令和4年度(2022年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機 燃料検査ピットにおける水中テレビカメラの不具合

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通報連絡日時:2023年3月15日4時34分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし

異常の内容

3月15日(水曜日)4時34分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 伊方発電所3号機燃料取扱棟内において燃料を検査する装置の照明が一部消灯した。
  2. 原因は調査中である。
  3. なお、この事象による環境への放射能の影響はない。

異常の原因及び復旧状況

3月15日(水曜日)8時32分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. その後の調査の結果、照明は消灯しておらず、燃料を燃料検査ピットにて外観を確認するための水中テレビカメラに入る光量を調整する装置に不具合があり、映像が暗くなったことを確認した。
  2. 水中テレビカメラに入る光量を調整する装置の電流値を調整したところ、正常に動作するようになり、6時00分、通常状態に復旧した。
  3. 今後引き続き詳細を調査する。

県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

伊方発電所3号機は定期事業者検査中のところ、原子炉容器から使用済燃料ピットへの燃料取出作業中、燃料検査ピットに設置する水中テレビカメラ(以下「当該装置」という。)にて実施している燃料集合体の外観確認において、当該装置の映像が暗く、燃料集合体の外観が確認できなくなったことから、燃料取出作業を中断した。

その後の調査の結果、当該装置に入る光量を調整する装置(以下「アイリス」という。)について、その開度により光量を調整した際、光量が絞られた状態で動作しなくなり、映像が暗くなっていることを確認したことから、アイリスの電流値を調整したところ、正常に動作するようになり、映像が確認できる状態になった。

本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

その後の詳細な調査の結果、アイリスの開度が小さい位置において、シャッター摺動部の抵抗が大きくなる箇所があり、アイリスを制御する基板のモータ供給電流値ボリュームスイッチ(以下「電流スイッチ」という。)が、推奨される設定「0」~「2」のうち、「1」に設定されている状態で、モータ励磁方式設定スイッチ(以下「励磁スイッチ」という。)を最小の「1/16」とした場合、アイリスの動作が安定しないことを確認した。

以上から、電流値が低く、モータを回転させる力が小さい状態であり、かつ、アイリスの開度が小さく、シャッター摺動部の抵抗が大きくなる位置に停止させたため、アイリスの開度が小さい状態で動作しなくなり、当該設備の映像が暗くなったものと推定した。

また、メーカにおいても、これまでアイリスが動作しなくなるという事象を経験していなかったため、納入前及び現地据付時において、十分な動作確認ができていなかった。

対策

  1. 今後、安定してアイリスが動作する電流スイッチ及び励磁スイッチの設定の範囲で運用することとして、作業要領書に反映した。
  2. 当該装置の納入メーカに対して、今回の事象を踏まえ、過去に不具合が生じていない製品に対しても、実際の使用状況を十分に考慮した上で、納入前の工場試験で動作確認を実施するなどの対策に努め、同様な事象の未然防止に努めるよう要請した。

県の公表

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