平成19年度(2007年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方1号機タービン建家非常用排水系統配管からの水漏れ

一覧に戻る
通報連絡日時:2007年6月17日6時30分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

調整運転中、タービン建家地下1階付近に漏水が認められた。

調査の結果、タービン建家前面の屋外で地面が陥没しており、そこに埋設していたタービン建家非常用排水ポンプ出口配管からの漏水を確認した。
このため、非常用排水ポンプを停止し、漏水は停止した。

当該配管に長さ約28cm、幅約7cmの貫通穴を確認した。漏水はこの穴から漏えいした水が地中にしみ出し近接して埋設されているタービン建家空調ダクトのコンクリート打ち継ぎ部から流入して建家内の空調ダクトを伝わり、タービン建家地下1階の吹き出し口から漏水したものと判明した。

また、漏水は水質汚濁防止法上の排水基準を満足していた。建家内の漏水及び空調ダクト内の溜まり水は回収(約60m3)し、総合排水処理装置に移送した。

空調ダクトについては、清掃を実施した。

その後、当該配管を新品に取り替えて復旧した。

プラント設備及び環境への影響はなかった。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

非常用排水ポンプ出口配管については、ダクタイル鋳鉄管の差込接続部は内面モルタルライニング未実施であり、その箇所にステンレス鋼管の接触による異種金属接触腐食が経年的に発生進展し、貫通に至ったものと推定される。

さらに、ポンプ運転によりこの配管より地中に漏えいした排水が、配管の下にある空調ダクトのコンクリート打継ぎ部の不良箇所から流入し、タービン建家地下1階の空調ダクトから漏水したものと推定される。

なお、昭和55年の配管取替の際には、異種金属接触腐食による検討が不足していたと考えられる。

対策

  • 当該箇所の配管をダクタイル鋳鉄管(差込接続部を含み内面エポキシ樹脂粉体ライニング)に取替を実施した。なお、内面エポキシ樹脂粉体塗装を実施しているため、異種金属接触による腐食は発生しないと考えられるが、念のため当該箇所についての内面ライニングを計画的に実施する。
  • 1号機タービン建家常用排水ポンプ出口配管においては、管の湾曲部付近で同様な施工方法の箇所があるがこの部分には、流体の遠心力による管の移動、継手部の離脱を防ぐために、保護コンクリート中に埋設している。そのため、万一腐食が発生し貫通に至ったとしても地中に漏えいすることはないと考えるが、念のため内面ライニングを計画的に実施することとする。また、内面ライニング施工後、耐圧漏えい試験を実施し内面ライニングの健全性を確認する。
  • 空調ダクトコーナー床および側壁打継部にできた隙間に止水材を充填し補修を実施した。
  • 当該空調ダクトコンクリート部については、定期的(2回/年)に点検を実施することとする。
  • 配管の差込接続部について、炭素鋼とステンレス鋼が直接接触すると腐食の進行が早くなる旨を関係者へ周知する。

県の公表

GET Adobe Acrobat Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、
Adobe Acrobat Readerが必要です。
Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、
バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
異常通報連絡 メニュー
ページの先頭へ