[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成19年5月分)
 
19.7.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成19年5月に発生した4件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
  なお、5月21日に発生した伊方3号機補助蒸気ドレン配管からの水漏れについては、現在、原因調査中ですので、原因と対策の報告があった段階で公表します。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 


タービン建家非常用排水ポンプ1Bの異常
(1号機)



 
19.5.16





 
タービン建家非常用排水ポンプ1Bの手動による回転が重くなった原因は、機能検査の準備として、排水ピットの水位を低下させておくため当該ポンプを手動起動させたが、その際、排水ピットの水位はインペラー(羽根車)よりも低い水位であったため、ポンプが空転状態となって水中軸受への潤滑水が供給されず、主軸と水中軸受メタル部の摩擦及び摺動熱によりメタル部が摩耗、剥離、変形して、主軸の回転を拘束することとなり、手動による回転が通常より重くなったものと推定される。手動起動が可能な水位がインペラーより低かったのは、平成17年11月のポンプ取替にあたって、外部注水方式から自己潤滑方式のポンプに変更しており、取替の際におけるレベルスイッチの設定についての詳細確認が十分でなかったと推定される。
 
○当該ポンプ1Bの対策
・ポンプの主軸と軸受を取替え復旧を行った。
・手動起動操作を行っても問題なくポンプが運転できるよう、インペラーが完全に没水するレベルへ「排水ピット水位低」(手動起動可能)のレベルスイッチの設定を変更し、レベルスイッチの動作及びポンプの運転状態に異常の無いことを確認した。
・今回の事象を踏まえて、ポンプ取替の際には、レベルスイッチの設定値について検討するよう関係者に周知する。

○ポンプ1A及び2,3号機への対応
 ポンプ1Aについては、主軸は手動で問題なく回り、ポンプの機能・性能に問題はなかったが、水平展開として念のため、分解点検したところ、水中軸受に摩耗による軽微な損傷、ポンプ軸の軽微な曲がり及びインペラーとケーシングに軽微な接触が認められたため、 1Bと同様の処置を行う。なお、2号機及び3号機タービン建家非常用排水ポンプについては、手動起動可能水位がインペラーより高い位置に設定されており、問題のないことを確認した。
 





 
格納容器4階通路の目皿付近の水たまり
(1号機)


19.5.16


小型余剰水受けへ大量のドレン水が流入しあふれた原因は、
○ドレン水が流出したホースは、 当初の隔離作業により水抜きが完了した系統につながっているホースであったため、元弁は開状態のままで小型余剰水受けに入れておいた。この場合、隔離範囲が変更され、 ドレン水の発生が予想された時点で、当該ドレン弁を閉にしておくべきであるが、開の状態であった。
○この操作ミスは、操作担当者が作業前に確認していなかったためであるが、これは、検討担当者から操作担当者へ当該ドレン弁からドレン水が排水されるという情報が伝達されていなかったことが主因である。
 
○隔離範囲変更時も通常の隔離検討と同様に作業手順、ドレン・ベント箇所を十分に検討し、検討担当者は操作担当者へ作業手順、ドレン・ベント箇所がわかる資料を用いて確実に操作内容を伝達することを関係者に周知した。
○小型余剰水受けへホースを入れる場合は、ドレン水またはベント水の流入を確実に回避するため、該当する弁を閉とすることを徹底する運用とし、関連マニュアルを改正した。




アスファルト固化装置の自動停止
(2号機)

19.5.17

アスファルト混和機の軸封油圧力が低下し、アスファルト固化装置が自動停止した原因は、軸封油タンク加熱管表面などで軸封油が熱劣化して発生した炭素と不溶性酸化物が、下流側の軸封油ポンプ入口ストレーナのこし網に過度に堆積し、軸封油の流れが妨げられることにより、ポンプ出口圧力がアスファルト混和機自動停止圧力まで低下したものと推定される。
 
○軸封油循環ポンプB入口ストレーナの清掃、軸封油タンク加熱管表面に付着したスケールの除去ならびに、軸封油の入替えを行い、軸封油系統機器の健全性を確認してアスファルト固化装置を通常状態に復旧した。
○軸封油循環ポンプA入口ストレーナについても清掃を実施した。
○軸封油循環ポンプ入口ストレーナの清掃頻度を詰まってから清掃する保全方式から1回/6ヶ月定期的に清掃する保全方式に変更する。
 



第5高圧給水加熱器1Aからの水漏れ
(1号機)


 
19.5.31


第5高圧給水加熱器1A水張り実施中に、同加熱器マンホール部から水漏れした原因は、加熱器のマンホール組み立て作業において、バックアップリング内径とマンホールカバー外径との隙間が設計寸法値よりわずかに狭くなった箇所があり、マンホールカバー締め付け時に、バックアップリングに微少な傾きが生じて、バックアップリング内周部とマンホールカバー外周部スライド面の一部に摩擦力が増えて引っかかり、シールガスケットを圧縮されなかったことで、漏えいが発生したものと推定される。

○当該加熱器のバックアップリング内面 を設計寸法範囲内でわずかに削り、マンホールカバー外面との適正な隙間を確保した。また、嵌め合い部には、潤滑剤を塗布し摩擦力の軽減を図り、バックアップリングをマンホールカバーに挿入後、動くことで引っかかりのないことを確認した。マンホールカバーの締め付け時には、シールガスケットの圧縮量を測定し、確実に締め付けられていることを確認して、水張りを行い漏えいがないことを確認した。
○今後、当該マンホールの開放点検においては、1号機と同型式の2号機も含め、バックアップリング内径とマンホールカバーの外径寸法を測定し、嵌め合い部の動作確認(バックアップリングを軽く押し引っかかりの有無の確認)を行い、マンホールカバー締め付け時は、 シールガスケットの圧縮量を測定して適正であることを確認することとし、その旨を作業要領書に追記する。
 
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、再発防止対策が適切に実施されていることを確認しています。