平成21年度(2009年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機湿分分離加熱器ドレンタンクのドレン弁からの蒸気漏えいについて

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通報連絡日時:2010年3月5日10時00分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

3月5日(金曜日)10時00分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 調整運転中の3号機において、高圧タービンから湿分分離加熱器A号機及びB号機の間にそれぞれ設置しているドレン弁が閉状態であるにもかかわらず、下流のドレン受けに少量の蒸気が漏えいしているため、本日9時30分、当該弁の補修をすることとした。
  2. 本事象による環境への放射能の影響はない。

3月5日(金曜日)16時35分、四国電力株式会社から、その後の状況について、次のとおり連絡がありました。

  1. その後の調査の結果、第1報にてお知らせしたドレン弁に不具合はなく、第1段及び第2段湿分分離加熱器ドレンタンクドレン弁(計2ヶ所)の増し締め等を行ったところ、蒸気の漏えいは停止したことから、ドレン受けの蒸気はこの弁のシートリークによるものが廻り込んだものと推定した。
  2. 2つのドレン弁は、現状で問題ないが、念のため、次回定期検査で点検する。
  3. この2つ以外には蒸気の漏えいがないことを確認した。
  4. 本事象による環境への放射能の影響はない。

県では、八幡浜保健所の職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

高圧タービンから湿分分離加熱器A号機及びB号機の間にそれぞれ設置している蒸気ドレン弁下流のドレン受けから、少量の蒸気が漏れているのを発見した。
当該ドレン受け上流のドレン弁2台のフラッシング等を実施したが、蒸気漏れが止まらなかったことから、当初、当該弁2台のシートリークによるものと判断した。

その後の調査の結果、蒸気漏れは、別のドレン受けからの蒸気の廻り込みによるもので、漏れ箇所は第1段及び第2段湿分分離加熱器ドレンタンクのドレン弁2台のシートリークによることが判明したため、当該弁のフラッシング及び増し締めを行ったところ、蒸気漏れは停止した。

当該ドレン弁のフラッシング及び増し締めをしたことにより漏れが停止したことから、系統の復旧操作において、微細な異物が弁シート面に挟まり、出力上昇に伴う系統の温度及び圧力上昇により、弁シート面の僅かな隙間より少量の蒸気が漏れたと推定。

本事象によるプラント出力上昇への影響及び環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 念のため、次回定検時にシートリークが認められたドレン弁2台の分解点検を実施する。
  2. 新たにチェックシートを作成し、プラントの出力上昇に伴う蒸気通気時に、各ドレン弁のドレン受けを目視点検し、ドレン弁からのシートリークがないことを確認するとともに、シートリークが認められた場合はフラッシング、増し締め等を行い、停止しない場合は分解点検を行う。
  3. ドレン受けからの蒸気漏れを発見した場合は、系統構成や温度測定(触手や温度計等による測定)により配管の温度状況等を確認し、漏えい箇所を確実に絞り込み特定するとともにフラッシングや増し締め等が迅速に行えるよう、運転・保修関係者に文書にて周知する。

県の公表

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