令和4年度(2022年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機 空冷式非常用発電装置の充電器の不具合

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通報連絡日時:2022年6月25日12時58分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし

異常の内容

6月25日(土曜日)12時58分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 当直パトロールにおいて、空冷式非常用発電装置3号バッテリー充電器盤に「充電器/バッテリー故障」ランプが点滅していることを確認し、6月25日(土曜日)12時10分頃、保修員が故障内容を確認した結果、充電器の部品を交換する必要があることを確認した。
  2. 今後、詳細を調査する。
  3. この事象による環境への放射能の影響はない。

異常の原因及び復旧状況

6月24日(土曜日)20時36分に、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. 調査において、バッテリーの比重が低下していたことを確認したため、充電器の部品(バッテリーチャージャー)の予備品への交換に合わせて、バッテリーを予備品と交換した。
  2. その後、空冷式非常用発電装置3号の確認運転を実施し、問題がなかったことから、6月25日(土曜日)20 時27分、通常状態に復帰した。
  3. 引き続き詳細を調査する。

県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

その後の調査の結果、バッテリーチャージャーの制御回路の基板に取り付けたコンデンサが割れたことにより短絡(ショート)に近い状態となり、抵抗器に過大な電流が流れて抵抗器の損傷に至ったものと推定した。
また、当該コンデンサの割れについては、バッテリーチャージャーの筐体には打痕や傷が見られないこと、事象発生時に周辺で作業等は無く外部からの影響は考え難い状況であったことから、メーカにおける製造工程において実施している制御回路の基板の外観検査での不良は確認されていないが、はんだ付け時の残留応力や目視で確認できない傷などの製造工程上の要因が複合したことにより発生したものと推定した。

対策

  1. 当該バッテリーチャージャーを予備品と取り替えた。
  2. バッテリーチャージャーの故障時に適切かつ迅速に対応するため、今後も継続して2台の予備品を保有する。
  3. 始動用バッテリーが空冷式非常用発電装置を起動するために必要な容量を下回るまでには2日程度の時間的余裕があることから、1日1回実施しているパトロールでは、バッテリー充電器盤の外観及びランプの点灯状況の確認を確実に実施し、空冷式非常用発電装置の機能喪失に至る前にバッテリーチャージャーの不具合を発見する。
  4. バッテリーチャージャーのメーカ内の不具合データベースに本事象を登録させ、同様の事象を発生させないよう、製造工程において実施している制御回路の基板の外観検査時において、はんだ付け及びコンデンサの状態確認を強化するようメーカに要請した。

県の公表

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