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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和7年度(2025年度)
- 伊方発電所 埋設消火配管からの水漏れ
- 通報連絡日時:2025年4月9日11時16分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし
異常の内容
4月9日(水曜日)11時16分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所構内にある機材保管庫付近(屋外)において、協力会社従業員が地面より水が出ていることを確認した。
- その後、保修員が埋設消火配管からの漏えいであることを確認し、詳細な点検が必要と判断した。
- 詳細は、調査中。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 第2報:4月9日(水曜日)19時06分
- その後、漏えい箇所の隔離を行い、漏えいは停止した。
- 調査の結果、埋設消火配管の一部に割れを確認したことから、漏えい箇所の手前で配管を切断し、端部の閉止処置を実施している。
- これにより、当該配管に接続されている機材保管庫内1箇所の消火栓以外を使用可能な状態に復旧している。
- なお、使用できない消火栓を設置しているエリアに対しては、速やかに消火活動を行えるよう体制を強化している。
- 今後、当該配管の取替えを計画するとともに、引き続き詳細を調査する。
- 第3報:5月23日(金曜日)10時08分
- 当該配管の取替えを行い、漏えいがないことを確認し、通常状態に復旧した。
- 今後、詳細を調査する。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。
推定原因等
重量物を運搬する車両が埋設消火配管地上部の周辺を通行するたびに機材保管庫境界部近傍の当該配管に弾性変形によるたわみが生じ、防食テープの伸縮が繰り返されたことで、防食テープが劣化し、破れに至った。
当該部より雨水等が浸透し、配管端部にねじ加工が施されたねじ部が周囲の土壌環境にさらされたため、腐食に
よる減肉が進行したものと推定した。
その後、建屋とコンクリートにて一体化された境界部付近では建屋により配管の動きが拘束される当該ねじ部
に、重量物を運搬する車両が通行したことによる外力に起因する応力が集中したため、当該ねじ部に割れが生じ、漏えいに至ったものと推定した。
対策
- 当該配管については、腐食に強いステンレス鋼に材質を変更した。また、配管同士の接続方式は、ねじ込み継手による接続から強度の高い溶接による接続に変更した。
- 建屋境界部に加わる外力の影響を緩和するため、当該配管を一度地上に立上げ、地上部に新たに設ける当該建屋外壁の貫通部から当該消火栓に接続する構造に変更した。また、当該配管が拘束されることを防止するために、貫通部はコンクリートでの埋戻しとはせず、鉄板等にて蓋を設置する開口部処理を実施した。なお、当該配管外表面に塩分が付着することを防止するため、塗装を実施した。