[原因と対策の報告の公表文(様式2)]
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策の報告について(平成25年5月分他)
 
25.9.10
原子力安全対策推進監
(内線2352)
 
1 四国電力(株)から、平成25年5月他に発生した3件の異常に係る原因と対策の報告がありましたので、お知らせします。
 
[報告書の概要]
県の
公表
区分

異常事項
 
発 生

年月日

推定原因等
 

対     策
 
C
碍子洗浄ポンプの電源ケーブル損傷
(3号機)

25.5.7 定期検査中の伊方3号機において、屋外開閉所エリアでの資材運搬作業準備のためにケーブルダクト上をクレーン車が移動中、ケーブルダクトの蓋が破損し、ダクト内へ蓋が落下した。
調査の結果、落下した蓋により送電線の碍子を洗浄するためのポンプの電源ケーブル2本が損傷していることを確認した。
本事象は、作業責任者等に、屋外開閉所エリアでの作業の経験がなく、クレーン車の移動によりケーブルダクトの蓋が壊れるという認識がなかったこと。
当該作業要領書の作成において、「伊方発電所作業要領書作成手引き」および「伊方発電所構内安全統一ルール」には、クレーン車等の重量機器の通行に関する注意事項やチェック項目の記載がなく、クレーン車の移動についての注意事項を反映できなかったこと。
また、現場にケーブルダクトの蓋の耐荷重に関する表示やクレーン車・大型車両の進入にあたっての注意表示がなく、ケーブルダクトの蓋の耐荷重対策(養生用鉄板の敷設)を実施していなかったこと。
これらの要因により、クレーン車がケーブルダクト上を通過し、過大な荷重が蓋にかかり破損・落下し、当該ケーブルが損傷したものと推定。
本事象による環境への放射能による影響はなかった。

(1)損傷したケーブルは、取替えを実施し、確認運転により碍子洗浄ポンプに異常のないことを確認した。
(2)当該作業要領書の揚重作業の注意事項に「重量機器をケーブルダクトの蓋を通過させる必要がある場合には、現場確認のうえ、強度上問題がある場合には養生用鉄板を敷設すること」の記載を追記した。
(3)「伊方発電所作業要領書作成手引き」に注意事項として、「重量機器は道路部以外のケーブルダクト等の上を原則、通行させない」「止むを得ず通行させる場合は、現場確認のうえ、強度上問題のある場合には養生用鉄板を敷設」を追記した。
(4)「伊方発電所作業要領書作成手引き」の中にある「作業要領書作成チェックシート」に以下を追記する。
・重量機器は道路部以外のケーブルダクト等の上を通行させる場合は、現場確認のうえ、強度上問題のある場合には養生用鉄板を敷設
・所掌外の場所で作業を実施する際は、担当箇所に注意事項等を確認
(5)屋外開閉所の当該ケーブルダクトは、縞鋼板付きグレーチングに取替え等を9月末までに実施。なお、作業終了までは、屋外開閉所の入口フェンスに、注意表示を取付。
(6)発電所構内の道路部以外で重量機器の通行が懸念される箇所のケーブルダクト等は、識別表示を11月末までに実施。また、識別表示の塗装終了後、「伊方発電所構内安全統一ルール」を変更し、併せて11月末までに関係者に周知する。

B
使用済燃料ピット冷却器3B補機冷却水出口安全弁からの冷却水の漏えい
(3号機)

25.6.23 定期検査中の伊方3号機において、耐圧試験後の水抜き操作を実施していたところ、系統管理担当が原子炉建屋の使用済燃料ピット冷却器3B補機冷却水出口ライン逃がし弁取り付け部より冷却水の漏れを確認した。
調査の結果、追加安全対策工事において、当該逃がし弁を取り外して2次側フランジ部に閉止板を取り付け、耐圧試験を実施後、耐圧試験範囲の水を抜くために電動弁を開操作したところ、取り外していた当該逃がし弁の取り付け座から漏えいしたことを確認した。
本事象は、耐圧試験のため、当該逃がし弁を取り外し、当該逃がし弁の2次側フランジ部に閉止板を取り付け、当該逃がし弁の1次側フランジ部へは、異物混入防止のための養生のみ実施していたが、系統管理担当は開口部はないと思い込み、操作手順書作成時,現場確認時においても開口部に気付かずに、水抜き操作を行ったことにより、漏えいを生じたものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。

(1)中断していた当該配管の水抜きは、当該逃がし弁の1次側フランジ部に閉止板を取り付けて実施した。
(2)原則、安全弁、逃がし弁を取り外す場合は、全ての開口部に閉止板を取り付けること等、「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
(3)操作手順書作成段階に、漏水が生じる可能性が否定できない開口部が有る場合は、担当課に閉止依頼を行なうように「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
(4)隔離範囲外の隣接する系統への水抜きを行う場合は、水の到達する可能性の有る範囲全体について、水抜き開始前に開口部の無いことを系統図と現場にて確認する。開口部が有る場合は、担当課に閉止依頼を行うように「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
(5)系統管理の隔離・復旧操作前に使用するチェックシートに確認する項目を追加する。
(6)原則、安全弁,逃がし弁を取り外す場合は、全ての開口部に閉止板を取り付けること等をワンポイントレッスンの作成により周知する。

B
雑固体処理建屋高圧圧縮減容装置からの油漏えい
(共用設備)

25.8.7 定期検査中の伊方発電所において、雑固体処理建屋1階の圧縮減容固化設備の高圧圧縮減容装置で放射性固体廃棄物を圧縮していたところ、廃棄体が落下して当該装置の駆動用の油を供給するホースと接触し、少量の油が漏れていることを確認した。
調査の結果、ドラム缶圧縮後に通常上昇することのない廃棄体が、金枠・金型と一緒に上昇した後落下し、駆動用の油を供給するホースに接触したことを確認した。
また、駆動用の油を供給するホースについて、外観を確認したところ損傷はなく、継手部よりホース内の油が漏れ出ていたことを確認した。
本事象は、ドラム缶圧縮時に、ドラム缶外周部と収納物の間の隙間が少ない場所に、垂直方向に沿って容器側面が変形して突起物が発生し、圧縮の進展により、金枠と金型の隙間に入り込み、続く金枠・金型上昇工程により、廃棄体が金枠・金型とともに吊りあがったものであり、その後、吊り上がった廃棄体は、自重により落下して転がった後、駆動用油供給ホースと接触し、油が漏えいするに至ったものと推定。
本事象による環境への放射能の影響はなかった。
(1)当該ホース継手部を増し締めし、漏えい試験により油漏れがなく、外観も異常がないことを確認した。
(2)圧縮後に廃棄体が吊り上がらない対策として、高圧圧縮用ドラム缶への収納作業時には、同一形状の廃棄物を一定方向に隙間なく収納しないことを作業要領書に記載した。
(3)圧縮後に廃棄体が吊り上がらない対策として、金枠上昇時に、廃棄体が吊り上がっていないことを目視で確実に確認し、吊り上がった場合は直ちに装置を停止することを作業要領書に記載した。
(4)更に、廃棄体が吊り上がっていないことを確実に確認できるよう、高圧圧縮装置室内に監視カメラを設置し、万一落下した廃棄体が転がった場合の対策として、防護柵を設置した。(今後、恒設化する予定)
(5)これらに加えて、仮に廃棄体が吊り上がった場合に備え、金枠・金型がある程度上昇した時点で、自動で金枠・金型を一旦停止させ、その後、廃棄体が吊り上がっていないことを目視にて確認した後、再スタートするように変更を行う。

※平成25年6月13日に発生した「伊方1号機燃料取替用水タンク水浄化系配管の水抜き用弁からの漏えい」及び平成25年7月4日に発生した「伊方発電所火災感知器の異常」については、現在、四国電力㈱において調査中のため、原因と対策の報告書を受理後、公表します。
 
2 県としては、伊方発電所に職員を派遣し、対策が適切に実施されていることを確認しています。