愛媛県プルサーマル公開討論会

質疑応答

【質問者5】
 まず小林圭二先生にお尋ねします。プルサーマルより自然のエネルギーの方を利用した方が私はいいと思います。推進側のパネリストの内山洋二先生は日本の一次エネルギー供給の約半分は石油で占められているというふうにいわれておりますが、エネルギーと電力の区別ができておられないのではないでしょうか。 
 また太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーは不安定な日照や風に依存しているので量的な供給に問題があるから電力の安定確保に役立たないといわれていますが本当にそうでしょうか。推進側の人はエネルギーと単なる電気との話をごちゃ混ぜにして話される傾向があるから私達はごまかされているのではないかと思いますがどうでしょうか。
 また推進側は、自然エネルギーはそのそれぞれに長所があることをいわずにその欠点だけを利用して話されますがこれはおかしいのではないでしょうか。不安定な発電量はその組み合わせによってエネルギーのベストミックスで事足りはしませんか。
 また夏の暑い日に、クーラーをがんがんかけて甲子園の野球を見ているようなときに太陽光発電は熱によるロスがあるもののピーク時に電力の供給量が少なくてすむという大変なメリットがあるではないですか。電力の安定確保は電力総量で考えればよいことだと思います。それこそ配電会社の采配如何で乗り越えられる問題だと思いますがいかがでしょうか。プルサーマルはいらないと思います。


【コーディネーター(中村)】
 ありがとうございました。はい。ご指摘のような部分なんですけど、ご指摘の中にもちょっと混同している部分がありますので自然エネルギーと電力、原子力、内山さんの方からお答えいただきます。

【内山】
 ただいまの質問、確かに石油はわが国のエネルギーの約5割を供給している。そのとおりでございます。ただし電力に占める石油の割合は10%程度でありまして極めて少ないです。それもそのとおりです。しかし、電力を生産する化石燃料の供給量になると、約6割あり比率は非常に高い。その多くは天然ガスで、そして次が石炭です。問題は、石油価格が高騰すると天然ガスや石炭も同時に高騰するといった経済市場になっていることです。これが市場の原理になっており、化石燃料の価格は極めて不安定だということです。電気料金の安定を考えると、脱化石燃料をはかっていくということが、電力部門において非常に大きな課題になっています。また地球温暖化問題を考えていきますと、脱化石燃料はさらに重要になります。電力需要は全体のエネルギーの需要に比べてまだ伸びているという傾向があり、エネルギーの電力シフト化が進んでいます。電力シフトの流れで電力の価格安定と温暖化防止への政策は日本だけでなく他の国々でも重要な政策となっています。脱化石燃料を図っていくためには再生可能エネルギーと原子力という2つの選択肢があり、両方とも最大の努力でもって今、研究が進められておりますしそれに向けた開発推進努力が行われています。
 わが国においても再生可能エネルギーの開発に関しては、これまで補助金も含めてずいぶん多くの支援が普及拡大のために行われてきております。しかし、電力の安定供給の面で太陽光や風力には大きな問題があります。なぜかと言いますと電力ピークが発生する夏場に最近はピークが甲子園のときではなく、7月の下旬に発生しますが、そのときに太陽が必ずしも照るとは限りません。日本全体の日照調査によると、太陽光発電の設備価値は30%程度といわれています。風力もピーク時に風が吹くという保障はありません。電力ピーク時に合わせて設備を確保しなければならず、どのような設備で賄うかというと火力とか原子力に頼らざるを得ないわけです。そういう点を考えますと、供給の安定性からみても原子力や火力の存在というのは非常に大きなものがあるということ、また脱化石燃料をはかる上でも原子力の役割は大きいということを理解していただければと思っております。

【コーディネーター(中村)】
 今のご指摘の中でベストミックスとおっしゃられたのは日本の全体のやっぱり方向としては正しいことだと・・

【内山】
 そうですね、

【コーディネーター(中村)】
 私も思いますし、国もそれは認めています。それではBブロック

【小林】
 私に質問されたんじゃないですか。

【コーディネーター(中村)】
 ご指摘があったというのはあれだったんですが。
 はい。じゃあ小林先生のご意見を伺います。

【小林】
 あの確か、今の発言の方、私に対して質問されたと思うんですが、違いますか。

【コーディネーター(中村)】
 先生のご指摘でっていうお話で・・

【小林】
 そうですか。じゃ一言。

【コーディネーター(中村)】
 はい。どうぞ、お答えください。

【小林】
 今の発言の方は、内山さんが冒頭でエネルギー問題について言われた時に、エネルギー問題と原子力を結び付けられた点に疑問をもたれたのだと思います。つまり原子力が全エネルギー消費に占める割合というのは12%とか13%とかせいぜいそのくらいなんですね。ですから、原子力がいまエネルギーに占めている位置というのはどちらかというとマイナーな存在に近いわけです。原子力は電力にしかなりませんから。今の発言者の方が、エネルギーと電気の話がごっちゃになっていると言われたのは、そういう意味ではないかと思うんです。
内山さんは化石燃料を転換するという言い方をされましたけれども、私はそもそも電力を需要の方からばっかり見るのはもうやめた方がいいと思います。そんなことをやったらきりがないですよ。特に原発を動かしますと、原発は大規模集中型で、しかも非常に大きな投資をしていますからその投資を回収しなくちゃいけない、そのためフル運転をいたします。しかも、かつて伊方で出力調整実験をやって反対運動が起こったわけですけれども原発は需要にあわせて出力を上げ下げすることができません。したがいまして電力を原子力に頼るということは、かえって電力消費を押し上げることにつながると私は考えています。これからの電力源のあり方として、大規模集中型の発電設備中心に追及するのは止めたほうがいい。それに、需要の方をむしろコントロールすることを考えた方がいい。発電源は、再生可能エネルギーも含めて、できるだけ使うところに設ける分散型を考えるべきだと思います。伊方の1,2,3号のうちの3号の電力は、おそらくほとんどは関西に送られているのだと思いますが、四国ではそんなに電力はいらないわけですね。こういうふうに大都会のために四国が迷惑しているという状況はもうやめなくちゃいけない。電力源というのは使うところで使う量に見合った設備を作って分散させる方向を考えた方がいいと思います。
それからもう1つ、内山さんが言われた化石燃料の問題ですが、一番大きな部分が天然ガスだとおっしゃいました。天然ガスはある意味で非常にいいエネルギーでして、使い方によっては、例えばガスタービン発電なんかやりますとその排熱でさらに普通の原発と同じような発電ができますし、さらにその排熱は熱源としても使えるというような使い方をしますと最良で80%の効率が得られます。これはなんと同じ出力の原発約2.5基分に相当するわけですからそれだけでも非常に大きなメリットがあります。化石燃料でも上手な使い方を考えたほうがいいと思います。

【コーディネーター(中村)】
 はい。ありがとうございました。ちょっとだけ、先生のご指摘の中にもちょっと違うところがあるような気がするので。

【内山】
 大きな間違いがある。

【コーディネーター】
 その部分だけ内山さんどうぞ。短くお願いします。

【内山】
 正直言うと小林さんもうちょっとエネルギーのこと勉強してほしいなと思いますね。最大のミスはですね、日本の電力供給量ですね、エネルギー全体の10%とおっしゃいましたけれどもこれは大きな間違いで・・・

【小林】
 電力の割合が10%とは言っておりません。原子力です。

【コーディネーター(中村)】
 原子力は30%を超えています。

【内山】
 いやそうでなくてちょっと私が発言してるんですから・・・。

【小林】
 一次エネルギーの消費の12~3%から原子力

【内山】
 いや、まったく違っています。

【小林】
 そんなことないですよ。

【内山】
 全体のエネルギー消費の占める割合というのは最終エネルギー消費と一次エネルギー消費で決めます。最終エネルギー消費では大体電力というのは23%か24%、それから一次エネルギー消費では電力の占める割合40%、あるいはもうちょっと超え始めています。それが今の日本の現状です。ですから電力のシェアっていうのはそのくらいの大きな割合になっていましてそのシェアというのは徐々に増えてきております。それがまず最大の大きなミスです。

【小林】
 それは私の勘違いではありません。内山さんがおっしゃる意味ではそのとおりですが、私が12%といったのはそういう意味ではなくて、最終エネルギー消費に寄与した一次エネルギーの割合であって、そのなかで原子力は約12%を占めるにすぎないということです。

【内山】
 電力消費の・・・。

【小林】
 じゃなくて。

【コーディネーター(中村)】
 一次エネルギーの・・・。

【小林】
 そう、最終エネルギー消費を一次エネルギーに換算しての話です。

【コーディネーター(中村)】

 原子力の割合ということですか。

【内山】
 原子力の割合ということですか。
 はい。わかりました。

【コーディネーター(中村)】

 ちょっと待ってくださいね。こちらで議論になってしまいましたけれども西尾さんがなんか一言、言いたそうなんで、西尾さんにも一言お伺いします。

【西尾】
 すみません。いま単純に小林さんが原子力の話をしているのに内山さんは電力の話をしてるからそれは違いますよというのを教えたかったのです。それと、マイクをいただいたのでついでですけど内山さんの話の中で、山名さんの中には省エネルギーって言葉が出てくるんですけれどもやっぱり消費を減らすという一番大事なことが内山さんからは一言も出てこないのは非常に奇妙だと思います。とりあえず。

【コーディネーター(中村)】

 はい。ありがとうございます。

【内山】
 一言だけ言わせてください。省エネルギーは非常に大事です。政府でも最も重要政策として進めています。しかし、非常に難しいです。コージェネについても言いたいことはいっぱいありますが時間の制限でいえませんがなにしろ一生懸命やっています。ただ、なかなか難しいということだけは伝えておきます。

【コーディネーター(中村)】

 実はですね、ずっと慎重派の方のご意見が続いてるんで、主催者が違う意見の人はいないのかと今、メモをまわしてきたんですけれども、プルサーマルについて推進というか是認するかたちのパネリストのご発言について賛成、あるいはここのところわかったというようなご意見がもしBブロックでございましたら伺いたいと思いますが、いらっしゃいませんか。いらっしゃいませんね。はい。それでは元の質問に戻らしていただきます。
  Bブロックからもうひとかたくらいお伺いしたいと思います。じゃあ後ろの白い紙を振ってらっしゃる男性の方いらっしゃいますか。



HOME





開催概要
プログラム
コーディネーター・
パネリストのご紹介
HOME

参加者のコメント・討論内容


■概略説明
概略説明


■パネルディスカッション
(各自意見)
内山 洋司
工藤 和彦

小林 圭二

舘野 淳
西尾 漠
山名 元

■パネルディスカッション
討論

■質疑応答
質問者1
質問者2
質問者3
質問者4
質問者5
質問者6
質問者7
質問者8
質問者9
質問者10
質問者11
質問者12
質問者13
質問者14
質問者15
質問者16
質問者17




愛媛県プルサーマル公開討論会