平成23年度(2011年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2,3号機海水ポンプ潤滑水逆止弁の折損

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通報連絡日時:2012年3月9日10時30分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

定期検査中の伊方2号機において、海水ポンプ2C,2Dを点検中のところ、保修員が海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2Dの弁棒が細くなっており、弁体が脱落していることを確認した。

調査の結果、弁棒が腐食して折損していることを確認した。また、停止中の海水ポンプ2C系統も調査した結果、同様に逆止弁の弁棒が腐食して折損していることを確認した。
折損した弁棒の一部が弁箱内に確認できないことから、2C,2D逆止弁の下流にある配管内部及び海水ポンプ2C,2Dの軸受等の目視点検を実施し、現時点では異物や機器の異常等は認められなかったが、引き続き調査することとする。
折損した弁棒については、準備ができ次第、腐食に強い材質のものに変更し、弁一式交換することとする。
当該弁については、前回定期検査で取り替えを行っていることから、2号機の海水ポンプA,B系統及び1,3号機の海水ポンプ系統を含め、同様に取替えを行った箇所についても、今後調査することとする。

その後、同様に取替えを行った箇所について調査をしていたところ、3号機の海水ポンプ軸受潤滑水ライン逆止弁3Bの弁体が弁箱内に脱落し、ナット、座金及び割りピンが見当たらないことを確認した。

これまで海水ポンプの運転に異常はなく、本事象による環境への影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

定期検査中の伊方2号機において、海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2Dの弁棒が細くなっており、弁体が脱落していることを保修員が確認した。また、海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2Cも弁棒が折損していることを確認した。
他号機についても調査した結果、3号機海水ポンプ軸受潤滑水ラインB系逆止弁の弁体が弁箱に脱落していた他、同A系逆止弁の弁体を固定する座金の一部及び割りピンがないことを確認した。

調査の結果、腐食減肉が認められた弁棒等の材質は黄銅であるが、表層組織に脱亜鉛腐食に特徴的な様相(多孔層)が確認され、元素分析の結果、亜鉛成分の減少が認められた。

本事象は、黄銅製部品に酸素が供給される部位と低溶存酸素となる部位との間で酸素濃淡電池が生成するとともに、隙間部が酸性環境となることで脱亜鉛腐食が促進し、弁棒等の脱落が発生したと推定。
また、弁体の脱落したA社製の弁は、取替後11か月~16か月で損傷に至っていること等から、調達管理について確認したところ、

  • 海水系の青銅弁としてA社製弁は十分実績のあることを確認していること
  • A社の品質管理に問題がないことを確認していること

から、調達管理には問題なかったことを確認した。しかし、使用条件によっては、脱亜鉛腐食環境になることの知見が不足していた。

本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。

対策

  1. 2号機海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2C、2Dを、脱亜鉛腐食発生の恐れのない青銅製の弁棒を採用した弁に取替えた。
  2. 3号機海水ポンプ軸受潤滑水ラインA、B系逆止弁を、脱亜鉛腐食発生の恐れのない青銅製の弁棒、ナット、座金を採用した弁に取替えた(割りピンは強度、製作性の観点からステンレス鋼を採用)。
  3. 2号機海水ポンプ潤滑水タンク水供給逆止弁2C、2Dと同様の箇所(海水ポンプ潤滑水タンク水供給配管)に取り付けられており、黄銅製の弁棒を使用している1号機、2号機の弁を、青銅製の弁棒を採用した弁に取替えた。
  4. 今回分解点検を実施する逆止弁、玉型弁については、念のため、黄銅材料を使用している部品を脱亜鉛腐食の恐れのない青銅材料(割りピンはステンレス鋼)に取替えた。
  5. 海水系の接液部に新たに黄銅材料を適用する場合は、使用部位が脱亜鉛腐食が生ずる環境にないことを確認するよう標準発注仕様書に反映した。

県の公表

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