平成14年度(2002年度) 伊方原子力発電所環境安全管理委員会の開催状況 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会技術専門部会(2002年7月22日開催)

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伊方原子力発電所 環境安全管理委員会技術専門部会 開催概要

1 日時

平成14年7月22日(月曜日)13時30分~14時40分

2 場所

愛媛県自治会館5階大会議室

3 出席者

委員6名(別紙名簿のとおり)

4 議題

(1) 平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2) 平成13年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について

5 報告事項

(1) 伊方発電所の定格熱出力一定運転実施状況について
(2) 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡状況について

6 審議等の内容(全部公開)

定刻になり、開会

事務局

それでは武智県民環境部長から、ご挨拶を申し上げます。

武智県民環境部長

(挨拶)

事務局

濱本部会長さんに、議事の進行をお願いいたします。

濱本部会長

それでは早速ですが、議事に入らせていただきます。今日は、お手元に届いておりますプログラムに従って、最初に議題1と2、平成13年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果及び2の伊方原子力発電所温排水影響調査結果について、御審議いただきたいと思います。この2つにつきましては、事務局の方から、資料が皆様方のお手元に届いて目を通して頂いておろうかと思いますが、まず事務局の方から、一括して2つについてご説明頂きたいと思います。

事務局

それでは、平成13年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきまして、ご説明を申し上げます。

(【資料1】により環境政策課長が説明)

それでは、平成13年度の温排水影響調査結果につきまして、水産課からご説明をさせていただきます。

(【資料2】により水産課技術課長補佐が説明)

濱本部会長

どうもありがとうございました。ただいまの説明に対して委員の先生方、ご意見ご質問ございますでしょうか。

これまでのものと比較して、その範囲内であるという報告であったと思いますが、ございませんでしょうか。

そうしましたら、特にご意見ございませんですね。ございませんようでしたら、技術専門部会の意見を取りまとめて、明日の安全管理委員会で報告させていただきたいと思います。

取りまとめとして、「前年度からの継続調査分については、過去の調査結果と比較して同じ程度であり、また、平成13年度から新たに実施している調査についても、継続分の調査結果と比較して特異なものはないことから、特に問題となるものは認められない。」このような形で、管理委員会で報告させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

(委員一同賛同)

ありがとうございました。それでは、1、2の議題については終わらせていただきます。

次に、報告事項の1で伊方原子力発電所定格熱出力一定運転実施状況についてでございますが、これは3月の当部会でその安全性について報告を受けてお認め頂いたというか了解いただいたところではありますが、実際に4月から、定格熱出力一定運転が実施されておりますのでその実施状況について、四国電力の方からご説明願いたいと思います。

四国電力

(【資料3】に基づき説明。)

濱本部会長

どうもありがとうございました。

伊方発電所の定格熱出力一定運転の安全運転については、国においても安定性の確認がなされておりますので、伊方原子力保安検査官事務所から、ご説明を頂きたいと思います。

伊方原子力保安検査官事務所

伊方原子力保安検査官事務所の緒方でございます。いま四国電力の方から報告がありましたけれども、定格熱出力運転につきましては、1、2、3号機ともその移行時に立会いを行いました。中央制御室の方で熱出力、電気出力、復水器の真空度のパラメータに異常がないかどうか、それからタービン、発電機についても異常がないかどうかというのを確認をいたしました。その結果、いずれも異常は認められずに安定的に発電していることを確認いたしました。

その後につきましても、日常の巡視の際にパラメータ等確認しておりますけれども、異常なく安定的に発電が行われております。以上報告をいたします。

濱本部会長

ありがとうございました。ただいまの、四国電力の報告、あるいは国のご説明につきまして何かご質問、コメントございましたらお願いします

菊池委員

すみません少し問題が遡って申し訳ないんですけど、少しちょっと気になっております。この温排水影響調査のことなんですけれども、大体、その表層の水温とかpHとか、そういう種類の水質、水温のデータというのは、大体四国電力が測ったものと愛媛県が測ったものがまあまあ誤差の範囲内で完全に一致していると思うんです。ただ、その1℃上昇範囲の拡散調査のこのデータだけがですね、月によって、これやってる月が違うんでなんともいえないんですけど、ガッタン、ガッタンファクター2くらい上がったり下がったりするんです。これはまあ面積だから、そのもとの水温分布の図がちょっと狂っていると、すぐ面積2倍くらいは狂うんだと思えばそれはそれでもいいんですけども、どうもシステマティックに愛媛県がやってる愛媛大学の面積が小さいんですね大分、四国電力と比べると、大体半分くらいになるんですね面積で、ちょっと少しこの辺は本当はある時期適当に担当者の間で少し議論して頂くなり、何かやっていただいたほうが技術専門部会としてはありがたいという気がするので、いつまでもこのデータでやっていくのは少し気にかかるというのが私の一つのコメントです。

それから、もう一つよろしいでしょうか。これもう一つは四国電力に率直な質問なんですが。先ほどの定格熱出力一定運転のデータをごらんでわかるように、原子炉の出力と電気出力は大体、電気出力に換わるのは大体3割くらいしかないんですね。でいまその差のエネルギーは有効に利用してらっしゃるんでしょうか。それとももう全部これは温排水というか、どこかに熱として逃げちゃってるんでしょうか。

濱本部会長

では、まず最初に温排水のところから、県と四国電力からそれぞれお願いします。

事務局

温排水調査のうちの拡散調査の結果には、県と四国電力のほうで非常に差が大きいということで、今後、それぞれ担当者の間で十分意見調整等行ってはどうかいうようなお話だったと思んですが、できる限りそういう方向で四国電力の方とも協議をしながら、数字について今後一層そういった方面での詰めをしていきたいと考えております。

濱本部会長

四国電力の方もそれでよろしゅうございますか。

四国電力

県のご指導を得ながら進めていきたいと思います。

もう一つのご質問の方ですが、大半が温排水という形で出てます。ただそれをなるべく回収しようということで、いわゆるブローを切っている分の熱を回収することを考えている段階です。大半はやはり今外に出ております。

菊池委員

貴重なエネルギーなので、できるだけ何か有効方法があるなり、あるいは画期的な低温度で働くタービンでも作っていただければと思ってその期待を込めてお願いをします。

濱本部会長

その他何かございますでしょうか。

有吉委員

運転員の教育訓練とありますが、電力の中でシュミレーターがあるということですか。

四国電力

松山の保安研修所でシュミレーターがあります。

岡野委員

先ほど熱出力のデジタル表示を設置したということになってますけど、従来のアナログはそのまま残しているのか、デジタルにしてアナログは止めたのかお聞きしたいんですが。

四国電力

現実には、従来のアナログもありますし、今回デジタルも追加してやっております。

岡野委員

追加したデジタルというのは常にデジタルの表示があるのか、ブラウン管の上でシーケンシャルに切り替えるとデジタルがわかるというようになっているのでしょうか。

四国電力

常時デジタル値が表示されます。瞬時、瞬時、全部デジタル値が表示されております。

濱本部会長

その他何かございますでしょうか

岡野委員

先ほどのまた戻って申し訳ないんですけど、前に菊池先生が新しいポストが追加されたのに従来のポストとのお互いの比較をですね、きちんとした方がいいと意見が出たわけですけど、今回見ますとよく見ると同じ名前のポストで、従来のものと新しいものとが測定器によって数字の違いがあるんですけど、なんか聞くところによると測る場所が違うということで必ずしも一致しないということなんですけれどもその辺のところは何かの機会があったら説明ができるように、多分データとっていられると思うんですけど、普通に載せるということではなくて、そういうことは一応チェックしているということを明記していただけるとありがたいと思います。

事務局

モニタリングポストの設定不良につきましては、昨年の9月の技術専門部会でご審議いただきまして、その際に再発防止対策についても県においては物品検査を強化するということと、それから設置後、定期的な測定をして、並行測定をして測定器の管理を強化するということでご了承いただいたところです。その方針に従いまして、その後、設定不良のあったポストにつきましては県の衛生環境研究所の方で他の可搬型測定器でもって並行測定を実施して差がないことを確認しております。あと、放射線測定が専門の日本分析センターという機関がございますけれども、そちらの方でクロスチェック、いわゆる確認測定を実施してですね差のないことを確認しておりますので問題ないと考えております。

岡野委員

これはまたもう少し細かい話なんですけれども、グラフが出てますね21ページからずっと後ろに一年間のグラフがでてますけど、これを見ると明らかに新しいポストは6月から8月の間が段がついてまして、9月以降はきちんといっているとうパターンになっているんですけど、そのどこかに説明が、中にはあるけれども元の方にはないわけですけれども、そういうことはちゃんと中の方で何ページかに書いてありますけれども、どうですか細かい話の扱いですか、そのように書いてありますけれども、その辺のところはもう少し何か説明されるとわかるような方がありがたいと思います。それから、このグラフがですね上の方にいつからいつまでというポストの値が書いてございますけれども、日付が下の方にページでいいますと、グラフのところに異常値が出たグラフがございますけれども、そのグラフの横軸に日付がないもので、何時から何時上の方には平成何年からの5月21日から24日とありますけれども、下の方は時間だけしか書いてないでんですけど、今までの年報何かはやっぱりこのような形式で書かれてるわけですか、下の方は何日の何時から何時までというようなことに、もしあれでしたら、従来の年報に併せて書いておいた方がいいかと思います。この12ページ、13ページ、14ページでございますね、14、15もそうですけど、降雨に対応して発生している線量率の変化例というのがあって、平成何年の何月何日からというのがあって、下の方には時間だけしか書いてないわけですね、それでも見ればわかるんですけどパッと見たときに下の方は時間だけしか書いてないで、時刻しか書いてないんですけど、そういうところは従来の年報と整合性をとっていただけるとありがたいです。

事務局

そのようにさせていただきます。

濱本部会長

その他ございますでしょうか。

それでは、定格熱出力一定運転の実施状況については、このあたりでよろしゅうございますでしょうか。じゃあ次最後になります。平成13年度伊方原子力発電所異常時通報連絡状況について、県のほうからお願いします。

事務局

それでは、平成13年度伊方原子力発電所異常時通報連絡状況につきまして資料4-1でご説明をさせていただきたいと思います。

(【資料4-1】により環境政策課長が説明)

四国電力

(【資料4-2】に基づき説明。)

濱本部会長

ただいまご説明のありました伊方原子力発電所の異常時の通報連絡状況あるいは異常の発生原因や対策というものについて何かご質問コメントございましたらお願いします。

有吉委員

参考にお聞きしたいんですが、設備関係の不具合28件は昨年に対して、全て新しい事象だったのかどうかと。

四国電力

全てが新しい事象ということではありません。フランジパッキンの漏えい、給水加熱器の伝熱管、カードの偶発故障、塩化物SCCなどは過去に同様な事象があります。

有吉委員

水平展開をしてたのはどういうふうになりますか。

四国電力

水平展開についてですが、フランジパッキンの漏えいについては、作業要領書の見直しを行っているところです。給水加熱器の伝熱管については設計余裕がありますので、今後の状況を見て長期的に検討していきたいと思っております。カード不良については、設備の数が多いので、故障してもすぐに取り替えられるように予備品を常備しております。塩化物SCCについては、ステンレス鋼製機器について計画的に保温の取替、塗装を実施するなど再発防止に取り組んでおります。

岡野委員

現在インターネットで公開されているのは、この事故の例のそれぞれの、40件ですかそのものについてこの先ほどの系統図はインターネットでは公開されていないんですか。何番がどれに相当するかというのはインターネットでは公開してないんですか。

四国電力

この系統図はインターネットには入っておりません。ただ、各項目ごとの報告書そのものはインターネットに掲示しております。

事務局

県の方では、原子力情報ホームページというのを開設しておりまして、その中で四国電力から通報のありました異常時通報連絡の内容につきまして、プレス発表文を掲載しておりましてその中にあれと同じような系統図を載せておりまして、その系統図の中でどの場所が異常だったかということをわかるようにしております。それから、写真につきましてもできるかぎり掲載するようにしておりまして、同じホームページの中で見れるようにしております。

岡野委員

インターネットの公開のあれですけど、先ほどのモニタリングポストのステーションの変化のグラフというのがですね、インターネットで各発電所がみんな出てるんですけど、それは四国電力からではなくて一旦それが分析センターを通して、そこから科学技術庁の放射線、放射能というホームページからアクセスすると出てくるんですね、日本の各県のこの愛媛県でももちろん出てくるんですけど時間的には古いのしか出てこなくて、いつの段階でそれがそちらにのるのかご存知でございますか。

事務局

県の原子力情報ホームページの中にですね、伊方発電所のリアルタイムのデータは掲載しておりまして、県のホームページから見ていただければ、リアルタイムのデータも見れるように措置しております。

岡野委員

一年分も見れますか。一年分の年報からくるグラフも出てきますか。

事務局

年間の集計したものは載せておりません。時々刻々のリアルタイムのデータを載せるようにしております。

岡野委員

そういうインターネットのホームページというのは、各県、各発電所がいろんなスタイルがあって、一日の分が出たり、一月分が出たり、いつからいつまでのトレンドの形で出るのとかいろんなのがあるんですけど、何かの機会に本当いうといつからいつまでのトレンドグラフがほしいというふうにすると出せると非常にありがたいんですけど、必ずしもそうなってないですね。インターネットのホームページのアクセスしていろんな情報が取れるというのを、何かの機会に、これはこの県ばかりじゃなくて日本全体の、分析センターから何かしよういうことを含めて考えなきゃいけないんですけど、見やすい形の、われわれがほしいというインフォメーションを自由に取れるような形に、これはメーカーあたりを指導するか何かしてやれると大変ありがたいと思います。

濱本部会長

ひとつ検討していただけますか。

その他何かございますでしょうか。

できるだけこういった異常事態の件数は少なくなった方がいいんで、12年度から比べると13年度うんと減って、各号機とも減ってきているというのは、教育だとかそういうものの徹底だとか、事故の分析をきちんとして対策をたてておられるということ、そういうことが効いているんだろうと思います。引き続いてもう少し減ってくるんでしょうか。

四国電力

比較しますと12年度13年度減ってはいるんですけれども、やはり対策もとってますがそれが全てかというと、細かいところいろいろありますので、そこらも少なくなるように常に努力をしていきたいと思います。ただこういうことで発電所内あるいは作業者、レベル、意識全て上がってますのでこれを継続することによって、そういう意味からも事象が減ってくるものと、また減らさないといけないと思っています。

濱本部会長

じゃあ、この件につきましてよろしゅうございましょうか。

これで、本日ご審議いただくこと、あるいは報告事項についてのご意見いただくことというのは全て終わったかと思うんですが、長時間にわたって暑い中大変ご苦労様でありがとうございました。

最初申しましたように1,2につきましては、明日の安全管理委員会で報告させていただきたいと思っております。

[部会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電話番号:089-941-2111(内線2443)
ファックス番号:089-931-0888

伊方原子力発電所 環境安全管理委員会技術専門部会 次第

日時 平成14年7月22日(月曜日)13時30分~
場所 愛媛県自治会館5階大会議室

1 開会

2 議題
(1) 平成13年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2) 平成13年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について

3 報告事項
(1) 伊方発電所の定格熱出力一定運転実施状況について
(2) 平成13年度伊方発電所異常時通報連絡状況について

4 閉会

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