[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成20年2月分)
 
20.4.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成20年2月に発生した2件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
  なお、2月14日に発生した伊方2号機原子炉補機冷却水ポンプ2B入口手動弁の弁駆動部カバーの割れ及び2月29日に発生した伊方1号機非常用ディーゼル発電機1Aシリンダ注油器の指示計の不具合については、現在、原因調査中ですので、原因と対策の報告があった段階で公表します。
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 





























 
制御棒駆動回路の異常信号の発信
(1号機)

























 
20.2.1


























 
制御棒駆動回路を調査した結果、制御棒駆動回路パワーキャビネットのリフトコイル制御回路内のサージアブソーバが故障するとともに、制御回路の電源ヒューズが断となっていたことが判明した。
当該サージアブソーバはA、B、C各相のダイオードが一体となった構造であるが、A相の損傷が最も激しかったことから、最初にA相に短絡が起こり、短絡による熱が他の相にも伝達された結果、B、C相についても損傷し短絡状態となったと考えられる。
当該サージアブソーバは予想される寿命よりもかなり早い段階で故障しており、製造時の不具合等により寿命が通常のものより短いものであったため、故障したと考えられる。また、当該サージアブソーバは、これまでの通電により漏れ電流が上昇して温度が高くなり、さらに温度上昇により劣化が加速度的に進み、短絡故障したと考えられる。サージアブソーバの短絡のため、リフトコイル制御回路の電源回路が短絡状態となり、過大な電流が流れた結果、ヒューズが断線したものと推定される。さらには、リフトコイル制御回路内の電圧・電流が正常な状態でなくなった結果、制御棒動作試験時に制御棒駆動回路ロック警報が発信したものと考えられる。








 
(1) 短絡故障したサージアブソーバとヒューズ(A、B、C相とも)を代替品に取り替えるとともに、各部のデータ測定等により制御棒駆動回路の健全性を確認した。
(2) 1、2号機制御棒駆動回路に使用している全てのサージアブソーバについて温度測定(可能なものは漏れ電流測定)を実施し、有意な温度上昇や漏れ電流増大のないことを確認した。
(3) 1、2号機制御棒駆動回路に使用している全てのサージアブソーバについて予備品を常備する。
(4) 1、2号機制御棒駆動回路に使用している全てのサージアブソーバについて、至近定検で取替を行うとともに今後は定期的な取替を行う。サージアブソーバ取替までの間は、今回と同様の事象の兆候を早期に発見できるよう、プラント運転中における全てのサージアブソーバについて定期的に温度測定を実施する。
(5) 1、2号機サージアブソーバ取替後は、サージアブソーバ特性試験を定期的に行うこととする。これらの内容を作業要領書に反映するとともに、関係者に周知する。
なお、3号機については、1、2号機とは異なる形式のサージアブソーバを使用しており、定検においてサージアブソーバ特性試験により健全性を確認している。





 





 
主変圧器冷却装置制御盤からの発煙
(2号機)

 








 
20.2.25




 








 
制御盤からの発煙は、経年劣化(12年間使用)による当該電磁接触器の引き外し可動鉄心表面の発錆に加え、今回定期検査にて主変圧器を停止後約1ヶ月間は冷却制御盤内のスペースヒータは正常に機能していたものの主変圧器運転中に比べて外気からの湿分等の影響を比較的受けやすい状態であったこともあいまって、引き外し可動鉄心表面の発錆量が増加した。そのため引き外し可動鉄心摺動部の摺動抵抗が主変圧器停止前よりも増加し、引き外し可動鉄心が固渋した結果、引き外しコイル用接点の復帰不良が生じ、引き外しコイルに連続して電流が流れ続けたため引き外しコイルが発熱し、発煙に至ったものと推定される。


 
(1) 引き外しコイルが焼損していた当該電磁接触器を新品に取替えた。
 また、念のため、もう一系統の電磁接触器を新品に取替えた。
(2) 今回の事象を踏まえ、屋外設置の制御盤において当該電磁接触器
と同型式・仕様のものについては、以下の内容を反映した作業要領書の改訂を行った。
機能試験時の注意事項として「電 磁接触器引き外しコイルにおいて、万一動作不良時には直ちに電源開放する」旨を明記
定期点検毎に電磁接触器手動動作による引き外し可動鉄心動作状況の詳細確認の実施
定期点検毎に電磁接触器引き外し可動鉄心の動作時間測定の実施
 
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、再発防止対策が適切に実施されていることを確認しています。