[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成21年7月分)
 
21.9.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成21年7月に発生した5件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 

 
タービン動補助給水ポンプの運転上の制限の逸脱
(2号機)

 
21.7.1

 
当該ポンプのトリップ機構廻りは狭隘であり、保護カバー等が取り付けられていなかったことから、作業員が保温材の手直し作業時に誤ってトリップ機構(リセットレバーハンドル部)に接触したことにより、トリップレバーとリセットレバーのラッチ部が外れ、トリップ状態になったものと推定。
(1)当該ポンプについては、トリップ機構廻りに保護カバー(注意表示板含む)の取り付けを実施した。
(2)1,3号機の同ポンプのトリップ機構廻りに保護カバー(注意表示板含む)の取り付けを実施した。
(3)当該事象の詳細および狭隘な場所における作業の留意点について、ワンポイントレッスンを作成し関係者に周知する。
 なお、原子炉施設保安規定に定める運転上の制限に関する判断に時間を要したことについて、原子炉主任技術者より当直長に対し、従来にも増して迅速かつ的確に実施するよう指導した。


第5高圧給水加熱器水位制御器からの水漏れ
(2号機)


21.7.8

 
分解調査の結果、水位制御器トルクチューブのフランジ部に貫通欠陥が認められた。
当該欠陥は、トルクチューブの素材である丸鋼材製造の際、溶解した金属母材に不純物が偶発的に混入し、これが圧延・引き抜きによって線状となったものと推定した。工場出荷前の加圧検査時には、貫通に至っていなかったため、発見できなかったが、プラント立ち上げにともなう高温・高圧の蒸気によって線状の欠陥部分が拡大・変形したことで貫通し、水漏れに至ったものと推定。
(1)トルクチューブを予備品に取り替えるとともに、水位制御器の健全性を確認し、復旧した。
(2)今後、トルクチューブの工場出荷 前の検査に浸透探傷検査を追加す る。
(3)今後ともトルクチューブの予備品 を常備する。
 

モニタリングポスト No.4の伝送装置の異常について
(1、2、3号機共用設備)

 
21.7.22

 
当該伝送装置の一部であるアナログ入力モジュールを調査した結果、駆動用電源回路の電解コンデンサの液漏れ跡が認められた。
当該電解コンデンサが液漏れしたことにより、基板上の回路が短絡し、駆動用電源回路の動作不良が発生したことにより、アナログ−デジタル変換ができなくなり、中央制御室の野外モニタ盤等の高レンジ線量率の記録計への信号に異常があったものと推定。
 
(1)当該伝送装置を予備品に取り替え た。また、今後とも伝送装置の予 備品を保有する。
(2)今回不具合の発生した伝送装置及 び同様の伝送装置の各駆動用電源 回路(全55台)について、駆動用 電源回路の電解コンデンサの取替 を実施する。
(3)野外モニタリング設備について
 は、設置から長期間が経過してお り、製造中止部品の増加が予想さ れること等から、平成23年度中を 目処に全面的な取替を計画する。


 
海水淡水化装置洗浄撹拌ブロワの故障について
(3号機)

 
21.7.24

 
ブロワの分解調査の結果、ケーシング内面及び羽根車に著しい錆が認められた。
また、保守状況の調査の結果、6月25日にブロワ内部に海水が溜まっていたものの、ブロワ内部の洗浄等が十分実施されていなかったことが判明した。
以上から、ブロワ内部が海水により発錆し易い雰囲気となり、その後、約1ヶ月間の停止期間中に発錆が進行したことで羽根車とケーシングが固着し、モータとブロワを連結しているベルトが空回りしたものと推定。
(1)当該ブロワの分解点検を実施し、 羽根車、ケーシング等の錆除去、 清掃を実施し、復旧した。また、 洗浄撹拌ブロワ3Aについても分 解点検を実施した。
(2)今回の事象を踏まえて、ブロワに 海水の流入が認められた場合の機 器の分解点検および洗浄の実施等 について、ワンポイントレッスン を作成し関係者に周知する。
 


 
海水電解装置からの海水漏れ
(1、2号機)
 
21.7.28
 
漏えいのあった配管を調査した結果、貫通穴周辺のゴムライニングに破れがあり、その部分の母材(炭素鋼)に錆が認められた。
当該ゴムライニングの破れは、次亜塩素酸ソーダにより経年的に厚さが減少した結果、発生したと推定。当該部は曲管部のある長尺配管であったことから、定期的に実施している目視点検では、漏えい箇所のゴムライニングの破れを発見できず、露出した母材(炭素鋼)が海水により腐食され貫通穴が生じ、漏え
いに至ったものと推定。
(1)当該配管を内部点検が容易に実施 できる曲管と直管に分割した形状 の配管に取り替えるとともに、配 管曲管部内面の目視点検について は、より慎重に検査するよう周知 した。
(2)1・2号機および3号機の電解装 置廻りの配管については、定期的 にゴムライニングの厚さ計測を実 施することとし、その旨を作業要 領書に記載する。

 
平成20年12月24日に発生した「伊方3号機低圧給水加熱器加熱用抽気の温度計の異常」については、次回定期検査時に詳細を調査することとしています。また、6月27日に発生した「伊方2号機主給水ポンプの空気抜き弁の異常」、7月10日に発生した「伊方1号機タービン動補助給水ポンプ駆動蒸気ドレン弁からの蒸気漏れ」、7月28日に発生した「伊方1、2号機海水淡水化装置埋設配管からの海水漏れ」及び7月31日に発生した「伊方3号機海水淡水化装置建屋内での塩酸の漏えい」については、現在調査中ですので、原因と対策の報告後、公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、対策が適切に実施されていることを確認しています。