平成21年度(2009年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方発電所岸壁クレーン軸受部からの油漏れ

一覧に戻る
通報連絡日時:2010年1月8日17時05分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

荷揚岸壁に設置している岸壁クレーンにおいて、クレーンの基礎部にある軸受付近の電源箱下部に少量の油漏れがあることを保修員が確認した。
漏れた油は直径1m程度で地面にたまっており、海には流出していない。

その後、漏えいした油を拭き取るとともに、油の漏えい防止の応急措置を実施した。

今後、油の漏えいがないことを定期的に確認するとともに、当該部の詳細点検を行う。

環境への放射能の影響はなかった。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

伊方発電所において、保修員が荷揚岸壁に設置している岸壁クレーンの基礎部近傍にある電源中継箱の下部に少量の油漏れがあることを確認した。

調査の結果、軸受部に破断が確認され、その破断部から潤滑油が漏れ出し、電線管を通じて電源中継箱より漏えいしたことを確認した。

本事象は、設計時に想定していなかった集中応力が軸受部に発生した結果、軸受表層部に初期き裂が生じ、クレーンの運転に伴う繰り返し応力によりき裂が進展して破断したことにより、当該軸受部の潤滑油が電線管を通じて電源中継箱から漏えいしたと推定。

本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 当該クレーン軸受下部について、集中応力を考慮した仕様に変更し、取替を行った。
    • a.軸受下部円筒根元部のR部寸法を変更し、応力集中を緩和した。
    • b.軸受下部の材質を機械強度の高い材料に変更した。
    • c.改良品について応力評価を行い、クレーン構造規格に基づくすべての荷重条件において、許容曲げ応力を満足することを確認した。
  2. 次の再発防止対策を実施した。
    • a.応力集中が懸念される部位について、強度上問題がないものであることを確認すること、必要に応じ最新知見に基づく手法を適用し評価を実施することを標準発注仕様書に追記した。
    • b.構造及び形状に関する応力集中が考慮され、適切に評価されていることを確認するよう納入図審査手引きに追記した。

県の公表

GET Adobe Acrobat Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、
Adobe Acrobat Readerが必要です。
Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、
バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
異常通報連絡 メニュー
ページの先頭へ