平成15年度(2003年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方1号機 1次冷却水の系統内漏出

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通報連絡日時:2003年7月3日13時43分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし

異常の内容

7月3日(木曜日)13時43分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 7月3日12時50分頃、定期検査中の伊方1号機の1次冷却材系統漏えい検査において、1次冷却材系統の圧力低下及び加圧器安全弁出口側配管の温度上昇を中央制御室の運転員が確認した。
  2. 詳細は、調査中である。
  3. 本事象による環境への放射能の影響はない。

その後、四国電力株式会社から、

  • 2基ある加圧器安全弁のうち、安全弁Bの出口配管の温度が上昇しており、この安全弁から1次冷却水が系統内に漏出したものと推定される。
  • 今後、降圧・降温し、安全弁を分解点検する。

との連絡がありました。

異常の原因等

7月5日(土曜日)14時20分、四国電力株式会社から、その後の調査状況等について、別紙のとおり第2報がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 本事象は、1次冷却材が加圧器安全弁1Bから加圧器逃がしタンクに流入したものと判断、耐圧・漏えい検査を中止し、同系統の降圧を行い、15時20分系統内漏出は停止した。
  2. その後の調査点検の結果、
    • 加圧器安全弁1Bを分解点検した結果、健全であった。
    • 加圧器安全弁の上流配管の加圧器安全弁ウォーターシールドレン弁の弁体・弁座シートに軽微な肌荒れがあった。
    • 運転データや系統構成から、その他の機器からの漏出は考えられない。
    ことが確認された。
  3. このため、耐圧・漏えい検査に伴う昇温昇圧により、当該ドレン弁のシート部に微小な隙間が生じ、漏出に至ったものと推定した。
  4. 加圧器安全弁及びドレン弁については、点検手入れを行った後、復旧した。また、ドレン弁の閉止操作にあたっては、専用の工具を用いて実施することとした。
  5. 今後、中止した1次冷却系統漏えい検査を実施し、問題のないことを確認する。

県としては、職員が伊方発電所に立ち入り、調査結果等を確認することとしています。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

弁閉止時の締め付け力が不十分だったことから、耐圧・漏えい検査に伴う昇温・昇圧により、当該ドレン弁のシート部に微少な隙間が生じ、漏えいに至ったものと推定される。

対策

  • 同形式の弁の閉止操作に当たっては、専用の工具を用いて実施することとし、チェックシートに反映。
  • 耐圧・漏えい検査時には、二重に設置されているベント弁等を両方とも閉とするようチェックシートに追加。
  • 一次系手動弁の操作方法に関するマニュアルを改訂し、関係者に周知、教育。

県の公表

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