[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成20年9月分他)
 
20.11.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成20年9月までに発生した8件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 

 
機器用水系統配管からの水漏れ
(3号機)


 
20.6.20
 
 調査の結果、配管内面全体に茶褐色の錆が多数認められ、腐食による減肉が認められた。当該配管は炭素鋼配管であり、内面腐食が経年的に発生進展し、貫通に至ったものと推定される。
 
(1)当該箇所の管台及び下流配管を耐食性に優れたステンレス鋼配管に取替を実施した。
(2)機器用水配管のうちプラント機器のシール水配管については、耐食性に優れたステンレス鋼配管への取替を計画的に実施する。

 
プラント計算機待機系の故障
(3号機)

 
20.9.1
 
 プラント計算機システムのうち、エンジニアリング計算機待機系(予備側)の固定ディスク制御装置に不調が確認された。
 調査の結果、予備側固定ディスク制御装置の一過性の動作不良
により、エンジニアリング計算機で計算されたデータを固定ディスクに保存する際の制御ができなくなり、予備側固定ディスク装置が不調となったと推定される。
(1)予備側固定ディスク制御装置を予備品に取り替えた。
(2)今後とも固定ディスク制御装置を予備品として常備する。
 

 
雑固体焼却設備排気筒じんあいモニタの異常
(1、2、3号機共用設備)
 
20.9.4
 
 雑固体焼却設備を停止し調査した結果、当該モニタ除湿器に設置された撹拌機の不調が確認された。
 当該撹拌機は、平成19年10月に取替えていたが、取替後の運転初期から個体差等により回転軸にブレがあり、振動値が大きかったと推定される。この状態で運転した結果、徐々に回転軸のブレが増大し、モータ固定子と回転子が接触に至ったため、回転時の負荷増大によりモータの電流が大きくなり、過負荷により停止したものと推定される。
(1)予備の撹拌機に取り替えた。
(2)撹拌機モータを予備品として保有する。
(3)今後、撹拌機モータを取り替えた場合は、取替後の振動測定を行い、振動の大きいものは使用しないこととし、その内容を作業要領書に反映する。
 

 
復水器の海水の漏えいについて
(3号機)

 
20.9.6
 
 漏えいが確認された復水器細管1本の外面目視点検の結果、無数の小さな点状の孔が認められたこと及び細管内面には傷等の異常は認められないことから、外面からの点状の減肉が徐々に進行し、貫通に至ったものと推定される。
 無数の小さな点状の孔が発生した原因は、当該箇所は流速の速い管束外周部に配置されていること、また、当該箇所周辺の復水器胴側壁には多くのブロー管台及びドレン管台がありドレン等の流入により湿分の雰囲気が高いことから、タービン排気蒸気流等によるドロップレットエロージョンによるものと推定される。
(1)当該管については、施栓を実施し、施栓を行った箇所について漏えい検査により漏えいがないことを確認した。
(2)復水器外周細管の高感度ECTについては、当面は1回/2定検で実施することとする。
 

 
屋外消火配管からの消火用水の漏えい
(1、2、3号機共用設備)

 
20.9.12
 
 当該消火栓取り替え時にガスケットが正常に挿入できていなかった可能性が否定できず、取り替え以降の消火訓練等による消火ポンプの運転、停止により消火用水配管内に繰り返し圧力変動が加わった結果、正しい位置に挿入できていなかった部分のガスケットに徐々に亀裂が入り、今回の消火ポンプ運転により、ガスケットが割れて欠落し、漏えいに至ったものと推定される。
 
(1)ガスケットが、フランジ面の正しい位置に挿入できるように、フランジ外径と同じ外径で挿入時の位置ずれが生じないよう、フランジボルトを通す穴を開けたフランジガスケットに変更した。
 さらに念のため、耐久性の向上を図ることとし、ガスケットの厚さを従来の1.5mmから3mmのものに変更した。
(2)類似の消火栓(14箇所)について総点検を行った結果、水漏れ等の異常は確認されなかった。
 今後は、予備のフランジガスケットを常時保有するとともに、当該屋外消火用水配管系統については、平成22年度の消火用水配管地上化に合わせ、より信頼度を向上させた消火設備に改良することとしている。

 
予備変圧器温度計の警報回路の異常
(1,2号機)

 
20.9.13
 
 現場にて運転管理用のマーキング取り付けのためダイヤル温度計前面カバーを取り外し、再度取り付けした際、前面カバーの締め付けが不十分であったものと推定される。
 当該ダイヤル温度計は屋外設置のため、長期間風雨に直接曝されていたことから、ダイヤル温度計の内部に塩分を含んだ雨水が浸入し、警報リード接続端子部への水滴の付着、腐食物の蓄積等により端子間短絡となり、警報発信したものと推定される。
(1)当該ダイヤル温度計を新品に取替え た。
(2)ダイヤル温度計前面カバー取り外し 後の復旧時には、前面カバーを確実 に締め付けるよう関係者に周知した。

 

 
湧水ピット排水配管からの水漏れ(3号機)
 
20.9.23
 
 当該配管は炭素鋼(アルマ加工)であり、経年使用により耐食性が低下し、常時使用していないA系統の当該配管の垂直部に溜まった溜まり水により徐々に腐食が進行して貫通し、水漏れに至ったものと推定される。
 
(1)湧水ピット排水ラインA系統、B系統の配管内面調査において茶褐色の錆が認められた範囲について、耐食性に優れた内面ポリエチレンライニング配管に取り替えた。
(2)2号機の湧水ピット排水ラインについても、今後計画的に耐食性に優れた内面ポリエチレンライニング配管に取り替える。

 
屋外消火配管からの消火用水の漏えい
(1、2、3号機共用設備)
20.9.23
 弁を取り付けている配管と母管の継手には押輪が用いられていたが、経年使用によりガスケットの押し付け力が徐々に低下し、今回の消火ポンプ運転に伴って配管が母管から抜け出して位置ずれを起こし、漏えいに至ったと推定される。

 
(1) 位置ずれした配管及び弁を取り外し、閉止フランジの取り付けを実施した。
(2)今回の事象を踏まえて、埋設されていない箇所に押輪を使用する場合には、配管の抜け止め防止処置を徹底するよう関係者に周知した。

 
※4月7日に発生した伊方2号機格納容器外周コンクリート壁の主給水配管貫通部の配管支持構造物を冷却する装置からの水漏れについては、次回定期検査時に詳細を調査することとしています。9月12日に発生した2次系ブローダウンタンク排水の冷却水配管からの消火用水の漏えいについては、現在、原因調査中ですので、原因と対策の報告があった段階で公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、再発防止対策が適切に実施されていることを確認しています。