[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成22年11月分他)
 
23.2.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成22年12月までに発生した2件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 
抽気逆止弁動作試験における異常
(3号機)
22.10.20
通常運転中の伊方3号機において、抽気逆止弁の動作試験中に、保修員が第3抽気逆止弁3Aが閉動作しないことを確認した。
調査の結果、抽気逆止弁の動作試験等で使用する抽気逆止弁動作用電磁弁の不具合により、閉動作しないことを確認した。
電磁弁については、平成17年に発生した同様の不具合の対策として釈放電圧20V以上の電磁弁を導入し、今後の取り替えにおいても対策品に取り替えるように計器台帳に対策品を記載していた。
その後、平成18年の保守システムデータ整備時に、調達物品の型式を記入する欄のほか、特殊仕様を記載できる欄が2か所あるにもかかわらず、担当者が型式記入欄に特殊仕様内容を含めすべて記載すべきものと思い込み作業を行ったため、文字数制限により特殊仕様内容「釈放電圧20V以上」が記載できず、また、型式の符号「X」で「釈放電圧20V以上」が指定できると思い込んでいたことから、保守システムに「釈放電圧20V以上」が記載されなかった。
このため、電磁弁交換時に「釈放電圧20V以上」である仕様が調達要求されず、また、受入時の工場試験の記録確認もされなかったことから、そのまま、未対策品が取り付けられ、その結果、コイル温度上昇に伴い釈放電圧が低下したことにより、当該電磁弁が動作しなかったものと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

(1)当該電磁弁及び同型式の電磁弁について、「釈放電圧20V以上」が確認されている電磁弁に取替えた。
(2)当該電磁弁及び同型式の電磁弁について、「釈放電圧20V以上」であることを保守システムデータに追記するとともに、今後は調達時に受入試験を実施し、釈放電圧20V以上を確認するようマニュアルを改訂した。
(3)当該電磁弁メーカーの全ての電磁弁について、保守システムデータに特殊仕様を示す型式符号「X」を記載しているものについては、特殊仕様の内容が全て記載されていることを確認し、記載が不十分なものについては追記した。また、記載が不十分であった電磁弁のうち、保守システムデータ整備以降に調達した電磁弁については本来要求すべき性能を有していることを確認した。
(4)保守システムデータ整備時に、入力文字数制限により入力文字を減らした機器について、必要な情報が削除されていないか確認し、記載が不十分なものについては追記した。また、記載が不十分であった機器のうち、保守システムデータ整備以降に調達した機器が本来要求すべき性能を有していることを確認した。
(5)保守システムの入力箇所3箇所全てに仕様等のデータ入力が可能であることを操作マニュアルに追記した。
(6)部品取替え時の新旧照合を確実に実施するよう取替部品チェックシートの見直しを実施した。

塩素注入配管からの海水漏れ
(2号機)
22.11.29 定期検査中の伊方2号機において、配管やサポート部等の塗装下地処理作業中、サポート部の下地処理作業を行っていた塗装作業員が停止中の海水ポンプ2C出口配管に接続された塩素注入配管から海水の漏えいを確認した。
漏えいした海水は約28ℓであり、全て取水ピットに排水した。なお、漏えいした海水の塩素濃度を測定した結果、検出限界(0.01ppm)未満であった。
本事象は、当該漏えい箇所は長期間の使用及び屋外環境により塗装が劣化し、雨等により配管外表面に腐食・減肉が進行していたが、見えにくい箇所であったことから、定期パトロールでの目視点検で見落としてしまっており、塗装の下地処理作業時に工具が接触したことで配管を貫通し、海水が漏えいしたと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

(1)当該配管を新品に取替えた。また、軽微な外観腐食が認められた海水ポンプ2D出口配管に接続された塩素注入配管についても新品に取り替えた。
(2)機器塗装作業において、下地処理作業前及び下地処理作業時に配管の著しい腐食を発見した場合は、連絡・協議すること等を作業要領書に追記した。
(3)屋外環境エリアのパトロールにおいて、見えにくい箇所に対する目視点検時に手鏡等を使用するなどの注意事項を記載したワンポイントレッスンを作成し、関係者に周知した。また、パトロールにて著しい外面腐食を発見した場合は、補修を実施する。

※平成22年12月12日に発生した「伊方3号機高圧給水加熱器水位伝送器の異常」及び同年12月27日に発生した「伊方1,2号機所内用水ポンプの異常」については、現在調査中ですので、原因と対策の報告後、公表します。また、中間報告のあった「伊方発電所岸壁クレーン軸受部からの油漏れ」についても、最終報告後、公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、対策が適切に実施されていることを確認しています。