[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成19年8月分)
 
19.10.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成19年8月に発生した5件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
  なお、8月17日に発生した伊方1号機非常用ディーゼル発電機1B清水加熱器加熱用補助蒸気の漏えいについては、現在、原因調査中ですので、原因と対策の報告があった段階で公表します。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 


 
中間領域中性子束検出回路の信号処理ユニットの異常
(1号機)
19.8.3

 
信号処理ユニットの異常の原因は、信号処理ユニット内高圧電源に使用されているダイオードの偶発的な故障により短絡故障したため、計装電源ラインに過電流が流れ計装電源ヒューズが溶断したものと推定される。 ○当該信号処理ユニットを予備品と交換し、中間領域中性子束検出回路の健全性を確認した。
○信号処理ユニットについて、今後とも予備品を確保しておく。

 



 
アスファルト固化装置補助蒸気戻り配管からの水漏れ
(2号機)
 
19.8.6



 
アスファルト固化装置補助蒸気ドレン配管からの水漏れの原因は、配管の貫通穴付近は、垂直方向の45度差し込み溶接エルボ部であり、上流側直管とエルボ差し込み部等の構造不連続な部分で乱流が生じ、ドレンが衝突することにより、直管が徐々に減肉し、進展して貫通に至り、漏えいしたものと推定される。 ○当該配管を切断し、耐食性に優れたステンレス配管に取り替えた。
○1、2号機の付属設備本体に含まれる補助蒸気系統のドレン配管のうち、気液二相流による減肉の可能性がある範囲のステンレス配管への取替ができていない箇所について、今後計画的に取替える。
 また、3号機についても同様な箇所について、第11回定検から計画的に取替える。




 
第6高圧給水加熱器水位制御装置の調節器の異常
(3号機)


 
19.8.11


第6高圧給水加熱器の水位制御機能に異常があった原因は、調節器の手動信号と自動信号がほぼ等しくなった場合に、平衡指示計の自動信号と手動信号間で空気もれが発生したことにより、調節器出力の異常な変化が発生し水位制御弁を変動させたことから、水位の変動を起こしたものと推定される。
また、平衡指示計の空気もれについては、調節器内部のエアーチューブを取り替えるとき平衡指示計の取り付け基板が変形したことにより、シール面とボールのずれがおこり自動信号と手動信号間の空気もれが起こったと推定される。

 
○当該調節器を予備品と取り替え、健全性を確認のうえ復旧した。
○運転中の故障に対応するため今後とも調節器の予備品を常備する。
○次の事項を作業要領書に反映するとともに、関係者に周知する。
 ・調節器の点検時に、平衡指示計空気もれ確認試験を行う。
 ・調節器内のエアーチューブ取替を行う場合は、平衡指示計の取り付け基板に無理な力を加えて変形させないようにする
○1、2、3号機の同型式調節器について、至近の定検にて平衡指示計空気もれ確認試験を行う。
○今後、手動信号による不要な平衡指示計動作を行わせないように、手動信号の設定圧力を0kPaに設定する。




送電線主保護リレーの故障
(3号機)

19.8.21


主保護リレーの故障を示す信号が発信した原因は、主保護リレーA装置の整定回路カードに取付けられているデータ授受用ICの故障により、主保護リレーA装置の故障を示す警報が発信したものと推定される。
なお、調査結果より、当該ICは破損・変色等外観上有意な損傷はなく、メーカにおいて汎用的に使用されているICであり、その使用実績から当該ICの偶発故障と推定される。



 
主保護リレーA装置の整定回路カードを新品に取り替えた。
なお、主保護リレーA装置を含め送電線保護リレー装置は
・保守・運用性等を考慮して装置を多重化しており、片系故障時においても送電線保護機能や運用上支障がない
・自動(常時)監視機能等の自己診断機能を有するため、異常状態を速やかに検出可能
・万一の故障発生時においても速やかに部品調達および取替えが可能
であることから、今後とも送電線保護リレー装置における保守・連絡体制を維持し、迅速な対応に努める。



 
安全補機開閉機室空調ユニット2Aのヒータ制御弁の異常
(2号機)


 
19.8.22





 
安全補機開閉器室空調ユニット2Aのヒータ制御弁が固着した原因は、
当該弁にグランドリークが発生した痕跡が見られることから、グランドリークが発生した際に、グランド部に水分がたまり、腐食が発生しやすい環境となったことにより、弁棒に腐食が発生し弁棒の表面が荒れたものと推定される。
腐食は広い範囲に見られ、腐食により発生した異物と表面荒れを起こした弁棒との摺動に伴い、グランドパッキンの摩耗片が発生しこれらの異物が弁棒とグランドの隙間に進入し、弁棒とグランドの隙間が閉塞したことにより固着したと推定される。
○当該弁については、弁棒の手入れを行い、グランドパッキン及びグランドを取替えた。なお、グランドについては、弁棒との隙間が広く異物による固着の発生しにくい改良型のものに取替えた。
○第20回定検にて当該弁の分解点検を行い、弁棒の取替えを行う。
○2号機において当該弁と同型式の弁3台について動作状況、弁棒の目視、グランドリークの有無について確認を実施した。結果、異常は認められなかったことから、第20回定検までは、使用に問題なしと判断した。また、念のためグランドについては、現在標準品であるグランドへの取替を第20回定検にて実施する。
 なお、1、3号機については、当該弁と同型式の弁はない。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、再発防止対策が適切に実施されていることを確認しています。