[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成24年3月分他)
 
24.8.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成24年3月他に発生した2件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 
C
海水ポンプ潤滑水逆止弁の折損
(2、3号機)
24.3.9 定期検査中の伊方2号機において、海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2Dの弁棒が細くなっており、弁体が脱落していることを保修員が確認した。また、海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2Cも弁棒が折損していることを確認した。
他号機についても調査した結果、3号機海水ポンプ軸受潤滑水ラインB系逆止弁の弁体が弁箱に脱落していた他、同A系逆止弁の弁体を固定する座金の一部及び割りピンがないことを確認した。
調査の結果、腐食減肉が認められた弁棒等の材質は黄銅であるが、表層組織に脱亜鉛腐食に特徴的な様相(多孔層)が確認され、元素分析の結果、亜鉛成分の減少が認められた。
本事象は、黄銅製部品に酸素が供給される部位と低溶存酸素となる部位との間で酸素濃淡電池が生成するとともに、隙間部が酸性環境となることで脱亜鉛腐食が促進し、弁棒等の脱落が発生したと推定。
また、弁体の脱落したA社製の弁は、取替後11か月~16か月で損傷に至っていること等から、調達管理について確認したところ、
・海水系の青銅弁としてA社製弁は十分実績のあることを確認していること
・A社の品質管理に問題がないことを確認していること
から、調達管理には問題なかったことを確認した。しかし、使用条件によっては、脱亜鉛腐食環境になることの知見が不足していた。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。
(1)2号機海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2C、2Dを、脱亜鉛腐食発生の恐れのない青銅製の弁棒を採用した弁に取替えた。
(2)3号機海水ポンプ軸受潤滑水ラインA、B系逆止弁を、脱亜鉛腐食発生の恐れのない青銅製の弁棒、ナット、座金を採用した弁に取替えた(割りピンは強度、製作性の観点からステンレス鋼を採用)。
(3)2号機海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2C、2Dと同様の箇所(海水ポンプ潤滑水タンク水供給配管)に取り付けられており、黄銅製の弁棒を使用している1号機、2号機の弁を、青銅製の弁棒を採用した弁に取替えた。
(4)今回分解点検を実施する逆止弁、玉型弁については、念のため、黄銅材料を使用している部品を脱亜鉛腐食の恐れのない青銅材料(割りピンはステンレス鋼)に取替えた。
(5)海水系の接液部に新たに黄銅材料を適用する場合は、使用部位が脱亜鉛腐食が生ずる環境にないことを確認するよう標準発注仕様書に反映した。
C
屋内消火配管からの水漏れ
(1号機)
24.4.21 定期検査中の伊方1号機において、タービン建家3階天井から水漏れがあることを運転員が発見した。
調査の結果、消火配管に微小な穴が開き、水漏れしていることを確認した。
本事象は、経年使用により亜鉛めっきが劣化してめっき効果がなくなり、長手継手溶接部に沿った溝状部位の腐食が発生進展し、貫通に至ったものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。
(1)当該配管については、新品の長手継手溶接部なしの圧力配管用炭素鋼鋼管に取替えた。
(2)1,2,3号機の消火配管のうち、当該配管と同じ仕様でかつ、配管直下に重要な電気・計装設備が設置されている箇所の配管については、今後長手継手溶接部なしの圧力配管用炭素鋼鋼管に取替えを実施する。
(3)1,2,3号機の消火配管のうち、当該配管と同じ仕様でかつ、今回同様に天井裏等容易に点検ができない箇所についても、今後圧力配管用炭素鋼鋼管に取替を実施する。
平成24年2月29日に発生した「伊方発電所雑固体焼却設備排気筒じんあいモニタの異常」及び平成24年5月11日に発生した「伊方2号機復水脱塩装置からの塩酸の漏えい」については、現在、四国電力㈱において調査中のため、原因と対策の報告書を受理後、公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、対策が適切に実施されていることを確認しています。