平成22年度(2010年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機屋内開閉所における発煙

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通報連絡日時:2010年10月6日12時23分
県の公表区分A

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

10月6日(水曜日)12時23分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 定期検査中の伊方2号機において、11時46分にOFケーブルの異常を示す信号が発信したことから、1,2号屋内開閉所にて、2号OFケーブル監視盤から発煙があることを11時55分に運転員が確認した。
  2. 12時01分に監視盤の電源を「切」とし、発煙の停止を確認した。
  3. 消防署には、12時04分に連絡した。
  4. プラント及び環境への放射能の影響はない。
  5. 詳細は調査中である。

その後の状況等

四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. 消防署の現地確認の結果、13時01分、「火災ではない」と判断された。
  2. 今後、詳細を調査する。
  3. 環境への放射能の影響はない。

復旧状況等

10月8日(金曜日)15時55分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. 発煙は、OFケーブル監視盤内の制御電源用の変圧器から発生しており、一部加熱損傷が見られ、監視機能が喪失していることを確認した。また、整流器(交流を直流に変換する機器)の一部に異常が見られたため、当該変圧器と整流器等を取り外し、同じ機能を持つ電源装置と交換した後、OFケーブル監視盤の機能が正常であることを確認し、本日15時45分通常状態に復旧した。
  2. 復旧するまでの間は、パトロールによりOFケーブルの油量、油圧及び火災等の異常がないことを確認している。
  3. 今後、詳細を調査する。
  4. 本事象によるプラント及び環境への放射能の影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

定期検査中の伊方2号機において、OFケーブルの異常を示す信号が発信したため、運転員が現場を確認したところ、1,2号機屋内開閉所の2号OFケーブル監視盤から発煙していることを確認した。
消防署が消防車で立入のうえ、現地を確認した結果、「火災ではない」と判断した。

調査の結果、発煙はOFケーブル監視盤内の制御電源用の変圧器から発生しており、一部に過熱損傷が見られ、また、整流器の一部に異常が見られた。

本事象は、整流器(ダイオード)の故障により、制御用変圧器に過大な電流が流れ、制御用変圧器巻線が過熱損傷し発煙に至ったと推定。なお、整流器下流の監視回路等を保護するためにヒューズを設置しているが、制御用変圧器と整流器の間にもヒューズを設置していれば、整流器の故障に対しても保護可能であった。

本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 当該盤について、制御用変圧器と整流器等を取り外し、保護機能としてヒューズを追加した電源装置(制御用変圧器及び整流器等)と交換した。
  2. 電気回路に制御用変圧器と整流器を組み合わせて使用しており、常時通電状態で長期間(25年以上)使用しているプラント設備について、整流器の故障に対する保護機能の有無を確認する。
    保護機能が動作に至らない可能性がある場合は、設置場所や点検状況を考慮し、次の対応を実施するよう保守計画を策定し、管理する。
    • 整流器の故障に対する保護機能の新設または改造
    • 保護機能の新設または改造が困難な場合は、当該整流器を交換。

県の公表

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