平成29年度(2017年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機所内変圧器の故障警報の発信

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通報連絡日時:2017年12月4日23時35分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

定期検査中の伊方発電所3号機において、「所変故障」の警報が発信した。計算機の詳細情報は「所変タップ極限」であった。
今後詳細を調査する。
警報発信当時、主変圧器、所内変圧器、遮断器等の点検後の試験のため、所内電源は187kV送電線系統より受電していた。

調査の結果、今回の定期検査で更新した所内変圧器制御補助盤のプログラムコントロール切換スイッチが、通常は「不使用」に設定しておくべきところ、「使用」になっていることを確認した。
当該スイッチを「使用」と設定していたことにより、所内母線の目標電圧が通常よりも低く設定されたことから、所内変圧器2次側電圧を調整するタップが最低位置(極限位置)まで移行し、警報発信に至ったことを確認した。

このため、当該スイッチを通常の目標電圧となるよう「不使用」と設定し、タップ及び所内変圧器2次側電圧が正常に調整されることを確認した。
所内変圧器制御補助盤に関しては、以下のことを確認した。

  • 外観、配線、入力電圧の確認を実施し異常はない。
  • 当該スイッチに「使用」「不使用」の自動切り替え機能はない。
  • 盤の機能試験結果を確認し問題ない。

また、タップに関しては手動による動作を確認し異常はないことから、設備の異常ではなく、当該スイッチの設定位置を誤っていたことによるものと推定した。

なお、本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

第14回定期検査中の伊方発電所3号機中央制御盤に、「所変故障」の警報(計算機の詳細情報は「所変タップ極限」)が発信した。

調査の結果、所内変圧器制御補助盤のプログラムコントロール切換スイッチが「使用」となっていたことで、あらかじめプログラムされた低い電圧設定にてタップ位置の制御を実施したことから所内変圧器のタップが最低位置(極限位置)まで移行し、警報発信に至ったものと推定した。

また、プログラムコントロール切換スイッチが「使用」となっていた理由については、操作パネルで操作しない限り切替わることはないため、盤据付後の機能試験実施時に誤って操作パネルに触れ、「不使用」→「使用」に切替えてしまったものと推定した。

対策

  1. 当該スイッチが万が一「使用」状態となっても、設定値が変わらないよう通常の設定値とプログラムコントロールの設定値を同一設定とした。
  2. 作業要領書に、「プログラムコントロール切換スイッチを触らないこと」「操作パネルを触った場合、最後に運用状態を確認すること」等の操作パネル操作時の注意事項について追記し、再発防止を図った。
  3. 当該操作パネルの近傍に、操作時の注意事項を記載した注意表示を貼り付け、操作パネルの操作者に注意喚起を実施した。
  4. 3号機予備変圧器に使用している予備変圧器制御補助盤についても同一の設備が設置されているため、所内変圧器制御補助盤と同様に上記(1)~(3)の対策を実施した。なお、その他に同様の設備はない。

県の公表

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