- ホーム
- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和6年度(2024年度)
- 伊方2号機 原子炉補助建家における火災
- 通報連絡日時:2025年1月10日15時38分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:無 備考:今回発表
異常の内容
1月10日(金曜日)15時54分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所にて、以下のとおり消防署へ連絡した。
- 現地確認時間:1月10日(金曜日)15時38分
- 消防署への連絡時間:1月10日(金曜日)15時51分
- 発生状況:火災
- 消火活動:あり
- 傷病者:確認中
- 環境への放射能の影響:確認中
火災の状況等
四国電力株式会社から、火災の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 第1報:1月10日(金曜日)16時26分
- 1月10日(金曜日)15時38分頃、伊方発電所2号機原子炉補助建家地下1階において、資材から炎が出ていることを協力会社作業員が確認した。
- ただちに、当該作業員が消火器にて初期消火を実施した。
- また、延焼はなく、けが人もいない。
- 消防署には15時51分に通報した。
- 今後、原因を調査する。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
- 第2報:1月10日(金曜日)17時16分
- その後、16時34分に消防署が現場にて鎮火していることを確認した。
- 今後、詳細を調査する。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。
推定原因等
作業要領書に後片付け作業の細かな記載はなく、パテ材の処理のため余った基剤2kgに対し硬化剤80gを混合させたため、混合比が4%と過剰となり、大きな発熱が生じ硬化剤の発火点である197℃ を超え、自然発火したものと推定した。
また、最高発熱温度試験データでは周囲温度25℃において、混合後53分経過後に最高温度に到達していること、今回は周囲温度が20℃程度であり試験時より周囲温度が低いことから、硬化時間がかかりパテ材を混合し1時間半以上経過後に最高温度に達し、自然発火したものと推定した。
対策
- 担当課長より発電所員及び協力会社に対し、本事象の発生状況を周知し、パテ材の使用にあたっては、取扱説明書等に定められている混合比率があるのであれば、残材の廃棄処理をする場合も含め、その比率を超えて混合しないことを遵守するよう指示した。
- 作業要領書作成時に今回事象の改善事項が反映されるよう、以下の事項を作業要領書作成手引きに記載し、作業関係者に周知し、再発防止の徹底を図る。
- 2以上の材料を混合し、その混合により発熱する製品を使用する場合は、取扱説明書等に定められている混合比率を超えて混合しないこと。
- 2以上の材料を混合し、その混合により発熱する製品を混合し廃棄する場合は、取扱説明書等に定められている使用の際の混合比率を超えて混合しないこと。
- 2以上の材料を混合し、その混合により発熱する製品の基剤と硬化剤を別に廃棄する場合は、取扱説明書等に定められた方法を遵守するか、メーカへの問い合わせ等により、安全性を確認した方法により処理すること。
(その他)
本事象については、通常実施している火災防護計画に基づく教育に取り込み、継続して教育を実施するとともに、発電所内の会議体において周知し、注意喚起を行う。