[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成23年6月分他)
 
23.9.12
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成23年7月までに発生した2件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 
岸壁クレーン軸受部からの油漏れ
(1,2.3号機)
22.1.8
伊方発電所において、保修員が荷揚岸壁に設置している岸壁クレーンの基礎部近傍にある電源中継箱の下部に少量の油漏れがあることを確認した。
調査の結果、軸受部に破断が確認され、その破断部から潤滑油が漏れ出し、電線管を通じて電源中継箱より漏えいしたことを確認した。
本事象は、設計時に想定していなかった集中応力が軸受部に発生した結果、軸受表層部に初期き裂が生じ、クレーンの運転に伴う繰り返し応力によりき裂が進展して破断したことにより、当該軸受部の潤滑油が電線管を通じて電源中継箱から漏えいしたと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

(1)当該クレーン軸受下部について、集中応力を考慮した仕様に変更し、取替を行った。
a.軸受下部円筒根元部のR部寸法を変更し、応力集中を緩和した。
b.軸受下部の材質を機械強度の高い材料に変更した。
c.改良品について応力評価を行い、クレーン構造規格に基づくすべての荷重条件において、許容曲げ応力を満足することを確認した。
(2)次の再発防止対策を実施した。
a.応力集中が懸念される部位について、強度上問題がないものであることを確認すること、必要に応じ最新知見に基づく手法を適用し評価を実施することを標準発注仕様書に追記した。
b.構造及び形状に関する応力集中が考慮され、適切に評価されていることを確認するよう納入図審査手引きに追記した。

取水口クレーン電動機のひび割れ
(1,2号機)
23.6.30 通常運転中の伊方1,2号機において、保修員が1,2号機取水口エリアに設置している取水口クレーンの定期点検中に走行用電動機フレームと電動機脚部にひび割れがあることを確認した。
本事象は、電動機フレームと脚部のボルト接続部に隙間があったため、フレームと脚部のボルト締め付け時にフレームに下向きの力がかかっていた。また、当該走行用電動機は収納箱によりカバーにされているが、収納箱に開口部があったため、潮風等により塩分が侵入し、電動機脚部と基礎部の隙間に付着したことにより基礎部が腐食し減肉した。このような状況で、点検等で電動機基礎ボルトを締め付けた際に、基礎部が平らでなかったため、ボルト締め付けによりフレームや脚部にさらにひずみが生じ、ひび割れが発生したと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

(1)電動機基礎部の減肉部は補修を行い、電動機フレーム及び電動機脚部ひび割れ箇所は溶接補修を行って修繕した。また、無理な締め付けが加わらないように、電動機と固定用脚部にスペーサを挿入した。
(2)電動機基礎部及び電動機脚部の腐食防止対策として、ライナーを含めた全体にシリコンコーキングを実施し、隙間をなくしてその上から腐食防止の塗装を実施した。また、電動機収納箱の開口部に除塩フィルターを挿入し潮風による塩害の防止を図った。
(3)年次点検に、外観点検と運転確認のほか、電動機基礎部の点検、スペーサの確認、除塩フィルターの点検等の項目を作業要領書に追記した。

※平成23年3月7日に発生した「伊方3号機中央制御室放射線モニタの異常」、同年3月26日に発生した「伊方1号機非常用ディーゼル発電機燃料貯油槽油面計の異常」、同年5月20日に発生した「伊方1号機主蒸気管湿分測定用元弁からの水漏れ」、平成23年6月22日に発生した「伊方3号機放水ピット水モニタの異常」、平成23年7月9日に発生した「伊方1,2号機二次系排水ラインからの水漏れ」、平成23年7月11日に発生した「伊方1,2号機二次系排水ライン配管の損傷」及び平成23年7月28日に発生した「伊方1,2号機送電線主保護リレーの異常」については、現在、四国電力㈱において調査中のため、原因と対策の報告書を受理後、公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、対策が適切に実施されていることを確認しています。