではよく把握しておりません事柄でしたから、自分にとって勉強になったということを申し上げただけで、今日参加された方々が、同様な認識を持たれたかどうかは、分かりません。
 
(NHK)
 伊方のプルサーマルに対し、国は既に安全性に問題なしという結論に達して許可を出している。今日の討論会を踏まえて、知事自身の中で、安全性に何らかの新たな問題点が見つかったという認識はあるのか。
 
(知事)
 現時点で、私自身は、新たな問題が見つかったとは思っていませんけれども、問題は、県民の多くが、この事柄をどこまで理解を深められているのかどうか、まだ、今の時点では、自分自身は判断できないと思っております。
 
(NHK)
それでは、どのタイミングで判断する予定なのか。
 
(知事)
当然、伊方の環境安全管理委員会、技術専門部会でのご議論もあるでしょうし、それから伊方町での議論、並びに、県議会の皆様方、今日はちょっと参加が10数人ですか、これは非常に少なかったから残念でしたけれども、いろんな形での、これからさらに、問題点を掘り下げての議論があればいいのかなとは思います。
 
(NHK)
今日の討論会の知事冒頭挨拶の中で、今日の質疑を経て最終的な判断の材料としたいということを述べたが、どういう判断の材料となったのか。
 
(知事)
 まだ、結論を出してるわけじゃありません。ただ、私の関心事は、やっぱりどうしても、ウラン燃料に比べてのモックス燃料の先ほど申し上げた危険度の大きさ、それに対する対応ということの、若干、技術的かもしれませんけれども、そのことが、県民を納得させ得るものであるかどうかということでしたから、そういう意味では、今日の、先ほどの工藤教授のレジュメ並びに、パネリストとしてのご発言された皆様方の考え方、聞かせていただいて、それなりに材料の一部分は得られたかなと自分で思っています。
 
(NHK)
 それは伊方におけるプルサーマルを、否定する意味での材料じゃなく、肯定する意味での材料という認識でよいか。
 
(知事)
 両方含めての材料として、今日、仕入れさせていただいたということです。
 
(愛媛新聞)
 現在、理解が深まっているとは判断できないということだが、理解というのは、安全性・必要性についての理解なのか、今日のように賛否いろいろ分かれているということに対する理解なのか。
 
(知事)
 この問題は、非常に、いくつかの事柄がありますよね。県民の関心事っていうのは、もともと原発の必要性に対する問題もあるでしょうし、それから、プルサーマル計画そのものに対する、ある意味じゃ感覚的な反応の問題もあるでしょうし、それから、具体的な、今申し上げた、安全性の確保がなされるのかどうか。これはある意味で、日本における今の科学技術、学のレベルの高さ、かつ、管理に関する企業の、四国電力の対応への信頼度もあるでしょうし、全てのものに関しての、県民として、この全体的な意味での理解っていうか、ある程度の考え方っていうのが、雰囲気として、どう把握していいのかということを、これから自分自身、真剣に考えていくという意味です。
 
(愛媛新聞)
 耐震性の問題が会場から出て、もう一回、そのシンポジウムを開いて欲しいというような意見もあったが、改めて見解はどうか。
 
(知事)
 まあどうでしょうか、それは国が判断されることだけど、私自身は、もし、耐震性の問題は、十分に条件をクリアできてれば良し、仮にできてなければ、即刻、伊方原発、今、停止すべきことだと私は思います。プルサーマルとは関わりないことだなと、私は認識しております。
 
(愛媛新聞)
 いろいろな課題についての意見があったが、推進派、慎重派、どちらのほうに論理的一貫性・説得力があったと思うか。
 
(知事)
 私、虚心坦懐にパネリストの発表を聞かせていただきましたから、心の中では、軍配を右に向けたり、左に向けたり、それぞれの発言ごとで、心の中では反応してましたけれども、このことに、今、私の考えを申し上げることは適当じゃないと思います。
 
(愛媛新聞)
 運営の方法であるが、途中で司会者から、主催者側から推進派はいないのか司会者に探させるようなメモが入ったとの発言があった。いかがなものかと思うが見解はどうか。
 
(知事)
 そうですね。かなり反対派の方々、それぞれ作戦を立てて来られたようですから、支配的に反対意見ばかり続いたので、事務局サイドも気にしたんだろうと思いますけど、それだけ反対派の方々が積極的に手を上げて、一生懸命、ある意味では、サッカーで言えば、ピッチの中を全力で走り回っておられたということで、まあ、反応じゃないんでしょうか。
 
(愛媛新聞)
 最終判断の時期について、以前、秋頃というふうな発言をしていたと思うが、現在の認識はどうか。
 
(知事)
従来から申し上げてますけれども、何と言っても、まず伊方町としての態度が固まらなきゃ、県が先走るわけにはいかないというのがあります。それから県側の対応としては、やはり、環境安全管理委員会でのご議論、それから県議会での空気、それから私自身が県民にとって安全性が確保されていると判断し得るかどうかという心緒もございますから、総合的にしかるべき時期に態度表明をすることになろうと思います。
 
(愛媛新聞)
 時期について、以前発言していた秋頃ということに変わりはないか。
 
(知事)
 特にタイムリミットがあるわけではございませんけれども。
 
(朝日新聞)
 タイムリミットは特にないけれども、秋頃にはという考えか。
 
(知事)
 そうですね。今日の討論会が終わりまして、後はどんな形で流れを自分で見ていくかということになりますから、先ほど申し上げた、伊方町の議論なり、詰めがどこまで進んでいくのか、それが大きな要因の一つだと思いますね。
 
(愛媛新聞)
 先ほど、安全性について、もうちょっと議論があればなお良かったとの発言があったが、再び開くとか、あるいはこの討論会で十分と思っているのか、見解はどうか。
 
(知事)
 私自身は、今回の公開討論会で相当な材料が説明され、賛否両論出たということで十分だと思っております。
 
(愛媛新聞)
 そうすると、県民に対して、安全性・必要性について十分認識・理解してもらうという今回の趣旨は、手続き上、達成できたという考えか。
 
(知事)
 新しい材料、判断の要素に影響するような材料が特に出て来なければ、という意味ですね。状況として、県民の関心ある方々が、どんな形で、勉強っていうのは変ですけれども、問題点に関しての、自分なりの関心を持ち、理解を深められるかっていうのは、個々の県民によって違うわけですから、そういった点で、時間をかけたから理解が深まるということではないんだろうと思います。
 
(南海放送)
 以前は、秋頃に判断するということだったが、今日は明確に答えていなかったと思うがどうか。
 
(知事)
 これは、先ほども申し上げた、伊方町がいつ頃のタイミングになるのかということとの相関関係ありますけれども、私自身で言えば、この重要な、大切な問題ですから、私の二期目の任期中には、当然、県としての意思を示さなきゃいけないだろうと思ってますし、これだけの大きな事柄を、来年からの知事にお願いしますと言うべきではないと思っております。