平成22年度(2010年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機塩素注入配管からの海水漏れ

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通報連絡日時:2010年11月29日12時50分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

11月29日(月曜日)12時50分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 調整運転中の伊方2号機において、11月29日(月曜日)12時10分頃、保修員が停止中の海水ポンプ2C出口配管に塩素(次亜塩素酸ソーダ)を注入する配管より、海水が漏えいしていることを確認した。

その後の状況等

11月29日(月曜日)17時15分、四国電力株式会社から、その後の状況について、次のとおり連絡がありました。

  1. 11月29日(月曜日)12時45分に海水ポンプ2Cを隔離し、海水の漏えいは停止した。漏えい量は約28ℓで、漏えいした海水は、取水ピットに排水した。なお、漏えいした海水の塩素濃度を測定した結果、検出限界(0.01ppm)未満であった。
  2. 当該配管については、前後のフランジにて取り外し、取り外し箇所を閉止フランジにて閉止し、海水が漏えいしない対策を施した。なお、取り外した配管については、新品が入荷次第取り替えることとする。
  3. 塩素は配管への海生生物付着防止のために注入しており、注入しなくても海水の供給機能に影響はなく、また、短期間であれば海生生物は付着しないため、閉止部から漏えいがないことを確認し、11月29日(月曜日)17時05分、待機系として使用できるように隔離を復旧した。

復旧状況等

12月13日(月曜日)9時40分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. その後、当該配管の取替を実施し、12月13日(月曜日)9時30分、当該配管からの漏えいがないことを確認し通常状態に復帰した。
  2. 今後、詳細調査をする。
  3. 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

定期検査中の伊方2号機において、配管やサポート部等の塗装下地処理作業中、サポート部の下地処理作業を行っていた塗装作業員が停止中の海水ポンプ2C出口配管に接続された塩素注入配管から海水の漏えいを確認した。

漏えいした海水は約28ℓであり、全て取水ピットに排水した。なお、漏えいした海水の塩素濃度を測定した結果、検出限界(0.01ppm)未満であった。

本事象は、当該漏えい箇所は長期間の使用及び屋外環境により塗装が劣化し、雨等により配管外表面に腐食・減肉が進行していたが、見えにくい箇所であったことから、定期パトロールでの目視点検で見落としてしまっており、塗装の下地処理作業時に工具が接触したことで配管を貫通し、海水が漏えいしたと推定。

本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 当該配管を新品に取替えた。また、軽微な外観腐食が認められた海水ポンプ2D出口配管に接続された塩素注入配管についても新品に取り替えた。
  2. 機器塗装作業において、下地処理作業前及び下地処理作業時に配管の著しい腐食を発見した場合は、連絡・協議すること等を作業要領書に追記した。
  3. 屋外環境エリアのパトロールにおいて、見えにくい箇所に対する目視点検時に手鏡等を使用するなどの注意事項を記載したワンポイントレッスンを作成し、関係者に周知した。また、パトロールにて著しい外面腐食を発見した場合は、補修を実施する。

県の公表

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